２０１５伊豆半島滝めぐり旅（３）　川端康成ゆかりの宿　湯ヶ島温泉・湯本館

2015/04/18 - 2015/04/19

４月中旬、横浜、東京での仕事が入りました。さらに週末をはさんで月曜日午後から再び東京での仕事です。金曜日の夜のホテルは取引先に用意していただけるので、土曜日に一旦帰宅し、月曜日に再び上京するというのが普通の考えですが、せっかくなのでどこかで１泊して週末滝めぐりをしようと企みました。いつもなら一人で遊ぶのですが、今回は何かの気まぐれで妻を呼び寄せ、伊豆半島の温泉でのんびりし、滝めぐりをすることにしました。ごく簡単に以下のようなルートだけ決め、あとはいつものように出たとこ勝負です。

４月１８日　三島駅で妻と待ち合わせ。レンタカーにて浄蓮の滝から湯ヶ島温泉へ。湯本館泊。
４月１９日　河津七滝滝めぐりの後、沼津へ。沼津港深海水族館見物。三島駅でレンタカー返却。私は東京へ、妻は姫路へ。

湯ヶ島温泉の湯本館に宿泊しました。湯本館は、川端康成が『伊豆の踊り子』を執筆した宿です。

湯ヶ島温泉の秘湯度：★★☆☆☆

エリア 天城湯ヶ島温泉(静岡)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: レンタカー 新幹線
• 旅行の手配内容: 個別手配

湯ヶ島温泉は、浄蓮の滝からは三島方面に少しだけ戻ったところに位置しています。明治５年創業の老舗旅館です。

湯本館 宿・ホテル

早速川端康成が逗留した部屋を案内していただきました。湯本館では、当時のまま保存しており、愛情をこめてこの部屋を「川端さん」と呼ばれているそうです。

湯本館 宿・ホテル

「川端さん」は資料館としての役割もあります。

湯本館 宿・ホテル

一旦部屋に入ってから館内の探索です。湯本館は客室わずか８部屋のこじんまりとした宿です。

湯本館 宿・ホテル

館内には映画化された「伊豆の踊り子」に関するポスターなどが展示されていました。私は山口百恵さんの世代です。

湯本館 宿・ホテル

湯本館は、川端康成だけでなく、多くの文芸人もゆかりがあります。これは若山牧水の書の掛け軸。牧水は大正１１年３月から４月に湯本館に滞在し、数多くの山桜の歌を詠まれたそうです。

湯本館 宿・ホテル

宇野千代８９歳時の直筆。湯本館の文芸日誌への書き込みです。宇野千代は湯ヶ島で梶井基次郎と知り合い、その仲を噂され、当時の夫・尾崎士郎と離婚することになります。

湯本館 宿・ホテル

私たちの部屋は、「やまざくら」。牧水となにかゆかりがあるお部屋でしょうか。細工窓が美しくとても趣のある部屋です。

湯本館 宿・ホテル

部屋には牧水の歌、『うす紅に　葉はいちはやく　萌え出でて　咲かむとすなり　山ざくら花』が掲げられています。

湯本館 宿・ホテル

部屋は渓流を望みます。この渓流は狩野川で、川に手が届きそうなところに露天風呂があります。早速入りに行きます。

湯本館 宿・ホテル

露天風呂の脱衣場。

湯本館 宿・ホテル

開放感抜群の露天風呂です。泉質はカルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉 （低張性・弱アルカリ性・高温泉）で、癖のないさっぱりとしたお湯です。ややぬるめのお湯でした。

湯本館 宿・ホテル

内湯です。こちらは加温されています。本当はこちらを先にいただいてから露天風呂に入る方がいいのですが、露天風呂は貸切風呂ですので、ちょうど空いていたから先にいただきました。

湯本館 宿・ホテル

夕食です。海も近いので、山の幸、海の幸がいただけます。

湯本館 宿・ホテル

いのししの肉は天城名物です。

湯本館 宿・ホテル

いのししの肉はお鍋でいただきます。

湯本館 宿・ホテル

狩野川の鮎は有名ですね。

湯本館 宿・ホテル

湯本館を後にし河津七滝へ向かいます。天城峠に差し掛かるあたりでは、山桜の咲く風景を見ることができました。これが若山牧水が魅せられた天城の山桜なのでしょうか。ソメイヨシノはすでに終わっていますが、山桜は種類によってはまだまだこれからです。