2021/10/24 - 2021/10/25
846位(同エリア10631件中)
ひらしまさん
奥入瀬渓流は夏に行ったことがあるけれど、秋の黄葉の奥入瀬も歩いてみたいと2泊3日の旅を計画した。
ところが、出発の5日前に妻がひざを痛めてしまった。松葉づえでゆっくり歩くことはできるが、階段はきつい。それでも、だから旅行をやめようとは2人とも思わなかった。
現地の移動はレンタカーなのでなんとかなる。新幹線駅までは電車じゃなくて安い駐車場を探して車で行くことにした。2泊する予定だった旅館は風呂に行くのに階段があるので1泊はキャンセルさせてもらい(違約金9900円は痛かったけど)、2泊目をホテルに変更した。
体の故障があってもあるなりに楽しむ。それが年寄りの旅だ。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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気候危機の時代に旅をしていくならやはり鉄道とバスだろうと結構真面目に考えて、JRの「大人の休日倶楽部」に入会し、この旅も東北新幹線+バスで考えた。
しかし、やはり我々の体力ではバスでは行きづらい絶景ポイントがある。やむなく新幹線+レンタカーに計画変更。そして、八甲田周辺の黄葉も楽しみたいので、遠回りになるが新青森駅からはいるルートを選んだ。
日曜日だというのに客の少ない列車は、たったの2時間46分で新青森に着いた。
レンタカーはたびらい経由のバジェットで、フィットハイブリッド48時間10000円というのを予約していた。思った通り細かい傷がいっぱいあり、ナビはちょっとお馬鹿だったが、山道も力強く走ってくれるいい車だった。 -
新青森駅から市街地を抜け林間を登っていくと、突然正面に八甲田山が現れた。
ふもとの黄葉から山腹の草紅葉、そして雪の頂へと変わっていく素晴らしい眺めに思わず車を路肩に寄せた。 -
実は八甲田山という山はなく、十数座からなる山々の総称なのだそうだ。八甲田という名は「たくさんの峰と湿原」 を意味するのだとか。
八甲田とか十和田とか、田んぼもないのになぜ田のつく地名があるんだろうと不思議に思っていたけど、田は湿原や湖のことだったんだ。 -
そこは萱野高原というところで、300mほど先には駐車場やトイレもある大きな広場があって家族連れでにぎわっていた。
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さらに20分ほど車を走らせ城ヶ倉大橋に近づくと、日曜日とあって路肩駐車の列が橋の見えないところまで連なっている。仕方なく我々も車を置いて歩いた。
右側の林が切れると黄金色の絶景が開けた。 -
視界一面、華やかな黄葉の世界。
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城ヶ倉大橋の黄葉の見頃は例年10月中旬という情報だったのであまり期待していなかったのに、これは真っ只中ではないか。幸運に感謝!
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先ほど萱野高原で見たのは北八甲田で、今見えるのが南八甲田。
八甲田山系の黄葉のスケールの大きさに圧倒された。 -
103号線に戻って酸ヶ湯方面にさらに上ると、路肩に残っている雪の量がふえてくる。
結構歩いてる人もいて賑わっている酸ヶ湯を通り過ぎてまもなく、道路脇の林があまりにきれいなので、またまた車をとめた。 -
きびしい冬を目前にしたお祭りのような黄葉に見とれるばかりだ。
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睡蓮沼入口に着いた。
妻を車に残し、雪でぬかるむ小道を抜けると沼があった。沼の向こうに頭を雲で隠してそびえているのが北八甲田の高田大岳らしい。
ここにはもう冬が来ていた。
下りに転じた道を10kmほど南下すると右手に蔦沼の入口があった。午後にもかかわらず駐車場満車の表示が出ていた。
朝焼けの風景が人気のこの時期の蔦沼は入場予約制になっている。実はわたしも応募して当たったのだけれど、今年は協力金(2人だと6千円)が事前払になっていたので悩んだ。当日が悪天候で行かなくても協力金は戻ってこない。
それでも地元自治体への寄付だと思えばいいと思い直し、払い込みの手続きに進んで、また手が止まった。指定された銀行口座に振り込むのではなく、あるシステムに自分の個人情報を登録してから決済する面倒な方法なのだ。
これはやはり、地元としては本当に来てほしくないんだなと思い、我が家は蔦沼は遠慮することにしたのだった。 -
天気は明日から下り坂という予報だったため、きょうのうちに十和田湖にも行ってこようと思っていたが、ちょっと疲れを感じてきたので無理はせず、焼山にある宿の「奥入瀬温泉灯と楓」に直行した。
部屋にはいって驚いたのが、超コンパクトなトイレ・洗面所・風呂。幅1.2m、奥行1.5mくらいのスペースにすべてが詰め込まれていて、シャンプーなどはトイレタンクの上に置かれている。設備は古く、とくに浴槽は昔こんなのあったなあという感じのとても深いタイプで、妻はこれでは危なくてはいれないと言う。
いまどき民宿でも水回りにはもっと力を入れていると思うけど、1人16500円の宿がこれかと正直がっかりした。ハイシーズンだからこの値段もしかたないのか。
夕食の時間になり食堂に行くと、こちらは部屋とは違ってしゃれた空間だった。 -
前菜に続いて出されたバーニャカウダがおいしい。
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ここの目玉は青森特産のシャモロックを中心とした地鶏らしい。焼き鳥の皿が続く。
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鶏のしゃぶしゃぶとデザートでコースが終わる。ありきたりの料理でないところがよかった。
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2日目。きょうは奥入瀬渓流を石ヶ戸から銚子大滝まで7km歩く。もっともひざを痛めている妻は無理なので車で別行動になる。
平日の9時なのに石ヶ戸駐車場に空きがなく驚いた。ここで遊歩道に降り歩き出す。奥入瀬川の流れはおだやかである。 -
少し歩くと流れは早瀬になった。
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高低差も出てきたようで勢いよく流れる。
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左側は車の通る道路だが、そちらに滝を見つけた。
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小さいけれど美しい滝だ。
このあたりからは歩く人はあまりいなくなり、何カ所かの有名ビューポイントに人が固まっている感じだった。 -
続いて川の対岸に見えた屏風岩。溶結凝灰岩の板状節理とのことだが、わたしには巨大な彫刻作品に見えた。
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激しさを見せる阿修羅の流れ。
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木々の色づきも濃くなってきた。
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二十年ほど前のがけ崩れで生まれたという平成の流れは滝のようだった。
歩き出して1時間たったので、千筋の滝(はっきり言ってしょぼい!)の前のベンチで一休みしてから先に進む。 -
たぶん左上の道路の奥にある雲井の滝から流れ込む名もない滝だけどいい感じ。
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遊歩道はほとんど登りを感じさせないゆるやかな道だが、ところどころにこうしたアップダウンがある。
このあたりにトイレがあった。石ヶ戸から子ノ口までの9kmに途中のトイレはここ1か所だけなので注意が必要だ。 -
右手対岸に見えてきたのはたぶん白糸の滝。
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もみじの向こうを落ちる滝の風情がいい。
このあたりで2回目の休憩。 -
石の手すりもきれいに苔むしている。
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黄葉の中をゆったり流れてくる奥入瀬川。
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倒木にきのこ発見。
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居合わせた女性が「かわいいですね」。ほんとうに!
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妻と合流する銚子大滝に近づいてきた。携帯の電波は弱く、音声通話は無理だった。
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九段の滝は近づいて見ることができる。
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木立の向こうに轟音とともに銚子大滝が姿を現した。
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周辺は人が多いだけでなく、大型観光バスが何台も道路に止まって渋滞を引き起こしていた。
ここまでゆっくり歩いて3時間。待ってくれていた妻と合流し、見事な銚子大滝を見納めに車で十和田湖に向かった。
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この旅行記へのコメント (10)
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- チーママ散歩さん 2023/10/01 20:49:18
- お邪魔します。
- はじめまして ひらしまさん。
きれいな表紙に誘われてお邪魔しました。
ずいぶん色づきが早いなあと思って拝見しました。
以前ご旅行なさった旅行記だったのですね。
黄葉の中をゆったり流れてくる奥入瀬川も
本当に歩きたくなる景色です。
今年は残暑が長引き暑かったですが、
そんな中でもイチョウの街路樹が黄色く
色づいてきたり、ちょっと山を見渡すと
秋の準備が始まっていて...。
植物って不思議ですね。
ちゃんと季節を感じているのですから。
ちょうどこれからの季節を先取りして
教えてくださり、なんだかこれから本格的に
紅葉狩りの計画を立てるのが楽しみになりました。
何度か奥入瀬も言っていますが
秋の奥入瀬がこんなに綺麗だなんて。
いいものいいですね。
行ってみたくなる旅行記でした。
お邪魔しました。
- ひらしまさん からの返信 2023/10/01 22:16:50
- Re: お邪魔します。
- チーママ散歩さん、はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。
2年前の旅行記なんですが、突然ご訪問がふえて驚いていました。きっとどこかでご紹介くださったんですね。
行ってみたくなる旅行記なんておっしゃっていただき、うれしいです。
僕も夏の奥入瀬の素敵さは知っていて、今度は秋の奥入瀬を味わいたいというのが主たる目的だったんですが、ついでに行った八甲田の黄葉のスケールの大きさに目を奪われました。
繊細な奥入瀬と豪快な八甲田、両方セットで秋の青森の魅力がもっと知られてほしいなと思っています。
チーママ散歩さんも機会がありましたらぜひぜひ!
ひらしま
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- pedaruさん 2022/05/18 04:56:44
- 八甲田山の黄葉
- ひらしまさん おはようございます。
初めまして、八甲田山の黄葉の写真を拝見しました。4トラベルにはたくさんの絶景が投稿されていますが、この写真は秀逸です。
実際に目の当たりにして生きててよかったご思える瞬間て、こんな時なのかな、と
思いました。感動をありがとうございました。
pedaru
- ひらしまさん からの返信 2022/05/18 09:34:35
- Re: 八甲田山の黄葉
- pedaruさん、おはようございます。
ご訪問とメッセージをありがとうございます。
わたしも4トラベルの旅行記を拝見していて写真に目が釘付けになることがあります。
八甲田は人間の手の及びにくい領域だけが持つ神々しさのようなものを感じました。
たまたま時期や天気に恵まれた幸運をpedaruさんに分かち合っていただけて、わたしもうれしいです。
旅にはよい季節になってきましたね。
軽妙洒脱なpedaruさんの旅行記をこれからも楽しみに読ませていただきます。
ひらしま
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- Masakatsu Yoshidaさん 2021/12/06 11:14:23
- 奥入瀬の美しい黄葉に魅せられました。
- ひらしまさんへ:この旅行記を見て奥入瀬の黄葉の美しさに感動しました。青森地方にはこんな素晴らしい景色があるのですね。私は北海道出身ですが、奥入瀬の錦秋は大雪山の秋の景色に劣らないですね!若いころに札幌と東京までを列車で何度も往来したことがありますが、東北地方はいつも素通りでした。今はコロナ禍のため旅行を自粛していますが、来年の秋には十和田湖地方に行ってみたいと思っています。-ヨシダ
- ひらしまさん からの返信 2021/12/06 15:07:45
- Re: 奥入瀬の美しい黄葉に魅せられました。
- Masakatsu Yoshidaさん、こんにちは。
ご訪問とメッセージをありがとうございます。
みちのくという名の通りの都会の塵の及ばぬ地だからこその美しい黄葉だと思いました。
そういう意味では大雪山の秋の景色もきっと素晴らしいものがあるのでしょうね。
夏にしか行ったことがない北海道の、別の顔も見てみたくなりました。
海外旅がままならない今、まだ知らない日本の旅を楽しみたいものです。
今後ともよろしくお願いします。
ひらしま
-
- sanaboさん 2021/11/18 00:34:33
- 見事な黄葉ですね~☆彡
- ひらしまさん、こんばんは
嬬恋の旅行記の続きをまだ拝見しておりませんでしたが
トラベラーページにお伺いした途端、見事な黄葉のお写真に目を奪われ
こちらの旅行記を先に拝読してしまいました。
これほどまでに雄大なスケールの素晴らしい(紅葉ではなく)黄葉を
今まで見たことがない気がします。
黄葉は勿論のこと、お写真自体が大変素晴らしく、写真展に出展もしくは
カレンダーの1ページを飾るに相応しい作品のように感じられました。
奥様が直前に膝を痛められ本当にお気の毒でしたが、良い季節を迎え
感染者数も激減したタイミングでしたし、レンタカー利用に切り替えて
ご旅行を敢行されて良かったですね。
ところで、今まで八甲田山という名の山があるのだとばかり思っていました。
裏磐梯の五色沼が5つの沼ではなく30余りの小沼群の総称であることも
昨日他の方の旅行記でお勉強させていただいたばかりです(笑)
また続編にお伺いさせていただきますね。
朝晩寒くなりましたので、ご自愛の上お過ごし下さいませ。
sanabo
- ひらしまさん からの返信 2021/11/18 10:59:27
- Re: 見事な黄葉ですね~☆彡
- sanaboさん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
そして写真を大変おほめいただいてありがとうございます。
何の努力も工夫もなく風景それ自体の圧倒的な力だけなんですが、それを伝えられてうれしいです。
八甲田エリアは無名の地点で絶景が現れる運転者泣かせの場所でした。
ところで、海外旅行記を書いていた方たちがみなさん国内旅行記にシフトしてらっしゃいますが、sanaboさんは断固として海外一筋ですか。
国内でいいからsanaboさんの写真も見たい、などと勝手なことを思っています。
昼間は暑いくらいなのに日が落ちると急に寒くなりますね。
お忙しいでしょうが風邪などひかれませんよう、お元気にお過ごしください。
ひらしま
- sanaboさん からの返信 2021/11/18 21:11:10
- RE: Re: 見事な黄葉ですね?☆彡
- > ところで、海外旅行記を書いていた方たちがみなさん国内旅行記にシフトしてらっしゃいますが、sanaboさんは断固として海外一筋ですか。
笑笑。ほんとに皆さん、見事なまでに国内旅行記にシフトされていらっしゃいますね。我が家は夫婦揃って凝り性のB型で昔から旅行と言えばヨーロッパにばかり出かけ、いまだに国内旅行には無関心なのです。人の多い国内の観光地が苦手というのもあります。もうしばらくは、ひらしまさんはじめ皆さんの旅行記で国内の景勝地の風景などを楽しませていただきたいと思っています。
> 国内でいいからsanaboさんの写真も見たい、などと勝手なことを思っています。
そのようにお仰っていただき、ありがとうございます。そのうち、過去のヨーロッパ旅行記でもアップするつもりでいますので、備忘録をご覧いただけましたら嬉しいです。
sanabo
- ひらしまさん からの返信 2021/11/18 22:05:41
- RE: RE: Re: 見事な黄葉ですね?☆彡
- > 我が家は夫婦揃って凝り性のB型で昔から旅行と言えばヨーロッパにばかり
> 出かけ、いまだに国内旅行には無関心なのです。
これはもはや頑固と言っていいレベル(笑)のヨーロッパ派ですね。
> そのうち、過去のヨーロッパ旅行記でもアップするつもりでいますので、
> 備忘録をご覧いただけましたら嬉しいです。
未完のイタリア旅行記の復活でしょうか。
もちろん大歓迎ですよ〜。
年内に1本はでかしてくださいね、先生。
(気分は編集者!のひらしまより)
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