高野山2020　果たして煩悩を断ち切れたのか？

2020/03/06 - 2020/03/07

友人が高野山の近くにお住いの親戚を訪ねるとのこと。
そうだ、一度高野山の宿坊に泊まってみたかったんだった！思い出した！
途中まで友人に同行し、私は宿坊で1泊、高野山を観光した後友人と合流して帰宅するプランにしました。
友人から「一緒に行かない？」と聞かれて即答し、その次の日には出発くらいの勢いだったので、事前に全く調査できてませんが、それでもなんとか楽しめました。よかった。

今回の旅の目的は、宿坊と精進料理と武将のお墓詣りです。
埃をかぶっていた御朱印帳を引っ張り出して、いざ出発！

エリア 高野山周辺(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

友人と別れたのが天下茶屋駅（買い物があるんだそうで）。
さて、ここからどうしよう。何も考えていなかった。
とりあえず駅の窓口で高野山への行き方を聞いたところ、南海の特別切符をオススメされたので、それを購入してみる。
いざ出発！

天下茶屋駅 駅

特急「こうや」。
あとで思えばこれに乗る必要は全くなく、普通電車で行けばよかったんだけど、早く高野山につきたくてつい笑。

天下茶屋駅 駅

のどかな風景が広がります。
山深いなあ。

途中の九度山駅は真田幸村推し。
高野山に蟄居していたのは知っていたけど、山の上じゃなかったんだ。知らなかった。
途中下車したかったなー！！

極楽橋駅に到着。
ここからはケーブルカーです。

極楽橋駅 駅

このケーブルカーの角度が半端ない。
今改めて高野山ケーブルカーのHPを見ていたけど、知らなかったことばかりで面白い。井戸と同じ仕組み（つるべ式）なんだー。

それにしても急勾配だよね。箱根より急かもしれない。

到着！
ケーブルカーを降りてからの階段ですら急勾配。

高野山駅 駅

ここからはバスに乗ります。
どうやって行ったらいいかな、バスの時間は大丈夫かな、とか心配していたのですが、ケーブルカーを降りたらほぼ機械的にバスに案内されてほっとしました。

高野山駅 駅

今回予約した宿坊は一乗院。
正直きちんと選ぶ暇もなかったので、中心部にありそうで、HPがしっかりしているところ、というような決め方をしてしまいましたが、結果的によかったかなーと思っています。
夜、偶然お風呂でご一緒したリピーターの方も、一乗院さんはお気に入りとおっしゃってたし！

一乗院 宿・ホテル

なんだかわくわくしてきます！

一乗院 宿・ホテル

15時からチェックインとのことで、ちょうどタイミングよく到着。
ふかふかスリッパを貰い、注意事項などを聞きながらお部屋へ案内してもらいます。

トイレ共同は初めてだなあ。
あと朝にお風呂は入れないのは地味に辛い・・・。

一乗院 宿・ホテル

このお部屋の隣に4畳くらいの続きの間があり一人には広すぎるくらい。
正直ちょっと落ち着きませんでした・・・。貧乏性。

一乗院 宿・ホテル

中庭が素敵。

一乗院 宿・ホテル

本当に手入れが行き届いている宿坊だなあと思います。

天気がいいので、荷物を置いて、ちゃんと御朱印帳も持って、回れるだけお寺を回ろうと思います。
17:30にはお食事がスタートするのでその前には戻ってきてほしいそうです。

一乗院 宿・ホテル

本当にお寺、宿坊がたくさんある。
おそらくそれぞれ特色があるのだろうから、他の宿坊にも泊まってみるも楽しそうだなあ。

これって高野槙？？違う？
よくわからないです笑

とにかく最初に金剛峯寺に行きたかったのです。
空海といえば教王護国寺か高野山、高野山といえば金剛峯寺、というのが私の頭の中にはあったので、とにかく金剛峯寺に行きたくて。

金剛峯寺 寺・神社・教会

ここを通ったときに不思議だなーと思った、紋が二つあること。
中を歩いていた時に記載がありました。

金剛峯寺には、寺紋が二つあります。
「五三の桐」と「三頭右巴」（さんとうみぎどもえ）
「五三の桐」は、豊臣秀吉拝領の青厳寺の寺紋。
「三つ巴」は、高野山の鎮守・丹生都比売神社の寺紋です。
一般に寺紋は、一つですが、金剛峯寺はこの二つで寺紋とされています。

そうなんだ・・・。なぜに豊臣秀吉？と思ったんだけど、夜に宿坊で調べて納得。秀吉が建てたお寺が中にあったのね。

金剛峯寺 寺・神社・教会

とうとうきたぞー！

金剛峯寺 寺・神社・教会

ちょっと家の中で埃をかぶり気味だった御朱印帳が役に立つ時がきた！！
今回は至る所でご参拝＆御朱印をいただきつつ、達筆ぶりを拝んでます。

金剛峯寺 寺・神社・教会

はー、素敵です。どこもかしこも。

金剛峯寺 寺・神社・教会

勉強不足で（なにせ下調べせずに来たので）知らなかったのですが、金剛峯寺の石庭は日本最大級とのこと。
確かに・・・。

金剛峯寺 寺・神社・教会

見入ってしまっている方がたくさんいらっしゃいました。
わかるな・・・

金剛峯寺 寺・神社・教会

めちゃめちゃ名残惜しいのだけれど・・・

金剛峯寺 寺・神社・教会

先ほど金剛峯寺で御朱印をいただいたときに、大師教会の内部にもぜひ行かれてみてください、とおっしゃっていただきました。

高野山大師教会 寺・神社・教会

しーんと静まる中、こころ穏やかになった気が・・・します。
帰りに御朱印もいただきました。

高野山大師教会 寺・神社・教会

そして！！
これはさすがに調べていてとってもとっても楽しみにしていた霊宝館！

高野山霊宝館 美術館・博物館

織田信長の比叡山焼き討ちの際に移された鐘。
よかったね・・・生き延びて・・・。

高野山霊宝館 美術館・博物館

かなり長居してしまいました。
足の先が氷のようになっています。寒くて寒くて。

曼荼羅の迫力、不動明王の勢いが凄かったなあ。
寒くなかったらもう１周したかったくらい。

高野山霊宝館 美術館・博物館

だいぶ日が傾いてきましたが、お夕飯までもう少し時間が。
お土産を、と思い角濱ごまとうふさんへ。
閉店時間ギリギリでしたが、無理を言い店内でいただきました。ありがとうございます。
もっちりしてて濃厚で、本当に美味しい。胡麻豆腐最高！！
お土産も確保して、一乗院へ戻りますー！

角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門 グルメ・レストラン

帰りがけに見た石柱。
何だろう？と思っていたのですが、偶然お風呂でご一緒した方によると、一町ごとに立てられている町石という卒塔婆の形をした石柱なんだそう。
しかもスタート地点は電車から見た九度山！
あんな下から登るの？？

私はケーブルカー大好きです笑

お夕飯を食べに戻ってまいりました！
運動したので（歩き回った）お腹も空きました！

一乗院 宿・ホテル

素晴らしきお品書き・・・
一人でこんなに素敵なご飯を食べて良いのだろうか笑

一人旅は基本的に外食ばかりなので、ホテル（宿坊だけど）でご飯食べるのなんて初めて。しかも部屋食。

一乗院 宿・ホテル

これからまだまだ来るのです。

一乗院 宿・ホテル

この盛り付け素敵！

一乗院 宿・ホテル

ご飯もとても美味しかった。
白飯もくださるとのことでしたが、さすがに入りきらずお断りしました。

一乗院 宿・ホテル

わーい！胡麻豆腐！

一乗院 宿・ホテル

このぬたが絶品です。

一乗院 宿・ホテル

食後は写経をさせていただきました。
5行目くらいで後悔しましたが、10行目くらいから無の境地へ行けたような気がします。
写しているだけなのにうまく書けないものです。

そして夜が長い・・・
お風呂の後はお寺にあった「小学館学習まんが空海」にて勉強しました。
これはとてもわかりやすくためになる！

おやすみなさい。

一乗院 宿・ホテル

翌朝。
6:30から朝の勤行とのことで早起きしました。
6:20に集合のアナウンスもあります（まあそれから起きたんじゃ遅いけど・・・）。

これで煩悩から解放される・・・！
と思いきや、朝が早すぎて一部の記憶が途切れ途切れです。
煩悩は途切れ途切れになりました。

勤行中に朝ごはんを準備してくださっていました。
朝から美味しいものをいただいて幸せです。

荷物を預けて早速出発です。

一乗院 宿・ホテル

まずは奥の院へ向かいます。
途中の時計屋さんに会った曼荼羅腕時計。欲しい・・・。

これから奥の院へ。一の橋からゆっくり徒歩で行くつもり。
朝は思ったよりも寒い。手袋を持ってきてよかった！

高野山 一の橋 名所・史跡

道自体は歩きやすいし、しんとした空気が気持ちいいし、朝の散歩としたら最高クラス。

最初にお見かけしたのは伊達家の墓所。
お墓詣り遠いだろうなあ・・・。

加賀前田家も。
先日金沢へ行った際にはお世話になりました。

こんな感じで知っている名前がずらずらと。
お見かけするたびに手を合わせているので結構のんびりペースで進んでいます。

こちらは島津家。

歩いていてとても気持ちいい。

武田信玄公。

そして上杉謙信公。
意外にもお二人は近いです。

石田三成公墓所。
ここにお詣りしたくてこの道を来たようなもの。
かなりテンションが上がっています。

苔むしていますが綺麗に掃除されていて嬉しいです。
全てにおいてそうですが、こんな大きな石をこれだけたくさん集めて運んで・・・
高野山への強い信仰の気持ちが感じられます。

近くには明智光秀公の墓所も。

覗き込んだ時に自分の姿が水面に映らなければ３年以内に命を落とすという・・・姿見の井戸。
ちょっと怖かったけれど自分の姿が見えてほっとしました。

中の橋 名所・史跡

豊臣家の墓所です。

織田信長公まで！！
ちょっと驚きました。

最後の橋を渡って奥の院へ。
お写真禁止とのことでしたが、荘厳でした。

高野山奥の院 寺・神社・教会

この電話マーク、懐かしい・・・いや、私見たことないかも。
こちらで御朱印もいただきました。

高野山奥の院 寺・神社・教会

満足したので帰りも同じ道を散歩がてら歩きます。
そのあと刈萱堂へ。

道端の薬局。
知らない薬が多くて買いたくなってしまいました。

金剛三昧院へ向かいます。
ここまで坂がきつくて辛いー！

金剛三昧院 宿・ホテル

立派な門構えです。

金剛三昧院 宿・ホテル

山間にある静かな寺、と行った雰囲気です。
鳥の鳴き声しか聞こえず、心が落ち着きました。

金剛三昧院 宿・ホテル

校倉造りの書庫。

金剛三昧院 宿・ホテル

北条政子寄進の塔とのこと。
小田原からここまで遠かっただろうに・・・
今日は古の人の信心の深さが心に沁みます。

御朱印もいただき、次に向かいます。

金剛三昧院 宿・ホテル

こちらへ行く途中で濱田屋さんという胡麻豆腐やさんを見かけていたので、そちらで胡麻豆腐をいただきました。
初めて和三盆をかけていただきましたが・・・わさび醤油の方が好き笑。

濱田屋 グルメ・レストラン

胡麻豆腐が呼び水となったのかお腹が空いてしまいました。
さんぼうさんで胡麻豆腐鍋定食をいただきます。
胡麻豆腐三昧！！

私が行った時は空いていたのですが、その後は結構並んでいました。

中央食堂・さんぼう グルメ・レストラン

昨日時間切れで行けなかった壇上伽藍へ向かっています。
お坊さんとすれ違うことも多く、高野山だなあと実感・・・！

壇上伽藍 寺・神社・教会

根本大塔へ。
青空に映えます。

壇上伽藍 寺・神社・教会

こちらの中で手に塗ったお香がいい香り。
一乗院へ泊まった時も手に塗ったんでした。
これ欲しいと思っていたのに買いそびれてしまいました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

山王院本殿。
最初神社に少し驚いたのですが（ここお寺だし！）空海の時代から神仏習合だったのですね。
日本に仏教が根付くにはこういういい意味での妥協が必要だったのかも。私は頑なな宗教よりも、こうやって地場の宗教と混ざっていく宗教の方が好きです。

壇上伽藍 寺・神社・教会

そういえばお遍路さんがたくさんいらっしゃっていました。
四国のイメージでしたが、よく考えたら弘法大師といえばここだよね笑。
いつか歩いてみたいと思っています。一部だけでもいいから。

それにしても暑い・・・！

満足でした。御朱印も2種類いただきました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

大門に向かって歩きます。
途中昨日寄った角濱とうふで胡麻豆腐を・・・と思ったらランチで大混雑でした。残念ー！

反対側へ回ります。
高野山の端っこまで来ました。

大門 名所・史跡

さて、さすがに疲れてきたのでバスに乗って徳川家霊台に来ました。
私は「徳川家康と秀忠のお墓」だと思い込んでいたんですけど、ご遺体やお骨が入っているという意味での徳川家康のお墓は、日光東照宮か久能山東照宮のいずれからしいです。
ここは霊を慰める場所。
ちなみに徳川秀忠は増上寺が「お墓」。こちらはお参りしたことがあります。

徳川家霊台 名所・史跡

お二人の霊台。
こちらでも御朱印をいただきました。

ぶらぶらと坂を下りながら一乗院へ戻り荷物をピックアップして再度バスへ。
最後に女人堂を訪れてから帰りますー！

徳川家霊台 名所・史跡

バスを降りたら高野山への入り口が。
大門と反対側の入り口かな。

女人堂 寺・神社・教会

なんというか素敵な佇まいでした。
昔は女人禁制で女性はここまでしか来れなかったとのこと。
そんな決まりごとがなくなって本当に良かった。
みんなに開かれた山であってほしいです。

女人堂 寺・神社・教会

近くにあった登山道。
・・・無理そう。

無事に高野山駅に帰ってきましたー！！

高野山駅 駅

帰りはこの電車の普通列車部分に乗って帰ります。友人との待ち合わせ時間にも間に合ったようでほっとしました。

準備不足のまま勢いだけでやってきた高野山ですが、本当に素敵な場所でした。
そして、結局煩悩は断ち切れませんでした・・・
これはまたいつか再訪しないと！！

高野山駅 駅