2010/09/13 - 2010/09/13
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nacrionさん
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旅行2日目にして色々と悲劇に襲われた私たちは、悲しみの地ローマを飛び出しフィレンツェへ向かう。
しかし、そこもまた悲劇の舞台になるのであった。
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悪名高いミサンガ詐欺にあった私たちはどこかで旅費を削る選択に迫られた。
そこで当初はユーロスターに乗ってフィレンツェへ向かう事を考えていたが、普通の列車で行くことにした。無茶苦茶落書きされている。 -
時間はかかるがのんびりとイタリアの田舎風景を見ることができたのはいい経験であった。
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しかし電車の中が非常にうるさい。外はいい景色なのに、友人との会話もできないほどうるさいのだ。イタリアの電車はこんな感じなのか……と思っていると通りがかった車掌さんが我々の頭上にあった非常ベルを停め去っていった。
今までの音は押した覚えもない非常ベルの音だったのかということと、当たりまえのようにそれを停めて去っていく車掌に衝撃を受けた。 -
またトイレは線路に垂れ流し状態であった。遠くに来たものである。
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フィレンツェに到着。
早速街を歩き始める。
露天が多い通りを進むと -
サンタマリアデルフィオーレ大聖堂が見えてきた。
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ジョットの鐘楼に登ることにする。
しかし建物の外観がすごい。
同じような細かい装飾のあったローマの教会とはまた違った趣である。 -
狭い階段をぬけ
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屋上へ
街が一望できる。
フィレンツェしゅごい…。
美しい街並みに言語が幼稚化する。
突然だが、この日の観光写真はここで終わりである。
それはなぜか。
ここを降りた後、私たちはダビデを見に行ってやろうと更に街を歩き始めた。地図も見ずに。
ここで恐ろしいことが起きたのだ。
迷子になったのである(2回目)。
そんなに方向音痴ではないと思っていたのだが、予想以上に入り組んだフィレンツェの街は容易に我々の方向間隔を失わせた。だがこれだけ観光地である。適当に歩いていたら有名なスポットにあたるだろう、そこで地図を見て現在地を確認すればいいだろうとなんの不安もなく歩いた。犬も歩けば棒に当たる作戦である。
その数時間後、私たちは土砂降りの中住宅街を歩いていた。フィレンツェを舐めていた。急に振り出した雨に傘も持っていなかった私たちはただただ濡れていくばかり。選ぶ道が悪かったのかタクシーも通らないようなところを当てもなく歩き続けた。(どちらにしろびしょ濡れで乗車拒否されそうではあったが)
雨はやむ気配を見せず、私たちは雨宿りも諦めていた。歩みを止めることが不安だった。ここで野垂れ死ぬのかと思いながら、開けた高台にたどり着いた時、遠くにライトアップされるサンタマリアデルフィオーレ大聖堂が見えた。私たちは歓声を上げた。この旅一番の感動であった。
その後、見えた方向に向かって歩き出した私たちは線路を見つけ、線路沿いを歩くことで無事フィレンツェへ戻ることができた。 -
びしょ濡れだったため、レストランにも入れなかった私たちは、パニーニというホットサンド的なものをテイクアウトし、ホテルに帰りコーラで流し込んだ。
こうして私たちはフィレンツェでの1日目を無駄にした。
ちなみにこの時の大雨でアマルフィでは洪水が起き、何台もの車が坂道を流されている映像がニュースで放送されていた。
フィレンツェでよかったな…。
独り言のように友人に呟く。
返事はなかった。
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