2020/02/22 - 2020/02/25
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emi_uさん
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ご覧いただきまして、ありがとうございます。
2月の3連休に1日足して、車で3泊4日の東北の旅。当初は蔵王の樹氷を見ようと思ったのですが、暖冬で断念。
結果、このような日程になりました。
1日目
米沢、銀山温泉
2日目
鳴子ダム、花山ダム、奇跡の一本松
3日目
気仙沼向洋高校旧校舎、伝承館
南三陸さんさん商店街
南三陸町防災対策庁舎、高野会館
大川小学校跡地
水辺の復興・みらい館
4日目
五浦(いづら)岬公園
霞ヶ浦
長いので4編に分ける予定です。
今回は3日目、震災遺構を訪ねます。
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本日最初の目的地はこちら
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目的地に近付くと海が見えてきた
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ほどなく目の前に遺構が現れる
左は生徒会館、右は屋内運動場 -
駐車場に車を駐め、まだ開館前だったので、外観を見る
ここは気仙沼向洋高校旧校舎 -
2階の破損はひどく、ベランダの柵は完全に破壊され、サッシも引きちぎられたような状態
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南西の方向からの全体像
手前の南校舎の屋上付近の壁が破壊されている -
鉄筋コンクリートの壁が、まるで発泡スチロールかのようにめくれている
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(パンフレットより)
間もなく開館時間となり、震災伝承館へ -
伝承館は旧校舎に併設されている
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(パンフレットより)
まずシアターで震災時及び直後の記録映像(13分ほど)を見る
時間がないときなど、省略して遺構見学へ直行することも可能
前日の陸前高田の東日本大震災津波伝承館での映像に続き、津波の恐ろしさを改めて感じるものだ -
展示室、渡り廊下を抜けると震災遺構、気仙沼向洋高校旧校舎の見学通路に出る
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まず旧南校舎
CAD室 -
トイレ
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車椅子や布団などが散乱する保健室
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校長室にはタイヤも
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階段で上の階へ
2階は立入禁止なので、3階に向かう -
送信練習室
右手には防風林から流れ込んだ松の木がある -
この3階には津波で車が運ばれてきた
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電気磁気室
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そこから廊下にかけて腹を見せた車が押し寄せている
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その裏にはロッカーが押し流されている
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足元にはパンフレットや教科書が散らばる
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4階 通信実習室
レターボックスの下半分は錆びついている
ここまで津波が到達したという跡だ -
さっき外から見た、壊れた壁
近くの冷凍倉庫が流れてきて、ぶつかった跡 -
室内にはその倉庫のものであろう、断熱材の入った壁が残されている
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東の海では防潮堤の工事が進む
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この先の廊下は立入禁止
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専攻科無線科教室
漁業の町らしく水産関連のコースもあり、伝承館で見た映像には缶詰をつくる実習をする様子もあった -
屋上に上がり、外に出る
出入口の脇には机が雑然とある
少しでも高く、上がろうとした跡だ
出入口の庇の左上には、今は取り外されたハシゴの跡がある
これを伝って何人かはこの上に登ったそうだ -
壮絶さを物語る
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右下に写る屋上のへり
この眼下すぐのところまで水が上がってきたと言うから、無理もない
4階のあのレターボックスの高さまで水が来ていた事を思うと、確かにいつここまで水が上がってくるか、その恐怖は想像を絶する -
屋上にも様々な解説板が並ぶので、ゆっくり見たい
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今はきれいに見える北校舎と中庭だが、
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津波襲来時はこんな状態だった
既に2階までは水没している -
西側には屋内運動場がある
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写真に写る屋根は跡形もない
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屋上を後に、外へ出る
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北校舎と総合実習棟の間には、車が折り重なっている
他にも船体の一部のようなものも見える
引き波の時に物が持っていかれ、ここに引っかかってたまったと思われる -
それだけでなく、案内板の写真には住宅が挟まって宙に浮いている
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生徒会館と屋内運動場
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生徒会館は立入禁止
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屋内運動場脇のスロープ
鉄柵はなぎ倒されている -
ぐにゃぐにゃに垂れ下がった鉄筋と、入口の向こうには瓦礫
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こちらもぐにゃぐにゃに曲がっている
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折り重なった車の裏にあたる、総合実習棟への通路(立入禁止)を横目に、北校舎を通って伝承館に戻る
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車は北校舎の東側の化学教室にも残っている
こちらの見学はここまで -
パンフレットによると見学時間は60~90分
確かに私も70分ほどで回った -
気仙沼を後に、
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次は南三陸町へ
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南三陸さんさん商店街
https://www.sansan-minamisanriku.com/
商店街といっても、この開放感は普通の商店街は一味違う
2012年に仮設商店街としてオープンした「さんさん商店街」は2017年に本設オープン -
八幡川沿い
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かつての町の中心地に震災後8.3mほどかさ上げされた造成地
国道45号線と国道398号線が交差する志津川地区にある -
生ガキとホタテをいただきます!
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今日は移動距離が長いので、おいしいものをパパッとごちそうさま!
丼物もいろいろあって、楽しそう
飲食店だけでなく、生活用品から土産物まで28店舗が集まっているので、いくらでも見ていられる
あとはイカゲソフライを買って次へ -
その前に今は工事中でアタマしか見えないが、八幡川沿いには南三陸町防災対策庁舎がある
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車道から柵越しにチラリと見える
職員女性は津波襲来直前まで、庁舎2階の放送室から町民に避難を呼びかけた
津波の高さは最大6~10mの予想だったが、志津川湾から約500mのこの地を襲った実際の津波は15.5m
庁舎の屋上床上約2mの高さまで押し寄せ、前出の女性をはじめ、町職員33人を含む43人が犠牲となった -
2013年度中に解体される予定だったが、2015年には県有化が決定し、2031年まで宮城県が管理、保存することになっている
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この近くには震災伝承施設に登録されている「高野会館」がある
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志津川湾から約300m
昭和61年に建設された総合結婚式場 -
壁面上部に津波の高さを示す青い看板が見える
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ここでは当日の催事参加者などが屋上に避難し、327名と犬2匹の命が助かった
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通常は立入禁止だが、語り部ツアーなどで入ることが可能のようだ
屋上に人が見える
http://www.thr.mlit.go.jp/sinsaidensyou/sisetsu/facility/miyagi-3-013.html -
南三陸を後に、南下する
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車線の右奥に写るのは、おそらく元々JR気仙沼線の線路、トンネルだと思う
震災後、気仙沼線柳津駅 - 気仙沼駅間は鉄道は不通にとなり、2012年からはバス高速輸送システム (BRT) での輸送を開始
2020年4月1日には、柳津駅 - 気仙沼駅間の鉄道事業廃止により、鉄道駅としては廃駅となった -
石巻市に入り、北上川沿いを遡る
右手に写るのが新北上大橋、それを渡った対岸に大川小学校跡地がある -
車を駐め、校舎に向かう
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川に面した校舎のコンクリートの壁がざっくりとえぐられている
河口から約5kmの距離があるにもかかわらず、その威力は恐ろしい -
校門だったのだろうか
石巻市立大川小学校の銘板が見える
右手に回ると、 -
校庭越しに校舎が見える
向かって左は、 -
特別教室だろう
円形に近い広いスペース -
右上に写るのが先ほどの校名の入った校門からこの校舎の円柱状の部分にかけてのところだ
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右側には教室がつながる
瀟洒なつくりだったことがうかがえる -
震災直後の校舎、教室の様子も掲示されている
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体育館から倉庫にかけて
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体育館から校舎につながる部分は、だらんと垂れ下がったようになったまま
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校庭から裏山を望む
シイタケ栽培などで生徒も登ることのあった裏山
津波はこの裏山の麓から10m程まで達したそうだが、ここに登れば助かった可能性があるのでは?ふとそう思う
ただ、そうしなかったのは、雪による足場の悪さ、地震による土砂崩れ、落石などの危険性に加え、避難所でもある小学校にすでに避難してきていた高齢者には登るのが難しい事などがあった
最終的に約200m西側にある、周囲の堤防より小高くなっていた新北上大橋のたもと(三角地帯、標高約6.7m)に、地震発生から40分以上たってから移動を開始した -
当時在学中の108名の児童のうち、74名が犠牲となった
人生において分岐点、運命の選択となる事はいくつもあるが、まさに命のかかった選択になった事を思うといたたまれない
2016年、旧校舎を震災遺構として保存することを決定
2018年、大川小学校は閉校し、石巻市立二俣小学校へ統合
今後は桜の植林、展示スペースのある管理棟、慰霊碑などを整備・設置し公園とする計画があり、2020年度末(2021年3月末)までの完成を目指している -
車で30分、「水辺の復興・みらい館」に立ち寄る
石巻市の旧北上川周辺の復旧・復興に関する情報があり、展示を見ていると、この施設の方がいろいろと解説をしてくださった
地元の方から直接お話を伺う貴重な機会だった
プレハブで2014年7月から6年弱こうした情報を発信してきたこの施設、残念ながら2020年2月29日に閉館する
施設の方も伝えて行く場がなくなっちゃうよ~と嘆いてらした -
先ほどの方が教えてくれたので見に来た、隣の石ノ森萬画館
入口の上の方、白い紙に赤い矢印で、津波の高さを示している
石巻駅から1kmほど、こんな町なかでもここまで来たのか、と思うと同時に、よく復興したなと思う -
これまた先の施設の方が教えてくれたこと
ベージュのようなピンクのような色の石巻市役所は元デパートの建物
確かに1階部分のショーウィンドウが面影を残す
石巻、宮城を後に、さらに南下していく
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