2019/09/22 - 2019/09/22
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ミズ旅撮る人さん
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大量の展示品で歩き疲れて来た感のある「大塚国際美術館」です。
地下1階の近代の作品を見て来ています。展示室自体は、地下2階より狭いのですが、
最も知名度の高い作品が集まっているので、いやもう、たいへん。
今回は、近代の第73展示室から始まり、
ゴッホ、ロセッティ、ギュスターヴ・モロー、クリムト、
セザンヌ、ゴーギャン、ベックリン、ムンク等を見て、
本館1・2階で現代とテーマ展示を鑑賞します。
1・2階は展示スペースがかなり狭まっているので展示数は少ないのですが、
既に歩き疲れ、目が疲れ、気力が最後までもつのかという状態なので、
現代以降は、大いに個人の好みに偏ります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- レンタカー JALグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
第73展示室です。
左上:フィンセント・ファン・ゴッホ作 「麦藁帽子の自画像」
デトロイト美術研究所蔵。
左下:ゴッホ作 「自画像」 オルセー美術館蔵。
中央:ゴッホ作 「アルルのゴッホの部屋」 オルセー美術館蔵。
右上:ゴッホ作 「ローヌ川の星月夜」 オルセー美術館(寄託)
右下:ゴッホ 「種まく人」オランダ・オッテルローの
クレラー=ミュラー美術館蔵。
この部屋は、展示品の多くがゴッホで占められています。 -
「アルルのゴッホの部屋」です。1889年作。
今ではこの部屋のあった「黄色い家」はありません。 -
2018年に南仏アルルの町で撮った「黄色い家」の絵と、
家があった場所です。
絵の中の角に建つ2階建ての家が「黄色い家」です。
現在では、背後の4階建ての建物だけが残っています。
アルルの町中には、このようにゴッホが描いた場所に、
その絵を置いてくれています。 -
「ローヌ川の星月夜」です。1888年作。
ゴッホは手紙に
「ローヌ川の習作、つまり青い川に映るガス灯に
照らし出された町の習作だ。
町の上には大熊座の見える星月夜だ。
コバルト・ブルーの夜空に瞬くピンクとグリーンだ。」
と書きしたためています。
大熊座は、北斗七星のある星座です。 -
ローヌ川の川岸に置かれた「ローヌ川の星月夜」です。
-
こちらが絵の画面と同じ方向です。
この川面に星や月の光が映っていたのでしょう。 -
フィンセント・ファン・ゴッホ作 「オーヴェールの教会」
オルセー美術館蔵。
「この教会は今でも当時と変わらない姿で立っているが、
どっしりと大地に根を下ろしたようなこのロマネスク様式が、
ゴッホの手によってすべてが揺らめき、燃え上がるかのような
ゴシック末期のいわゆる火炎(フランボワイヤン)様式に
生まれ変わっているのである。」
パリ北西のオーヴェール=シュル=オワーズで、
12世紀に建てられた教会を描きました。
ゴーギャンと決裂し、耳切り事件を起こした後、
治療を受けている2か月間に描いた80点の絵画のうちの1枚です。
「画面中央から上部へは、まるで教会が負(邪悪)のエネルギーを
放出しているかのような暗く重々しい色彩を、下部へは一転して、
大地の生命力を感じさせる明瞭で鮮やか色彩が配されて」います。 -
ラファエ・コラン作 「フロレアル」 フランスの アラス美術館蔵。
「題名にあるフロレアル(花月)というのは本来はフランス革命暦の
第8月を指し、一般的には4~5月頃である。」
「裸という最も自然に近い状態で、のどかで平和な自然と
一つに溶け合ったイメージは、印象派的な親しみが感じられる」 -
第74展示室。
ジョン・エヴァレット・ミレイ作 「オフィーリア」
ロンドンのテート・ギャラリー
「オフィーリアはシェークスピアのハムレットの登場人物で、
ハムレットに冷たくあしらわれて発狂した挙句、
川に落ちて死ぬ悲劇のヒロインである」
「細部描写と、薄幸の女性の哀しくも美しい死という
ロマンティックな主題が融合した
ラファエル前派を代表する作品である。」 -
「オフィーリア」の絵に秘められた意味について書かれています。
「あまりの写実的な表現に、当時植物学の授業をこの絵の前で行った
という逸話が残っている。しかしそれだけではない。
ハムレットに出て来る関連の花、またそれ以外にもミレイが
意図して描き込んだそれぞれに花には象徴的な意味があり、
絵画としての意味性を高めているのである。」
コマドリ:第4場第5部オフィーリアが歌う歌に現れる鳥
忘れな草:私を忘れないで
スミレ:忠誠・純潔・夭折(ようせつ)
ポピー:死・眠り
などです。言葉遊びのような物ですね。 -
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ作 「ベアタ・ベアトリクス」
ロンドンのテート・ギャラリー蔵。
ロセッティは、妻エリザベス・シッダルを追悼する作品に、
「神曲」を書いた詩人ダンテの永遠の恋人ベアトリーチェ
(ベアトリクス)を重ね合わせて描いています。
背後の右側の人物がダンテで、左がアモール(愛)だそうです。
その間に架かっている橋は、フィレンツェのヴェッキオ橋です。
ベアトリーチェの手元には「死の使い」として描かれた赤い鳩が、
白いケシの花をくわえています。
花言葉は「忘却」「眠り」。 アヘンの元となる花です。
画家の妻エリザベスはアヘン中毒で亡くなっています。 -
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ作 「モンナ・ヴァンナ」
ロンドンのテート・ギャラリー蔵。
「ロセッティは蠱(こ)惑的な女性美の画家として知られるが、
このモンナ・ヴァンナもその代表的なものである。
題名は、ダンテの愛の詩「新生」に登場する女性の名」
上野の国立西洋美術館では「愛の杯」という赤いドレスが印象的な
女性の絵を常設展示しています。 -
ポール・ランソン作 「キリストと釈迦」 ニューヨーク個人蔵。
ポール・ランソンは、1888年ナビ派を設立します。
ナビ派は、19世紀末のパリで、伝統に反発し
新たな美の創造を目指した一派です。
「写実」を重んじる美術の伝統に反発した彼らは、
何気ない日常生活の一場面や目に見えない存在を、
平坦で装飾的な画面構成によって描き出しました。
ポール・セリュジエ、ピエール・ボナール、モーリス・ドニ、
ポール・ランソンらが活躍しました。
ここから一気に絵画が変わって行きます。 -
ジョン・ブレット作 「石割り」
英リヴァプールのウォーカー美術館蔵。
絵画はすっかり宗教画から脱皮し、劇的なものなど何もない、
当たり前の日常が描かれるようになりました。 -
アンリ・ルソー作 「蛇使い」 オルセー美術館蔵。
独学で人生の後半に絵を描き始めたルソーは、
ほとんど旅をしませんでした。
彼のジャングルのほとんどは、自然史博物館とパリの植物園の
大きな温室で描かれました。 -
第75展示室
ウィリアム・ホルマン・ハント作 「世の光」
英オックスフォードのキーブル・カレッジ蔵。
ハントは、ミレイ、ロセッティと共に
ラファエル前派の創立者の一人です。
聖書のヨハネの黙示録にある一場面を描いています。
「見よ、私は戸口に立って、たたいている。
だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、
わたしは中に入ってその者と共に食事をし、
彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。」(『新約聖書』)
キリストが持っている7面のランプは、
黙示録に書かれている7つの教会を意味しています。
地面にころがっているリンゴは、アダムとイブが
エデンの園から追放される原因となるリンゴです。 -
フォード・マドックス・ブラウン作 「さらばイギリス」
英バーミンガム市立美術館蔵。
船上で、次第に遠ざかっていくイギリスを見つめる、
厳しい顔をした移民する夫婦の肖像。
モデルは、ブラウン自身と妻、そして2人の子供たちです。 -
エドワード・バーン=ジョーンズ作 「天地創造の5日目/6日目」
米ケンブリッジのフォッグ美術館蔵。
「教会のステンドグラス用にデザインされたもので、
旧約聖書の天地創造を主題としている。
天使が持つ透明な球体には、6日にわたる天地創造の過程で
それぞれが「担当」した日の光景が描かれている。
ここでは5日目「魚と鳥の創造の日」と
6日目「アダムとイヴの創造の日」の天使が最前列におり、
順番に役割を果たす所を表している。
前方で弦楽器を抱えている天使は、天地創造が完了した後の
安息日(日曜日)、あるいは完成記念の日を表している。」 -
ギュスターヴ・モロー作 「神秘の花」 パリのモロー美術館蔵。
「大きな岩の間から咲き出した巨大な「神秘の花」を玉座として、
右手に錫杖を、左手に大きな十字架を捧げ持つマリアが描かれている。」
こう書かれていなければ、聖母の絵だなんて考えもしませんでした。
「花の根元に描かれる無数の殉教者たち、幻想的、神秘的な雰囲気を
湛えた背景の自然など、主題的には明らかな宗教画でありながら、
自然と超自然、美と信仰の交錯するきわめてモロー的な世界である。」 -
十字架から滴り落ちる血を全身に浴びながら屹立する聖母。
まるで戦う戦士のような強い目線をした厳しい聖母。
なぜ「聖母」でなければならなかったのか。
絵としては魅力的だけれど、
聖母信仰者にとっては、救いのない絵だと思う。 -
「オルフェウス」 オルセー美術館蔵。
ギリシャ神話の神アポロンの息子オルフェウスは、
竪琴の名手でエウリディケと結婚します。
しかし、エウリディケは邪な男に追われて蛇を踏んでしまい
噛まれて亡くなります。
悲しんだオルフェウスは、黄泉の国へ行き、生者の国に着くまでは
決して振り返らないという約束をして、エウリディケを連れ帰ります。
しかし、もう少しという時に、ついて来ているか不安になった
オルフェウスはつい振り返ってしまい、エウリディケは黄泉の国へ
戻ってしまいました。
日本神話のイザナギ・イザナミの話と同じですね。
エウリディケ以外の女性に目をくれないオルフェウスは、
女たちの恨みを買い、八つ裂きにされて川に投げ込まれてしまいました。
この時、一緒に川に投げられた竪琴は、ゼウスが星にしました。
この作品は「竪琴でオルフェウスの首を運ぶトラキアの少女」が
主題です。 -
「クレオパトラ」 ルーヴル美術館蔵。
ギュスターヴ・モロー(1826‐1898)は、
フランス象徴主義を代表する画家です。
19世紀末のパリで、精神よりも物質を、
宗教よりも科学を重んじる気運が高まる中、
「目に見えるものは信じない」と神話や聖書の世界を描き続けました。 -
「大塚国際美術館」には、モローの作品が5点ありますが、
最も有名な「出現」がないのです。ものすごく残念です。
ギュスターヴ・モロー美術館の所蔵品が一堂に会する
「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」が、
パナソニック 汐留ミュージアムで2019年4~6月に、
9月下旬まで、あべのハルカス美術館で開催されました。
10~11月は福岡市美術館で開催されています。 -
「岩の上のサッフォー」 ロンドンの
ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館蔵。1872年作。
「古代ギリシャの女流詩人サッフォーは若く美しい乙女だけを集め、
美の学園を主宰したことで知られるが、
彼女にはまたパオンという美青年の恋人がいた。
しかし、ある日パオンは遠い海の旅に出て行った。
絶望したサッフォーは、断崖から身を投げてその生涯を終えてしまう。」
モローが描いたのは多種多様な「ファム・ファタル(運命の女)」です。
美貌や謎めいた魅力で男をとりこにし破滅に導く誘惑者を
ひたすら描き続けました。 -
「一角獣」パリの モロー美術館蔵。
「一角獣は普段は猛々しいが、清純な乙女の膝の上では
従順になると言い、また触れるものすべてを清めるともいう。
その浄化作用は現在を清めることと関連付けられ、
次第に一角獣をキリストと見るようになった。」
本館2階のテーマ展示に於ける第99展示室に
モローの「まぼろし」があります。 -
モローの魅力は、美しい画面に尽きると思います。
女性が美しい、装飾品が美しい。色彩が美しい。
じっくり見ると意外に線があいまいで、
場面がはっきりしないのだけれども、
油絵にはない繊細な画面に目を惹かれます。 -
そして、細かく描き込まれた模様。
そこにはインドなどのアジア的なものが多く取り入れられているのです。 -
これほど、1枚の絵の様々な部分を細かく見ても堪能できる絵は、
そうはありません。
線で描き込まれた模様ははっきりしているのに、
それぞれの輪郭はぼんやりしていて、不安定な魅力が何とも言えません。 -
第76展示室
オーガスタス・レオポルド・エッグ作 「旅の道連れ」
英バーミンガム市立美術館蔵。
すっぽり覆うような彼女らの衣服は、
ホコリよけの旅行用のドレスです。
まだ道路が舗装されていない時代、そんなものが必要だったんですね。 -
ヒュー・ゴールドウィン・リヴィエール作 「エデンの園」
ロンドンのギルドホール・アート・ギャラリー蔵。
「晩秋の冷え冷えとしたロンドンの公園の一角である。
空は暗く重苦しいが、女の顔には晴れ晴れとした笑みが漂い、
男もまた女に優しいまなざしを向けている。」
「この公園が二人にとっては愛と希望に満ちた
「エデンの園」であることは確かである。」
女性の表情がとてもいい。
二人とも黒い服を着ていて、
女性の白い顔だけが目立つようになっています。
エデン云々はともかくとして、
信頼に満ちた目を彼に向けることの出来る彼女が、
見ていて嬉しい気持ちにさせてくれます。 -
グスタフ・クリムト作 「接吻」 ウィーンのオーストリア美術館蔵。
「クリムトはラヴェンナの教会で見たモザイクを一つのきっかけとして
「黄金様式」へと移行し始める。
これはその代表作で、工芸的な美しさに満ちた絢爛たる作品である。」
オーストリア美術館は、ベルヴェデーレ宮殿の上宮にあり、
クリムトの作品25点が収蔵されています。 -
「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」
ニューヨークのノイエ・ギャラリー蔵。
「黄金を散りばめた豪華絢爛たる、かつどことも特定しがたい
抽象化された装飾空間にモデルを閉じ込めることによって、
生身のモデルを絶対化、永遠化し、中世のイコン(聖画像)に近い
次元に高めているかのような肖像画である。」
顔と肌だけが写真のように生々しく、他の部分は金箔で覆われている様式は、確かにイコンの顔だけが嵌め込みになっている聖画にそっくりです。 -
これは2018年にジョージアで撮ったイコンです。
顔の部分が嵌め込みになっています。
クリムトの作品は、この2点だけでした。 -
エゴン・シーレ作 「四本の樹」 ウィーン・ベルヴェデーレ宮殿の
オーストリア美術館蔵。
シーレの作品は他に「死と乙女」と「家族」があり、
そちらの方がシーレの作品の特徴をよく表しているのですが、
あまりに醜い絵なので撮っていません。
かなり好き嫌いがハッキリ出る画家だと思います。
こういう一見普通の風景画の方が珍しいのでは? -
エドワード・バーン=ジョーンズ作 「コフェチュア王と物乞いの少女」
ロンドンのテート・ギャラリー蔵。
乞食の娘ペネロフォンに一目惚れした王子コフェチュアの物語を書いた
テニスンの詩『乞食の少女』を描いています。
美が富と権力に打ち勝つというテーマやその技術において、
1880年代のバーン=ジョーンズの作品の中で
最大の成功作と言われています。
フランスではその評判からレジオンドヌール勲章を授けられました。 -
同じくバーン=ジョーンズ作 「黄金の階段」 テート・ギャラリー蔵。
楽器を持って天上からの階段を降りてくる
乙女たちが連なっている場面です。
描かれている乙女たちは18人もいます。
すべての人物の頭の高さが異なるという不安定な構図は、
弧を描く階段と共にリズムを生み出し、
楽器と共鳴しているかのようです。 -
第77展示室
ジャック=ルイ・ダヴィッド作 「皇帝ナポレオン1世と
皇后ジョゼフィーヌの戴冠」 ルーヴル美術館蔵。
第77展示室は、第73~78展示室に周囲を取り囲まれた
中心にあたる配置で、この絵のためにあると言っていい
設(しつら)えになっています。
「この作品は、皇帝の座に上り詰めたナポレオン1世の
注文によって製作された。
パリのノートルダム寺院で行われたナポレオンの戴冠式で、
ナポレオンが自ら戴冠した後、皇后ジョゼフィーヌの頭上に
冠を載せようとする瞬間が描かれている。」 -
この絵のために1室ですから、どれだけ大きな絵かと思うでしょう。
比較のために人がいる写真を見てみましょう。
殆ど登場人物が等身大なんです。
長方形の部屋の長辺がこの絵になっていて、
他の辺に2枚の絵画があります。
そして出入り口のあるもう一方の長辺には、
たくさんの人が座っています。
珍しく椅子があるので、歩き疲れた足を休めつつ、
人がいなくなって全体を撮れるチャンスを待つのです。
ところが、この絵の真下に説明書きがあるので、
入って来た人はまずそこに行ってしまいます。
そして、背後の視線に気が付いて移動することの繰り返し。
ヨーロッパの美術館は、大きめの部屋には
必ずソファがあって、ゆったり座れるので、
長時間の鑑賞が苦になりません。
何故、日本では椅子がないんでしょうね。
少しは「おもてなし」の心を持ってもらいたいものです。 -
第78展示室
ここは広くて長い通路になっているので、作品数が多いです。
セザンヌやゴーギャンを中心に、ジェームズ・ティソや
セガンティーニが並びます。 -
オーギュスト・ルノワール作 「ヴィクトール・ショケの肖像」
米ケンブリッジのフォッグ美術館蔵。
ビクターショケット(1821~1891)は1875年にドガに会い、
1876年の第2回印象派展までに、ルノワール、モネ、
セザンヌの作品を集めて、進歩的な芸術運動を熱心に支持しました。 -
ポール・セザンヌ作 「三人の浴女たち」 パリのプティ・パレ美術館蔵。
セザンヌは、さまざまな技法や画材で
水浴図を200点以上も制作しています。
セザンヌはこの主題を通じて、人物群像の構成と、
風景と人物の調和の探究を続けました。
この作品の他に「4人の水浴の女たち」という作品もあります。
それにしても、もう少し女性を美しく書こうとは
思えなかったのでしょうか?
まるでゴリラのようです。確かそういう批判があったと
聞いたことがありますが、同感です。 -
ポール・セザンヌ作 「松の木のあるサント=ヴィクトワール山」
ロンドンのコートールド美術研究所蔵。
2018年末に南仏を訪れた際、サンヴィクトワール山を見ました。
特別目立つ山でもありませんが、麓に住む人にとっては
とても身近な山だったのでしょう。
セザンヌが生まれたエクスアンプロヴァンスから
サント・ヴィクトワール山に向かって、セザンヌの足跡を辿る
「セザンヌの道」というハイキングコースがあります。
冬でなければ、このように温かみのある山なのかな。 -
ポール・セザンヌ作 「リンゴとオレンジ」 オルセー美術館蔵。
「本作は画家が1870年代以降、数多く手がけた果物を画題とした
静物画の中の一点であり、本作は構図、構成、対象の捉え方など
完成度が最も高いものとして知られている。」
「対象を写実的(客観的)に描くのではなく、
対象から感じられる雰囲気や内面をあらゆる角度から見つめ、
現実では決して見出すことのできない対象そのものの迫真性や、
造形としての美しさが本作には表れている。」 -
ゴーギャン作 「自画像(レ・ミゼラブル)」
アムステルダムのゴッホ美術館蔵。
アルルにやって来たゴーギャンがゴッホに請われて書いた自画像です。
「画面左側へと配されるゴーギャン自身は、≪レ・ミゼラブル≫の主人公
ジャン・ヴァルジャンのような不敵で無頼的な表情を浮かべた姿で
描かれている。
背景には幼さや純潔を象徴する花柄の壁紙が大胆に配されており、
さらに画面右側には本作が制作された1888年にゴーギャンと共に
総合主義を成立させたエミール・ベルナールの肖像画が
掛けられているほか、画面右下には画家の署名、年記と共に
レ・ミゼラブルの筆記を確認することができる。」 -
ポール・ゴーギャン作 「美しきアンジェール」
オルセー美術館蔵。1889年作。
1891年にタヒチに移住する前の作品です。 -
ポール・ゴーギャン作 「説教の後の幻影」
スコットランド国立美術館蔵。1888年作。
「この作品は、ゴーギャンの作品の中で最も大きな転換点となった作品で
ゴーギャンの総合主義をよく示している。
ゴーギャンはこの一枚の絵に現実と非現実を一緒に入れて出した。
図の左側下部にある女性たちは礼拝を捧げたり、説教を聞いていて、
図の右上端部には、この女性が想像する場面を描いたもので、
ヤコブが天使と格闘する場面である。
図の中央を横切る木は、図の構図を二分させる役割をするが、
これは日本版画で影響を受けたものとする。」
前面を占める白い帽子に真っ赤な背景。中央を二分する幹。
この時代、一気に絵画が開放されていくのを感じます。 -
ポール・ゴーギャン作 「ヴァイルマティ」 オルセー美術館蔵。
ヴァイルマティとは、マルキーズ諸島の神話に登場する絶世の美女で、
彼女は神に見初められてその妻となります。
「絶世の美女」も時代が変われば変わりますねえ。 -
ウィリアム・ブーグロー作 「ヴィーナスの誕生」
オルセー美術館蔵。
ルネッサンス期の 「ヴィーナスの誕生」とは違って
「神性」がなくなり、如何にも裸婦のモデルっぽくなりましたね。
ブーグローは19世紀後半のフランスで最も活躍した
画家だったにも関わらず、死後忘れ去られて、
1979年ころからようやく再評価されるようになりました。
美術史上最も人物がうまい画家であると評されてるそうです。
確かにその他の作品を見てみると、
写実的で、構図も決まっていて、とにかくうまい!
これから価値が上がって行く画家なんでしょうね。
アクの強いロセッティより人気が出ると思います。 -
ジャン=レオン・ジェローム作 「裁きを受けるフリュネ」
ドイツ・ハンブルク美術館蔵。
アレオパゴス会議という評議会での裁判の一幕。
裸の女性フリュネが被告、青い服の男が弁護士のヒュペレイデス、
赤い服のおじさん達は裁判官です。
奴隷から高級娼婦に上り詰めたフリュネは、
妬まれて裁判に掛けられます。
裁判は紛糾し、弁護士がフリュネの服を剥いで、
この美しさが罪だというのかと披露したという。
好事家向けの絵が売れる時代でした。 -
ジェームズ・ティソ作 「休日」 ロンドンのテート・ギャラリー蔵。
ずっと以前に日本で初めて開かれた
「ジェームズ・ティソ展」を見ました。
イギリスの社交界のオシャレな風景を描いた作品が軽妙で、
女性たちの衣装が凝っていて、見て楽しい絵がずらりと並んでいました。
この作品は、ティソの家の庭にあった池を舞台にして描かれています。
同じ場所でティソは「病み上がり」という作品も描いています。
当時の流行りだった籐椅子に白いドレスの女性がもたれかかり、
隣の椅子には赤いショールの付添婦が座っています。
同じ場所でありながら、全く違う場面を描いています。
ティソは場所は同じでも意匠が全く異なる絵をいくつも描いています。 -
ティソ作 「舞踏会」 オルセー美術館蔵。
とにかくティソの多くの作品は、華やかな社交界を描いているので、
すごくオシャレです。
女性の人気が高いのは当たり前ですね。 -
「大塚国際美術館」には、この他、
趣を異にした「東方三博士の旅」があります。
米・ミネアポリス美術研究所蔵。
ティソの作品でお勧めは「束の間の嵐」「カルカッタ号の甲板」、
「新聞を読む」も好きだなあ。
もっと麗しいティソの作品が増えると嬉しいな。 -
ジョヴァンニ・セガンティーニ作 「湖を渡るアヴェ・マリア」
スイスのザンクト・ガレン美術館(寄託)。
聖母マリアの名前がありながら、宗教的な雰囲気はありません。 -
第79展示室
オディロン・ルドン作 「仏陀」 オルセー美術館蔵。
ルドンは、ボルドー生まれのフランス人で、象徴主義の画家です。
1890年頃からは徐々に版画やモノクロームの素描から離れ、
パステル技法から得たあざやかな色彩を用いて
幻想的な花や神秘的な場面を描きました。 -
ギュスターヴ=アドルフ・モッサ作 「彼女」仏・ ニ一ス市立美術館蔵。
「モッサは、世紀末のデカダンス、
悪魔主義といった側面を代表する画家として知られる。
題にある「彼女」とは、女性一般ともファム・ファタール(宿命の女)
とも解される。
「彼女」の下には小さな無数の男が累々と横たわり
「彼女」の光背には「私はこれを欲す、私はかく命ず、
私の意思が道理の代わりたれ」という
古代ローマの詩人ユヴェナリウスの言葉が引用されている。
食人的、悪魔的なファム・ファタールの聖化ともいうべき作品である。」 -
ウジェーヌ・カリエール作 「親しみ」 オルセー美術館蔵。
「姉」とも呼ばれるこの作品は彼の代表作の一つである。
母親に抱かれた小さな妹と姉との、心と身体のスキンシップによる
「親しみ」、心の通い合いが暖かい共感をこめて描かれている。
「カリエールの霧」と呼ばれる、
すべてが夕闇の中に包まれたかのような画風が見られます。
カリエールの作品の多くは、白い顔だけが浮かび上がっていて、
それ以外の部分は、ぼんわりとした曖昧模糊の中に漂っています。
ちょっと不気味な感じさえするので、ちょっと苦手なんです。 -
アルノルト・ベックリン作 「死の島」 ドイツ・ライプツィヒ美術館蔵。
かつて日本初の「ベックリーン展」が開かれた時に、
この絵を初めて見ました。
聞いたこともない画家で(当時は印象派全盛期だったので)、
それでも幻想的な画風に惹かれて見に行ったものでした。
「扉をこつこつと叩いた音にもぎょっとするような、
そんな静けさを描いて欲しい」
という依頼に応じて生まれた作品である。」
「神話における三途の川のイメージを世紀末的な死への憧憬、
崇拝の念を交えながら新たに解釈した作品であり、
象徴主義的、後期ロマン主義的なベックリンの立場を
鮮明にした作品である。」 -
フェルディナント・ケラー作 「ベックリンの墓」
ドイツ・カールスルーエ美術館蔵。
「この作品は1901年に世を去ったベックリンを哀悼して
描かれており、ケラーの代表作の一つである。
墓守のように立つ糸杉も含め、全体がベックリンの「死の島」を
踏まえていることは明らかで、墓の入り口を飾る藤の花の淡く
繊細な色彩が、象徴的なニュアンスと装飾的な効果を生み出している。」 -
第80展示室
エドヴァルト・ムンク作 「病める子」
ノルウェー・オスロ国立美術館蔵。
死に際を悟ったような目をした赤毛の女性と、
その手を取り祈る母親の姿が描かれています。
作品の背景には、ムンクの母や姉の病気(結核)と死があるのです。 -
「叫び」オスロ国立美術館蔵。
「黒く青いフィヨルドと
町の上には血まみれの舌のような形の炎がかかっていた。
友人は先を行き、私は恐ろしさに震えながら後に残った。
その時、自然を駆け抜けるような大きな、
終わることのない叫びを聞いた。」
画家の個人的な体験に重ね合わせた世紀末の黙示録的な世界である。 -
第80展示室は北欧の画家の作品が集められています。
リッカード・ベリ作 「北欧の夏の宵」
スウェーデン・イェーテボリ美術館蔵。
「二人は敢えて距離を置くように、柱に身を寄せて立っている。」
「胸に秘めた思いは一つ、といった感を見る者に抱かせる。
自然と人間、男と女のほのかな交感を描いた、
北欧的な詩情を感じさせる作品である。」 -
ラウリッツ・アンデルセン・リング作
「6月、タンポポの種を吹く娘」
ノルウェー・オスロ国立美術館蔵。
「リングは19世紀後半のデンマークを代表する画家の一人である。
一時鬱病に苦しんだ彼は、結婚によりその危機を脱し、
以後は幸福な生活を送ったという。
この作品にも、生まれ変わって明るくなった画家の心境が、
そのまま映し出されているようである。
画面に一様に広がる穏やかな光は、
フランス印象派のまばゆい陽光ではなく、どこかものさびた、
しかし冷たい透明感のある北国の光である。」 -
第79展示室から第80展示室へ行く途中には、
コスプレコーナーがあります。
右はルノワールの「セーヌ川の舟遊び」です。前回の表紙がこれです。
左は、モネの「ラ・ジャポネーズ」です。
ようやく地下1階が終わりました。
コスプレコーナーの前にあるエレベーターで2階に行くのが順路です。 -
2階部分は何故か2つの区画に分かれていて、
建物が別のため行き来が出来ません。
そのために順路が1階を飛び越えて2階から1階、
その後再び別棟の2階へと行くことになります。
第81展示室です。
この部屋は通路になっていて、ほぼピカソの部屋になります。 -
パブロ・ピカソ作 「招魂(カサジェマスの埋葬)」
パリ市立近代美術館蔵。1901年作。
カサジェマスは、19歳のピカソと共にパリに来て、
モンマルトルで共同生活をした友人です。
彼は、ジェルメーヌという女性に失恋をし、
二人はスペインに移転します。
しかしピカソが仕事で彼のそばを離れているうちに、
カサジェマスはパリに舞い戻り、
ジェルメーヌと無理心中を図って死んでしまいました。
この時に描かれたのが「カサジェマスの死(死せるカサジェマス)」
です。
以後、1904年までの間「青の時代」と呼ばれる作風になって行きます。
1901年に描かれたこの作品では、
画面の下部では、白い布に包まれたカサジェマスの姿が描かれ、
上部にはカサジェマスの魂が白馬に乗せられ、
三人の裸の売春婦を通り過ぎて天へと運ばれています。 -
「自画像」 パリのピカソ美術館蔵。
「青の時代」の自画像です。
ピカソは最も多く自画像を描いた画家なのだそうです。
1904年から06年までは「ばら色の時代」と呼ばれます。
恋人フェルナンド・オリヴィエを描いていた明るい色調の作品でした。
1907~09年の「アフリカ彫刻の時代」を経て、
1909年からピカソの特徴である「キュビスムの時代」へと
移って行きます。 -
「オルタ・デ・エブロの工場」 エルミタージュ美術館蔵。
キュビスムに入り、段々と物の形が失われて行きます。
凡人は、この辺りからついて行かれなくなります。 -
「カーンワイラーの肖像」 シカゴ美術研究所蔵。
「カーンワイラーはピカソが最も信頼していたパリの画商である。
顔と合わされた手によって、ようやく肖像画と識別できる。」
良かった、説明にもこう書かれていて。
まるで箱根の寄せ木細工のような画面。
「分析的キュビスム」というんだそうな。 -
「窓辺に座る女」 パリのピカソ美術館蔵。
「大塚国際美術館」には、「泣く女」はありませんでした。
「ゲルニカ」は、1階のホールにでで~んとあります。 -
第86展示室
マックス・エルンスト 「沈黙の目」 ワシントン大学美術館蔵。
ここで一気に第81展示室から86展示室へ飛びました。
81展示室を突き当りまで見ると横に86展示室があるのです。
以後82展示室まで逆コースで歩きました。
「エルンストは生まれ育ったドイツの風土を画面に取り入れた。」
「フロッタージュなどシュルレアリスムの技法を駆使した
作品を次々に生み出した」
そろそろ説明が意味不明になって来ました。
この先は作品名だけの写真が多くなると思います。 -
第85展示室
サルバドール・ダリ作 「ナルキッソスの変貌」
ロンドンのテート・ギャラリー蔵。 -
サルバドール・ダリ作 「ゆでたインゲン豆のある柔らかい構造:
内戦の予感」 米フィラデルフィア美術館蔵。
スペイン内戦を表しているという。
いったい、どこにインゲン豆があるのだ?地面に転がってるやつ?
物体をバラッバラにして、規則性もなく繋げる。そのくせ、空は青い。
画面いっぱいに、引き絞った緊張感がみなぎっている。
つまりは描かれているものではなく、
内戦前のどうにもならない緊張感を描いているわけだ。
ダリは、わからないけど、目を引く存在。
ダリのデザインした唇の形をしたボトルに入った香水は
長い間、私の愛用品でした。
https://felice-kaori.com/article/20532
販売店はこちら。
https://shop.parfums-salvadordali.jp/ -
ジョルジョ・デ・キリコ作 「不安がらせる女神たち
(不安を与えるミューズたち)」 個人蔵。
第一次世界大戦時にキリコが軍役でフェラーラに滞在していたときに
制作されたものです。
古代ギリシャ神話のミューズであるメルポメネやタリアが手前の二人で、
奥の彫像はアポロと言われています。
私は学生時代にイタリアのトリノを描いた「通りの神秘と憂愁」を
模写したことがあり、キリコの作品には愛着があります。
「大塚国際美術館」にあれば良かったのになあ。 -
第84展示室
マルク・シャガール作 「イカロスの墜落」 と「彼女をめぐりて」
パリのポンピドゥー・センター蔵。
シャガールは5点展示されています。 -
第82展示室
アメデオ・モディリアーニ作 「若い小間使い」
米バッファローのオールブライト=ノックス美術館蔵。
1918年、妻とともに訪れたニースで描いたもの。 -
アメデオ・モディリアーニ作 「ポンパドゥール夫人の肖像」
シカゴ美術研究所蔵。
え?あのポンパドゥール夫人?
愛人だったベアトリス・ヘイスティングスを
ルイ15世の愛妾に見立てて描いているのだそうです。 -
ジョルジュ・ルオー作 「老いた王」
米ピッツバーグのカーネギー美術館蔵。
黒々とした輪郭線で、すぐにそれとわかるルオー。
「大塚国際美術館」には、これ1点のみの展示です。 -
モーリス・ユトリロ作 「ノートル=ダム」
パリのオランジュリー美術館蔵。
なぜ、どうしてユトリロがこれ1枚なんでしょう?
ユトリロの描くモンマルトルに惹かれて、
パリに行くならモンマルトルと決めているというのに。
がっかり・・・ -
モイーズ・キスリング作 「イングリッドの肖像」
スイス・ジュネーヴのプティ・パレ美術館蔵。
「大塚国際美術館」で、一番見たかった絵です。
「第一次世界大戦後、自己のスタイルを確立しエコール・ド・パリの
中心的画家になったキスリングの特徴はその個性的な色遣いにある。
色彩は明るく強烈ではあるが、
どこか哀愁を帯びて異国的なものを感じさせる。
人物画はアーモンド形の目以外、個性や表情に乏しい場合が多いが、
それが却って色彩を際立たせている。
ここでは、洋服の抑えられた色とチューリップの色が
鮮やかな対比を生み出している。」 -
キスリングの描く女性に惹かれて、幾年月。
派手な物は何もなくて、ただそのまなざしだけがある。
その絵の前にじっと佇んでいたい1枚です。 -
マリー・ローランサン作 「シャネル嬢の肖像」
オランジュリー美術館蔵。
一時期はすごく流行ったローランサンですが、1点のみの展示です。
どうせなら、もっと明るい色調の作品を展示すればよかったのに。
長野県の蓼科にマリー・ローランサンの美術館がありましたが
閉館したそうです。 -
1階に降りて来ました。
第89展示室を占めるピカソの「ゲルニカ」です。
マドリードのレイナ・ソフィア国立美術館蔵。
「1937年、フランコ将軍の要請で
ナチス・ドイツ軍はスペインの古都ゲルニカを全滅させた。
これに衝撃を受けたピカソは、
この作品をパリ万国博覧会の壁画として、わずか1か月で仕上げている。
直接的に爆撃を想起させるものは何も描かれていないが、
ミノタウロス、母と子、曲芸師など彼が好んだ主題すべてが
ネガティブに反転させられている。
それゆえに、人間の暴力と悲劇に対する
普遍的で強烈な反対の意思表示が伝わってくる。」 -
第91展示室は空間表現です。
「フェデリーコ・ダ・モンテフェルトロのストゥディオーロ」
イタリア・ウルビーノのパラッツォ・ドゥカーレ
(マルケ国立美術館)。 -
地下3階にもこうした空間がありました。
あそこを見たのは随分昔のような気がします。 -
あまりに収蔵数が多すぎて、
ここまでたどり着く人が少ないのでしょうか、
人影もまばらになりました。 -
1階の目の前には芝生庭園があり、その向こうに鳴門大橋が見えます。
台風のため、厚い雲がありますが雨は止んだようです。 -
第90~100展示室は、テーマ展示となります。
「空間表現」「だまし絵」「生と死」「食卓の情景」
「家族」「運命の女」「レンブラントの自画像」です。
これは「食卓の情景」の中の
バルトロメ・ムリーリョ作 「カナの婚礼」
英バーミンガム大学バーバー美術研究所蔵。
キリストが水をワインに変えたという奇跡を描いています。 -
「食卓の情景」には17点の作品が展示されています。
-
「家族」は、16点です。
ジュゼッペ・アルチンボルド作 「皇帝マクシミリアン2世とその家族」
ウィーン美術史美術館蔵。
アンソニー・ヴァン・ダイク作 「家族の肖像」
米・デトロイト美術研究所蔵。
ル・ナン兄弟作 「祖母の家を訪れる家族」 エルミタージュ美術館蔵。 -
「運命の女」
ギュスターヴ ・モロー作 「まぼろし」 パリのモロー美術館蔵。
有名な「出現」にはいくつかのバリエーションがあります。 -
「まぼろし」のサロメは、随分ラフな描かれ方をしています。
-
グスタフ・クリムト作 「ユーディットⅠ」 オーストリア美術館蔵。
-
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス作 「海に毒を流すキルケ」
アデレードの南オーストラリア美術館蔵。
「キルケは、地中海の島に住む魔女で、島に寄港したオデュッセウスに
毒酒を勧めたが、彼は前以て毒消しを服用していたため難を逃れた。
ここではキルケは毒薬の入った大きな杯を傾け海に注いでいる。」
「魔性の女の誘惑が海の美しさと危うさによって表象されている。」 -
「レンブラントの自画像」です。全部で14点あります。
画家は己の中にある作品を見つけるために、
自画像を描くのかもしれません。
「大塚国際美術館」最後の作品は、1074番でした。
まだ少しずつ増えているんです。
2019年10月1日より、フェルメールの「地理学者」
「ワイングラスを持つ娘」が追加展示されました。
個人的要望といたしましては、是非ともアルフォンス・ミュシャを
収蔵品に加えて欲しいです。
彼は華やかなパリ時代のポスターだけでなく、
祖国スラブ民族のために描いた作品も素晴らしいものがあります。 -
最後のテーマ展示は、もう何を見ているのかわからなくなっていました。
いろいろな時代の画家がバラバラあって、これだけを見に来たのなら
楽しめるのかも知れないけれど、
既に大量の作品を時代を追って見て来た後では、混乱してしまって、
頭の整理が付きませんでした。頭の中の容量が満杯でギブアップです。
外の庭園を見ると、ほっとします。
見えている建物は別館の方で、レストランや多目的スペースに
なっていて、作品の展示はありません。 -
さらば、大塚国際美術館。長時間、お世話になりました。
9時半に入館して、出て来たのは16時。
台風をやり過ごすにはちょうど良かったけれど、
いや~、たいへんでした。
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旅行記グループ
2019年瀬戸内の旅
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