2020/08/21 - 2020/08/22
162位(同エリア932件中)
nichiさん
- nichiさんTOP
- 旅行記1482冊
- クチコミ2188件
- Q&A回答8件
- 1,861,967アクセス
- フォロワー203人
コロナ後の県内旅行第三弾は、湯河原温泉の老舗である伊藤屋にお世話になりました。
am11時ごろに宿に到着し、車を宿の駐車場に停めさせていただき、ハイキングから戻ったのは14時。
車で荷物を整理していたら、宿の方が「どうぞ~、中にお入りください。中は涼しいですよ~」
のお言葉に甘えました。
このお宿は「島崎藤村ゆかりの宿 伊藤屋」
島崎藤村好きにはたまりません。
いつか生誕の地である馬篭にも行ってみたいです。
父をモデルとした「夜明け前」
私が学生時代に部落民という存在を知った「破戒」
自伝「春」
明治時代の家長制度がテーマで、二つの旧家の没落を描いた「家」
ちょっと内容が衝撃的だった「新生」
まだまだいっぱいあるけど、学生時代に読み漁りました。
ちょっと暗いけど、ぐーーっと心に残る内容のとりこになりました。
で、この伊藤屋は、「夜明け前」の原案を練った所なんです。
遺稿・愛用品が残っていました。
藤村の足跡がわかる宿帳に興奮しちゃいました。
あと、226事件にもこの伊藤屋が大きくかかわっていたことを知りびっくり!!
それもそれも私たちが宿泊した部屋のお隣に、牧野元内大臣を襲った青年将校が泊っていた事実が発覚!
歴史のあるお宿はこれがたまらない!
温泉、ゆ~っくり楽しみました。
季節を変えて再び訪れたくなる素敵なお宿でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ハイキングを終えて伊藤屋の駐車場に停めさせていただいた愛車ジムニーの中で荷物や服の整理をしていたら、「ご予約のnichi様ですね。涼しいので宿の中にお入りください。」
宿の方のお言葉に甘えてチェックイン前に宿へ。 -
お世話になりま~す。
-
歌碑です。
建物の前にありました。
潮音 島崎藤村
わきてながゝる
やほじほの
そこにいざよふ
うみの琴
しらべもふかし
もゝかわの
よろづのなみを
よびあつめ
ときみちくれば
うらゝかに
とほくきこゆる
はるのしほのね
う~ん
難しくて意味わからず。。。 -
ココ伊藤屋を定宿としていた藤村は、来館の記念に「潮音」染筆して、伊藤屋の館主に贈っています。
藤村の直筆の「潮音」を庭の自然石に刻んだ歌碑なんですね。
それにしても意味が判らない。
ネットで調べても見ましたが、、、、
漢字に変換していらっしゃる方もいらっしゃいましたが、それでも私にはちゃんと理解できませんでした。
残念。。 -
小さいけど素敵なお庭。
写真家のアラーキーがここでグラビアの撮影したことがあるようです。 -
ココで建物入り口右側の部分です。
大きな紅葉がありますが、最近は秋から冬に冷え込まないため、あまり色付かないとのことです。
奥湯河原の方が秋の紅葉は綺麗なようです。 -
さあお邪魔します。
私達2人は汗だく。。。。 -
相模の小京都
との表現ですね。 -
nich様
お暑い中ようこそお越しくださいました。
と言われて靴を脱いで荷物を仲居さんに渡して、、、
ココで体温チェックしたかな? 記憶があいまい。。。 -
必要事項の記入が終わったら
「お部屋のご用意が出来ております。ご案内します。」
と嬉しいお話。
まだ15時前なのに嬉しい。 -
広ーいロビーですね。
中は涼しい。 -
登録有形文化財に指定されています。
部屋に案内されながら色々な説明を受けます。
コロナ禍の特別ルールもあります。 -
大正時代に建てられた本館の2階のお部屋一八番に案内されました。
本館には全部で9つのお部屋がありますが、ココは一番小さなお部屋です。 -
冷房が効いていて涼しい~~
いい感じ。 -
純和風のお部屋はいいですね~
-
趣があります。
-
硝子が昔のままですので、硝子が歪んでます。
凄い!
割れたら大変!
もう職人さんがいないので、どこからか探してくるしか修繕の方法は無いそうです。 -
写真ではわかりにくいですが、このガラス越しに外を見ると、景色が歪んで見えます。
-
匠の技!
-
ここにも。。
-
-
浴衣
-
冷蔵庫にはすでに飲み物が入っています。
コンビニで購入してきたビールを6本入れて、、 -
-
仲居さんが部屋の説明を終えてお茶を入れてくださいました。
お茶が美味しくてびっくり! -
このお菓子、先ほど寄ったこのお宿の隣の小梅堂のお菓子。
伊藤屋オリジナル包装になっています。
伊藤屋と小梅堂は長~いお付き合いなんでしょうね~
お菓子はお酒と共に夜に戴きました。
ここでポチ袋を仲居さんにお渡ししました。
今回はポチ袋を忘れませんでした。 -
まずはハイキングで汗だくなので夫婦で温泉へ。
-
コロナ禍の対策で、4つある温泉全てが貸し切り風呂になっています。
まずは1つ目。
露天風呂です。 -
夫婦で貸切露天風呂に入ります。
-
-
この先に露天風呂があるんですね・・
-
こじんまりした綺麗な露天風呂です。
-
上を見るとこんな景色。
紅葉です。
季節の移り変わりを感じるお風呂なんですね。 -
洗い場
-
改装したばかりなのか、新しい木のぬくもりがあります。
-
いい感じ。
-
気持ちいい~
-
この写真は伊藤屋のHPより。
-
この写真も伊藤屋のHPより。
-
夫婦で次のお風呂へ。
1泊する間に4つのお風呂を楽しむように仲居さんにも言われたし、、、
全て貸し切りですので、家族ごとに移動している感じです。
私達がこの半露天のお風呂に入る時、丁度出ていらしたご家族がいらして、私達が出たばかりの露天風呂に入って行かれました。
思わずお互いにお辞儀
「どうも。。。。」 -
半露天風呂に夫婦で入浴。
改装したばかりなのか? -
かなり綺麗で新しいです。
-
寛げます。
-
-
これは伊藤屋のHPより
-
この写真も。
いい感じの温泉ですね。 -
-
お風呂から上がって、ロビーで藤村に関する資料を拝見します。
夜明け前
と
藤村少年読本
初版本とかには興味なかったけど、義父が亡くなった時、多くの初版本を義母から頂き、少し読んでます。読みづらいけど、、
少年読本の中が見たい~~~
挿絵が可愛くてユーモラスで面白いんだよね~ -
学生時代、何度も読んだ「夜明け前」
「木曾路はすべて山の中である」
で始まるチョー有名な長編小説です。
幕末から明治維新が舞台ですが、この時代に興味を持ったきっかけにもなった小説です。 -
おおおおおおおおお
「夜明け前」の直筆原稿!
かんど~~~~っ!
「木曾路はすべて山の中である」
で始まってる~~
当たり前だけど、ココで構想を練っていたわけで、これ書いていた可能性もあるようです。
と思うと感慨深いものがあります。 -
島崎様
の宿帳
あった~
「とりなべ」の文字。
この頃は宿がその日の食材をどのように調理するか、お客さまにお好みを伺っていたそうです。
藤村はとり鍋が好物だったらしく、訪れる度にオーダーしていたようです。
伊藤屋では、毎年冬に当時の宿帳を元に、藤村の愛したとり鍋を再現しているとのこと。
メニューの名前は「藤村鍋」。
いい企画ですね。
伊藤屋の冬の顔になっているようです。
こういうの好きだな~ -
藤村の写真。
左は伊藤屋の前の橋。
右は部屋での藤村。 -
右から2番目が藤村の宿泊記録。
住所 麹町区下六番町十七
職業 著述
年齢 60
身長 5尺2寸位
容貌 角
顔色 白
体格 痩形
着衣 和服
携帯品 トランク2個
島崎藤村他1人
これ、面白い!!!
ファンと言うのはこのようなものに感動しちゃうんですね~ -
素敵な生け花
おかみさんが生けてらっしゃるのでしょうか? -
「夜明け前」と言うラウンジがあります。
中に入ってみます。 -
湯河原の昭和初期の絵ハガキです。
-
226事件で牧野元内大臣が滞在中に襲撃され焼失した、伊藤屋の別館である光風荘。
-
熱海銀座通りの大正時代の写真です。
何で熱海の写真が ?
と思ったら、電柱に「伊藤屋」の広告。
熱海に広告を出していたんですね。 -
-
-
明治26年の
「相州湯河原温泉真図」 -
部屋に戻って、缶ビールを飲みながら、夫婦2人はダラダラ~~
部屋の机の上にこの伊藤屋についての説明書きがありました。
2人で熟読~
そもそも旅館法ができた明治21年創業。
この法律ができる前から政府高官が泊っていたみたいです。
洋画家の黒田清輝
「或る女」で有名な小説家の有島武郎
落語家の初代 三遊亭 圓朝
等が定宿にしていた伊藤屋なんです。
圓朝の人情噺の中には、この宿で執筆中だった圓朝が、この宿の初代伊藤周造を登場させるなど、面白い事実もあるようです。
で、忘れてはならないのが島崎藤村!
この宿を定宿にしていました。
「夜明け前」の原案を練ったのもこの伊藤屋。
当時、藤村が泊った部屋は残ってはいませんが、雰囲気は判ります。 -
このページは登録有形文化財としての宿の紹介です。
本館は、棟が2つに分かれており、大正4~5年建築の棟と、大正15年建築の棟です。
私達が泊まった18号室は、大正15年建築の棟です。
ココ、伊藤屋は226事件の舞台にもなっています。
ハイキングの時に前を通った光風荘は伊藤屋の別館ですが、この光風荘に宿泊していた牧野元内大臣が、河野寿陸軍航空大尉らに襲撃されました。
牧野元内大臣は逃げて難を逃れました。
ココまでは私達も事前に知っていた事実。
で、この宿を訪れて知った新事実が、、、
何と襲撃前の河野寿陸軍航空大尉らはこの伊藤屋本館に泊まって牧野元内大臣の様子を探っていたとのこと。
その部屋は一九番。
私達の部屋は一八番ですので隣の部屋です。
今でも部屋は当時のままだとか、、、
一九番の部屋の窓からは、光風荘がまっすぐ正面に見えるようです。
びっくり~~~~~~!
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- たらよろさん 2020/09/18 21:12:28
- 島崎藤村!
- こんばんは、nichiさん
相変わらず県内旅、頑張っていらっしゃいますね。
私もなるべく同じ府県で旅して、
でも、たまにはちょっと遠出、とメリハリつけて笑
楽しんでます~
ところで、島崎藤村ゆかりのお宿なんですね。
ガラスの歪んだのを見ると、たしかに時代というか歴史的価値を実感して、
凄く嬉しくなります。
そしておっしゃるように割らないように気をつけないと!って。
馬籠、ぜひお立ち寄りを~。
絶対に素敵ですよ♪
私も大好きな宿場町です。
たらよろ
- nichiさん からの返信 2020/09/21 14:15:13
- RE: 島崎藤村!
- たらよろさん。
こんにちは。
いつもコメントありがとうございます。
横浜在住で都心勤務者の私達夫婦は、週に2回〜3回の出勤とはいえ、まだ県外に旅行に行くことに踏み切れません。
東京都と神奈川の罹患者の数を見ながら「まだまだかな〜?と躊躇しています。」
同じ県内でもまだ知らない場所が多くあることに気づき、暫く県内旅行を楽しみます。
西丹沢や大山、観音崎、葉山など、県内で通過のみでキチンと訪れたことのない所に行ってみようと思っています。箱根だけでも、先日宮城野に行ってまいりましたが、芦ノ湖、仙石原、宮ノ下、塔ノ沢、芦之湯と5ヵ所の箱根の湯に訪れる予定です。
でも、もうちょっとしたら県外旅行に踏み切る予定です。
> ところで、島崎藤村ゆかりのお宿なんですね。
> ガラスの歪んだのを見ると、たしかに時代というか歴史的価値を実感して、
> 凄く嬉しくなります。
> そしておっしゃるように割らないように気をつけないと!って。
→そうなんですよね〜
たらよろさんのように、最新のホテルも興味があるのですが、古き良き時代の良さを残している旅館も好きです。
シンガポールで言えば、Marina Bay Sandsも好きなのですが、Raffles HotelやGoodwood Park Hotelのような、古き良きシンガポールを感じることができる伝統的なホテルも好きなんです。
> 馬籠、ぜひお立ち寄りを?。
> 絶対に素敵ですよ♪
> 私も大好きな宿場町です。
→島崎藤村の大ファンなので、絶対に訪れてみたいと思っています。
たらよさんの9年前の旅行記「江戸に回帰!!レトロ宿場町のご案内−馬籠宿より」も改めて拝見しました。
馬籠と妻籠、両方訪れるつもりでございます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 県内旅行で湯河原へ。
2
63