2022/05/19 - 2022/05/19
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Bachさん
京の春の特別公開は殆ど終わりましたが、新緑の季節に遷り変わるこの時期にふさわしい特別公開があるという報道があったので行ってみました。
御室・仁和寺近くにある「旧邸御室」で、先月伺った明治大正期の「旧三井家下鴨別邸」に比べ、昭和初期の建物でさほど古くもないのに注目されているのは、「テーブル青もみじ」です。
実相院の「床もみじ」や瑠璃光院の「庭鏡」は有名ですが、ここの特徴は今では手に入らないという貴重な1枚板の「花梨(かりん)のテーブル」に映っていることで、この「花梨のテーブル」は、インドネシアの熱帯雨林育ちで年中夏のため年輪がない1枚板で、これに漆を何回も塗って「角粉」(つのこ)という鹿の角を焼いた粉で3年かかって磨き上げてピカピカの光沢を出したという逸品で、花梨の赤褐色ともみじの新緑が秋の紅葉にはない絶妙なコントラストになり、「双ヶ岡」(ならびがおか)の斜面に広がる庭園を幻想的に映し出します。
「旧邸御室」が知られるようになったのは、2018年の「そうだ京都行こう」で紹介されてからで、パンフレットによると、昭和12年にNHK朝ドラ「マッサン」のニッカ創業者竹鶴政孝が阪大醸造科卒後入社しスコットランドに送り出してくれた摂津酒造社長の孫にあたる四代目阿部喜兵衛氏が建築、しばらく住居として使っていたが昭和44年に現オーナーの父である山三製材所社長が購入し、平成28年(2016年)に国の登録有形文化財の指定を受け、翌2017年からは茶道、華道教室などで活用し、2018年7月「京の夏の旅」公開してから、2019年5月、2020年9月、2021年7月公開となっており、5月の公開は3年ぶり。
「瑠璃光陰」も元々大正期の実業家の別邸でしたが、平安時代からの遺構が多い京都にあって、明治以降の所謂金持ちの別邸が公開されるというのも京都の魅力で、「旧三井家下鴨別邸」は大正期の三井財閥の別邸、南禅寺近くの「無鄰菴」は明治期の山形有朋の別邸、高台寺近くの大雲院にある「祇園閣」は昭和期の大倉財閥創始者の別邸です。
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「旧邸御室」のある御室エリアは、古くから宇多天皇をはじめ平安初期の学者清原夏野、鎌倉末期の徒然草の吉田兼好、江戸初期の陶芸家野々村仁清などの文化人が住んでいた事で知られ、中世には天皇の遊猟地で高位貴族の山荘地でもあった。
清原夏野の墓がある「双ヶ岡」一の丘(116m)の麓にあるが、この辺りは秦氏の者と思われる古墳群がある。 -
「旧邸御室」は、仁和寺とは反対側の嵐電「御室仁和寺駅」の線路を越えた民家の中にあり、案内板もないので分かりにくい。
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「旧邸御室」は500坪の敷地に建築された数寄屋造りの邸宅
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公開日程:2022年5月7日(土)~6月5日(日)10:00~16:30
入館料:1000円
アクセス:嵐電御室仁和寺駅より徒歩約2分
市バス御室仁和寺より徒歩約5分 -
アプローチ
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いきなり高価そうな石灯篭
全部で大小15の石灯篭があり和風邸宅を豪華に見せるアクセントになっている。これは自然石を使った味のある形をしており「野面灯篭」? -
玄関受付
オーナーである創業者の娘さんが出迎えてくれた -
カリン材の玄関衝立
帰り際に気づいたが、3つあるカリン材の内の一つ -
茶室と洋間の間の中庭
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玄関前の茶室
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中庭だけで3つの灯篭
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洋間には所蔵絵画を展示
龍安寺の天井画なども描いた画家・武藤彰氏作品 -
洋間の奥の蔵には展示しきれない先代のコレクションが溢れんばかり
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洋間の花天井と照明器具
撮り忘れたので失敬しました
→https://kawaii-kyoto.net/buiilding/omuro/かわいい京都より -
「テーブルもみじ」は22畳の大広間で、ガイドさんの説明を聞きながら、じっくり鑑賞出来ます。
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写真撮影を試みるが、観客も多くなかなかいい位置をとれない
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もう少し上下シンメトリーの写真になればいいが
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カメラの高さでも全然違うイメージになりそう
もう少し低くすれば、上下の新緑が繋がる -
写真加工したらこんな感じ
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アカマツとウバメガシの背後にカエデがあり、間にある石灯篭の存在が際立つ
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花梨のテーブルと床の間、書院、違い棚
角度を変えると全く違うテーブルになる -
富士山の形の欄間と松模様のふすま
檜の1枚板で作っているのは珍しいという -
縁側の「網代」天井
片板(へぎいた)を互い違いにくぐらせて編んだもの -
書院の欄間の透かし彫り。
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桐模様の透かし彫り
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全体では約500坪もある庭園は降りて散策できる
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縁側の沓脱石(くつぬぎいし)は「鞍馬石」
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「鞍馬石」は、鞍馬山で産出される石で表面が赤茶色に錆びており、花崗岩と違ってほどよく錆び石の中まで錆びが浸透していないのが特徴。現在では大きな鞍馬石は産出されずかなり高価。
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庭に降りて、浴室のガラス窓に映る庭園
庭園を眺めながら入浴していたのか? -
「双ヶ岡」の斜面を利用した庭園は池泉回遊式だが、現在は枯池
広大で樹木の種類も多く手入れは大変だと心配するが、東寺庭園や八木家庭園なども担当している山田造園とある -
枯池には石組みの石橋や出島や中島もある
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緑の中にピンクが入ると華やかになる
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北山杉が入ると京都らしくなる
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枯井戸?も
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高台から見た立派な「数寄屋造り」の邸宅
「数寄屋造り」とは、費用を惜しまずに建てた立派な建物とある -
築80年も経っているとは思えない美しさと格式の高さ
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鞍馬の沓脱石だけでも豪華!
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庭には大小合わせて15の灯籠があり
ほぼ種類が違うので楽しい -
春日灯篭?
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織部灯篭?
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階段を登って行くと茶室「双庵」(ならびあん)
主屋、壁、土蔵、茶室双庵、茶室待合所の5ヵ所が有形文化財 -
茶室の窓から眺める庭園
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茶室待合
茶室の入室待ちを行う腰掛待合 -
茶室待合所の丸窓
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お休み処
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世界遺産仁和寺の五重塔が見える、約1km先
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帰りに大広間隣のお休み処でお茶休憩
アイスグリーンティ700円 -
さすが調度品も豪華
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ちょっと価値は分からないが、
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我家にも欲しい、
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この部屋にも3つ目の「花梨」
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ここからの眺めも格別!
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緑に染まった花梨テーブルにアイスティーの反射が際立つ
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お菓子は「御室つくね」と小さな三色団子
「御室つくね」は、手で「つくねる」こねて丸めて作るあられ -
たまたま同席した方のシルエットが美しすぎて!
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帰りは、嵐電御室駅(徒歩2分)か、御室仁和寺バス停(徒歩5分)から
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