2017年3月・可部線延伸に合わせての山口・広島両県乗り潰し（その1　山陽新幹線・小野田線）

2017/03/03 - 2017/03/04

執筆時点から遡ること約4年、2017年3月のこと。

2003年11月末限りで廃止された広島県の可部線可部～三段峡間のうち、可部～あき亀山（注）間が復活開業することになり、独身最後の思い出作りも兼ねて開業初日に乗り潰しに行くことにしました。
加えて、結婚したら自由に出歩ける機会も減るだろうし、せっかくだからということで、隣の山口県内のJRの未乗車線区もまとめて片付けることに。

金曜日の仕事帰りに出発し、土曜の夜に帰るという強行軍の旅でしたが、その時の道中記を3回に分けて掲載させていただきます。

まずは、仕事帰りに前泊地の山口県宇部市に向かった際の一部始終と、最初のミッションである小野田線乗りつぶしの様子をご紹介。

（注）あき亀山駅は可部～三段峡間廃止時には未開業。

その２（金子みすゞと美祢線・仙崎支線）はこちら
https://4travel.jp/travelogue/11672096

その３（復活開業初日の可部線あき亀山駅）はこちら
https://4travel.jp/travelogue/11673055

エリア 宇部・小野田(山口)

• 旅行の満足度: 5.0
• ホテル: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

2017年3月3日（金）。
退勤後、兵庫県内の自宅には帰らずそのまま新大阪駅に直行しました。
新大阪から、まずは18時59分発の「さくら573号」鹿児島中央行きで新山口へ。
鉄道紀行の大家・故宮脇俊三先生に思いを馳せながらの旅立ちです。

新大阪駅 駅

新大阪駅20番ホームで発車を待つ「さくら573号」。

新大阪駅 駅

「さくら573号」はJR九州のN700系8000番台による運行。
普段なかなか聴く機会のないJR九州仕様のチャイムが聞けるので、ちょっと得した気分。

新大阪駅 駅

指定席車の5号車に乗車。
車内はビジネスマンを中心にほぼ満席の盛況ぶりでした。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

往路の乗車券・特急券。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

夕食は新大阪駅で調達した「鹿児島黒豚黒牛肉めし重」と、「めはり寿司とバッテラ」。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

こちらが「めはり寿司とバッテラ」。
和歌山の定番駅弁です。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

鹿児島・出水駅の松栄軒さんの「鹿児島黒豚黒牛肉めし重」。
大阪で鹿児島の駅弁を日常的に購入でき、新大阪から鹿児島中央に向かう新幹線の車内で賞味できるとは、世の中は変わったものです。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

駅弁だけでは満足できないので、何かデザートでもと思い、座席前の車内販売メニューを手に取ります。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

メニュー片手に思案の末、期間限定商品だった大山牧場の紅茶アイスクリームをいただきました。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

そうこうするうちに、「さくら573号」は下車駅の新山口に近づいてきました。
新大阪を出てから約2時間での到着です。

新幹線 さくら N700系 (8両編成) 乗り物

21時前の新山口駅に下車。
2017年当時は、三色LEDの発車案内表示器がまだまだ健在でした。

新山口駅 駅

山陽新幹線新山口駅の駅名標。
明治時代の鉄道開業以来長く「小郡」を名乗り、交通網の一大拠点として栄えたこの駅は、2003年に現在の「新山口」に改称したわけですが、その時各方面から賛否の声が上がったのは記憶に新しいです。

新山口駅 駅

新山口から今夜の宿泊地である山口県宇部市に向かう公共交通機関としては、宇部線と宇部市営バスがあります。
今回は到着時間の関係で、新山口駅新幹線口から出ている宇部市営バスの特急バスを選択しました。

新山口駅 駅

宇部市営バスは山口宇部道路を経由し、夜の宇部新川駅に到着。
今夜のお宿は宇部新川駅から南に徒歩すぐの場所にある「スーパーホテル宇部天然温泉」。
翌朝の出発が早いので、天然温泉にゆっくり浸かって早めに就寝しました。

スーパーホテル宇部天然温泉 宿・ホテル

2017年3月4日（土）。
列車の時刻の関係で6時に起床。
ビュッフェ形式の朝食で、長旅に向けてエネルギーを補給します。

スーパーホテル宇部天然温泉 宿・ホテル

「スーパーホテル宇部天然温泉」と周辺の風景。
宇部市は宇部興産の企業城下町。
早朝から高々と煙を上げる煙突は、産業都市であるこの街を象徴する風景です。

企業戦士や出張族が一日の疲れを癒す飲み屋街を横目に、宇部新川駅に到着。
人口16万人を擁する宇部市の中心駅ですが、車社会となって久しいためか駅舎は思ったよりこぶりでした。

宇部新川駅 駅

今日は青春18きっぷを片手に、まず宇部新川駅から小野田線で旅を始めます。

宇部新川駅 駅

宇部新川駅の時刻表。
小野田線の列車本数は著しく少なく、昼間など列車の間隔が2時間以上空くこともざらです。

宇部新川駅 駅

2017年3月4日ダイヤ改正の告知ポスター。
このダイヤ改正での目玉の一つが、可部線の延伸開業なわけですが、それについてはまたおいおい触れます。

宇部新川駅 駅

今日最初に乗車するのは、7時3分発の小野田線普通小野田行きです。

宇部新川駅 駅

小野田線の普通電車は、105系電車による運行でした。
関西ですと、和歌山県の紀勢本線でも使われている車輌です。

宇部新川駅 駅

宇部新川駅の駅名標。

宇部新川駅 駅

7時17分、雀田駅に到着。
ここから僅か2駅の支線（小野田線本山支線）に乗り換え、長門本山を目指します。

雀田駅 駅

雀田駅の小さな木造駅舎。

雀田駅 駅

雀田駅本山支線ホームの駅名標。

雀田駅 駅

2003年まで戦前製の旧型電車が活躍し、鉄道ファンの間では有名な存在だった本山支線ですが、現在では荷物電車改造の123系が主に運用されています。

雀田駅 駅

長門本山行き123系電車の車内運賃表。

JR小野田線 乗り物

唯一の途中駅・浜河内を出ると、次は終着駅の長門本山です。

JR小野田線 乗り物

7時30分、本日最初の目的地である長門本山駅に到着。
まずは、小野田線本山支線を全線完乗しました。

長門本山駅 駅

長門本山駅の線路終端部。
シンプルな車止めが設置されています。

長門本山駅 駅

長門本山駅の全景。
かつては石炭輸送で賑わい、それなりの駅舎があったそうですが、現在はご覧のとおり1面1線のホームに待合室・化粧室という簡素な作りになっています。

長門本山駅 駅

国鉄時代の空気が感じられる、切り文字の駅名看板。

長門本山駅 駅

長門本山駅の駅名標。
滞在時間6分で慌しく折り返します。
ちなみに本山支線の列車本数は2017年当時僅かに1日3本。
乗り潰しの際は、基本的に到着後すぐの列車で折り返す形になります。

長門本山駅 駅

無事に雀田駅に戻り、3分接続の小野田線小野田行き普通電車に乗り換えます。

雀田駅 駅

8時3分、小野田駅に到着。
これにて小野田線の全線を乗り終えました。

小野田駅 駅

小野田駅前の風景。

小野田駅 駅

雀田→小野田間で乗車した123系電車。

小野田駅 駅

ここからは山陽本線の下り普通電車に乗車し、次の目的地を目指します。

小野田駅 駅

次の厚狭駅で、山陽本線の下り普通電車を下車。

厚狭駅 駅

小野田から厚狭まで乗車した115系近郊形電車。
広島近郊の電化区間は新鋭227系ばかりになりましたが、山口県や岡山県ではまだまだ国鉄形の115系が多数健在です。

厚狭駅 駅

厚狭駅の構内には、クルーズトレイン「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の運行開始を祝う垂れ幕が掲出されました。
この豪華列車ですが、下関駅など山口県内のいくつかの駅に乗り入れることが決まっており、山口県内の歓迎ムードはとりわけ高かったように記憶しています。

さて、次の目的地では夭折の天才女流詩人とローカル線を追いかけることになるわけですが、続きはまた後日。

厚狭駅 駅