2007/06/25 - 2007/07/01
1305位(同エリア5596件中)
まさとしさん
①6/25(月) 東京(1330)→MH81→コタキナバル(1815) コタキナバルパレスホテル
②6/26(火) キナバル山登山 キナバル山ラバンラタレストハウス
③6/27(水) キナバル山・ロウズピーク登頂、下山 コタキナバルパレスホテル
④6/28(木) コタキナバル(1200)→AK5822→サンダカン(1245)セピロック・オランウータン・リハビリテーションセンター サンダカンLONDON HOTEL
⑤6/29(金) サンダカン(1400)→バス→コタキナバル コタキナバルGAYA HOTEL
⑥6/30(土) コタキナバル(1000)→MH2263→コクアラルンプール(1225)バトゥーケイブ・ティティワングサ公園 クアラルンプール利民旅社
⑦7/1(日) クアラルンプール(1100)→MH70→東京(1910)
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2007年6月下旬。東南アジア最高峰のキナバル山(標高4091m)に登ろうと思い、ボルネオ島の東マレーシアに向かいました。東南アジア最高峰の山と呼ばれているキナバル山ですが、実際にはニューギニア島をのぞく東南アジアで最高峰と言った方が正しいようです。インドネシア領のニューギニア島にはジャヤ山という5030mの山があります。
拠点となる町はコタキナバルで成田や大阪から直行便で就航しています。僕もマレーシア航空の直行便でコタキナバルへ向かいました。
帰りはクアラルンプール経由になります。 -
今回は久々のビジネスクラス。
マレーシア航空では「ゴールデンクラブクラス」と呼ばれています。ビジネスクラスの客は5人ほどだ。マレーシア航空のビジネスクラスはかなりレベルが高く、シートは水平にはならないが180度倒れるライフラットのリクライニングシート。 -
昼食が始まり、まずマレー風串焼きのサテー。お腹が空いていたためこれを食べ過ぎ、最後のメインやデザートまで楽しむ余裕が無くなってしまった。
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前菜のそばとシーフードサラダなど。
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メインはワゴンで食事が運ばれ、魚や牛肉などサラダやご飯も好きなだけ注文できたのだがお腹がいっぱいだ。
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とりあえずオーストラリア牛のフィレ肉を注文し、その場でご飯を盛りつけてもらった。
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デザートはプリン。
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コタキナバルまでのフライトは5時間とそれほど長くない。機内は明け方の夜空をイメージした照明。少し休むことにした。
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シートのリクライニングはボタンが複雑だ。
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コタキナバルには現時時間の夕方6時過ぎに到着。ここまで利用したマレーシア航空機B777-200型機。
ボルネオ島・東マレーシアのサバ州の州都コタキナバル。トランジットで立ち寄ることはあっても空港の外に出るのは初めてだ。荷物は預けていないのですぐに到着ロビーに出た。すると僕の名前が書かれた紙を持って待っている現地係員を発見した。係員は日本語はおろか英語も通じないようだ。
今回の旅行は空港に到着時点から翌日の登山口までの送迎と山小屋の予約を日本の旅行会社で手配してきた。今回の旅行最大の目的はキナバル山に登ることだが、この山に登るためには山小屋を予約しないと登山許可が下りないのだ。現地に到着してから山小屋が満員だったでは話にならない。そのため多少の出費は惜しまず日本での手配となった。
同じ旅行会社で手配した人がもう一人いるようでその人を待つことになった。その間に両替をすますことにした。
もう一人の人が現れた。近年定年を迎えたTさんだ。送迎車に案内されホテルまで送ってもらい運転手はそのまま立ち去った。明日別の係員が迎えに来るらしい。7時15分にホテルのロビー集合とのことだ。
今夜の宿泊先であるパレスホテルは少し町から離れていて中心部の町まで15分くらい歩くことになる。客室は少し古びているが基本的な設備は整っている中級ホテルだ。場所が不便なのが難点だ。 -
翌朝、7時15分に迎えが来るのでそれまで食事を済ますことにした。一応バイキング形式だがたいした料理はない。Tさんもちょうど食事中だった。
部屋に戻り、いらない荷物をまとめ、ホテルのポーターに預けることにした。
宿泊したパレスホテル。(旧名はペルジャヤパレスホテル)。普通に日本で予約すると1泊4100円。
7:15に予定通り係員が迎えに来た。今日は日本語は理解できないが英語の係員が来た。
僕ら以外にも3人の外国人観光客がすでに送迎バスに乗っていた。僕ら二人以外は登山目的ではなく、ポーリン温泉などキナバル公園に遊びにいくツアーらしい。 -
登山口がある公園までは2時間だ。
途中のドライブインからキナバル山を眺めることができた。 -
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東南アジア最高峰、キナバル山(標高4095m)。
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北側からは山の全貌が見渡せたが、登山口がある山の南西にやってくると周辺は厚い雲に覆われていた。9時過ぎに公園事務所に到着し、手続きを代行してくれる人を紹介され送迎バスはそのまま立ち去ってしまった。
登山手続きはすべて係の人がやってくれ、僕たちはお金を払って座っているだけだ。
ちなみに登山をするためには入山料100RM、ガイド70RM、保険7RM、入園料15RM、登山ゲートまでの車代30RMなど総額222RM(約8000円)必要だ。これ以外に食事代が別途必要となる。結構お金がかかる山だ。
手続きが終了し、首からかける入山許可のカードをもらい、最後にガイドが紹介された。ガイドは地元の青年で名前はケネディー。英語に不自由はなさそうだ。
空港からともにしているTさんのガイドとあわせて4人で登山ゲート(ティンポホンゲート)がある場所までミニバスで向かった。
このゲート(ティンポホンゲート)から事実上登山が始まることになる。ここで昼食用のフライドライスを購入することにした。夕食は山小屋で食べることができる。 -
10:20。標高1866mのティンポホンゲートを出発。
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登山道沿いには変わった植物が自生している。
Tさんとはペースの違いから先に行かせてもらうことにした。今夜山小屋で会う約束をして別れることにした。
写真は小さいが「ウツボカズラ」という植物。袋の中に入った昆虫を食べることで有名な植物。結局世界最大の花と言われる「ラフレシア」は探すことはできなかった。9ヶ月に一度しか咲かず、3日で枯れるような植物なので簡単には探せない。 -
登山口付近の滝
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そのままどんどん高度を上げた。気温はそれほど高くなく蒸し暑いが体力を消耗するほどでもない。標高が上がるに連れどんどん厚い雲に覆われてくる。
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山頂へ大木を運ぶ人。
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どんどん高度を稼ぐ。
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けっこう急な岩場が続く。
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正午過ぎ、標高2702mのラヤンラヤン職員宿舎で昼食を食べていたらとうとう雨が降り出した。それもかなりの大雨になりやむ気配はない。
待っていても天候は回復する気配はないので雨具を装着し意を決して先へ進むことにした。 -
雨の中、標高3000m地点を通過。
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延々と登り続け今夜宿泊するラバンラタレストハウスには午後2時半に到着した。
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ラバンラタレストハウスの標高は3272m。一気に海抜0から移動してきたのでさすがに鼓動が激しくなっている。
富士山でもそうだが、キナバル山は一気に高度を稼ぐ山なので多少の体調不良は仕方ない。
キリマンジャロに登った時でも一気に3000mも登ることはなかった。そう考えると今回の登山はかなり過酷だ。
ラバンラタの気温は10度と暖かい。 -
山の上を眺める。
不思議な景観が広がっている。
レセプションでチェックインを済ませ4人部屋のドミトリーに案内された。
ラバンラタレストハウスはなぜこんな所にというぐらい立派な建物で部屋もドミトリーだが広々としている。また山小屋なのにお湯シャワーがあるのには驚きだ。出発が遅かったのでかなりの登山客がすでにレストハウスでくつろいでいる。かなりの数の登山者を追い抜いたのだが。
Tさんは2時間ほど遅れ午後4時半に山小屋に到着した。 -
5時から夕食が始まる。値段は33RM(1155円)と高いがすごい量の食材を使ったビュッフェだ。鶏ガラスープもうまい。これだけ十分な食事にありつけると万全の体調を維持できる。
登山用のペットボトルは1本10RM(350円)もするが、下界で2.50RM(87円)で買った水が明日までもちそうだ。 -
盛りつけるとこんな感じ。基本的に食べ放題。
部屋のヒーターは午後8時から動き出した。かなり強力でずぶ濡れになった雨具やリュックなどすぐに乾いた。起床は2時なので早めにベッドで横になることにした。
2時に起床。Tさんは昨日の雨で服がずぶ濡れになり、登る気力がなくなり登頂を断念。残念だが仕方ない。
他の登山客はみんな2時半ぐらいに山小屋を出発していった。それを僕は遅めの朝食を食べながら眺めていたのだが、6時のご来光に間に合えばいいので急ぐ必要はない。朝食は16.50RM(577円)で軽いアメリカンブレックファーストのメニューが並ぶ。食べ放題だが朝からたくさん食べると体調を崩しそうだ。 -
午前3時にラバンラタ・レストハウスを出発、山小屋を出たのは僕が最後になってしまった。あまり早く出発して山頂に早く到着してしまうと寒い思いをしてしまう。日の出にあわせた方が寒い思いをしなくてすむ。
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ラバンラタ・レストハウスからは急な斜面が続き、整備された急な階段を上ったり、ロープを使って岩盤の上を歩くこともある。
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最後のチェックポイントである標高3668mのサヤッサヤッ小屋を午前4時過ぎに通過した。
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3800m地点を通過。ここから日本最高峰富士山より高くなる。
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急な斜面は続き頂上に近づいても雲はとれない。一時的に雲が取れ、見晴らしが良くなることもあるが、全般的にすっきりしない天気だ。
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最後の一踏ん張り。
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今回は天候に関して不運でご来光を拝むことはできなかった。
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そのまま足を進め6時5分に登頂。
東南アジア最高峰キナバル山・ロウズピーク。標高4095m。 -
山頂はすでに到着している人たちでピークの看板周辺は混雑している。とりあえず記念撮影だけ済ませて下山だ。
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山頂からの眺め
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山を下ることにした。
ロウズピークを見上げる。 -
山頂付近
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ロープを使い急な斜面を一気に下りた。
足腰に負担がかかるが、ほとんど疲れないのでペースは速い。
1時間でラバンラタレストハウスに戻ってきた。ここで1時間ほど休憩し荷物をまとめ、チェックアウトを済ませて8時に下山を始めた。雨が降るとやっかいなので下だけ雨具を着ることにした。Tさんは7時に下山を始めているはずなので急いで追いかけることにした。 -
登山ゲートまでは3時間だ。かなりの早いペースで山を下り、10時にTさんに追いついた。今日も小雨交じりで朝から厳しいコンディションだ。そんな中これから登る人たちと頻繁にすれ違う。そのまま11時にティンポホンゲートに到着。
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ここまで下ると雲も取れ、小雨からは開放された。下山を終えてジュースを一杯。
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登山事務所に戻り、ここで登頂証明書発行してもらいガイドのケネディーとはお別れだ。
天候に関しては不満もあるが、雨の中の登山経験は今後役に立つだろうし、それはそれで得るものは大きかったように思う。キナバル山自体景観に関して特別な思いがあったわけではないので登れたことに意味があると思いたい。
キナバル公園ゲート前のバス停で30分ほど待つとコタキナバル行きのバスが通過し、乗り込むことができた。コタキナバルまでは2時間ほどだ。
バスはコタキナバル郊外のバスターミナルに到着し、そこから市バスで中心部のKKラマへ向かうことになった。さらにそこからパレスホテルまでは徒歩だ。
僕は今夜コタキナバル中心部の安い宿を探す予定だったが、到着した際宿泊したパレスホテルに荷物も預けているし、Tさんは引き続きそのパレスホテルに予約を入れているということで僕もTさんと同室させてもらうことにした。
Tさんはシングルで予約しているが部屋にベッドは2つあるのだから問題はないはずだ。フロントでシングルを二人で使いたい旨を伝えるとあっさりOK。しかも朝食までつけてくれた。とりあえずTさんはこの宿を日本で4100円で予約したらしく、2000円支払うことにした。こういうシェアもたまには悪くない。 -
ホテルで少し休んだあと、Tさんとコタキナバルの町に出ることにした。まずは二人とも手持ちの現金が底をつきかけているので両替商を探さなくてはならない。
キナバル山では予想以上にお金を使ってしまった。市バスで中心部であるKKラマに出たが通りに両替商は見つからない。そんな中ショッピングセンターの中にレートの良い両替屋を発見した。海沿いのマーケットをうろついたあと、セドコ・コンプレックスというシーフード屋台で夕食を食べることにした。 -
活きのいい食材が生け簀の中に入っていて自分で指さし、重さを量り値段が決まる。山の物価が抜けないのでここでの食事が安く感じる。
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巨大なロブスターも。
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結局エビとカニと白身魚にビールをつけてかなり満足のいく食事になった。値段は二人で115RM(4000円)ほどだ。
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Tさんも一人だとこのような食事にありつけなかったと満足してくれたので良かった。
(翌朝)
朝食はTさんとホテルのビュッフェで済ませた。今朝は一昨日よりメニューがまともな気がするのは気のせいか。僕は今日12時の飛行機で移動する。町から市バスに乗りたいのでホテルを出なくてはならない。9時に街へ出るシャトルバスがあるのでそれに乗り、中心部のセンターポイントに向かった。Tさんも同行だ。
今日は見渡す限り雲ひとつ無い天気だ。雨の中の登山は大変だったが山を下りてみれば過酷な雰囲気での登山の写真が残り、ご来光などどこで見ても同じだと言ってしまえばそれまでだ。キナバル山にそこまでの思いはない。でも心のどこかでこの青空を見てむなしさを感じるのはやはり天気に関して未練がある証拠なのだろう。まぁ過ぎたことを悔やんでも仕方ない。プラス思考で行こう。
送迎バスで向かった先はセンターポイント。ここにはインターネットカフェがあるとの事だ。広い建物内部からなんとか見つけたがまだ営業していなかった。僕は待ってられないのでこの足で一人空港へ向かうことにした。Tさんとはここでお別れだ。 -
GPO前から空港行きのミニバスが出ている。空港行きのバスはバスはすぐに発見、運転手にエアアジアのターミナルへ行くか聞いたら「そうだ」という返事。乗り込み10分ほどで滑走路が見えてきて、立派なターミナルビルに到着した。
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マレーシア航空が発着するターミナル1は老朽化が進んでいるが、エアアジア専用とも言っていいターミナル2はスタイリッシュでどちらがメインターミナルか分からない感じだ。ターミナル2の出発便はそれほど多くないが人で賑わっている。
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客層は大衆的な雰囲気でバスターミナルのような感じだ。
エアアジアはまさに飛行機を空飛ぶバス的な価値観に代えた格安航空会社のパイオニア的存在だ。
2時間前という事でちょうどサンダカン行きの搭乗手続きが始まった。荷物を預けエアコンの効いた空間でくつろぐことにした。 -
ちなみにサンダカンまでの税込み航空運賃総額は55.99RM(1960円)だ。運賃だけに限れば9.99RM(350円)とアホみたいに安い。バスの2倍くらいの運賃だ。ただ空港から市内への交通機関に問題がある場合がある。
写真はインターネットで予約した航空券と搭乗券と思われるレシート。 -
コタキナバル空港ターミナル2(エアアジア専用)の搭乗待合室はターミナル1と違い、搭乗口は国際線と国内線に別れているが大きな建物の割にとても狭い。ゲートはひとつしかない。
でも頻繁に出発便があるわけではなく機材はすべてB737-300なので一度に大人数が押し寄せることもないのだろう。 -
ポーディングブリッジやランプバスはなく、搭乗口からは歩くことになる。
エアアジアの機体。 -
マレーシアのエアアジアは初めてだ。昨年タイのエアアジアを利用しているが、雰囲気は全く同じだ。サンダカンまでのフライトは45分だが、実際の飛行時間は30分。乗客がすべてそろったようで出発時刻の12時を待たずに11:45に機体は動き出した。
こちらはマレーシア航空のターミナル1。新しいターミナルが建設中だ。 -
そのまま東に向け離陸。
こちらはエアアジア専用のLCCT(格安航空会社専用)のターミナル2。 -
途中キナバル山を見下ろしたかったが雲が多く見ることはできなかった。コタキナバルは雲ひとつ無い天気でも山の南側は雲が多いようだ。
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マングローブを見下ろしながら12時半にサンダカンに到着した。
サンダカンへ来た最大の目的はオランウータンを見ることだ。
絶滅寸前のオランウータンを見るのは無理がある。ボルネオ島には人に飼われていたり、親からはぐれたオランウータンを森にかえすための保護施設がある。
それがセピロックオランウータン・リハビリテーションセンターだ。
オランウータンの餌付けを見られる時間が午後3時からなので空港からセピロックのオランウータンリハビリテーションセンターへ直行しようと思ったが、飛行機が早く着いたのと開園時間の14時までしばらく時間がある。そんなわけで一度市内へ出ることにした。 -
サンダカンの中心部までタクシーで22RMだ。エアアジアの航空機代が55RMなのにタクシーにその半分もかかるのは少し高く感じる。飛行機が安すぎるのだろう。
目的地はホテルロンドン。1泊55リンギット(1925円)と設備の割にはリーズナブルだ。
旅社風の建物だがフロントには観光案内のパンフレットが置いてあり旅行者向けの宿のようだ。 -
セピロックのオランウータンリハビリテーションセンターにやってきた。
町の中心部からタクシーで30分以上かかる。 -
餌付けが行われる場所にはロープが張られていてどこからともなくオランウータンが現れた。
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1日2回えさが与えられて、その様子を見学できる。
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餌付けショーが終わったと映画を見てバスでサンダカンへ戻った。
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サンダカンの町に戻ってきた。サンダカンはイギリス領ボルネオの中心だった場所でコタキナバル(ジェッセルトン)に首都機能が移転されるまで海上交通の要所だった。そのため街は歴史が感じられ、日本人墓地などもあり、街の規模の割に歴史的見所はそれなりに多い。
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裏山への階段を登り、街を眺めてみた。日本人墓地まで行きたい所だが、日が暮れかかっているし、登山の後遺症で足も痛いので行っている余裕はない。
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山崎朋子著「サンダカンの墓」や「サンダカン八番娼館」などの舞台になったこの町はゆかりの場所が中心部にも点在していて当時の建物がそのまま残っている。
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ホテルロンドンは朝食付きだ。昨日何時から食べるか聞かれたので約束の7時に屋上のテラスで食事することになった。食堂は屋上にあり、筋肉痛のせいで階段を登るのがかなり苦痛だ。朝食は食パン、コーヒーなどで最低限のものしかないが、付いているだけマシだと考えたい。
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出発するとき、フロントでコタキナバルへのバスの時間を聞いたらちゃんとメモしてあるらしく、どこの会社が何時に出ると詳しく教えてくれた。10時にバスがあり、それを過ぎると1時までないようなので10時のバスに乗れるように9時前宿を出発した。
今日も朝から天気がいい。 -
長距離バスターミナル方面へ向かう市バスはすぐに見つかり、余裕を持ってバスターミナル到着することができた。
バスターミナルにはこれといった建物はなく、ただの広場でバス会社のプレハブが点在していた。 -
10時発のコタキナバル行バスチケットを購入。運賃は30RM(700円)だ。飛行機の約半額だ。でもこちらは食事付きらしい。いよいよ出発だと思ったがバスがまだ到着していない。結局10時のバスは運休となってしまった。次のバスは午後2時までないらしい。いきなりバスがキャンセルになるのはマレーシアではよくあるのだろうか。次のバスまで4時間もこんな炎天下の中で待てというのか。ただでさえ調子が悪くバスの中で寝る気満々だったのに疲れがどっと出て気が遠くなってきた。
結局午後2時のバスで出発。途中山岳地帯の山道を走り、スコールに巻き込まれながら夕方6時前、ドライブインに立ち寄った。ここで夕食のサービスがあり、マレー風カレーの食事をとった。
キナバル山の麓を通過し、サンダカンを出て6時間後の午後8時過ぎにコタキナバルの長距離バスターミナルに到着した。コタキナバルは夜になってもスコールがやむ気配がない。コタキナバルはあまり雨が降らないと思っていたがそうではなかったようだ。
市バスでKKラマに向かい、コタキナバルの中心部ガヤ通りに見つけた「GAYA HOTEL」に宿泊した。本当はパックパッカー用のドミに行こうと思ったが、この宿はそれらの平均代金より安く、シングルで15RM(525円)だったので迷わずチェックインした。値段だけのことはあり、シャワーは共同で部屋にはベッドしかない。でも夜遅いし、この宿でリラックスできそうだ。 -
コタキナバルはシーフードをふんだんに使った朝食を取ることができる。4RM(140円)
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コタキナバルのガヤ通りの中華門。
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宿泊した安宿。ガヤホテル。
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空港へのミニバスは簡単に見つかり、10時に宿のチェックアウトをすませ空港へ向かった。
今日のクアラルンプールへのフライトは10時発。
今回はすべてビジネスクラス利用だがクアラルンプール行きはB737なのでシートピッチは狭く、座席の幅だけが広い。機内はほぼ満席だ。サービスは一応個人名で名前を呼ばれ質は高く感じる。 -
機内食も朝食にしては結構まともな気がした。ドリンクは頻繁にサービスされるが、トイレに気軽に行けないのであまり飲むことはできない。クアラルンプールまでの所用は2時間半だ。
コタキナバル出発が30分ほど遅れ、クアラルンプールには午後1時に到着した。
クアラルンプールは一年ぶりだ。
空港からの高速列車は値段が高いのでバスで向かうことにした。6年前初めてこの空港を利用したときは鉄道が開通しておらずバスしか交通機関がなかったので利用はあのとき以来だ。しかし今回バスターミナルに行って驚いたのはあまりにも本数が少なくなっていたことだ。前回は10分に1本はあったのに今回は次のバスまで一時間半ないとのことだ。値段が列車の3分の1以下と安いがとても待っていられない。確かにバスを走らせるとせっかく完成した鉄道を利用する人が少なくなる。これもLCCT(格安航空会社専用ターミナル)同様政府の圧力なのだろうか。発展しているように見えるマレーシアだが、まだまだ保守的な官僚気質が見え隠れする。 -
しかたなくバカ高いKLIAエクスプレスを利用することになった。あっという間にKL中央駅に到着し、プトラLRTでチャイナタウンの最寄り駅であるパサールスニ駅に向かった。
今夜の宿は旅社風で値段はそれほど安くなくてもいいと思っていたが、22RM(770円)でシングルのある宿を見つけた。
宿の名前は「利民旅社」。
外観は旅社風だが中は意外にもバックパッカー風のゲストハウスだった。情報ノートなどもあったりする。クアラルンプールの宿は出費を最小限に抑えることができた。 -
宿泊した宿の窓からチャイナタウンの眺め.
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チャイナタウンのモダンなアーケード。
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久々にクアラルンプールの北にあるバトゥーケイブに行ってみた。
前回は分かりづらいミニバスで必死にたどり着いたという感じだが、今回はミニバスは廃止されたということもあり、大型のエアコンバスであったり到着できた。 -
ここはヒンドゥー教徒の聖地でケイブの前には巨大な銅像が建っている。駐車場などが整備されていたが、それ以外は昔と変わっていない。
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野生の猿。
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日が暮れかかっているが、クアラルンプール郊外にあるティティワングサ公園という場所に湖があり、ここは写る逆さペトロナスタワーが見られる夜景の名所だ。
夜は人気が少なく治安が悪いような話を聞いていたが、今夜は土曜日ということもあり地元の家族連れで賑わっていた。観覧車もあり、湖ではレーザー光線のショーも行われていた。屋台が連なり大にぎわいだ。 -
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帰りは今まで一度も乗ったことのないモノレールに乗ることにした。しかし時間が午後9時を過ぎ、本数が少ない。その割には利用客が多く全くバランスがとれていない。
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クアラルンプールの日曜の朝は遅い。チャイナタウンでもほぼすべての店が閉まっている。でも部分的には生鮮品をさばく市場など活気に満ちている。
とりあえず市場に潜入。 -
宙に吊されたアヒル。
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大量の鶏肉
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肉の解体
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クアラルンプールの中華街にあるヒンドゥー寺院。
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朝8時半には宿をチェックアウト、プトラLRTのパサールスニ駅を経てKLセントラル駅へ向かった。
KLセントラル駅でチェックインを済ますことができる。荷物を預け空港への列車に乗り込んだ。
入国審査もスムーズでまっすぐサテライトのラウンジに向かった。マレーシア航空のラウンジ内部はそれなりに人が入り、賑わっているが規模は大きくゴージャスな空間になっている。
食事やドリンクサービスなども充実している。シャワー設備もあり、ラウンジのレベルとしてはかなり高いように思った。ただパソコンが2台しかないのは少しいただけない。空港に着いたのが1時間半前であまり時間がないのでクッキーにソフトドリンクだけ軽く手をつけ、中を見回し搭乗口に向かった。ここで余計なものを食べて機内食が食べられなくなってしまったのでは話にならない。 -
帰りの便も来たときと同じB777型機。東京までの所要時間は7時間だ。ただ今回のフライトは半分以上の席が埋まり、通路側の席はほぼ満席だ。本来のビジネスクラスの雰囲気が味わえるのは良いが、客が多いと落ち着かない。
離陸後サテーが振る舞われたが、前回を教訓に食べ過ぎず2本だけ食べることにした。 -
その後前菜
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メインは焼き肉だが味はいまいちだった。
デザートはティラミスだった。 -
シートを倒し、横になっていると酒のせいもあり、到着時間がすぐに訪れる。
すぐに日本の領空に入ってしまった。到着前に春巻きやパイなど軽い食事のサービスがあった。
ついでにアイスクリームも出た。
成田空港には日が暮れた19時に到着。今までクアラルンプールからの帰国は数知れないが、これだけ時間が経つのが早く感じたのは初めてだ。
シートにコンセントが装備され、パソコンが使えると時間があっという間に過ぎてしまう。
往復の飛行機移動がゴージャスでありながら数百円の安宿にも滞在する柔軟な旅行スタイル。今回も短期間でいろいろおもしろい旅行だったように思う。
【おわり】
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