2021/09/16 - 2021/09/17
26位(同エリア201件中)
かっちんさん
オホーツク海に面するサロマ湖の西側に紋別郡湧別町(ゆうべつちょう)があります。
サロマ湖湖畔にはアッケシソウ(サンゴ草)群生地が「鶴沼原生花園」と「計呂地(けろち)」にあります。
鶴沼のアッケシソウ群落は、オホーツク海岸塩湿地の群落として代表的なもので、約2haに渡って密生し、秋になるとサンゴ色(真紅)になります。
中湧別と網走を結ぶ国鉄湧網線(ゆうもうせん)にあった「計呂地駅(けろちえき)」。現在は「計呂地交通公園」となり、駅舎とホーム、SL-C58、客車、鉄道備品等が保存・展示されています。
今日はコムケ湖からタクシーでアッケシソウ群落の「鶴沼原生花園」へ移動し、次に町営バスで「計呂地交通公園」を訪れます。
今晩の宿は中湧別です。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・湧別町「テイネイ漁港のケアラシ」「遊園地「Family 愛 Land YOU」」
・Good Day 北海道「けあらし」
・寧楽悠々自然流「北海道花紀行1 サロマ湖ワッカ原生花園」:カセンソウ
・北海道環境生活部、道東(夏)「サロマ湖周辺散策路」:テイネイのカシワ大木
・北海道をカヌーで旅する、サロマ湖「志撫子川の河口」
・昭和の小漁師「湧別町百年史」「芭露百年のあゆみ」
・千年村を見つける「ケロチ」:計呂地の由来
・日本にある蒸気機関車「C58 139」
・汽車・電車1971 By M.TADA「C58139 スハ4517+オハ6291」
・ウィキペディア「アッケシソウ」「サロマ湖」「湧別軌道」「計呂地駅」「国鉄スハ43系客車」「国鉄60系客車」
・歩鉄の達人、廃線探索「湧網線」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
湧別町ガイドマップ
「湧別町」はサロマ湖の西側に位置しています。
かつて国鉄名寄本線と湧網線の分岐駅だった「中湧別駅」は、当時の駅舎と車両が「中湧別記念館」に、駅名標や鉄道備品が「文化センターTOM」に保存・展示されています。
サロマ湖湖畔にはアッケシソウ(サンゴ草)群生地が「鶴沼原生花園」と「計呂地(けろち)」にあります。但し最近の「計呂地」サンゴ草の生育はよくありません。
旧湧網線「計呂地駅(けろちえき)」の跡地は「計呂地交通公園」となり、駅舎とSLが保存・展示されています。
鶴沼と計呂地へのアクセスは、頻度は少ないですが、湧別町の町営バスを利用できます。 -
「鶴沼アッケシソウ群落」入口
コムケ湖からタクシーで移動し「鶴沼アッケシソウ群落」入口に来ています。入口から鶴沼湖畔までは930mほど。
当初は「コムケ湖」から北見バスで「湧別」へ移動し、町営バスに乗り換えて「南テイネイ」で降りる予定でしたが乗り遅れました。
湧別~丁寧間6.2kmは、昭和5年~14年(1930-1939)軽便鉄道の「湧別軌道」がサロマ湖畔一帯の木材や海産物などをガソリン機関車と貨車で輸送していた歴史があります。 -
丁寧金比羅神社(鶴沼入口近く)
丁寧(ていねい)地区にある小さな鳥居とお社の神社。
鶴沼入口から湖岸沿いの道の途中にあります。 -
大きなガラス玉(湖岸沿い)
定置網の浮きに使う「浮き玉」です。
最近はほとんどが樹脂製。昔使っていたガラス玉を見つけました。 -
漁船が浮かぶサロマ湖(湖岸沿い)
近くに「テイネイ漁港」があります。
ここでは冬になると「けあらし」の幻想的な風景が見られます。
「けあらし」とは気象用語の「蒸気霧」。
夜間の気温が放射冷却によって冷やされ、翌朝の天気が快晴になると、水面に白く立ち上る霧が湯気のように見えます。 -
対岸は砂州の「登栄床」地区(湖岸沿い)
サロマ湖とオホーツク海を仕切る細長い砂州地。
建物があるところは「登栄床(とえとこ)」地区。 -
黄色い頭花の「カセンソウ」(湖岸沿い)
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「鶴沼のアッケシソウ群落」に到着
ここの「アッケシソウ群落」は、オホーツク海岸塩湿地の群落として代表的なもの。
約2haに渡って密生し、秋になるとサンゴ色(真紅)になります。 -
「アッケシソウ群落」へ行く「吊り橋」(鶴沼)
鶴沼北側の対岸に「アッケシソウ群落」があり、小さな「吊り橋」を渡って行きます。 -
対岸に広がる「アッケシソウ群落」(鶴沼)
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鶴沼のアッケシソウ
吊り橋を渡ると、鶴沼とサロマ湖に挟まれた砂地の湿地に「アッケシソウ」が生育しています。 -
イチオシ
真紅の絨毯に青いサロマ湖が似合います(鶴沼の畔)
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鶴沼から見たテイネイ地区
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沼の畔に広がる「アッケシソウ」
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イチオシ
真紅の「アッケシソウ」(鶴沼の畔)
茎は円柱形で節を形成し、節から枝が対生し、高さが10-35cm。
緑色の茎は9月になると真紅に紅葉します。 -
細長い巻貝(鶴沼の畔)
チョココロネみたいな巻貝が砂浜に転がっています。 -
浅瀬が見える「鶴沼」
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湖畔に咲く「トリカブト」(鶴沼付近)
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湖畔を彩る「ノコンギク」(鶴沼付近)
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「ミズナラ」の葉(国有保安林)
鶴沼から次の計呂地へ行くため、町営バス「計呂地・中湧別線」が通る国道239号の「丁寧」バス停まで3kmほど歩きます。
「丁寧」バス停までは直線距離で1.1kmと近いのですが、途中に国有保安林があるためその周囲を歩きます。 -
「カシワ」の大木(国有保安林)
治山事業で植林された「カシワ」。 -
「カシワ餅」に使われる葉(国有保安林)
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真っすぐのびる道路
歩いて来た道を振り返ります。
緑の樹林帯が国有保安林、その手前は広大なトウモロコシ畑。 -
大型農業機械がとまる農家(丁寧バス停付近)
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国道239号沿いの「丁寧」バス停に到着
鶴沼から45分ほど歩きました。
ところで「丁寧」の地名由来は、アイヌ語の「テイネ(濡れている)」で湿地のこと。
鶴沼の湿地があるので、なるほど・・・ -
「計呂地行き」時刻表(丁寧バス停)
14:24に通るバスまで、30分ほど待ちます。 -
新道と旧道(丁寧バス停)
テイネ川に下りる国道239号の坂道に400mほどの旧道があります。 -
「牧草ロール」を運ぶトラック(丁寧バス停)
湧別町は酪農が盛んなところです。 -
「計呂地行き」の町営バス
スクールバスにもなる中型のバスに乗ります。 -
牧草地とトウモロコシ畑(芭露付近の車窓)
-
「芭露市街」バス停(車窓)
国鉄湧網線「芭露駅(ばろうえき)」があったところてす。
「芭露」の由来はアイヌ語の「パロ」「パロー」(ロは河口の意味)が、和人によって濁音化した「バロー」が起源となり、「バロー原野」「馬老簡易教育所」、「芭露尋常小学校」を経て生まれました。 -
「芭露川」(車窓)
サロマ湖に流れこむ「芭露川」。 -
「ファミリー愛ランド YOU」(車窓)
サロマ湖を望む小高い丘に遊園地「ファミリー愛ランドユー」があります。
遊園地に隣接して道の駅「愛ランド湧別」と「サロマ湖いこいの森」もあります。
ここは湧別町志撫子(しぶし)。 -
広大な「サロマ湖」(車窓)
北海道で最も大きな湖「サロマ湖」。
長さ26kmにも及ぶ砂州によって、オホーツク海と仕切られた潟湖です。
砂州には人工的に開削された2つの湖口があり、オホーツク海とつながっています。
写真の左側から竜宮街道の砂州が続き、オホーツク海とつながる第一湖口が見えます。 -
計呂地から岬のような突き出た「円山」(車窓)
岬との間は大きな入り江になっています。 -
浮き玉が置いてある「志撫子」地区(車窓)
バスは国道239号から左に曲がり「志撫子」漁港に入ります。
ここはかつて国鉄湧網線「志撫子仮乗降場」があったところ。 -
「志撫子川」を渡ります(車窓)
サロマ湖に注ぐ河口が見えます。 -
「湧網線の廃線跡」(車窓)
バスは志撫子から計呂地まで「湧網線の廃線跡」の道を走ります。
2022-1-6訂正
廃線跡はこの道路と国道239号に挟まれた森の中にあることがわかりました。 -
イチオシ
あれっ、「計呂地駅」に列車が停車している・・・(車窓)
ホームには見送りに来ている親子の姿。
確か湧網線は昭和62年(1987)に廃止になったのですが・・・
今でも列車が走っているような光景! -
まもなく「計呂地駅」(車窓)
あの列車はSLが牽引しています。
そして「計呂地交通公園」の大きな看板。 -
「計呂地市街」バス停で降ります
バスはさらに内陸部に進み「19号線」が終点です。 -
計呂地のバス待合所と駅舎
帰りのバスまで42分間。急いで「計呂地サンゴ草群生地」と「計呂地交通公園」を見学します。
「計呂地」の地名由来は、アイヌ語の「ケリオチ、鮭履を忘れた所」と「ケレオチ、非常に削れたところ」等、諸説あり。 -
「計呂地サンゴ草群生地」への木道
サロマ湖へ向かって木道を歩き、300m先にサンゴ草群生地があります。 -
イチオシ
木道の終点(計呂地サンゴ草群生地)
-
でも、赤いサンゴ草が見当たらない!(計呂地サンゴ草群生地)
今年はサンゴ草の生育状況が良くないようです。 -
次は「計呂地交通公園」の見学
-
駅舎の正面(計呂地駅)
昭和33年(1958)に改築した駅舎。
現在は鉄道資料室・公園管理棟になっています。 -
イチオシ
駅舎の改札口と事務室(計呂地駅)
昭和の雰囲気が漂います。 -
鉄道資料室(駅舎内部)
扉の鍵が閉まっていたので、窓から中を見ています。 -
駅事務室(駅舎内部)
こちらも窓から。 -
信号てこ(駅舎)
腕木式信号機とポイントをワイヤーで遠隔操作する「信号てこ」。 -
腕木式信号機と線路(計呂地駅)
隣の床丹(とこたん)方面に至る線路。 -
「計呂地駅」に停車しているSL(計呂地駅)
-
イチオシ
SLの勇姿「C58-139」(計呂地駅)
昭和14年(1939)汽車製造会社のC58形蒸気機関車。 -
黒光りするSL「C58-139」(計呂地駅)
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「スハ45形」客車(計呂地駅)
SLに連結されている客車「スハ45形」は、昭和27年~29年(1952~1954)に製造された53両のうちの17号機。
二重窓、温気暖房装置等の北海道向け設備を装備しています。 -
二重窓のある車内(スハ45)
車内は畳が敷かれ、宿泊施設になっています。 -
お隣の客車「オハ62形」(計呂地駅)
昭和26年(1951)より木造客車を鋼体化改造した北海道向けの客車「オハ62形」。 -
イチオシ
垂直背もたれの車内(オハ62)
昭和40年代に乗ったことがある懐かしい客車です。 -
「オハ62形」銘板
「日本国有鉄道」と「鋼体化改造 旭川工場 昭和29年」の銘板。 -
ホームにつながる跨線橋(計呂地駅)
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湧別町の交通安全旗(計呂地駅前)
湧別町イメージキャラクターの「チューピット(チューリップの妖精)」と嬉しそうな牛。 -
帰りの町営バス
「中湧別行き」のバスに乗ります。 -
玉ねぎ畑(車窓)
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駅名標「中湧別」(TOM)
中湧別に到着後、目の前の「文化センターTOM」に入ってみるとロビーに湧網線の鉄道備品が展示されています。 -
駅掲示の名寄本線時刻表(TOM)
すべて気動車で、名寄行きと遠軽行きがあります。
旭川行きは名寄まわりです。 -
通票革袋(TOM)
-
中湧別駅の跡地(TOM)
中湧別から名寄、湧別(名寄本線支線)、網走(湧網線)に分かれています。 -
湧網線の時刻表(TOM)
昭和62年(1987)3月20日廃止前の時刻表。
志撫子(仮乗降場)が掲載されているので、道内時刻表です。 -
中湧別駅のホーム(中湧別駅記念館)
平成元年(1989)名寄本線廃止当時のホームと跨線橋が保存されています。 -
イチオシ
中湧別駅に停車している車両(中湧別駅記念館)
貨物列車の後ろに連結していた「車掌車」、「ラッセル車」にもなる工事用車両が展示されています。 -
今晩の宿は「伊勢屋旅館」(中湧別)
駐車場に大型ダンプがとまり、工事関係者の宿泊者が多かったです。
気さくな女将さんのおもてなしに感謝。 -
家庭料理の並ぶ夕食(伊勢屋旅館)
北海道の料理が並びます。 -
秋刀魚のお刺身(伊勢屋旅館)
-
翌日は和食の朝食(伊勢屋旅館)
湧別には煉瓦の建物が多いので町を歩いてみます。
鶴沼のアッケシソウ群落を訪れる人は少なく、沼の畔に自然のまま生育しています。
計呂地駅交通公園では、湧網線の思い出がよみがえってきました。
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