2020/11/13 - 2020/11/13
1468位(同エリア1620件中)
ちふゆさん
2020年11月13日(金)お昼過ぎ、大津三井寺の中院の金堂周りから唐院に進む。寺を再興した智証大師円珍の尊像を祀った大師堂を御廟とする寺内で最も神聖な浄域。金堂前の参道より一段高く塀に囲まれた一郭で、東を正面として一直線上に建造物が立ち並ぶ。元々唐院は現在護法善神堂がある場所にあったが、豊臣秀吉による破却後の再興で最も早い1598年に現在地に再建された。
円珍は858年に多くの経巻、図像、法具を携えて唐から帰国し、翌年、大友氏の氏寺であったこの寺に入り、清和天皇より仁寿殿を下賜され修行の道場とすると共に、唐から請来した経典や法具を収蔵した。このことから最初は唐坊と云う名が生まれ、後に唐院となった。
中院の金堂の上(西側)に建つ一切経蔵の南の橋を渡ると唐院エリアに入るのだが、この橋の下の道を西に登って行くと覚勝院と云う子院があり、そこからさらに登って行くと境内最西にあった子院とその庭園跡がある。行ってないが、ここは善法院と云い、三井寺のすぐ北にある円満院門跡の門主を務めた円満院宮の院家だった。庭園は1934年(昭和9年)に国の名勝・史跡に指定されたが、1941年(昭和16年)の豪雨による土砂崩れで埋没した。池汀や石組みの保存も良好なことから一刻も早い復元が待たれている。
唐院エリアの正面玄関はこの橋でなく、金堂から南にこの善法院へ上がる道をもう少し過ぎたところから上がる参道で、その参道を上がったところに建つのが唐院の正門たる四脚門。切妻造、檜皮葺で、奥に潅頂堂、唐門、大師堂が一直線に並ぶ最前列に位置している。当初は棟門形式として建立されたが、間もなく四脚門に変更されたと考えられている。1624年の建立で国の重要文化財。
門前の石畳の参道に配されている歴代の探題から奉納された石灯籠とともに聖域への入口として清浄な雰囲気をかもし出している。この参道では2014年公開の中井貴一主演、阿部寛が敵役を演じた若松節朗監督作品の「柘榴坂の仇討」のロケが行われたそうだが、見てない。
四脚門を抜けると正面にあるのが灌頂堂(かんじょうどう)。清和天皇より下賜された仁寿殿と伝えられる。五間四方の入母屋造、桧皮葺で正面中央に軒唐破風を設ける平安時代以来の上品な住宅風建築。大師堂の拝殿としての役割を備えている。内部は前後2室に分かれ、伝法灌頂などの密教の儀式が執り行われる。現在の建物は桃山時代から江戸時代に掛けての慶長年間の再建で、国の重要文化財。
灌頂堂の左手に建つのが長日 護摩堂。三間四方で一重、宝形造、本瓦葺。本尊は不動明王で、長日護摩供を行う道場。江戸時代に後水尾天皇の勅願により建立されたと伝わるが、建立年代を示す明確な資料は残されていない。灌頂堂とは渡り廊下でつながっている。滋賀県の指定有形文化財。
反対側の右手、一切経蔵との間の橋のそばに建つのが三重塔。室町時代初期の1392年に奈良吉野の比蘇寺(現世尊寺)の東塔として建立された。1597年に豊臣秀吉が伏見観月橋下に移築し、さらに1601年に徳川家康が三井寺に寄進した。総高は約25m、三重とも縁に高欄を付け、組み物は伝統的な三手先だが、二重と三重目の窓には珍しい菱格子が入っている。軒深く、三重の釣り合いよく、相輪の水煙など、中世仏塔の特徴をよく表している。内部は非公開だが、1層目の須弥壇に1623年制作の木造釈迦三尊像が安置されている。国の重要文化財。
近くには行けないが、灌頂堂の裏に唐門があり、門を抜けると大師堂がある。共に桃山時代末の1598年の再建で、国の重要文化財。唐破風を正面とする唐門は桃山時代の特色をよく示している。大師堂は宝殿ともいう宗祖智証大師の廟所。三間二間で宝形造、桧皮葺。堂内には共に国宝の二躯の木造智証大師座像と重文の木造金色不動明王立像が安置されている。
御骨大師と呼ばれる智証大師像は像高86.3cmで胎内に大師の舎利(遺骨)が納められており、大師の臨終に際しての命により、 門人達が大師入滅後その姿を模刻したもの。9世紀末、円珍没後まもない頃の作と思われ、秘仏とされている。もう一つの像は像高84.3cmで、仏壇中央の厨子内に安置されることから中尊大師と呼ばれる。こちらは10世紀後半頃のものと見られる。不動明王立像は像高159cm。国宝に指定されている黄不動と呼ばれる秘仏画像「絹本著色不動明王像」をもとに、鎌倉時代に彫像として慶派の中心仏師によって造られた像と見られる。
四脚門から参道を降りた辺りにある村雲橋には伝説がある。平安時代の853年に唐に渡り長安の青竜寺で学んだ智証大師が、帰国後この橋を渡ろうとした時、青竜寺が焼けているのを感知し、真言を唱えながら橋上から閼伽井水を撒くと、橋下から一条の雲が湧き起こり西に飛び去ったそうで、翌年、青竜寺から鎮火のお礼の使者が来たと。このことから、この橋はむらがり立つ雲の橋=村雲橋と呼ばれるようになったと。
この村雲橋辺りでは、2012年公開、岡田准一主演の滝田洋二郎監督作品「天地明察」が撮影されたそうだが、これも見てない。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.4895520960517889&type=1&l=223fe1adec
中院の南側から南院に進むが、続く
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