2021/09/19 - 2021/09/20
7564位(同エリア29200件中)
jokaさん
今年の夏はどこの山へ行こう?
このご時世でイレギュラー、不確定要素が多数のため、春ごろから計画を練っては捨て、練っては変更して備えてきました。
が、相変わらずの天気運の無さなどにより狙った日程がことごく潰れてすでに9月も半ば。
まさか今年は縦走なし?!
そんなわたしにラストチャンス。9月の連休に有給2日足して4泊5日の日程を確保しました。
行きたい山はそれこそ山のようにあるので取捨選択に迷いましたが、たぶん今年最初で最後の泊まり山行となりそうなので自分的には王道をチョイスし、さらに山小屋やテント場の予約事情を加味した結果、以下の日程に決定!
1日目 上高地→重太郎新道→前穂→奥穂→涸沢ヒュッテ
2日目 涸沢ヒュッテ→横尾→ヒュッテ大槍(→槍ヶ岳)
3日目 ヒュッテ大槍→双六岳→鷲羽岳→水晶小屋
4日目 水晶小屋→赤牛岳→五色ヶ原山荘
5日目 五色ヶ原山荘→立山三山→雷鳥沢→ロッジ立山連峰orみくりが池で温泉
基本的にテント泊が好きなのですが、ふだんだったら激込みで絶対に選択しない(でも興味がある)山小屋に泊まるのはご時世的に空いてる今年がベストかと考え、小屋泊オンリーとなりました。
特に水晶小屋とヒュッテ大槍はそもそもテント場がないうえに評判や立ち寄った時の雰囲気がよく、前から気になっていた小屋です。
では、いざ出発!
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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本日はバスタ新宿からスタート。
三連休初日の夜なのでもう少し空いてるかと思いきや、なかなかの密っぷり。
昨日は台風が吹き荒れていたのでその皺寄せがきてるのかな?バスタ新宿 乗り物
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少し奮発して三列独立シート。
ただし通路が二本ある分、結局シートは窮屈に。
22時25分出発。 -
それなりに熟睡して、定刻通り5時20分上高地バスターミナル着。
こちらもけっこうな賑わいです。上高地バスターミナル 乗り物
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バスターミナル周辺はわさわさして落ち着かないので水だけ汲んで河童橋まで移動。
設備も整ってるし、人も少ないのでゆったり準備できます。
覚えておくと便利! -
朝食摂ったりコンタクトしたりお手洗い行ったり、なんだかんだで20分以上かかって準備完了。
今日はまだマシな方ですが、朝の準備のノロさは永遠の課題です… -
いつの間にかガスも抜けてピーカンの予感♪
6時5分、いざ出陣!河童橋 名所・史跡
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待ってろよ、前穂高岳!
四時間後にはあの頂にいる予定。 -
ここを歩くのは2年ぶりかな。
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出来たての太陽が眩しい!
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爽やか上高地♪
河童橋から少し足を延ばせばこの静謐さを味わえます。 -
6時18分、岳沢登山口(1520m)。
まずはここから岳沢小屋まで標高差650mほどをダラダラと登っていきます。 -
30分ほど歩くと樹林帯を抜けて視界が開けました。
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雲一つない青空です。
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7時35分、岳沢小屋に到着。
思いのほか近くて驚きました。
小屋前には準備中の方がちらほら。岳沢小屋 宿・ホテル
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テラスからの眺め。
夕日を眺めながら酒飲んだら美味いだろうな♪ -
ほんの一時間半前にカツサンド二人前食べたにもかかわらず、早くもおやつタイム。
黒胡麻くるみあんぱんだっけか? -
おやつ食べたらヘルメット被って準備完了。
7時46分、北アルプス有数の急登として名高い重太郎新道へGO! -
岩場が始まりました。
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小屋を出てしばらくすると、猛スピードで近づいてくる熊鈴のチリンチリンという音が。
岳沢小屋までも、景色眺めたり水飲んだりしている間に何度か抜きつ抜かれつしていた方でした。
小屋前での準備中に少しお話しをさせていただいたのですが、ヘルメットがおそろいだったことやお互い初ヘルメットなことが判明したりして盛り上がりました。 -
途中少しだけ開けた場所で一緒に写真を撮った際LINEを交換することになり、その流れでなんとなく一緒に歩くことに。
ちなみにここがその場所ですが、写っているのはその方ではありません。 -
こちらがその方。
愛知県からおいでのKさん。おそらく20代半ば。
高校時代には1500m 4分10秒で走ったとか。そりゃ健脚なはずだ!本人曰く「ある程度真剣に取り組んだ高校生なら普通の記録。そこから先が果てしない」とのことでしたが… -
注意散漫でズボラなわたしは気づいてませんでしたが、どうやらここが重太郎新道のビュースポット“岳沢パノラマ”だったみたいですね…
“カモシカの立場”や“雷鳥広場”にはまったく気づかず。 -
もうしばらく景色を堪能するというKさんより一足お先に出発します。
ご縁があればまた!
8時45分です。 -
やっぱり山は緑だな~
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眼下の景色も素晴らしい!
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岳沢パノラマ以降、一気にアルプスっぽい雰囲気に♪
たしかに急登ではあるけれど気分良くサクサク進めます。
やっぱり天気って大事! -
尖がってる。
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9時18分、紀美子平着。
案外あっさり着いて拍子抜け。
前穂高岳と奥穂高岳方面との分岐点で、前穂に登る場合、基本ここにザックをデポして進むことになります。
さすがに賑わってますね。 -
噂に聞く重太郎新道は、とても歩きやすくて楽しい登山道でした。なんとなく西黒尾根を思い出すような。
ただし天気に恵まれたこともたしか。比較的急傾斜で段差も大きめなので、雨の日や疲れた状態の下りで使うとまったく印象が異なる気がします。
ザック下ろして一休みしてから、いざ前穂高岳へ! -
写メでは伝わりにくいけれど、ガレ具合、傾斜ともここが一番大変かも。
雨の日には登りたくない感じ。 -
だいぶ高いところまで登った雰囲気が出てきました。
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9時42分、前穂高岳山頂(3090m)です。
奥には槍ヶ岳。前穂高岳 自然・景勝地
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遠くの雲海がきれいです。
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山頂はかなり広くて、百人以上でも余裕でくつろげそう。
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左端の槍ヶ岳の右奥が立山、さらに右に移動すると五竜岳、鹿島槍ヶ岳などの後立山連峰が続きます。
中央手前が大天井岳、右端のとんがり頭が常念岳ではないかと。 -
おやつタイム♪
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ん!
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狭い岩場にクライマー発見!
これがかの有名な前穂高岳北尾根か。
アルパイン入門ルートで難易度はそれほどでもないらしいけど、高所恐怖症のわたしにはあの場所にじっと立っていることすらできそうもありません。 -
画面中央付近に穂高岳山荘、その右が涸沢岳。
涸沢岳は地味めな山ですが、標高3110mで国内で八番目に高い山です。ちなみにここ前穂高岳は十一番目。 -
気がつけば山頂に着いてすでに15分ほど。ふだん5分も滞在しないことが多いわたしには十分過ぎるほどのんびりしました。
そろそろ下りるかと振り返ると、山頂標識前で自撮り棒使って撮影中の人が。
あれっ?! -
やっぱりKさんでした。
最近始めたばかりという一眼レフの被写体になったり、山の話をしたり。
15分ほど楽しく過ごしてから一緒に下りることになりました。 -
泊まりの山行は初めてだということ。にもかかわらず今日は北穂高岳まで進んで、明日は大キレットを経由で槍ヶ岳まで行くこと。10月に予定している石鎚山が楽しみだということ。
ガレた急傾斜なので下りの方が気を使うはずが、おしゃべりしてたらあっという間に紀美子平。 -
カツサンドで栄養補給して、11時45分いざ吊尾根へ!
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“尾根”という名称が付いていますが、実際にはほぼ飛騨(岐阜)側のトラバース。
ちなみにトラバースというのは山腹を横断することです。 -
眼下には岳沢小屋が見えます。
画面中央付近です。 -
鎖場もあります。
高低差はそれなりにありますが、少なくとも登りでは鎖が不要なほど足場がしっかりしているので案外あっさり進めました。 -
元気いっぱい!
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大きく区切ったタイムスケジュールはたてていますが細かいルート情報はほぼ頭に入れていないので、現在吊尾根のどの辺りにいるのか皆目わかりません。
奥穂高岳まであとどのくらいでしょうか? -
5分ほどでした…
11時54分、奥穂高岳に到着。
標高3190m。国内第三位の高峰です。奥穂高岳 自然・景勝地
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来し方を振り返ってみる。
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何故か祠での写真撮影に順番待ちの列が…
なんとなく並んでみる。 -
空の蒼さになぜか“セイウンスカイ”という言葉が頭に浮かびました。
ウマ娘の大ヒットのおかげで現役時代を知らない人たちにも名前が知られるようになってちょっと嬉しい。菊花賞の大逃げはお見事のひと言です!
同期もエルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィーク、キングヘイローと超豪華。少なくともわたしが実際に目にした中では最強世代でしょう。
中でもエルコンドルパサーとグラスワンダーは、全盛期の能力では日本競馬史上有数だと思っています。その二頭をサイレンススズカが軽く一蹴した毎日王冠は私的史上最高のレースです。
さてさて、Kさん自慢の一眼レフの威力は発揮されているでしょうか? -
反対側に見えるはジャンダルム!
思いのほか近くてびっくり。ドーム型の独特の形状が悪魔の城みたいでかっこいい!!
フラフラと行けちゃいそうな気がするのは間違いなく気のせいですね… -
アップ!
けっこう賑わってるようです。 -
“勇者の帰還”
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吊尾根で前を歩いていてお話しをするようになったソロ女性に撮ってもらいました。
今日は涸沢でテント泊の予定とか。 -
なんだかんだで30分以上滞在しました。
12時30分、そろそろ行きますか。 -
穂高岳山荘が見えてきました。
斜度はそれほどでもないけどガレガレで滑りやすく、かなり苦手とするタイプの道です。
下りでは特に。 -
目の前の岩をまわり込む所が一番の恐怖ポイントと噂の場所。ドキドキしてたら前方で「らーーーっく!!!」という大声とゴロンゴロンという音が!
どうやら大きめの落石を起こしたみたいで、一時あたりが騒然としました。
足場悪い場所だと落ちてくるとわかっていても避けようがないですからね。
それまで何も被ってなかった前の人もザックから慌てて帽子を取り出してました。
まあ、何もしないよりは…… -
そんなこんなで難関もヌルッと通過。
ほんの一瞬なのと足場がしっかりしてるので思ったほど怖くありませんでした。 -
このあたりから登ってくる人とのすれ違い待ちや降下速度の違いにより渋滞発生。5秒進んでは1分待つの繰り返し。ここで落石きたら避けようがないし、下手に避けようとしたら転落の可能性大ですね。
足元は浮き石だらけなので落とさないよう神経使うのも何気に疲れる。
今日は温暖、微風の絶好のコンディションだからいいけど、寒い日や風の強い日に待機状態長いとかなり辛そう、というか危ない気がします。 -
見上げるとこんな感じ。
空いていればあっという間の距離なんだけど… -
無事ゴール!
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13時6分、穂高岳山荘に着きました。
穂高岳山荘 宿・ホテル
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この時間でも上空には雲ひとつない快晴♪
テラスも大盛況です。 -
お疲れ様~♪
本当はビールで乾杯!といきたたいところですが、涸沢に下りるだけのわたしと違い、北穂高に進むKさんはこれからが本番。
と思ったら、そもそも夕食時以外のアルコール提供が中止になってました…… -
そばランチ♪
当然ながら何を食べても美味しいですね。 -
記念にKさんと色違いの手ぬぐいを購入。
北穂高小屋の緑ベースの雷鳥手ぬぐいもいつか手に入れたい! -
ノベルティも充実。
お土産に山バッジも買いました。 -
ここから見上げる奥穂方面は、まるっきり悪の要塞といった趣き。
ジャンダルムといい穂高連峰は悪の巣窟ですね… -
向かうは反対側のこちら。
北穂高岳に向かうKさんを見送りがてら涸沢岳山頂まで登ることにします。 -
13時35分、穂高岳山荘をあとに。
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10分も登らないうちにこの風景。
黒々とした硬質な質感がたまりませんね。
まさに王者の貫禄です。
当然悪者側ですが… -
13時50分、涸沢岳山頂。
先ほども書きましたが、標高3110m、国内第八位の高山です。
の割にはなんだか大雑把感の漂う山頂…
写真では伝わりづらいけど、登山道の途中に適当に標識を立てたような感じというか。涸沢岳 自然・景勝地
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奥穂の存在感よ…
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山頂のすぐ東側は切り立った崖です。
ほぼ垂直! -
西側には雲が湧いてきました。
これはこれで素晴らしい。 -
この景色がえらく気に入ったKさん。
自慢の一眼レフで何枚も撮影していました。 -
そろそろ14時。
明日槍ヶ岳での再会をゆる~く約束してお別れです。
大キレット気をつけてね。今度は槍カレーをおごるから! -
人によっては大キレットよりイヤらしいと評される奥穂~北穂ですが、高所に苦手意識は全く無いというKさんなら問題ないでしょう。
良い旅を!! -
下りはあっという間。
もともと人気の穂高岳山荘のテン場はこのご時世で完全予約制。今日は満員のはずですが、このヘリポートに何張立つのでしょうか。 -
今日のようにほぼ無風ならヘリポート付近は広々として快適かもしれませんが、以前北岳山荘のテン場にて深夜の暴風でテントごと危うく谷底に吹き飛ばされそうになった身としては、こちらの方が落ち着くな。
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実は数日前までここのテン場を予約していました。
台風直撃予報のタイミングで涸沢ヒュッテに空きが出たため泣く泣く変更した次第。
さすがにここで台風を凌ぐ勇気は無かった…
結果この快晴無風なわけですが…… -
14時13分、涸沢へ下山開始。
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下り始めはそれなりに急な岩場が続きます。
多分ここがザイテングラート。難易度の割に事故多発地帯として有名です。
歩いてみて感じたのは、ふだん山歩き、というか運動自体してなさそうな人の多さ。装備、歩き方などがぎこちないのは仕方ないとして、基礎体力不足のため心配になるくらい息切れが激しい。
涸沢散歩の延長でなんとなく登りました、みたいな。
そりゃ事故が起きるのも当然かと… -
14時57分、涸沢小屋へ続く道とパノラマコース(涸沢ヒュッテ方面)との分岐点。
もちろんパノラマコースへ。 -
こちらは涸沢カールをぐるっと巡る爽快ルート!
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大人気スポット涸沢ですが、個人的には不満が二つ。
ひとつは人が多いこと。そしてもうひとつは日暮れが早いこと。
周囲を三千メートル級の山々にかこまれているため、実際の日没の遥かに前から暗くなり始めるわけです。
まだ15時過ぎなのに場所によってはこの有様。 -
遠くからではよくわからないけど、近づくとちゃんと平坦な岩の道が続いていてとても歩きやすい。
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テント村が見えてきました。
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少しずつ秋の足音が…
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テント場は今日も盛況です。
2~300張といったところでしょうか? -
一見どころかよく見てもキャンプサイトと道の区別がつきません。
ガイラインに足を引っかけてしまわないように慎重に進みました。涸沢キャンプ場 キャンプ場
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テラスも大混雑!
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15時18分、涸沢ヒュッテに到着。
涸沢ヒュッテ 宿・ホテル
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予約で満室なので食事も三回転。
覚悟はしていましたが案の定最終の18時50分スタート。
あと三時間半もある… -
割り当てられたのは別館。
以前テント泊の際、夕食のため本館にお邪魔したことはあるけれど、別館に入るのは初めて。 -
この階段を登ってすぐ右の部屋が本日のマイルーム。
部屋ごとに山の名前が付いていて、わたしが使うのは“ユングフラウ”です。 -
三人部屋の一角です。
コロナ前なら今日のような連休時にはこの部屋に五~六人が割り当てられたはず。
それを思えば天国かな? -
体拭いて着替えを済ませたら、さっそくテラスの売店へ。
10人近い行列に並びます。 -
時計の針は16時をとうに回っていますが、さすがにあと三時間近くも待てない!
いただきま~す♪ -
至福のまったりタイム♪
正面の高く見える山の右奥が北穂高岳。
Kさんもそろそろ北穂小屋に着く頃です。周囲を山に囲まれた涸沢には電波が届かないので連絡のとりようはないけれど。 -
画面中央の鞍部に穂高岳山荘が見えます。
すぐ右が涸沢岳、その隣のとんがりが涸沢槍。画面左端が奥穂高岳ですね。
位置の関係か、涸沢岳がずいぶん低く見えるような。 -
さすが大人気スポットの涸沢。
客層もインターナショナルなのか、この裏には同じ内容が英語表記で印刷されていました。 -
同席した女性二人組としばし歓談。
自前テントでの初テント泊とのこと。今晩のメニューは豪勢にすき焼きらしいのですが、前泊地に冷凍庫がなく冷凍してないのだとか…
今日は暑かったからね~
肉抜きすき焼きにならなければいいのですが…… -
時間はまだ17時過ぎ。小屋の夕食までまだ1時間半以上あるなあ…と考えていたところに
ドドン!!!
飛騨地方を震源とする震度4の地震が発生。
奥穂や北穂の稜線付近から土砂が雪崩のように滑り落ちてきて、あたりは一時騒然となりました。東京で震度4なら「ああ、またか」で済みますが、ここでの震度4はかなり強烈な印象。
画像の砂煙も優に数十m以上舞い上がっています。
登山道に人がいなくて本当によかった…
Kさん大丈夫かな?
コースタイムからすれば16時過ぎには北穂高小屋に着いてるはずだけど… -
ただし正直この時点では縦走続行のつもりでした。
余震は続くものの、いつまでもテラスにいても仕方ないので一旦部屋に戻ってうつらうつら。
途中階下からの常駐隊の下山勧告を聞いても、“勧告”だしね、と。 -
考えが変わったのはようやく食事にありついた時でした。
二度三度とハッキリとわかるレベルの余震が続く。一発目から二時間近く経っているのに、こりゃたちが悪いな…
具体的には、明後日通過予定の西鎌尾根が崩落などで通行止めになるのではと考えました。もともとかなりのガレ具合ですから。 -
電波の入らない涸沢では小屋のテレビだけが情報源。
現状では周囲の小屋やキャンプ地の様子も含め、震度や震源程度のことしかわかりません。
一斉に下った場合、上高地バスターミナルで足止めを食う可能性があるため、明日はなるべく早めに下山することにしました。途中情報を収集しつつ、大丈夫そうなら上に方向転換含みで。
とりあえず9時30分のバスを目指すことにして、まだまだ余震の続くなか就寝ZZz -
翌日は4時起床。
サッと荷物をまとめて食事のためにテラスへ向かうと、床一面に寝袋にくるまって夜明かししたらしき人達が。
被災地感満載のちょっと異様な光景でした。
余震が続く中、岩山に囲まれた岩だらけのテント場で過ごすのはたしかに落ち着かないでしょうね。
奥穂山頂でお話しした方やすき焼きの二人組は大丈夫でしょうか。 -
前日の夕食後に受け取っていた朝食代わりの弁当で腹ごしらえした後、5時10分に出発です。
-
暗いうちから歩くのは、静謐感があって大好きです。
大量に余った行動食をやけ食いしながら進む。 -
5時半過ぎ、ふと振り返ると真っ赤に染まった山がチラリ!
ちょうど日の出時刻でした。
どうやら今日は見事なモルゲンロートだったようですね。 -
途中行き合った人に下山勧告の話を伝えようとすると、登山道の安全を確認中の山岳救助隊の方でした。
「石積みの部分はどうでしたか?」と尋ねられたので、たまたま撮っていたこの画像を見せて「歩行に問題はありませんでした」と伝えます。
お勤めご苦労様です。 -
本谷橋通過。
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6時27分、横尾山荘に着きました。
ここは電波が届くので、ヒュッテ大槍と槍ヶ岳山荘に電話をかけて登山道の様子を尋ねました。
ヒュッテ大槍では「今のところ問題ありません」とのことでしたが、槍ヶ岳山荘では「ヒュッテ大槍と槍ヶ岳の間が崩落のため通行止め。これから確認作業が進むとさらに被害が拡大するかもしれません」という返事。最後にちょっと声を潜めて「個人的にはあまりおすすめできません…」と。横尾山荘 宿・ホテル
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商売度外視の忠告が胸に染み、下山決定。
とはいえ天気は上々。そのうえ明日から平日にもかかわらず上を目指す多く人とすれ違うので後ろ髪引かれまくり…
あれっ?下界では大したニュースになっていないのか??
まあ、でも自分が逆の立場でも「あ、地震があったんだ。現地にいた人は可哀そうだけど自分が登る日じゃなくてよかった」ぐらいに思って登るかも。
現場にいないとあの不気味さはわからないよな… -
7時15分、徳澤園到着。
氷壁の宿 徳澤園 宿・ホテル
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ここは半分避暑地のホテルみたいなものなので、お土産もサンダルやパーカー、トートバッグなど、山小屋では扱わない商品多数でおもしろい。
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たいていはお約束のソフトクリームですが、今日はなんだかカフェオレ気分♪
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いつもの席で明神岳を眺めながらくつろぎます。
20分ほど滞在して出発です。 -
なんだか別世界のように平和な光景です。
利用者の人達ものんびりと平常運転。
たしかにこの場所だったら「あれっ?けっこう揺れてるね」で済んでしまうかも。徳沢キャンプ場 キャンプ場
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前方に大量のお猿さん発見!
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とても人慣れしていて、数十㎝の距離で平然とすれ違ったときは少し怖かったです。
背中の子猿がラブリー♪ -
ほどなくして人界へ。
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8時42分、河童橋に戻ってきました。
意気揚々と出発したからわずか一日しか経っていません。まるで狐につままれたような感覚…… -
いつもならルミエスタホテルかアルペンホテルでゆったり温泉浸かって帰るのですが、今日はバスターミナルに直行。
松本行き9時30分発のチケットを購入して、今後の予定を考えている間に乗車時間が。
ちなみにバスは9時過ぎには満席。危なかった~ -
今後の予定?帰るんじゃないの??
そうなんです。思いついちゃったんですよ、リカバリー案を。
松本から電車で信濃大町へ。そこからタクシーか送迎バスで七倉山荘へ向かい宿泊。
そうすると、翌日裏銀座を歩いて予約してある水晶小屋にたどり着け、以降三泊計画通りに歩けるというわけです。 -
ま~悩みました。移動中もずっと考えていました。
なにせ予報ではこの上天気があと数日続くらしいので。
でもね…一回下界に下りてテンションが切り替わってしまったことや仕事で直前に発生した気がかりな案件を託してきたことなんかが頭をよぎったりしたこともあり、けっきょく松本駅行きの代行バスの中で下山を決めました。 -
というわけで、毎度お馴染み唐揚げセンター駅ビル店で打ち上げ。
お疲れ様でした~♪ -
が、いつもなら楽勝の山賊焼定食を少々持て余してしまい、改めて悔しさが込み上げてきました…
山に浸ってないのでそれほど肉が恋しいわけでもなく、身体的な疲れは皆無なので大してエネルギーを欲しているわけでもないですから。 -
12時10分のあずさに乗車。
初日訪れた念願の前穂、奥穂は天気にも人にも恵まれ最高の山行となりました。
それだけに結末のしり切れとんぼぶりが残念でなりません。
“山は逃げないが、チャンスは逃げる!”
まさにこれですね。
まだ今期の夏山?を完全に諦めたわけではありませんが、日程的にちょっと厳しいかも…
最後までお付き合いいただきありがとうございました。 -
家のベランダでたそがれ……
有休取り消して明日から仕事だ!
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