サンテルモ地区の３つのミュージアム 国立歴史博物館・近代美術館・現代美術館

2022/05/07 - 2022/05/07

３つのミュージアムシリーズも折り返しをむかえようかというところです。週末だけ気温が上がったブエノスアイレスは、出かけるのに好都合。今日は観光客でにぎわうサンテルモ地区へ。市場で昼食ののち、レザマ公園に隣接する国立歴史博物館を訪れたあと、サンテルモの繁華街へ戻ってきて、隣り合うモダンアート美術館とコンテンポラリーアート美術館へ行きました。

エリア ブエノスアイレス(アルゼンチン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 5.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩

12時半ころにサンテルモに到着。お昼どきなので、まずはランチを。週末なのでサンテルモ市場は混んでいるかと思いましたが、まだ大丈夫でした。ステーキを食べるつもりで来たのですが、客引きをしていた店員さんのおすすめに従って、

サン テルモ地区 散歩・街歩き

パエリアを食べました。食べているあいだにあっという間に満席に。ワインをすすめられたんだけど、昼なので断ってしまった。ビール頼めばよかった。

サン テルモ市場 市場

ドレゴ広場の脇にあるサン・ペドロ・テルモ教会は今日も美しいです。中が見られるのは日曜だけです。

サン ペドロ ゴンザレス テルモ教会 寺院・教会

ディフェンサ通りには、いくつものアンティークショップが並んでいます。

デフェンサ通り 散歩・街歩き

ピント合わず。

沢山の人が集まっている建物がありました。アルゼンチン版の長屋というか町家というか。

階段をのぼって上から眺めます。市松模様のタイルが鮮やかなスペース。

こんな手洗場にも歴史的な逸話があるのかとも思いますが、きっとただの手洗いでしょう。

奥の方にたくさんのお土産屋やカフェが。

レンガの建物がモダンアート美術館で、左端のガラスの建物がコンテンポラリー・アート美術館。あとで訪れます。

デフェンサ通りをさらに南下。ど派手なタトゥーショップが。

市場やドレゴ広場のある当たりがサンテルモの繁華街ですが、高速道路の高架をくぐり抜けても、さらにサンテルモ地区は続いています。さらに南下するとボカ地区になります。

アンティークなバスのイラストが。

古くて朽ちかけていますが、もともとは立派な建物だったのでしょう。

サンテルモ市場やその周辺のレストランは、週末の食事どきはものすごい混雑なのですが、ディフェンサ通りを南下してこのあたりにも昔ながらのレストランが並んでいて、それほど混まずに快適に食事ができます。

レザマ公園にやってきました。夏のあいだ休んでいた噴水が復活してます。

レサーマ公園 広場・公園

公園では、子どもたちのためにシャボン玉のイベントが。化学っぽい服を来てるのがおもしろい。

そして歴史博物館へ。元気なサボテンが迎えてくれます。

国立歴史博物館 博物館・美術館・ギャラリー

国立博物館ですが、こぢんまりとした建物です。

入ってすぐ、80年代ロックの特別展が。

80年代ロックだけでも、まぁ歴史の一部かとは思いますが、アルゼンチンの80年代は、70年代後半からの独裁政権と1982年のマルビーナス戦争のため、社会が大きくゆれ動いた時期です。それとからめると、ロックの展示も立体的な意味を帯びてきます。

米国のスタイルの影響を強く受けているのがわかります。パクリか、というのもありました。マルビーナス戦争の際には、英語の歌詞が敵性語として禁止されたそうです。

アルゼンチンで音響工学を教えて10年。音楽好きで楽器ができる学生も多いのですが、最初の頃はメタルやパンク・ロック好きな、いかにもな学生が多かったのですが、ここ数年はピップホップにシフトしてきています。

このグラデーション、アルゼンチンのライブの告知でよく使われています。

と展示室をまわっているうちに、いきなり国立歴史博物館的な展示に切り替わりました。

サン・マルティン将軍の部屋。

銃のセット。おしゃれですね。

サーベルや銃の展示が。

一番奥にサン・マルティン将軍使用のサーベルが。右の衛兵は蝋人形かもとも思いましたが、本物でした。さり気なく扇風機が置いてあるやさしい世界。

サーベルは、持ち手のところに繊細な彫刻がほどこされていました。

以上、国立歴史博物館でした。

前庭には大砲が展示されています。ボーイスカウト・ガールスカウトの子どもたちが。

２頭のライオンに見守られながら、

博物館をあとにします。公園に出ると、キンモクセイのいい香りが。秋ですね。

公園は少し小高くなっていて、周囲の集合住宅を愛でられます。このマッシブな建物は、たぶん中に井戸のようなパティオが３本くらいあるはず。

とても巨大なプラタナス。

この集合住宅、好きなファサードのひとつ。

ボカ・ジュニアーズのホームスタジアム、ラ・ボンボネーラの青×ゴールドがちらりと見えました。

公園の真ん中でカラオケが。選曲がよかったので、前にあったポットにお金を入れて、写真を撮らせてもらいました。ノリノリです。

青いテントは週末マーケットの屋台。

これから再開発される建物に、楽しげなデコレーションが。

いい天気。巨木が多いレザマ公園。

奥の青い屋根の建物はロシア教会。

ロシア教会 寺院・教会

公園を出て、サンタンデール銀行の新社屋に、フンダシオン・サンタンデールというアートスペースがあるのですが、閉館中でした。

再びディフェンサ通りに戻ってきて、交差点沿いにあった素朴なジェラート屋でひと休み。ピント合わず。

高速道路の高架下の脇に、ホラー系のロウ人形館がありました。お化け屋敷的な？。怪談風のテレビCMもあって、アルゼンチンのお化けの感覚は、日本人のそれと近いかも。

アンティークのプレートショップに、タンゴのイラストが。

そしてモダンアート美術館へ。

ブエノスアイレス近代美術館 博物館・美術館・ギャラリー

入場料は住民割引で50ペソ。南米のメルコスール諸国から来た人は250ペソ。その他の観光客は500ペソ。すごいぼったくってます。ペソ安なのであまりダメージはないでしょうが。

はいはい現代アート現代アート。

これ、MALBAかどこかでも見たような。有名なのか。

ぴかぴかと嘆いています。

集合体恐怖症の人はご注意を(遅いか)。

entusiasmo 熱意
alegría 喜び
vigor 活力
felicidad 幸せ
templanza 節制
dolor 痛み
miedo 恐れ
tristeza 悲しみ

大きな湿地の壁画の前に、溶けたような顔のオブジェが。

上階へ。

こんな立方体のブラウン管テレビあるんですね。

配色といいハクション大魔王的な。

教育のコンセプトが壁に描かれていました。

階段室だけ暗い。

不思議な構造です。

好きなかんじの配色。

うえー。現代アートきらい―。

どれに注目すればいいのやら。

伸びた手足のリズム感がいいね。

蚊取り線香を使ったアート。工作か。

不思議なサウンドとともに点滅する配線。

エントラス階へ下りてきました。ミュージアムカフェ。

以上、モダンアート美術館でした。モダンアートは疲れるわ。

そして隣のコンテンポラリー・アート美術館へ。モダンアートは近代芸術、コンテンポラリー・アートは現代芸術と訳が分けられるんですね。知らなかった。

ブエノスアイレス現代美術館 博物館・美術館・ギャラリー

400ペソ。住民割引はありませんでした。ちょっと高い？

砂浜に打ち上げられた海藻のような、覇気のない展示が吊り下がっています。

下の階も同じような展示。はずれか。

窓際にとても細長い吹き抜けが。

建物の構造自体はちょっとだけおもしろい。

上階まで同じような展示でした。これだけか。ミュージアムシリーズと称してたくさんのミュージアムを訪れてきまきしたが、ここにきて初のがっかりミュージアムでした。

外の景色のほうがいいね。

以上、30分もかからなかったコンテンポラリー・アート美術館でした。ブエノスアイレス観光ではぜひ訪れたいサンテルモエリアですが、ミュージアムはいまひとつインパクトに欠けました。私の好みが保守的な展示寄りというのもあるかもしれませんが。

早くも夕暮れてきました。

ブエノスアイレスによくあるカーブを描いたバルコニー。

夕暮れのドレゴ広場。アンティークショップの屋台が並んでいます。

ドレーゴ広場 広場・公園

ちょっと寄り道。

ガレリア ソラール デ フレンチ ショッピングセンター

パラソルのアーケード。日が落ちてしまいましたね。

３月に来たときの写真。こんなかんじです。

ここにもアンティークショップが集まっています。

７月９日大通りまで戻って、地下鉄Ｃ線に乗ります。

だいぶ老朽化していますが、モザイクがきれいな地下鉄Ｃ線の駅のホーム。インデペンデンシア駅のタイルはアラビア風です。

地下鉄Ｃ線からＢ線に乗り換えるのに、Ｄ線のホームを通過します。Ｂ線でフェデリコ・ラクロセ駅まで行って、バスに乗り換えて帰宅しました。