2022/07/14 - 2022/07/14
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ちゃんさん
博多~鹿児島間を結んだ在来線特急「つばめ」こと、787系電車のデビューから今年で30周年。新幹線開業とともに特急「つばめ」は廃止になり、デビュー時の姿は懐かしむことしかできないはずでした。
しかし一昨年から走り始めた九州一周観光特急「36ぷらす3」のうち、木曜日コースは博多~鹿児島中央間の運行。しかも車両は787系で、「つばめ」の再現にほかならない列車です。誕生日の前日(7月14日)、30年を振り返りながら6時間半を揺られてみました。
https://www.youtube.com/watch?v=jaU91q5W8D4
- 旅行の満足度
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- JR特急
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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鹿児島本線に「つばめ」デビュー。座席2割減でゆとりの車内、グリーン個室を連結、多彩な設備、なんとビュッフェ連結…787系の登場は当時小学6年生だった僕には衝撃的で、ダイヤ改正を指折り数え待ってました。
ダイヤ改正日は水曜日。学校は給食を食べれば終わりだったので、いてもたってもいられず、久留米駅に駆けつけ、デビュー初日の「つばめ」を見に行ったのがつい昨日のようです。本当、かっこよかったなぁ…久留米駅 駅
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小中学生にとって特急は高値の華でしたが、割引きっぷを駆使して何度か乗車の機会を作り、豪華な列車旅を満喫しました。
鹿児島中央駅 駅
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ビュッフェの思い出も数知れず。小学生の頃はジュースだったけど、大学生になればコーヒーも板につく年頃に。ハイカウンターにも、いつしか肘が載るようになってました。
メニューが定期的に入れ替わったり、ビュッフェに隣接するボックスシートが空いていれば飲食に使えたりと、サービスにも日々工夫が重ねられていたのも覚えています。 -
鹿児島から福岡まで4時間近くかかる道のりも、苦ではなかったもんです。飲み食いしながら東シナ海を眺める旅路は、最高の贅沢でした。
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2004年の九州新幹線部分開業を前に、ビュッフェは2003年2月に廃止。ちょうど韓国に留学していた時期なので、最後に乗ったのは2002年の夏でした。
新幹線開業を境に、リレーつばめとして新八代までに短縮。2011年の九州新幹線全通後は長崎方面や日豊本線に回ったものの、今も活躍を続けています。 -
36ぷらす3は、そんな787系を改造してデビューした観光特急。4日間かけて九州7県を巡る、幹線を走る在来線特急列車です。デビューから2年、コロナ禍であり育児も忙しく、なかなか乗る機会に恵まれませんでした。
木曜日の休みが急遽決まり、ならばと博多~鹿児島中央間の乗車を企てた次第。前日夕方、残っていた2席のうち1席を抑えました。JRの株優で5割引。ただし一部、私鉄の「肥薩おれんじ鉄道」を経由するので、その分の運賃は無割引です。 -
僕は久留米市在住だけど、36ぷらす3は久留米を通過します。始発駅の博多へ迎えに行くため、鳥栖から博多までは、787系「かもめ」に乗車してみました。
デビュー時より黒っぽい塗装に変わったのは、リレーつばめ向けの改造が始まった2002年のこと。この姿になってからの方が、ずっと長い時間を経過したのですね。鳥栖駅 駅
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最近の787系は、内装も外装も痛みが進んでいました。しかし今日は、ちょっと磨き込まれた感じがするぞ? デッキ床のデコボコの隙間の黒ずみがきれいになっているし、車両全体から漂っていた「古い車両の匂い」が薄まったような…
今年(2022年)秋には武雄温泉~長崎間の西九州新幹線が開業予定で、787系は「リレーかもめ」として4度目の再出発が予定されています。晴れ舞台を前に、クリーニングがかけられたのかもしれません。特急 リレーかもめ 乗り物
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指定席はほぼ満席だったはずなのに、空席が目立ちます。長崎~博多間の「早割」を、佐賀や鳥栖で降りる人も使っちゃうので、主がいない席が発生しちゃうのです。
途中駅までの早割を設定してもらうと、区間利用者としては助かります。 -
4号車の半分は、かつてビュッフェだった区画。卵型の天井が特徴的です。36ぷらす3ではこの空間がビュッフェとして復活しているそうで、楽しみ。
座席の間隔がゆったりしているので、指定席だと狙って買う人も多いとか。朝のかもめでは自由席になっていてお得ですが、なぜか他の号車より空いていました。 -
6、7両編成の787系の1号車は、JR九州でも唯一の全室グリーン車になっています。個室や「デラックスグリーン」は人がいないことも多く、需要を満たすには半室でも充分なはずです。
最近はかなりシビアな収支を迫るJR九州なのに、改造に踏み切らないのは不思議。このまま活躍させたいという、何か特別な思いがあるのかなと思います。 -
21分の短くも快適な乗り心地を楽しみ、博多駅に到着。
博多駅 駅
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3年ぶりの山笠が開催中。明日はフィナーレの追い山笠です。
3年ぶりに山をひける博多っ子の喜びや、さぞかしでしょう。一方でコロナ感染者数は急拡大していて、密なお祭りを続行して大丈夫かな? という気持ちも半分あります。 -
旅している僕も、人のことは言えないのですけど…せめて拡大に資すことはないように、PCR検査は受けて臨みました。
駅の賑わいも、だいぶ戻って来た感じですね。 -
在来線ホームに輝く「鹿児島中央」の文字。2011年までは博多駅でも日常的に見られた5文字が、今は週に1度だけ表示されます。もう2度と見られないと思っていました。
この表示にもカメラを向ける人が多くみられたのが、印象に残っています。 -
787系30周年の1日前ですが、つばめのルーツとも言える博多~鹿児島中央間の「36ぷらす3」の運行日ということで、記念式典が準備されていました。
お見送り用の旗を頂きましたが、僕、乗ります(笑)。 -
出発式には、787系をはじめ数々のJR九州の列車をデザインしてきた、水戸岡氏の姿もありました。入線してきた「36ぷらす3」とともに、記念撮影タイムへ。
こだわりぬいたデザインで、計画にはなかったビュッフェまで導入させたという787系の30周年。どのような思いで立ち会われているんでしょうか。36ぷらす3 乗り物
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出発式を見届けていたら乗れないので、ぼちぼち乗り込みましょう。
つややかな漆黒の車体は、当初から787系に施したいと思ってた塗装なんだそうです。シルバーからグレーへ、そして漆黒へと、夢はグラデーションのようにかなったわけですね。 -
6時間半の旅路が、いよいよ始まります!
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僕の席は、5号車のグリーン席。食事つきのセットプランがメインの列車ですが、5・6号車のグリーン席のうち27席だけは、座席のみの利用ができます。ネットでも購入できて、直前予約もOK!
車内は元の内装が思い出せないほど、完全にリニューアルされています。伝統工芸が散りばめられた車内は、観光特急ならではです。 -
座席配置は3列ではあるものの、ベースは800系新幹線と同じ。座席そのものの快適性なら、普通の787系の方がいいでしょう。座席に留まらず、歩き回ってこその列車です。
座席の背面は、こじゃれたバックのようになっています。ポケットがたっぷりで、機能性もバツグンです。 -
ポケットには、ビュッフェのメニューが刺さっていました。一番の楽しみのビュッフェは、もう少し落ち着いてからと思っていたけど、メニューを見ていたら…落ち着いていられなくなりました(笑)。
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というわけで、発車後間もない ざわつく車内を、3号車に向かって歩きます。
列車は太宰府の信号所で停車して、別の特急に道を譲りました。36ぷらす3も特急とはいえ、週に1度の特別運行。急ぐ人もいないのだから、これでいいのです。 -
ビュッフェにはさっそく列ができていました。卵型のドーム天井と、ライティングは昔のまま。カーブを描いたカウンターも、当時のものじゃないかしら。JRのイベントで、物販カウンターとして活躍しているのを見たことがあります。
3人のスタッフが、てんてこまいでサービスに当たっていました。 -
冷蔵ショーケースには、九州の酒と飲み物がズラリ勢ぞろいしています。アルコールは焼酎、日本酒からクラフトビールまで。「まん延防止」じゃなくてよかった!
クラフトビールは、宮崎ひでじビールの日向夏ラガー1種類のみというのは寂しい。ひでじは他にもいいビールをいっぱい作っているし、比較的クラフトビールが少なめの九州でも、ブリュワリーは少しずつ増えています。 -
36ぷらす3では、35の九州のエピソードをつむいで走ります。最後の1つは、乗客自身が語るものとして、ビュッフェではエピソードが募集されていました。
せっかくの記念日の乗車、僕も1つしたためてみようかと思いましたが、酔っぱらってしまい忘れてました。 -
カウンターには、懐かしいカラフルなメニュー表が! グレートーンの「つばめ」だったけど、ロゴには緑・赤・青・黒のポイントカラーが使われていて、こうしてメニュー表にも展開されていたんです。
名物メニューだった「焼きそば」が復刻販売されているということで、まずは10時のおやつに、頂くことにしました。 -
ビュッフェそのものは売店のような役割で、現役時代のようにカウンターにもたれ飲食する雰囲気ではありません。
その代わり隣の4号車は1両まるごと「マルチカー」というフリースペースになっていて、イベント中以外であれば飲食もOKです。 -
カウンターがあるので一人旅でも気兼ねないし、向かい合わせの席もあるので、グリーン席を離れ談笑するにも もってこいです。
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光天井の まばゆいこと。
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ビールとともに、いただきます! 日向夏ラガーは、この季節にぴったりの さっぱり味。1つ置くなら、この銘柄でキマリだと思います。
焼きそばは、お皿に盛られちゃうと、ただの焼きそばですね(笑)。パッケージも復刻してほしかったと思うのは、贅沢でしょうか。 -
その代わり、焼きそばをオーダーした人限定で、30周年のステッカーがもらえました。
帽子を脱いだつばめ君(というのかな?)が、これまた懐かしい。びっくりした姿やら後ろ向きやら、いろんなバリエーションがあったように記憶してます。 -
マルチカーのショーケースには、オリジナルグッズの実物も展示してありました。
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さすがは九州の誇る工芸品、簡単には手が出ない金額のものも多いです。でも、間違いなくいいモノなんだろうなぁ。
列車は福岡県を離れ、熊本県へと進んで行きます。続く。
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旅行記グループ
36ぷらす3「赤の路」で行く787系30周年の旅
この旅行記へのコメント (3)
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- Daisyさん 2022/07/19 00:40:19
- 「36ぷらす3」に乗ってみたいです!
- ちゃんさん、こんばんは。
「36ぷらす3」の車内。
ビュッフェの卵型のドーム天井とポールヘニングセンのライトがとってもお洒落ですね。マルチカーも素敵!博多~鹿児島中央間でぜひ乗ってみたいと思いました。
先日の「あをによし」も良かったですが、JR九州には乗りたい列車がたくさんあり、拝見していて楽しいです!
続きも楽しみにしております♪
Daisy
- ちゃんさん からの返信 2022/08/06 14:06:35
- RE: 「36ぷらす3」に乗ってみたいです!
- こんにちは!
36ぷらす3、ゆったりのんびり贅沢に、充実した6時間半を過ごせました。
車内でのグルメについては「あをによし」に軍配を上げたいかな?
なんせビール党なもので、生が飲めるというだけで最高でした。
とはいえ長距離特急という、違った魅力ある列車です。
ぜひお越しください!
- Daisyさん からの返信 2022/08/07 20:32:13
- 「あをによし」旅行記アップしました!
- ちゃんさん、こんばんは。
「あをによし」では生ビールが飲めましたものね!
「あをによし」の旅行記、やっとアップしました!
よろしければご覧になってくださいませ(^^)
Daisy
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