大人の卒業旅行⑦～サンセバスチャンでバル15軒を勝手に格付けする～

2020/02/07 - 2020/02/09

長年勤めた会社を早期退職することになり、有休消化期間を利用して、同じ境遇のM先輩と「大人の卒業旅行」に行ってきました。

ルートは、トルコ→ボルドー→サンセバスチャン。
無職になることが確定的な2人が、訪れる各地で美味しいものを食べまくります。

旅の最終目的地はサンセバスチャンです。初日の夜に8軒、2日目夜に6軒、3日目の昼に4軒と、限られた事件の中で多くのお店に行きました。ついでに何かの参考になればと独断と偏見でお店を★で評価してます。

美食の街、サンセバスチャン。
美味しいお酒と絶品料理をリーズナブルな価格で味わえる、そこはまさに「大人の卒業旅行」の締めくくりに相応しい「食の楽園」でした。

エリア サンセバスチャン(スペイン)

1日目の夜は、まだ明るいうちの18：00前にスタートです。
混む前に人気店をということで、「bar sport」に来ました。他にも日本の方が数組いらっしゃいます。

考えることはみな同じですね（笑）

事前調べでは、フォアグラ・イカ・蟹・ウニクリームが美味しいとのこと。

店名のとおり、店内にはスポーツ中継を放映するテレビがあります。

挨拶をすると「ニホンジン？」と聞かれて、日本語メニューを渡されました。定番メニューが日本語で書かれているのでとても分かりやすいです。
あと、ここのオーダーの管理方法は名前で管理というユニークなもので、料理ができると「○○サン！！」と呼ばれます。

主要スタッフは片言の日本語をしゃべれるので安心感がありますね。

フォアグラのピンチョスをいただきました。
注文してから調理するタイプです。
大きなフォアグラではないですが、カリッとして中はトロっとした焼き加減が絶妙です。これで€3.7（約455円）は日本では考えられませんよね。

たくさんのお店を廻るために、１軒での注文数を絞って次に行くことにします。

Bar Sport
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★★★

続いて「Gandarias」に来ました。 こちらも激混みと評判のお店です。ここでの狙いは、マッシュルーム、鴨、ソロミージョ、ウニ、イカ。

鴨が美味しいとの情報をもとに鴨の串焼きを頼みました。黒板を見ても分からなかったので、店員さんに「pato（鴨）」って言ってニッコリしたら通じました。

これが絶品！！
M先輩と後で振り返った時に、「今日イチは鴨だね」と一致しました。
焼き加減がよく柔らかくて油もすっきりで臭みもありません。甘めのバルサミコソースとの相性もばっちり。€4.32

続いて、マッシュルームのピンチョ。
プリっとしたマッシュルームにマヨネーズとニンニクっぽいソースがかかっています。
まあまあです。€1.82

Gandarias
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★★★

3軒目は「Casa Vergara」

ちょっと高めとのことですが、ウニのグラタンの評判が良いようです。

ウニのグラタン。

味うんぬんの前に冷めた状態で出されて残念。
「温めてほしい」と伝えればよかったのかもしれませんが、この料理は絶対に温めて出すべきと思います。

アンチョビと青唐辛子のピンチョ。
フレッシュなアンチョビが塩辛すぎず、歯ごたえがあって美味しい。

2品と飲みもの２杯で€10。そこまで高くはないですね。
明細は失くしてしまいました。

Casa Vergara
雰囲気　★★★
味　　　★★★
コスパ　★★

4軒目は少し趣向を変えて、ムール貝の専門店「La Mejillonera」。

店内は、間口が狭いですがウナギの寝床状に奥に広がっています。
注文は壁に掲示された写真を指差せば大丈夫。基本的にムール貝ばっかりで、上にかかっているソースにバリエーションがあります。

店員さんが元気で活気があります。
我々が行った中では、こちらのお店だけカードが使えなかったので注意が必要です。

一番シンプルなワイン蒸しにしました。(たしか€4くらい）
日本で食べるムール貝よりもジューシーでプリプリしている感じがします。じゃっかん塩気が強いかもしれません。

La Mejillonera
雰囲気　★★★★★
味　　　★★★★
コスパ　★★★★

5軒目は「Ganbara」。人気店です。キノコ・生ハム・カニタルトの評判が良い店。

ここからはお店の様子の写真がほとんど有りません。それは何故かというと、「酔いがまわってきたから」です（笑）

いずれのお店でも、飲み物をグラスになみなみと注いでくれます。それをこの店に来るまでに4杯飲んでいるわけですから、そら酔いますわ。
味の記憶もかなり曖昧なので、同行者のM先輩のメモが頼りです。

ガンバラは店員さんがニコニコしているフレンドリーな雰囲気。日本語メニューもあります。

カニのタルト（１つ€2.7）
注文すると温めて出してくれます。そう来なくっちゃね。カニのホワイトソースをタルト生地に乗っけて焼いたものです。美味しいですが、塩気が強いとのこと。

Ganbara
雰囲気　★★★★★
味　　　★★★
コスパ　★★★

通りを歩いている時に、お店の賑わいと吊るしてある生ハムに惹かれて入ったお店「Bar Baztan」。ふらっと入ったので事前情報はありません。

イベリコの生ハムです（€20）。

高いですが、イベリコですからこんなものでしょう。
口当たりもよく脂が美味しい。
店員さんの対応も明るい感じでした。

Bar Baztan
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★
コスパ　★★★

7軒目に行ったのは「148 Gastroleku」
超人気店の系列店。まだそれほど混んでないので今が狙い目との情報です。フォアグラ・ソロミージョ・タコの評価が高い。

ソロミージョ（牛ヒレ肉のステーキ）。価格詳細不明。

正直、お店の様子も味も酔っぱらってあまり覚えていません。
おまけにこの後、大切な一切れを床に落としました（泣）

「味付けは塩のみ。柔らかくて美味しい。でも値段相応。」とのメモがあります。

ソロミージョを食べ終わった後の写真をしつこく撮っています。どうやら付け合わせの赤い野菜（パプリカ？）をかなり気に入った模様です。

148 Gastroleku
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★
コスパ　★★★

初日の〆はお寿司です。「Erosta」
事前調べでは、寿司とバスクの融合との触れ込みです。

少し不安ですが、このお店が当たりでした！！

橋を渡って宿のそばまで歩いてきて酔いがさめたのか、ここから記憶が復活します（笑）
店内のほとんどはテーブル席でしたが、調理場の前の一角が立ち飲み席になっており、そこに陣取りました。
日本で馴染みのないネタをということで、頼んだのは「バターフィッシュロール」。
こちらをチラッとも見ずに自分の仕事に集中する大将の仕事ぶりを見ながら、出来上がりを待ちます。

後で調べたところによると、バターフィッシュとはマナガツオの一種のようです。初めて食べる魚ですが、名前のとおり脂が多くて味が濃い。巻きずしの材料としてはうってつけだと思いました。美味しゅうございました。

ただ、値段はこれ１品で€14.9なので、かなり高いですね。というかこの店はバルじゃなくて、そこそこ高級な寿司店なんだな。

Erosta
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★

ここから2日目、土曜日の夜です。今日のスタートは19時過ぎ。めぼしいお店は人が溢れてます。。

どうやら土曜日が一番混むみたい。スペイン人が1泊の国内旅行で沢山来ている感じでしょうか。
なので、もしサンセバスチャンにちょっとだけ寄るなら、土曜日は避けることを強くおすすめします。

1軒目は、あらかじめ調べた中では比較的空いていた「karrika」です。
家族経営のアットホームなお店で、生ハム・コロッケ・チーズケーキが評判です。

奥へ入ると、思いのほかモダンな空間が広がっています。改装したてでしょうか？

生ハムのコロッケ（写真撮り忘れ。€1.9）はまあ普通でしたが、このチーズケーキがとても美味しかったです（€5)。スフレの様にふわっふわで濃厚、それなのにしつこくありません。チーズ感は強くなく、カラメルも相まって焼きプリンのような味わいです。

まだ飲み始めなのに、目の前にあるホールがあまりにも美味しそうで、予定外に食べてしまいました。

人の好さそうな親父さんが奥で料理を作っていました。代替わりした息子を見守っているような温かい雰囲気です。あくまで想像ですが（笑）

karrika
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★
コスパ　★★★★

1軒目を出てうろうろしてみましたが、人出は多くなる一方で候補に挙げていた店はもれなく満員御礼。ちょっと突撃する気になれないくらいに。。

仕方がないので、空いていそうなお店に入ります。「Munto」

事前情報がないので、皿に乗っているピンチョをいただきました。
店員さんはチャキチャキと注文をさばいており活気があります。

ツナのピンチョとイワシとオリーブ（２つで€5）

味はまあ想像通り。自家製と思われるイワシのマリネが美味しかったです。

でも、やっぱり皿に並んでいるのではなくて出来立てを食べたいな～

Munto
雰囲気　★★★★
味　　　★★★
コスパ　★★★

2件目を出たところで作戦変更です。

サンセバスチャンは大きく３つの地区に分けられます。
今はバルがひしめく旧市街（ピンク）にいるのですが、混雑を避けるために川向こうのGROS地区（紫色）のバルを攻めることにします。

橋を渡ってすぐの「Bar Gure Txoko」に来ました。カキと蟹バーガーが高評価です。
写真は店を出てから撮ったので人が多いですが、来たタイミングでは上手いこと入れました。

お寿司屋さんみたいなカウンターに座りました。
常連客も多いのか、店員もお客も明るくて活気があります。
噂のカキとカウンターに置いてあるソーセージが美味しそうだったので頼みます。

カキです。
フレッシュな磯の香とプリッとした歯ごたえ。噛むほどに濃厚なコク。最高です。

ボルドーの市場で食べたカキも美味しかったですが、比較するとこちらに軍配が上がります。人生で食べたカキの中でも１・２を争う美味しさかも。

辛いタイプのチョリソーです。
想像よりも辛かったですが、脂のうまみが後を引きます。量が多くてびっくり。

明細を失くしてしまったのですが、２品と白ワイン２杯で€10でしたので安いですね！！

Bar Gure Txoko
雰囲気　★★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★★★

次は本当は「Hidalgo 56」に行きたかったのですが、googleマップで何故かたどり着けず、、、酔っていたせいでしょうか？それとも移転？今だに謎です。

失意のまま、目の前にあるバルに入ってみました。

結果、これは失敗。

まず、店主と思しき女性がなんだか陰気です。フォアグラは無いとのことで、トルティーヤを頼みました。

味は特に特筆するものはなし。早々に店を出ました。

Bar Trueba
雰囲気　★★
味　　　★★
コスパ　★★

老舗のバル「Bergara」です。創作ピンチョスが人気とのこと。

エビのディップ（€3.5）
ペースト状のディップはエビのすり身がベースだと思っていたのだけど、レシートを見たら「txangurro（蟹）」って書いてあったから蟹です（笑）食レポの信ぴょう性が揺らぐ。

エビ、もとい蟹の香りがしっかり感じられて美味しかったです。

こちらのお店も地元のお客さんが多いようです。カウンターの隣にいたおじさんに話しかけられました。歩いて５分のところに住んでいるそうです。なんて羨ましい～

そのおじさんに「この店のスペシャリテはこれだよ」ってお勧めされたのが、

こちらの「Txalupa」です。（€３）

パイ生地のグラタンで、中身はキノコとかエビのクリームソースです。出来立てを出してくれました。香ばしくて美味しい。白ワインに合いますね。

我々2人ともフォアグラ好きなので最後にフォアグラを頼みましたが、これがミスチョイスでした。

買ってきたフォアグラを温めてパンに乗せただけのピンチョ（€3）。
手抜き感は否めません。安いですけどね。

Bergara
雰囲気　★★★★★
味　　　★★★★
コスパ　★★★★

そして2日目の夜も最後に行ったのは、昨日同様「Erosta」です。
寿司とバスクの融合、再び。

頼んだのはこちら「フォアグラとパインの巻きずし」です。攻めたオーダーです。
味はというと、濃厚なフォアグラとパインの酸味甘味がマッチしてねっとり濃厚でさわやかな美味しさでした。トッピングの乾燥イチジクも絶妙なアクセントになっています。

伝統的なお寿司ではなく、まさに「バスクとの融合」。センスを感じます。
値段は€17くらいだったかな。

今日も満足して宿へ帰ります。

Erosta
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★

最終日の昼、日曜日の旧市街です。
14：30のバスでビルバオ空港に向かわねばなりませんので、この昼バルが旅行の最後のお楽しみになります。

昨夜の賑わいが嘘のように通りはキレイです。

皆さんの働きのおかげですね。
感謝。

よく見ると、真ん中に水を流して排水溝に誘導する仕組みになっています。

昼バルの開始はこのお店。
日本人なら誰もが行くと言っても過言ではない、バスクチーズケーキ発祥の店「La Viña」です。

昨日の夜は混雑していましたが、昼はあまり客が入っていません。そして対応してくれた店員の機嫌が悪そう。夜からの通しシフトでしょうか（苦笑）？

そしてチーズケーキがこちら。（€5）

昨日karrikaで食べたのと比べると、生地は固めで甘さが強い。正直に言うと、大騒ぎするほど美味しくはありません。昨日、食べてなければ「バスチーって大したことないな」と、結論するところでした。
多分、作ってからかなり時間がたっていると思われます。一晩は越しているのではないでしょうか？チーズケーキが有名だけに今店内に見えるだけでものすごい数のストックが有りますし。ふわふわ感が劣るのはそこに理由があるのでしょう。

食べ比べての個人的な感想でした。

La Viña
雰囲気　★★
味　　　★★★
コスパ　★★

2軒目と3軒目は、「おかわりタイム」です。
初日に食べて美味しかったものをもう一度食べに行きます。

まずは「Bar Sport」のフォアグラ。

相変わらず焼き加減がちょうど良くて美味しい。
パンとのバランスも含めてピンチョとして完成されています。

続いて「gandarias」。

今日はサッカーのユニフォームを着た人が目立ちます。調べてみると今日のお昼に地元チームの試合がホームスタジアムで行われるようです。しかもビルバオとの「バスク・ダービー」。街中にワクワクした空気が溢れている感じが心地よいです。
昼は仲間とバルで飲んで試合に応援に出かけるのかな？それともテレビ観戦でしょうか？

ガンダリアスでは、鴨をおかわりです。

ただ残念なことに、今日の鴨は焦げています。肉もパサついてあまり美味しくありません。

残念。。。

今日のGandarias
雰囲気　★★★★
味　　　★★★
コスパ　★★★

締めくくりはこちら「La Cuchara de San Telmo」。

ボルドーでお世話になったサンセバスチャン通のガイドさんお気に入りの店で、どうしても行きたかったんです。夜も何回も覗いたんですが、常にお客さんが溢れていて入れませんでした。

オープンしたてに突入しまーす。

ガイドさんのオススメはフォアグラ。

注文してから皿を出されるまでかなり待たされました。これだけの厚さのフォアグラを注文後に調理してれば、そりゃ時間かかりますよね。客が回転しないのも納得です。

切るとこんな感じ。
とんでもなく肉厚です。火の通りは完璧。上はバルサミコ、下は甘めのフルーツソースです。うま～。

調理場の鉄板を見てたら、ホタテも美味しそうだったので追加します。

でっかいホタテにベーコンを巻きつけてソテーしてあります。
こちらも美味しいけど、想定通りの味。大きいだけにちょっと大味な印象です。

この店は日本人の方が多かったですね。何かの番組ででも取り上げられたんでしょうか？

フォアグラが好きなら絶対に来る価値があると思いますし他の料理もレベル高そう。
ゆっくり食べられる昼間が穴場かも。

La Cuchara de San Telmo
雰囲気　★★★★
味　　　★★★★★
コスパ　★★★★

以上、勝手に格付けしちゃいました。

不愉快な方がいたらごめんなさい🙇‍♂️
素人のたわ言と思って見逃して頂ければ幸いです。

この旅行記へのコメント （2）

• ドロミティさん 2020/04/30 23:44:28

  格付け☆彡

  かごすけさん、こんばんは^^
  
  サンセバスチャンでのバルの格付け、
  とても興味深く拝見しました☆彡
  
  いつか、友人を誘ってかごすけさんが歩かれたコースを
  参考にボルドーからサンセバスチャンを訪ねてみたいです。
  2日目の鴨はちょっと残念でしたね。
  同じお店でも調理人が違うとか、火加減でお味も変わる
  ことがあるのですね～。
  
  またお邪魔いたしまーす。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　ﾄﾞﾛﾐﾃｨ
  
  

  かごすけさん からの返信 2020/05/01 13:22:49

  Re: 格付け☆彡

  ドロミティさん
  
  コメントありがとうございます。
  ボルドーからサンセバスチャンの旅程は、グルメ旅にはぴったりで、お酒好きの人ならきっと楽しめると思います♫
  サンセバスチャンはもう一度行って、今度は気に入った店で色々な料理を食べてみたいです。
  
  拙いブログを読んでいただきありがとうございました！！