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2月初旬に訪れたらウィーン。ザッハーとデーメルでザッハートルテの食べ比べをしました。<br /><br />実は「正統なザッハートルテ」を巡り、この2つの老舗の間で「トルテ戦争」なるものがあったことを知っていますか?<br /><br />その昔、王宮(ホーフブルク)近くにあったデーメルは王室御用達のお菓子屋さんでした。シシーの愛称で知られる皇妃エリザベードもここのケーキが大好物だったようです。<br /><br />一方、オペラ座やブルク劇場に近いホテルザッハーは音楽家やエンターテイナー達の集うカフェに。ザッハートルテは看板メニューでした。<br /><br />ところが1930年代、経営の傾いたザッハーの店はデーメルに助けを求めます。デーメルは助力の代わりに、自分の店でもザッハートルテを作ることを認めさせたのです。<br /><br />それでも自らのザッハートルテこそが「正統」だと信じるザッハーは、「オリジナル・ザッハートルテ」を標榜するデーメルに対して訴訟を起こしました。10年に及ぶ裁判の結果、二店舗ともザッハトルテを販売して良いが、「オリジナル・ザッハートルテ」の表示はザッハーに限られることになったそうです。<br /><br />オーストリア人の友達は、「ザッハーはいつも観光客でいっぱいだから私達はデーメルにしか行けないわ」と言っていましたが、実際にはどちらも20分ほどの行列でした。これくらいの待ち時間は日本人なら慣れっこですが、欧米人は待つのが嫌いなようでみんなイライラ気味でした。<br /><br />ヨーロッパの都市の中でも特に日本人に人気なウィーン。どちらのカフェでも多くの日本人を見かけましたが、デーメルではなんと両隣の席が日本人で少し面白かったです。<br /><br />さて、気になるザッハートルテのお味は。<br /><br />ホテルザッハーのザッハートルテはアンズのマーマレードが入っていて、甘酸っぱさが良いアクセントになっています。たっぷりの生クリームをつけながら食べると美味しいです。<br /><br />一方、デーメルのザッハートルテは純チョコレートという感じ。こちらの方がしっとりしていて、チョコケーキとしての美味しさが際立っている気がします。<br /><br />それにしてもどちらも人気店ということもあり高いですね。ザッハーでは、ザッハートルテ・任意のコーヒー・お水のセットで20€弱、デーメルでもザッハートルテとコーヒー合わせて15€程でした。<br /><br />オシャレなカフェが有名なウィーン。これは、ハプスブルク帝国時代にオスマン帝国がウィーン包囲を行った際にヨーロッパの中でいちはやくオーストリアにコーヒー豆が伝わったことが背景にあるそうです。<br /><br />今回の旅ではザッハーとデーメルの他にも色々なカフェを巡りましたが、一番驚いたのは、オーストリアでは、どんなに高級で行列のできているカフェでも、お店の人に席を案内してもらうのを待つのではなく、自分たちで勝手に席に座るのだということ。スタバやエクセルシオールのような大衆化したチェーン店のカフェなら分かりますが、レストランのようなカフェでもこうなのが意外でした。今回の旅でも最初のうちはお店の入口で棒立ちのまま、忙しそうに走り回る店員さんに不審な顔をされて恥をかきました(笑)

ザッハトルテ食べ比べ~ウィーンでカフェ巡り~

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2020/02/08 - 2020/02/11

504位(同エリア6057件中)

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5

モンブラン

モンブランさん

この旅行記スケジュールを元に

2月初旬に訪れたらウィーン。ザッハーとデーメルでザッハートルテの食べ比べをしました。

実は「正統なザッハートルテ」を巡り、この2つの老舗の間で「トルテ戦争」なるものがあったことを知っていますか?

その昔、王宮(ホーフブルク)近くにあったデーメルは王室御用達のお菓子屋さんでした。シシーの愛称で知られる皇妃エリザベードもここのケーキが大好物だったようです。

一方、オペラ座やブルク劇場に近いホテルザッハーは音楽家やエンターテイナー達の集うカフェに。ザッハートルテは看板メニューでした。

ところが1930年代、経営の傾いたザッハーの店はデーメルに助けを求めます。デーメルは助力の代わりに、自分の店でもザッハートルテを作ることを認めさせたのです。

それでも自らのザッハートルテこそが「正統」だと信じるザッハーは、「オリジナル・ザッハートルテ」を標榜するデーメルに対して訴訟を起こしました。10年に及ぶ裁判の結果、二店舗ともザッハトルテを販売して良いが、「オリジナル・ザッハートルテ」の表示はザッハーに限られることになったそうです。

オーストリア人の友達は、「ザッハーはいつも観光客でいっぱいだから私達はデーメルにしか行けないわ」と言っていましたが、実際にはどちらも20分ほどの行列でした。これくらいの待ち時間は日本人なら慣れっこですが、欧米人は待つのが嫌いなようでみんなイライラ気味でした。

ヨーロッパの都市の中でも特に日本人に人気なウィーン。どちらのカフェでも多くの日本人を見かけましたが、デーメルではなんと両隣の席が日本人で少し面白かったです。

さて、気になるザッハートルテのお味は。

ホテルザッハーのザッハートルテはアンズのマーマレードが入っていて、甘酸っぱさが良いアクセントになっています。たっぷりの生クリームをつけながら食べると美味しいです。

一方、デーメルのザッハートルテは純チョコレートという感じ。こちらの方がしっとりしていて、チョコケーキとしての美味しさが際立っている気がします。

それにしてもどちらも人気店ということもあり高いですね。ザッハーでは、ザッハートルテ・任意のコーヒー・お水のセットで20€弱、デーメルでもザッハートルテとコーヒー合わせて15€程でした。

オシャレなカフェが有名なウィーン。これは、ハプスブルク帝国時代にオスマン帝国がウィーン包囲を行った際にヨーロッパの中でいちはやくオーストリアにコーヒー豆が伝わったことが背景にあるそうです。

今回の旅ではザッハーとデーメルの他にも色々なカフェを巡りましたが、一番驚いたのは、オーストリアでは、どんなに高級で行列のできているカフェでも、お店の人に席を案内してもらうのを待つのではなく、自分たちで勝手に席に座るのだということ。スタバやエクセルシオールのような大衆化したチェーン店のカフェなら分かりますが、レストランのようなカフェでもこうなのが意外でした。今回の旅でも最初のうちはお店の入口で棒立ちのまま、忙しそうに走り回る店員さんに不審な顔をされて恥をかきました(笑)

旅行の満足度
5.0
観光
4.0
ホテル
3.0
グルメ
4.5
ショッピング
5.0
交通
5.0
同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
鉄道 徒歩 飛行機
航空会社
ANA
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行なし)
利用旅行会社
阪急交通社

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  • ウィーンの前に滞在したザルツブルクのカフェ・モーツァルトで食べた名物料理ザルツブルガー・ノッケルン。ボリューミーな見た目に反して、しゅわしゅわで軽く食べられます。

    ウィーンの前に滞在したザルツブルクのカフェ・モーツァルトで食べた名物料理ザルツブルガー・ノッケルン。ボリューミーな見た目に反して、しゅわしゅわで軽く食べられます。

  • デーメルのザッハートルテとカフェオレ。ザッハーのザッハートルテは丸いチョコ板が載っているのに対し、こちらは三角のチョコ板が特徴的です。

    デーメルのザッハートルテとカフェオレ。ザッハーのザッハートルテは丸いチョコ板が載っているのに対し、こちらは三角のチョコ板が特徴的です。

  • オペラ座の近くのカフェ・ムゼウムのモンブラン。チョコワッフルが土台なのが斬新。とてもボリューミーでした。

    オペラ座の近くのカフェ・ムゼウムのモンブラン。チョコワッフルが土台なのが斬新。とてもボリューミーでした。

  • ザルツブルクとウィーンの間の町、リンツのカフェで食べたリンツァートルテ。サクサクのクッキーのようなケーキです。

    ザルツブルクとウィーンの間の町、リンツのカフェで食べたリンツァートルテ。サクサクのクッキーのようなケーキです。

  • ホテルザッハーのオリジナル・ザッハートルテ。コーヒーは日本で「ウィンナー・コーヒー」と呼ばれるアインシュペナーです。オペラ座の近くにあるので、公演待ちの人がたくさんいました。

    ホテルザッハーのオリジナル・ザッハートルテ。コーヒーは日本で「ウィンナー・コーヒー」と呼ばれるアインシュペナーです。オペラ座の近くにあるので、公演待ちの人がたくさんいました。

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