2021/10/18 - 2021/10/24
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小豆島遍路のまとめ
①今回は小豆島霊場会のホームページの参拝コースを参考に、自分なりにアレンジして日程を組みました。ホームページでは7日間フルに歩くルートが掲載されています。僕は6日とちょっとという感じで行程を組んだが、はっきり言ってきつかったです。慣れた人でも、フルで7日は打倒だと思う。
②距離は150km程度だそうですが、坂道が多いのと札所がつまっているのが原因で、意外と時間がかかります。
③小豆島にはフェリー港がいくつかあります。お遍路はどこからスタートしてもよいが、土庄がベストに思います。僕のような関西人は福田か大部もアクセスがいいと思う。
④宿は土庄地区と坂手安田あたりの2地区に集中している。オリーブバスをうまく活用し、町に戻る行程を考えよう。スーパーやコンビニがあるのも両地区。
⑤四国と比べて道標は少ない。ちゃんと歩きたい人は遍路地図を買った方がいいかも。でも、無くてもなんとかなります。僕は無しで歩きました。
⑥四国遍路のようなビッグネームの寺院はないが、山岳霊場や小さな庵などバラエティに富んでいて面白い。
⑦季節は春がベスト。10月はいい気候だが、猪が活発らしい。また、遍路道の草刈りは初冬に行われることが多いとも聞いた。
⑧靴は普通のスニーカーでもいいと思う。慣れていないとトレッキングシューズでは速く歩けない。ただし笠ヶ滝の岩場を考えると、厚くて滑りにくい形状の靴底のものを選ぶことは必須です。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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岡山県の日生港から大部へフェリーで渡ります。
小豆島へのアクセスとしては高松又は岡山から土庄港というのが王道だけど、僕の住む関西圏からは遠回りになる。関西からは姫路から福田港というルートを選ぶ人が多いんじゃないかなあ。でも僕は日生から大部という航路を選びました。理由は港までのアクセス。日生港はJRを降りてすぐだけど、姫路港はバスに乗り換えなければなりません。それと、お遍路最終日の行程を考えると、福田より大部からスタートの方が宿の都合がいいと判断したからです。
日生港10:45発の便に乗船しました。 -
11:45大部港到着。いやあ、見事に何もない港です。
お遍路1日目は大部にほど近いかつやさんに宿泊予定です。まだ時間があるので、近くの札所を2ヶ所打つことにします。 -
80番観音寺。大部港から徒歩5分。
ここはうどんをお接待することで有名です。
住職らしき人がでてきて本堂へと案内されました。持参したろうそくを立てようとしたら「ろうそくはそれね」と備え付けのものを買うように暗にうながされる。さらに「どこから?願い事は?」とたずねられる。なんだか大事になりそうなので、「大丈夫です。僕は納経もしませんので、放っておいていただいても結構です。」とお断りを入れました。
「お接待のおうどんは?」と聞かれました。お接待は断るべきではないと言われていますが、ここでうどんをいただくのはがめつい人に思われそう。昼食はちゃんと用意してきました。ここは「いえ、そんな」と口ごもりました。すると、住職も「そうですか」とすぐひいたので、ここでやりとりは終了。住職は本堂から出ていきました。納経料+ろうそく代の600円がうどん代のようで、なんだかすっきりしないままお参り終了。 -
観音寺は安産子育ての寺として有名なようで、シルバーの大きな子安観音様?が輝いていました。
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こんな看板発見。わずか120mに5分かかるって、道が険しすぎる。
“ところで猪鹿垣って何?”と思って調べたら、猪や鹿から農地を守る古い石垣のことらしい。見学はパス。 -
ふたつめの札所、恵門の滝にむかいます。
国道を進み、今夜お世話になるかつやさんの前を通り過ぎ、やがて右折し上り坂へ。角度があって厳しい坂が長々と続くます。随分上がったその先に階段がありました。恵門の滝は遠い。 -
81番恵門の滝(恵門之不動)。観音寺から100分、舗装路、上り。
山門には着いたけど、まだ奥に階段があって、本堂は遠かった。 -
岩壁にへばりつくように建物。
建物の中も想像とは違っていました。入って左手に洞窟のように岩が穿かれていてその奥に不動明王像。薄暗くて深遠な感じ。右側には役行者が祀られていて、いかにも修験道の場といった感じがします。そしてなぜかたくさんの達磨。 -
帰りはもと来た道を引き返します。
舗装路とネジネジ交差するように山道もあるのだけれど、僕はすべて舗装路を歩きました。何ヶ所か山道を歩いてみようと踏み出したものの、草が繁茂して通れなかったり、途中に猪除けの柵があって通過できるのかどうかわからなかったりしたためです。 -
15:20、一泊お世話になるかつやさんに到着。恵門の滝から60分でした。まだ時間があるが次の札所は遠いので今日はここまでです。
かつやは存外大きな建物。隣にも同じような宿があり他にも数軒あるようです。でも、営業しているのはかつやだけ。他は閉めている様子でした。ここは歩き遍路にとっては貴重な宿です。 -
お遍路2日目。かつやさんには夕食だけお願いして朝食はあらかじめ買っておいたパンですませます。06:10と早出です。
次の札所への遍路道は峠越えのルートなんだけど、かつやのご主人から「この時期は猪がでるからぐるっと海沿いをまわったほうがいい」と言われた。昨日、恵門の滝でも「猪や鹿の駆除をやっているから山道はねえ…」と言われた。実際に猟銃の音も聞こえたし。さすがにお遍路道を通っていて撃たれることはないだろうけれど、迷い込んだら危ないってことか。ご主人の言葉にしたがって、海沿いを進むことにします。 -
26号線。海沿いっていっても平坦ではなくそれなりに起伏はある。
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島の北側は採石場になっていて、大きく削られた山肌が見えます。
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不思議なもの発見。ガードレールからロープがのびていて、大型車用のタイヤが道の外側に括りつけられている。なんじゃこりゃ?。
実はこの場所は立体交差になっていて、採石場から海側に車が通れるようにガード下の道が設けられている。石を積んだ大型車が通行するための道らしい。ダンプカーの天井が上の道路のコンクリートにぶつからないように、クッションとしてタイヤを結びつけたのだと思われます。
あんな大きなタイヤの重量でガードレールが折れてしまわないのかと心配な気になりますが、もともと車がぶつかっても大丈夫なように設計されているのだろうから、丈夫ってことなのでしょう。とは言え、公共財にタイヤなんか括り付けていいのか。どうせ許可なんてとってないだろうし(許可がおりると思えない)。 -
82番吉田庵。かつやから110分、舗装路。
吉田庵は小さな建物でお寺というよりお堂。無住のようです。小豆島の札所にはこういった小さな庵が多い。無住でもきれいで管理が行き届いています。 -
次の福田庵に向かいます。
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ところが、3分も歩いたら、道が柵で封鎖されていました。簡易的に造ったのではなくてしっかり固定された柵。道を間違えたかと思ったが左側はキャンプ場の私有地。そのキャンプ場の事務所に寄ってみたが定休日で人がいない。
うーん、悩む。僕は遍路地図を買っていないので、こうなるとお手上げだ。本来の遍路道は福田まで山越えらしいのだが、またまた海沿いに26号線を歩くことにしました。 -
83番福田庵。吉田庵から75分、舗装路。
吉田庵のところで道探しに時間を使ったから75分かかったけど、まっすぐ歩けば65分位だと思います。(以降も札所間を歩くのにかかった時間を記していくので、これから歩こうという方がいれば参考にしてください。もっとも、前述のように僕は地図は持たなかったので必ずしも遍路道を歩いていないし、区間によって早足だったりゆっくり歩いたりしているから、あくまで目安とお考え下さい) -
84番雲海寺と85番本地堂。ここはふたつの札所が同居。
福田庵から10分、舗装路。 -
境内からの眺め。気持ちがいい。
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福田港の目の前にあるお土産物屋春日堂。ここに納経帳が販売されていました。僕は納経はしないから関係ないけど、大部又は池田から歩く人はここで買いましょう。おそらくではあるが大部では売っていません(少なくとも港そばの土産物屋にはなかった)。そんなこと言ったって、大部からここまで打った寺の御朱印がもらえないではないかと言う人もあろうが心配ご無用です。
小豆島遍路の札所には先程の吉田庵のように無住の寺も多く、その場合は近隣の寺がまとめて御朱印を書いています。先程の吉田庵と福田庵は雲海寺が代行しているので、雲海寺に寄る前に買えば問題なし。恵門の滝は最初に打った観音寺が代行しているので、初日は恵門の滝だけにしておいて、最終日に観音寺を打てばここで恵門の滝の分ももらえる。観音寺は大部港のそばなので後戻りにはならない。というわけで、大部スタートの人も、御朱印コンプリートできます。もっとも、納経帳はネット通販で買えるので、送料かかかるが事前に入手しておくのもありです。 -
小豆島霊場の納経は四国遍路とは異なり、あらかじめ寺名等が印刷されているページに朱印をペタペタと押す方式。したがって白紙の納経帳を持っていっても意味がありません。指定の納経帳が必要です。頼めば墨書もしてくれるようだが、別途、料金がかかります。
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ちなみに、今年(令和3年)から納経料が値上げされています。一気に倍とは強気な商売。はんこを押すだけなのにね。
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福田で葺田神社に寄り道。有名な建築家、西沢立衛氏の芸術作品があります。タイトルは葺田パヴィリオン。
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福田でパンを買って昼食。先程の春日堂に寄ったのは昼食を買うのが目的でした。でも、土産物しか売っていなくて、農協の直売所を教えてもらった。とはいえ品ぞろえは残念で、弁当やおにぎりはなかった。
ちなみに福田にコンビニはなし。食堂はあったが入っていないので何が食べられるのかは不詳です。僕はがっつり食べると歩けなくなるので、昼はパンやおにぎりを買ってこまめに食べる。コンビニがないのはいたいです。 -
福田から先、しばらく国道を歩いていると道標がありました。やっと山道を歩けそうだ。
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矢印に導かれて階段を上った先は…
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草ぼうぼうで通れない。やむなく引き返す。せっかく階段上ったのに…。
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薄く裁断された石板が数百枚並んでいる。欠けずにきれいに切れるものだ。小豆島は石材の島なのです。
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国道歩きは単調だけど、道端にこういった芸術作品が点在していて、気分を紛らわせてくれます。
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86番當浜庵。雲海寺(本地堂)から120分、ほぼ舗装路。
寄り道しなければたぶん70分位。 -
島のあちこちに大阪城の石垣を切り出した採石場の跡があり、運び出されなかった大岩が残っている。この八人石もそのひとつ。遊歩道でそばまで行けるようになっています。とてもでかいです。
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87番海庭庵。當浜庵から50分、舗装路。
たぶん八人石で10分程過ごしたから、実質40分ってとこか。 -
88番楠霊庵。海庭庵から25分、舗装路。
小豆島の札所の番号はとびとびです。番号にあまり意味はないように思います。88番というと最後の番号だからそれなりの寺院なのかなあと思っていましたが、素朴な庵でした。 -
意外な事実。小豆島って香川県なのに四国電力じゃなくて中国電力なんですね。
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国道を離れて峠越えの山道へ入るようです。。
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道標にしたがい、長い階段を上りました。
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すると繁茂する草。今日は山道を迂回して舗装路ばかり歩いているので、思い切って30mほどつっこんでみたけど、どんどん雑草の背が高くなっていく。あえなく引き返す。
また長い階段を無駄に下りねばなりません。特に午後の時間帯となると精神的にも肉体的にも疲れるのよねえ。 -
で、国道に戻る。峠越えはトンネルです。距離が654mと掲示されているので、トンネルを歩く時間を計って速度を計ってみました。足元をまったく気にしなくていい平坦路で時速3.5㎞でした。実質初日の夕方なので、足取りが重くなっていました。
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16番極楽寺。楠霊庵から85分、舗装路。ロスがなければ70分位?。
霊場会のモデルコースでは楠霊庵の次は12番の岡の坊だけど、僕は順番をかえて少し遠い極楽寺へと直行しました。このあたりにはいくつか札所が点在しています。そこで余裕のある時にできるだけ札所を打っておいて、後の日程に余裕を持たせる作戦です。 -
極楽寺の先でやっと土道。ここは整備されたいい道でした。
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17番一ノ谷庵。極楽寺から10分、土道。
時刻は16:30、今日はここまでにします。 -
今夜の泊はひろきや。一ノ谷庵から30分、極楽寺まで土道を引き返し、あとは舗装路。
ここは岡の坊のすぐ横にあるお遍路さん御用達の宿です。霊場会のモデルコース通り、楠霊庵から岡の坊に歩けば効率的です。極楽寺と一ノ谷庵を先に打つと、余分な距離を歩かねばなりません。
ひろきやは昔から多くのお遍路さんを受け入れてきた宿。多少年季ははいっているが、ご主人がお遍路さんに理解があるので過ごしやすいです。
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