2021/11/24 - 2021/11/24
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ドクターキムルさん
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鎌倉市二階堂の永福寺跡には手前から阿弥陀堂、釈迦堂、薬師堂のそれぞれの基壇が復原されている。あるいは、伽藍前の池も復原されたものである。
所詮復原されたものは本物ではない。しかし、この永福寺跡には建立当初からのもの、すなわち、本物も残っている。
永福寺は狭い二階堂川(当時の名は不明)の亀ヶ淵と呼ばれる淵脇の平地に建立された。しかし、敷地としては大寺を建てるには狭すぎて、覚園寺側の裏山を削って二段の丘を造成し、伽藍を建てられる場所を広げている。また、伽藍前を通る大手中路側も、経塚山の山裾を削って川を付け替えて伽藍の前に広がる池を広くしている。鎌倉では源頼朝没後に臨済宗が入って来て、寺の敷地を広げるために山裾を垂直に削って切岸としているが、こうした大土木工事は頼朝生前から行われていた。それを示すのが永福寺跡である。
二階堂川が流れる上の崖は平成30年(2018年)の台風24号の影響で崩落し、二階堂川を堰き止めて大きな水害が発生した。その後、崩落した崖は昨年(2020年)に樹木が伐採され、モルタル吹付けでなく、崖面に鉄製ネットを張ることで、崩落を防いでいる。また、さらにその下流の崖も樹木が伐採されており、元の山裾と削った崖との境も分かるようになっている。
もうここまでになると経塚山の崖も史跡であり、前の大手中路を北上した先の山中にある2つの切通も含めて、鎌倉を代表する史跡、「永福寺跡と大手中路跡」、である。
(表紙写真は経塚山の崖面)
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