2021/01/01 - 2021/01/22
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ばねおさん
2021年1月16日、パリに初雪。
わずかな時間であったけれど、うっすらと積もった雪が見慣れた景色を墨絵のように楽しませてくれた。
ウイルス感染は変異種も加わって依然として抑止傾向になく
20時からの夜間外出禁止時間が、この日から18時からとなった。
18日からはEU外の国からの入国の条件が厳しいものとなった。
これまでがあまりにも緩すぎたと言うべきか。
さらに24日からはEU域内からも、と追加となった。
1月27日はホロコーストの犠牲者を追悼する国際記念日。
記念日に先立って、パリのユネスコ本部ではアウシュビッツ生存者のパネル写真展が屋外で開催されている。
18日、19日の2回にわたって、こちらを見学した。
永遠に伝えていかなければならない歴史
アウシュビッツの地には行っていないけれど、犠牲者たちの痛みは十分に感じとることはできる。
コロナ規制の下でもパリ圏のさまざまな改造や大工事は着々と進んでいることに驚き、同時に戸惑いも感じてしまう。
新たなプロジェクトが進行する一方で、閉鎖されている美術館や博物館、そしてカフェやレストランの再開は、当分は叶いそうにない。
わずかな期待が持たれていた2月にはとうてい無理だろう。
それどころか第3回のコンフェヌマン全面外出禁止がでる可能性も取り沙汰されている。
多くの人々がガレット・デ・ロワで幸運を引き当てたはずだが、それがいつ到来するのか今は誰にも分からない。
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
1月16日
朝から降り続いていた雨が雪に変わった。
様子を見ていたが、止みそうにもないので予定していたCommerce近くまでの買い物に出かけた。
人と会うことを避け、ほとんど電話とメールだけという閉ざされた生活をしていると、買い物と散歩が息抜きであり、今や大きな楽しみとなっている。
問題は履物だ。雪道に備えた靴の用意などしていない。
思案した挙句、古いパンツのゴム紐を靴にグルグル巻いてみた。
黒い靴に白いゴム紐で、とても目立つ。
日本に居たら絶対にやらないけれど、パリの良い点はこの程度のことは奇異に見られないこと。
理由を知れば、とても良いアイデアですね位の言葉が飛んでくるだろう。
パリで人目を引くにはよほどの奇抜さが必要だ。 -
パスツール通りの中央に設けられた散歩道
現在、緑化工事が進行中で、この先の完成が楽しみ。
シャンゼリゼも緑化増強中のようだ。 -
セイヨウヒイラギの一種だろうか
赤い実も雪の白さとマッチング -
犬のふんも隠してくれてありがとう
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通り沿いの花屋さんの店頭も冠雪
並んでいる植木たちも面食らっているに違いない。
歩道は積もっていないが、コーナー部分は滑りやすい
パンツのゴムひもは、やはり役に立つ。 -
気温も低下
寒いからと言って
毛糸屋さんの毛玉にもぐりこんでいるのは誰? -
まさかシロクマさんじゃないですよね
-
アンリ・クイユ広場付近
うっすらと雪景色
モノトーンの世界は静かだ -
正面に見通せるアンバリッドも影のように霞んでいる
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近くに設けられたもみの木の回収場
1月6日が過ぎると急に増えてくるもみの木が山積みになっている。
クリスマスシーズンには日本では人工素材のもみの木があったように思うけれど、最近はどうなのだろうか
フランスでは小から大まですべて天然木。
宗教的伝統や生産体制が整っていることもあるが、石油由来の人工素材は環境問題の観点からも絶対許さないだろう。
このもみの木どうするのかと思っていたら
とても素敵なリサイクルが開始されてていた。
葉の部分は農家の羊やヤギたちが食べ、幹は粉砕してチップにするのだ
TVでは羊たちが嬉々としてもみの木に食らいつく様子を放送していた
題して『羊たちのクリスマス』
月遅れではあるけれど、おいしいクリスマスプレゼント -
Commerceでの買い物を終えた帰り道
公園では親子が雪だるまづくり
もう雪はやんでしまい、雪を集めるのに苦労している -
1月19,20日
ユネスコ本部のパネル展示をみるために外出
2日間になったのは、初日の天候の悪化と、夜間外出制限時間が近づいてきたため翌日の出直しとなったもの -
途中にあるPlace Georges-Mulot
小さな交差点だが、中央に記念塔が立ち
ラウンドアバウトになっている。
四面にはそれぞれメダリオンが見られるが
各人物の詳細は不明。 -
自分は未見なので内容は知らないのだが、映画作品『インセプション』の撮影がこの広場で行われ、レオナルド・ディカプリオがこれを背景に歩いているシーンがあるそうだ。
-
広く眺望が開けるファントノア広場 Place de Fontenoyに到着。
右手に行くとアンバリッド
向かいにあるのは, 世界遺産にもなっているエコール ミリテールÉcole Militaire (旧陸軍士官学校)
ポワンスキー監督の『J'ACCUSE』の場面で、構内が登場する。
この作品はとても良かったけれど、後半への繋ぎがやや不満。
向こうにはエッフェル塔が見える
エッフェル塔からシャンドマルスを通ってほぼ一直線上の位置だ -
そして広場沿いにユネスコ本部がある
-
ユネスコ本部の建物全体像
パリに建てられた近代建築の先駆け的存在だ -
こちらはスフレンヌ通り側の入り口付近
国連旗が翻っている
1月27日は、アウシュビッツ ビルケナウ強制収容所が解放された日。
この日をホロコーストの犠牲者を追悼する国際記念日として毎年国連主導の行事が催されている。
昨年が解放75周年だった。 -
今年はドイツの写真家による「忘れない」展。
約200枚のパネル写真。
27日の記念日を前にすでに展示は始まっている。
パネル写真の右下には一人ひとりの簡単な来歴が添えられている。 -
加盟各国の国旗の中に日の丸も
ユネスコ本部の敷地内には、長崎の原爆被害から奇跡的に残った浦上天主堂の天使の頭像が置かれているという。
折しも核兵器禁止条約がちょうど1月22日から発効となったのだが
日本は参加せず、参加する考えもないことを政府は明言している。
ひとりの日本人として言葉を失う -
エコール ミリテールの正面側
ジョッフル広場 Place Joffre と呼ばれるこのあたり
エコール ミリテールとエッフェル塔の間には、シャンドマルスが広がっていただけなのに、なにやら巨大建造物が出来つつある。 -
まるで巨大なチューブが横たわったような印象だ
-
形状が何となくどこかで見たような
déjà-vu ? -
実はグランパレの代替として建造されているその名もグランパレエフェメール Le Grand Palais Éphémère
2020年12月からグランパレは大規模改修工事のため閉館となり
2023年春には再オープンの予定で
展示会場部分の見学コースもできるとのこと
展示場スペースの、武骨だが意匠を凝らした作りは一見に値するので、利用せずとも見学だけができるというは喜ばしいことだ。
2024年パリ・オリンピックではフェンシングや柔道会場として考えているらしい。 -
それにしても単に一時的な代替施設を作るのではなく
グランパレの名に恥じぬものを作ろうとする意気込みが感じられる -
随所にみられるこだわりのある設え
このカーヴの形、なかなか手が込んでいる -
完成後を鳥瞰するとこんな感じ
エッフェル塔の下、シャンドマルスが延び
エコール ミリテールの手前に位置していることが一目で分かる -
利用のイメージ図
こんな風になれば楽しかろうに
完成は時間の問題だが、果たして利用が可能な状況になっているかどうか -
シャンドマルス中央付近にまで行ってグランパレエフェメールを眺めてみる
三色旗があるのがエコール ミリテール
背後にあるのはモンパルナスタワー -
振り返ればエッフェル塔
う?あれは何! -
え、エッフェル塔の下に凱旋門が!?
あり得ない
でも、あり得るかも
ニュー凱旋門?? -
ニュー凱旋門の確認に行く途中
向こうからやって来たのは -
ポニーに乗った子供たち
乗馬できない小さな子供は後ろの馬車に
パリにはこうしたポニー乗馬ができる公園がいくつもあるけれど
初めて馬車付きを見た -
いいよねえ
自分も小さい時にこうした体験をしてみたかったなあ -
さて、エッフェル塔だが
近づくにつれ次第に真実が分かってきた -
どうしても凱旋門が浮かんできてしまうのだが
-
エッフェル塔の塗装工事の足組でした。
今回で20回目、かつ建立以来最大規模の塗装工事が昨年から開始されていて
年内一杯かかる見込みらしい -
今回は塗装だけでなく、鉄部の研磨も行うとのことで
工費は何と4000万ユーロ(円換算にすると約52億円)
ここはやはりC国のひとたちにきてもらって、入場料をたくさん徴収しないと駄目だろうね -
こうして間近で見ると結構傷んでいることが目視できる。
エッフェルブラウンとよばれる独特な色は、下から上までずっと同一ではなく、視覚効果も考えて色調を3つに分けて上に行くほど明るいトーンになっている。
チョコレートに例えればブッラクチョコからミルクチョコというイメージだ -
ということで
帰宅後にあらためてエッフェルを眺めてみたのだが
塗装工事の足場が何となく見えるような見えないような..
déjà-vu ?
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