
2020/12/01 - 2020/12/31
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トゥーバーズさん
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この旅行記スケジュールを元に
2020年の年末年始はフィンランドからスウェーデンへの陸路国境越えの予定を立てていましたが、長引くコロナ禍の前に飛ぶ予定だった飛行機が欠航に。結局、2020年の旅行予定は全て白紙に戻ってしまいました。
真っ白なカレンダーと、心の隙間を埋めてくれる何かはないかしらと虚な眼差しであたりを見渡して、ふと目に止まったのは、何年か前に流行ったお気に入りの写真集。
生のシマエナガちゃんを見てみたい!
かわいいものセンサーに導かれ、オーロラの隙間を雪の妖精で埋めるため、寒いところから寒いところへ。
旅行計画もトラバース。
鳥さん探して厳寒の北海道へと向かいます。
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話は10月にまで遡ります。
冬のフィンエアーの就航スケジュールが発表されて、2020年夏から就航予定だった羽田夜便の就航は冬も延期が決定。
ゴールデンウィーク、夏休みに続いて、3度目のキャンセル対応となり、諦めるのにも慣れましたが、積み重なるキャンセルに申し訳ないやらつまらないやら。
目的もなくなった寂しい気持ちを癒してくれたのが、ちょっと前に購入したシマエナガちゃんの写真集でした。
「みて!シマエナガちゃん、癒されるでしょ?」
「ポワポワだね~」
「オーロラも砕氷船もダメだけど、シマエナガちゃんなら北海道にいるから、行けるじゃない?」
「シマエナガちゃん、北海道のどこにいるのかな?」
「うーん、調べてみないと。鳥は正直、よくわからないんだよ」
「じゃあ、まずはそこからね」
いつもはほぼ1年前には準備に入っている私たちですが、今回はいつもにましてドタバタで行き先から考えることになりました。 -
調べてみたところ、北海道の観光野鳥マップでは、どうやら一番可能性が高いとされているのは道南のようでした。
ただ結構どこにでもいる鳥という案内もあり、札幌の公園などでも見られるようです。
てっきり北の果てのほうに行かないと見れないものかと思っていたので、これは嬉しい誤算です。
「防寒着とかはオーロラ装備が使えるから、大丈夫かな」
「私、北海道って行ったことない。そんなに寒いかな?」
「うーん、自然の中で真冬に1時間歩いて1時間ポイントで鳥待ちしての繰り返しを2、3セット。零下10度でやるくらいの想定だね」
「えー、そんな寒いならオーロラ装備必須ね」
「あとサーモスもあると助かるよ。オーロラの時、助かったもの」
2人でそんな相談をしながら、行き先は函館の大沼公園に決定しました。
といっても、相手は自然の野鳥です。
到着後は函館観光もあまりせずに、大沼公園に向かいシマエナガちゃんに会えたら、そこから近隣の観光。天候不順ならホテルステイでゆっくり。
その後札幌の近郊の公園で再度シマエナガちゃんを狙って、支笏湖→苫小牧を抜けて新千歳から帰る。ざっくりそんな旅程を組み立てました。
あまりどこに行くここに行くとは決めずに、マイペースのゆったり旅になりそうです。 -
行き先は決まったものの、問題は山積しています。
まず私たちはこれまでの旅行記でも、鳥さんの撮影には相当苦労しています。ニュージーランドではチリチリマタンギ島で大苦戦。パプアニューギニアでは極楽鳥を探しに行きましたが、これまたホンビルやカスカスも豆のようなサイズでカメラに収めるのが精一杯。
鳥さんは特に難しい!
嘘偽りない私たちの声は、まさにこの一言です。
カメラ素人が、鳥さん、特に小鳥を撮るとなると練習も必要になります。第一、どうやって鳥さんを探すのか注意力を養わないと……
PNGの時は、現地の先生についてもらいましたが、日本のお正月期間となると、ガイドツアーの類は期待薄。プロの力は借りられなさそうです。
そこで近場の鳥さんが居そうなスポットに行って、鳥さんを探してみることから始めました。まずは大きめでぷかぷか浮いていて、狙いやすそうな水鳥から始めようと、皇居に向かいます。 -
牛ヶ淵から清水堀、北の丸公園あたりにはいつもなにかしらの鳥が沢山います。
皇居東御苑 公園・植物園
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案の定、沢山水鳥さんが来ていて、早速いつものカメラで撮ってみますが……
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最大倍率17倍では、近くにいる子たちでもこのくらいが限界です。
しかも拡大すると手ブレが半端なく、ゆっくりしてると思っていた水鳥さんも、いざ撮影となると、全く大人しく止まっていたりはしません。
あっちへウロウロこっちへウロウロと、こっちの都合などまるっきり知ったことかと動き回ります。 -
よくみると、水鳥にも色々いて、群れの中にヒドリガモがいたり、オオバンがいたり。
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カイツブリの子供が潜水の練習していたり。
お堀にいっぱい巣を作っているんですね。全く知りませんでした。 -
皇居の周りのイチョウも綺麗に色づいていました。
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ヒドリガモ狙ってみましたが、うーん。
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お堀にはコブハクチョウがいます。飼われているので近く寄っても人馴れしています。
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カルガモさんも。
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丸い……かわいい
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オオバンが羽根を休めていました。
皇居にもいろんな鳥さんが来ているのが分かったのは収穫でしたが、改めてカメラの限界を感じざるを得ません。正直、間近の鳥さんですら、このくらいで限界です。
おそらく樹上のシマエナガちゃんなんて、このカメラでは豆ツブにしか映りません。オーロラから水中まで便利に使ってきたCANON G7Xですが、基本性能は良いとはいえ、鳥さんを撮るのに必要なズーム機能は無いに等しいカメラです。
そこで、操作性が近い同一メーカーでズーム性能の高いSH70を購入しました。このカメラなら光学65倍、最大200倍くらいなので、鳥さんの撮影にはもってこいです。 -
水鳥さんよりもターゲットに近い、樹上の小鳥を想定して選んだのは下落合のおとめ山公園です。新宿区随一の高級住宅地の中にある元徳川将軍の御狩場で、すぐ隣に下落合野鳥の森公園もあり、いつも鳥さんが鳴いています。
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この子はツグミかな?今までは豆ツブだった鳥さんが、かなり大きく撮れるのに感動!今までの苦戦が嘘のようです。
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池に一羽オオバンが来ていました。公園の人に聞いてみると、住み着いているみたいで、特徴のでっかい脚もよく観察できました。
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間近で見られるのは面白いです。ひっきりなしに何か食べ物探しています。
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立派な森林です。森の中は逆に写真は撮りにくく、森の際や少し高くなった遊歩道とかの方が、周囲の枝が近くて鳥さんを探しやすいです。
おとめ山公園 公園・植物園
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大きい木の上にいるのは、鳩かしら?
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近くに止まってくれたクロアゲハ。ズームして撮っています。視野が狭くなる中で、被写体を見失わないように練習です。
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最中が黒でお腹の白い鳥さん。セキレイ?
写真はお尻むいてしまいました。む、難しい~! -
雲と逆光で鳥さんが暗く写ってしまったり。スズメだと思いますが、何かよくわからない写真になってしまいます。しかもじっくりポーズを取ってくれるわけでもなく、あっちこっち自由に動き回ります。
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常緑樹の中に入られると、葉っぱの間に隠れてしまって、声はすれども見つけられなくなります。
葉っぱの落ちる冬はバードウオッチングしやすいというのが実感できます。 -
あまり見つけられずヘロヘロになってオオバンのいる池に戻ってきました。水鳥さんも動きますが、小鳥に比べればとりあえず写りやすいです。大きいし。
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それでも意識しながら歩いてみると、街路樹やその辺の木の上にも小鳥たちがピーチクパーチク鳴いているのに気がつくようになりました。その辺の並木のイチョウにも、覗いてみればスズメが沢山群れで止まっていたりします。
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しばらくおとめ山に通いましたが、どなたかのお家のお庭にある柿に沢山ツグミが来ていたり、いままて思いもしないような鳥さんに出会えるようになってきました。
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神田川北岸の崖地周辺は目白通りの並木から目白台運動公園の裏、和敬塾、水神社、野間記念館裏っ手、芭蕉庵、肥後細川庭園、椿山荘、江戸川公園と、都会の森が広がっています。
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そして歩いてみると、今まで見えていなかった本当に様々な種類の鳥さんたちが東京に住んでいることに気が付かされます。
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やたら大きい子が枝に止まっているのを見つけました。
「なんかいるの、あそこの木」
「大きいね。トンビかな?猛禽類は初めてだね、へー」
みたいな呑気な会話をしながら、フラフラ歩いて行きます。
実は後で、この鳥さんが何かひょんなことから教えてもらうことになります。 -
神田川に降りていく細い坂道も、小さい木立が多く、小鳥が鳴いています。
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イチオシ
道にシジュウカラが降りてきて、一所懸命餌を探しています。
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かわいいです。
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フラフラと林の中や裏道を歩いていきます。お庭に柿の木があると、ツグミとかヒヨドリみたいな子たちが結構います。あとは朝方はメジロが来たりしています。
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この頃椿山荘東京のお庭は、紅葉が綺麗。東京雲海なんてイベントもやられていて、周りの庭園ともまた一味違うお庭になっています。
ホテル椿山荘東京 宿・ホテル
2名1室合計 32,203円~
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お庭にある池に泳いでいた錦鯉です。
鳥さんはまあ、居ないかなー……と、持っていたカメラで鯉を撮っていたところ、バッテリーが赤ランプ。変えも持ってこなかったので、そろそろ戻ろうかとしたところ……
"ちゃぽん"
「?」
何か投げ込んだような音がします。
"ちゃぽん!“
「あ!あそこ見て」 -
イチオシ
「カワセミだ!そういえば神田川で撮れるって、良く大砲みたいなレンズのカメラ立ててる人がいるけど、まさか椿山荘のお庭にいるとは思わなかったよ」
「あれがカワセミ?初めて見た」
「僕も初めて見たよ」
「かわいい色の子だね、背中が青いんだ」
「バッテリー切れてるけど、この距離ならこっちのカメラでも何とかなるかな」 -
ちゃぽん!
何度も私たちの目の前でカワセミが池に飛び込みます。
飛び込んでは、違うところで羽を休めて、またジッと池の水面を見つめています。 -
低いところに降りてきてくれるのと、狙いすましている間は動かないので、枝に止まってる姿は撮りやすいんですね。
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ここで観察できるとは思っても見ませんでした。
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そんな感じで練習を重ねて、だいぶ木の上にいる鳥さんたちの撮影も慣れてきました。
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この赤い実がなる木も、良く止まっています。
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永青文庫の裏っ手の林です。
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イチオシ
ご近所の柿の木にメジロをみつけました。この子たち、朝になるとチッチチッチと鳴きながら、低めの木をあっちにいったりこっちに行ったり。生垣の常緑樹や椿の植え込みの中に隠れていたり、柿を食べたりと忙しく動き回っています。
大きさ的にもスズメより少し小さく、動きの速さからも仮想シマエナガちゃんはこの子たちだと、頑張って撮っています。 -
練習するうちにだんだんスズメも冬毛になり。モフッとしていてかわいくなってきました。
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ヒヨドリでしょうか?頭の毛がピンピンしています。
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崖に沿って林を降りていくと、肥後細川庭園の池につきます。この辺りには色々な公園がありますが、鳥さんを狙うならここは良いと思います。崖側に向かって見通しがいいですし、いつ行っても鳴き声がしていて、沢山います。
肥後細川庭園 公園・植物園
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池の際にカルガモさんが歩いているのをみつけました。
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泳いでいます。
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ヒヨドリが赤い実を食べています。
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増えました。2羽います。
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イチョウのてっぺんにも。
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イマイチ違いがわかりませんが、グレー子ちゃんで頭がピンピンだとヒヨドリ、丸っこくて眉とお腹が白くて茶色い子がツグミと購入した鳥図鑑を眺めてなんとなく区別しています。
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細川庭園の一角に、カメラの人たちが何人も集まっていました。気になって聞いてみたところ、オオタカが来ているんだそうです。
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イチオシ
鳥を撮る人たちの中では最近ここはオオタカがいると有名なんだそうです。
場所を教えてもらってカメラをズームすると、見つかりました!胸の羽根がモフモフです。
カメラマンの人たちに教えてもらったところ、まだ若い子なんだそうです、
この間見かけたあの謎の子も、オオタカだったんですね。 -
オオタカを見物していると、カラスがやってきました。
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ガーン!
カラスがオオタカを追っかけてます。 -
頑張れ~と応援していましたが、カラスは仲間を呼んで、複数でオオタカを追っ払いにかかります。
むむむ、卑怯な。 -
カラスに追われて、ずっと林の奥に行ってしまいました。頑張れオオタカくん。
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少し北上して、池袋に向かう途中の法明寺さんに。鬼子母神の表参道からこのお寺までにも大きな木が植っています。
法明寺 寺・神社
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世田谷区あたりでも増えているらしいワカケホンセイインコをみつけました。緑でかわいいけど、問題児なんですって。
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お寺の境内の木に、鳩より少し長いくらいの鳥さんがいました。グレーの長い尻尾が特徴的です。
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オナガという子のようです。この辺をナワバリにしているのか、何羽かまとまっていました。豊島区側はまた少し違った鳥さんがいるみたいで興味深いです。
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そうこうするうちに、いつしかクリスマスも過ぎて年の瀬が近づいてきました。最初の頃に比べれば、だいぶ上手に撮れるようになってきました。街を歩いていても、鳥さんを自然と見つけられるようにもなってきました。
ここに紹介してきたように東京の街にも至る所に様々な鳥さんがいます。私たちは普段そのことに全く気がついていなかったんです。
同じように同じ場所で生活していても、意識一つでここまで見えるものが違ってくるなんて……不思議なことだと思います。もし興味を持ったなら、少し意識してみてください。きっと違う世界が見えてくると思います。
そしてようやく1年越しの旅行が近づいてきました。
さあ、待ってろシマエナガちゃん!
なんとなく仕上がった気持ちで迎えた年末年始。
やっと旅行に向かいます!
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旅行記グループ
モフモフは正義!シマエナガちゃんを探しにいくよ
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