2021/06/20 - 2021/06/20
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毛利慎太朗さん
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この旅行記のスケジュール
2021/06/20
この旅行記スケジュールを元に
6月20日(日)より毛越寺であやめ祭りが開催されるといふので、父の運転する車で行って参りました。
毛越寺は嘉祥3年(850年)慈覚大師により創建された、天台宗・別格本山の寺院。
名前の由来は大師が白鹿の毛に導かれ、この地に伽藍を建立したといふ故事から。
もともと読みは「もうおつじ」でしたが、それが転訛したものかと。
12世紀中期・藤原基衡公によって本格的な造営が行われ、堂塔40僧坊500を誇っておりました。
現在、大泉が池を中心とした浄土庭園が平安期の遺構で、平成23年(2011)にはユネスコの世界文化遺産となりました。
内容は前回以上に拙いですが、ご覧いただけると幸いです。
公開 令和3年6月22日
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
時刻は9時46分、毛越寺駐車場にやって参りました。
駐車料金は普通車300円とそこまでボルわけでもなし。
ざっと1~2割の利用率。 -
拝観前に御手洗いを済ませておきましょうか。
景観条例に配慮した外観ではある。 -
しかしながら、『梅鉢懸魚』までついてる本格っぷりには、恐れ入谷の鬼子母神。
そりゃ、トイレも燃えないに越したことはないが。 -
駐車場から山門へ向かう道すがら(とはいえすぐだが)山吹に似た花を発見。
キンシバイというらしい。 -
こちらの山門にも謂れがあり、かつて一関藩の殿様が政務・居住した陣屋の門を大正10年(1921)に移築したもの也。
ちなみに陣屋は今の一関法務合同庁舎(裁判所)や総合福祉センター一帯にあった。 -
The Summer grass
'Tis all that's left
Of ancient warriors' dreams.
Inazo Nitobe.
『夏草や 兵どもが 夢の跡』の和訳碑、昭和42年(1967)建立
しかしながら、英語俳句といふのは和訳して五・七・五ならよいのかのう。
ルールを拝見したが、これじゃ三行詞のやうな。 -
本堂へ進むと木陰にサツキが咲いていた。
白と赤のグラデーションが綺麗。
前に中尊寺の旅行記をしたためた際、東物見の花を『サツキ』と書いたが、今思い返すと『ツツジ』だったやうな。
訂正してお詫び申し上げます。 -
手水鉢の周りにテープが張られて、立ち入り禁止となっていたので(コロナゆえ)線香の煙で身を清める。
ちなみに1束100円也。 -
本堂は平成元年(1989)に建立されたもの。
ちょうど法要が執り行われ、御詠歌の音色が聞こえてきた。毛越寺 寺・神社・教会
-
「毛越寺伽藍復元図」
監修は平泉発掘調査団長であった藤島亥次郎東大名誉教授
油絵は白石隆一画伯の筆によるもの
鎌倉幕府の公式記録・吾妻鏡(あずまかがみ)では「吾朝無双(わがちょうむそう)」と称えられた。
初めて参拝した方には、平等院鳳凰堂のような左右に翼廊を備えた建物が二つあったことに驚かされることだろう。 -
しかしながら、天正元年(1573)に焼失した南大門の跡に建つと、あゝ無常哉。
伽藍の礎石すらも、木々に覆われている。
正面に円隆寺(嘉禄2年・1226焼失)の翼廊がそびえ、橋が架かっていたことには、想像力をたくましくするしかないのである。 -
続いて南大門跡を左に向かうと、浄土庭園の痕跡が伺える。
「築山(つきやま)」である。
岩は荒々しいが、東尋坊ほど切り立っているわけでなく、温かみのある光景。
これに舟をうかべ、苫屋などが近くにあればもうそれは水墨画の世界というか。 -
続いて、慈覚大師を奉った開山堂の前に進む。
本日から来月10日(土)まで、”あやめ祭り”が開催されており、本日の参詣はこれが目的である。
しかしながら、植えられているのはほぼ”花菖蒲”で、案内板にも「毛越寺花菖蒲園」とありますが、細かいことはいちいち気にしてられません。
けれども「かきつばた」「花菖蒲」「あやめ」の違いが解説されているのはよかったと思います。
分かったことは
「かきつばた」水生
「花菖蒲」湿地、花弁付け根の筋がまっすぐで、黄色い。
「あやめ」乾地、花弁付け根の筋が網目で斑(文目=あやめ)になっている、これが名前の由来
という具合ですね。毛越寺あやめまつり 祭り・イベント
-
続いて、開山堂方面から中島を望む。
まるで極楽浄土にいるかのような心地。 -
これは恐らく「万里の響」かな。
立弁が濃紫なのが特徴的。
もし違っているのなら、コメント下されば幸いです。 -
これは恐らく「初紅」だと思ふ。
縁の紫が特徴的で、先ほどのサツキのやうに境界が鮮明なわけではないが、朧げな感じもまた善き哉。 -
紫系ばかりでは色が締まらないので、涼しげな青も。
品種はわかりかねるが、尾形光琳の燕子花図のやうな色合い。 -
開山堂裏のキハナショウブに揚羽蝶が蜜を啄む。
画になる光景だが、なんかカモフラージュしてやしませんか?
本当は顔や羽を広げた状態も撮りたいところだが、私の反射神経が追い付かない。 -
続いて、円隆寺跡に向かったのだがなにやら積み石があり、ふと恐山のやうだと思った。
恐山の積み石には意味があり、地獄に堕ちた子供が自分の背丈まで石を積めば成仏できるという言ひ伝えがある。
しかしながら鬼たちがそれを容赦なく倒して回るので、現世の親たちが子供が救われるやうにこうして積み重ねていると聞いたことがある。
それを考えると、容易に近づきがたい雰囲気ではある。 -
続いて「遣水(やりみず)」を見学。
毎年5月第四日曜(本年は10/10に延期)に開催される『曲水(ごくすい)の宴』の舞台になります。
遣水を流れてくる盃が来る前に、歌を作る平安貴族の遊び。 -
続いて「常行堂」を参詣。
本尊は宝冠阿弥陀如来であるが、奥に秘仏・摩多羅神(またらじん)を奉る。
毎年正月14日~20日に法要が執り行われ、最後に『延年の舞』が奉納されるのは皆の識るところ。
創建時はこの東隣に法華堂と並んで建っていたが、慶長2年(1597)焼失。
現在の建物は享保17年(1732)に再建されたもの。 -
常行堂の前には穏やかな面持ちのお地蔵様がいらっしゃいました。
餓鬼道の人々を教え導いているとのこと。
餓鬼道とは「飢え・のどの渇き」から逃れられないという世界で、地獄道の次に重いとされます。
手には”如意の珠”を携え、信仰篤ければなんでも願いをかなえていただけるそうな。
ところで、学識高いフォロアーの皆様は、このお方が閻魔さまの化身ということも御存じであろうし、六地蔵の謂れも流石にご存知であらしゃいましょう。
六地蔵は「天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道」の六道の苦しみを救うとされております。
前者三つが善、後者三つが悪とされますが、仮に天道に生まれ変わったとしても、生老病死苦からは逃れられず、最も享楽に甘んじ”解脱”しにくいとされます。
(いわゆる”凡夫”に陥るという奴か) -
続いて「洲浜(すはま)」にやって参りました。
砂浜をあらわした光景なのですが、おおらかで好きです。
右手はなんだか能登半島みたい。 -
続いて「出島石組(手前)と池中立石(奥)」のほうまでやって参りました。
荒磯の光景を再現したものですが、立石は北海道・ローソク岩のやうだ。
なお、先の震災では8度傾き、修繕がなされた。 -
帰りに預けた御朱印帳を受け取る。
志は300円となる。
「薬師如来」の文字が梵字を思わせる。 -
最後に「松竹」でヒレカツ丼(1350円)を頂く。
「かつや」のコスパ最強のかつ丼もいいが、肉質はこちらに軍配が上がる。
衣は「かつや」に比べ薄いが、カラッとあがっておりこれもなかなか。
有名人のサインがたくさん飾られているので、ミーハーには堪らない!
最後までご覧くださいまして誠にありがとうございました。和風レストラン 松竹 グルメ・レストラン
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この旅行記へのコメント (2)
-
- ふわっくまさん 2021/07/27 12:32:22
- おすすめ旅行記・・
- 毛利慎太朗さん、こんにちは。
4トラおすすめ旅行記に、紹介されていましたねー
思わず、再訪させていただきました(^^♪
毛越寺の花菖蒲、ちょうど見頃だったようで・・
表紙の背景には開山堂が入って、とてもキレイでした。
そして花菖蒲なのに「あやめ祭り」、つつじとサツキの違いも難しいですね。
けれど水辺の風景も加わって、〆のヒレカツ丼=すごく美味しそうでした。
ふわっくま
- 毛利慎太朗さん からの返信 2021/07/27 13:29:12
- Re: おすすめ旅行記・・
- ふわっくまさま、ご無沙汰しております。
そして、再訪ありがとうございます。
そんな力まずに作ったわりには、『おすすめ旅行記』にピックアップされ、うp主としては驚き桃の木で、再び反響があるので、嬉しい限りです。
最近では15年の軽井沢の旅行記と、『あらぎ島』の新作旅行記など拝見しましたよ。
会員制のホテルに+500円で体験とは驚きでしたし、『めがね橋』も特集され、鉄道ファンとして興奮しました。
『あらぎ島』に関しては別途コメントを差し上げたいと思います。
さて、拙稿についての返信にうつりますか。
ツツジとサツキですが、ツツジは当地では5月が見頃、サツキは6月が見頃と記憶しております。
ツツジが一気に咲くのに対して、サツキは段階的に咲きます。
ま~迷ったら庭に咲いてるのを見ればいいですかねえ。
うちのは長年ぼうぼうで花咲きも悪かったのですが、昨年手入れしたので、両方とも咲いてくれたほうですがね。
続いて、花菖蒲についての写真お褒めに預かり、光栄です!
品種がわかんなくても、グラデーションが綺麗ならば文句ないですかね。
一回目に撮った写真がボツだったので、もう一周して撮ったのが表紙なので、一応力作なのです。
(あれ、さっきは'手抜き'的
だといったけど、矛盾してる、ま~いいか。)
『中島』を絡めるとほんと『極楽浄土』みたいで、『浄土思想う~たら』を世界遺産で謳っているので、奥州藤原氏の理想ここにありって光景ですね。
なんか、長々とすみません、『松竹』は、ほんと駅前で美味しいソースカツの店なので、新幹線の乗り換えなどで、是非とも。
ロースの油みもいいけど、ヒレの淡白な旨味もなかなかです。
ー毛利慎太朗ー
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