2019/09/22 - 2019/09/22
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ミズ旅撮る人さん
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淡路島とは、鳴門の渦潮を挟んで対岸に位置する「大塚国際美術館」。
本物ではない陶板画を見るためになぜ高額な入館料を払ってまで行くのか。
ふいに訪れた機会を活用して、確かめに行きました。
作品数は1074点という数がどのようなものなのか、
前回は古代からルネサンス半ばまで見て来ました。
そして、得た結論。一般的な絵画展の1074点とは根本的に違うのだということ。
「大塚国際美術館」には、よく知られた絵画ばかりが集められているため、
足を止めて見入る作品が目白押し。
1フロアを見て歩くだけで、1絵画展に匹敵するほど堪能できます。
お陰で旅行記はとても1話では収まりません。
今回は、ルネサンスの残りと、バロックです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
前回はこの「最後の晩餐」に辿り着いたところで終わりました。
この作品は、ミラノにあるサンタ・マリーア・デッレ・グラーツィエ修道院の食堂の壁に描かれています。
完全予約制で、15分間貸切となります。
入場料は10ユーロ及び予約金2ユーロです。
3ヵ月前からの予約受付ですが、即時完売する人気の絵画です。
1977年から約20年掛けて修復されました。
そのすぐ後に見に行くことが出来ました。
実際に見たことのある作品は、記憶とも相まって鑑賞にも熱が入ります。
当時、この修復の模様を取り入れたCMもありました。
どの企業だったのか覚えていないのが残念です。
こちらは修復後です。大塚国際美術館 美術館・博物館
-
こちらが、修復前です。だいぶ色合いが違いますね。
-
修復後の全体です。左から5番目の黒髪で右手に革袋
(キリストを売ったお金が入っています)を持った男がユダです。
キリストのいるテーブルの下半分に四角い白い部分があります。
これは、後にここに扉が造られ、あろうことか絵画も一緒に
削ってしまったのです。
この事実を知った時には、結構ショックを受けましたが、
昔の人にはただのよくある教会の絵に過ぎなかったんでしょうね。
ダ・ヴィンチも修道院の中に書けばよかったのに。 -
第40展示室。
ベッリーニ作「サン・マルコ広場の聖十字架遺物の行列」。
ヴェネツィアのアカデミア美術館蔵。
福音書家ヨハネ同信会が会館に寄贈した絵画。
ヴェネツィアの中心サン・マルコ広場で行われている
コルプス・ドミニ(キリストの聖体)祭の様子を描いています。
手前で聖遺物を運んでいる聖職者たちが会の主要人物たちで、
肖像画の役目を果たしています。
絵の大きさがわかるように、敢えて人が立っている写真を掲載します。
これだけ大きな作品を陶板画で作成する技術は大変高いもので、
それが大塚 オーミ陶業株式会社の看板なのです。 -
大型作品第2段。
カルパッチョ作「聖女ウルスラの船出」同じくアカデミア美術館蔵。
イングランドに嫁がされることになったブルターニュの王女ウルスラ。
旅行の途中でフン族の王に結婚を強要され拒否したために殉教し、
聖女となりました。
画面は旗竿を境に左右に分かれていて、右がイングランドの王子との
出会いを、左が出立の際のブルターニュ王への挨拶の場面を
描いています。
一見、一場面の絵に見えるところがおもしろいです。 -
左の出立の場面です。
背後に傾いて沈没したような帆船が描かれています。
わざわざめでたい門出のシーンに沈没船を描くのは、
この後のウルスラの運命を予告しているのでしょうか。 -
第42展示室。
ピエロ・デッラ・フランチェスカ作「ウルビーノ公の肖像」
「ウルビーノ公妃の肖像」フィレンツェのウフィツィ美術館蔵。
あまり麗しい顔(かんばせ)とは言えない肖像画であるが故に
価値があると言える作品です。
理想化された肖像ばかリの時代にこれだけ写実的な表現をしているのが
珍しいです。
ウルビーノ公は、芸術の擁護に力を入れた人物だったので、
こういう作品を描くことに寛容だったのでしょう。
写実的なのは顔だけでなく、髪形や服装も微細に描かれており、
服飾史の参考として重宝されているそうです。
確かに夫人の髪形はとても複雑で興味深いです。 -
ヤン・ファン・エイク作「アルノルフィーニ夫妻の肖像」ロンドンの
ナショナル・ギャラリー蔵。
友人夫妻への結婚記念のお祝いで描いたとされる絵ですが、
美術史的な価値が興味深いので説明文を転記します。
「この絵の画期的な新しさは正面の壁に懸けられた凸面鏡で、
夫妻のいる室内が映っているだけでなく、ちょうど観者の場所に
別の人間がいて、この人物が結婚の証人か結婚を司っているように
描かれていることである。
鏡の上に画家のサインがあるので、この人物は画家自身とも
解釈されている。」
芸術的解釈はどうであれ、この絵画はモデルたちの特異な衣装が
目を引きます。
大きな黒い帽子にマント姿の男性と、角のような髪型に
臨月のお腹のように見えてしまうほどドレスの裾を持ち上げている女性。
結婚記念だから、正式な衣装を描きそうなものですが、
この装束はどうなんでしょう? -
鏡の部分を拡大してみました。
なるほど、夫妻とその間に誰か映っていますね。
こうした手法は、ベラスケスの「ラス・メニーナス」でも有名ですね。
スペイン国王フェリペ4世夫妻を描いている画家と、王女マルガリータがメインの絵ですが、モデルの国王夫妻は鏡の中にしか登場しません。
「ラス・メニーナス」は1656年の作品なので、1434年に描かれた「アルノルフィーニ夫妻の肖像」はその先駆けになったのかも
しれません。 -
第43展示室。
ラファエッロ作「バルダッサーレ・カスティリオーネの肖像」
ルーヴル美術館蔵と
ラファエッロ作「ヴェールの女」フィレンツェのピッティ美術館蔵。
別々の美術館に収蔵されている同じ画家の作品を並べられるのも
「大塚国際美術館」のいい所です。
「バルダッサーレ」には「目と眉の間に時代を超越した、
すべてを見通すような冷徹な精神が見える。
この絵の四分の三の角度や黒を中心とした配色は、
レオナルドのモナ・リザを下敷きにしている」
という説明が付されていました。そうかなあ・・・
「ヴェールの女」の方はラファエッロの愛人だそうです。
少し見開いた黒い眼は、表情がなく、衣装は素敵だけれど、
魅力がないように思えます。
美術館の付設している説明文と心の中で議論してみるのも、
美術鑑賞の楽しみです。 -
第43展示室。
ブロンズィーノ作「エレオノーラ・ディ・トレドと子息の肖像」
ウフィツィ美術館蔵。
スペイン王家からフィレンツェのコジモ家に嫁して来たエレオノーラは、
スペイン的な宮廷儀礼や豪華な服装の趣味を持ち込みました。
確かになかなか見事で洗練された衣装です。
やたらと派手で大げさなイメージのあるスペインの宮廷文化ですが、
エレオノーラの趣味はかなりいいようです。
ただ、鎧の胸当てのように見えるのが惜しい。
「記録が伝えるように感情を表に出さない冷静で貴族的な
女性に描かれている。」のだそうです。 -
第44展示室。
このように緩やかな折れ曲がった通路が展示室になっています。
ここに展示されている作品数の多さと言ったら!19点です。
さすがにちょっと挫折しました。3点のみ掲載します。 -
シュテファン・ロッホナー作「バラ園の聖母」ケルンの
ヴァルラフ=リヒャルツ美術館蔵。
金地に黒い額縁がよく合う、目を引く作品です。
「ロッホナーは後期ゴシックのドイツの重要な画家で、
彼を中心とする画派はケルン派と呼ばれる。
この絵の聖母はこぢんまりした庭で、裸のキリストを膝に乗せて座り、
天国を表す青い衣、宝石を散りばめた王冠を身に着けている。
頭上には聖霊を象徴する白い鳩、更に上には威厳に満ちた神が
二人を祝福している。
ケルン派らしい敬虔な宗教感情と、後期ゴシックの宮廷趣味を反映した
豪華で繊細優美な装飾性が渾然一体となった作品である。」
ドイツの画家には馴染みがないので貴重でした。
とても優しい雰囲気の絵なので、女性の部屋に似合いそう。
どこに飾られていた作品だったのかな? -
アルブレヒト・アルトドルファー作「アレクサンドロス大王の戦い」
ミュンヘンの アルテ・ピナコテーク蔵。
B.C.333年のイッソスの戦いでペルシャ帝国のダレイオス三世を破った
戦闘シーンを描いています。
天空に掲げられた銘板に刻まれた戦勝の碑。
その下にアレクサンダー大王がいて、
左に敗走するダレイオス三世が描かれています。 -
主人公の二人がどこにいるのか、探すのが大変な画面です。
この絵は、バイエルン公ヴィルヘルム4世が、
自宅に飾るために依頼したものです。
本来はトルコでの戦闘でしたが、絵の背景はアルプスの岩場や
ドイツの都市になっています。
アレクサンダー大王は16世紀の鎧を、ダレイオスはトルコの戦闘服を
着ていて、バイエルン公に合わせてアレンジされています。
古代の展示室にあった「アレクサンダー・モザイク」とは
随分違いますね。 -
第45展示室。
教会の祭壇画がいくつも復元されています。
これらは、普段は両翼が折り畳まれて、
中の絵は見えないようになっています。
礼拝などの特別な時に開かれて、天井の世界を垣間見ることになります。 -
ヤン・ファン・エイク作「ヘントの祭壇画」ベルギーのヘントにある
シント・バーフ大聖堂蔵。
「15世紀ネーデルラント絵画を代表する傑作であり、
北方ルネサンス絵画の最初にして最高の作品に位置づけられる。」
宗教心のない私には、なぜ左上のアダムは胸を隠し、
右上のイヴは胸をはだけてお腹が大きいのか。そっちの方が重要です。 -
そのイヴの隣の絵では、楽器を演奏しています。
これはパイプオルガンの前身でしょうか。
鍵盤が短くて、随分変わった形をしています。
パイプオルガンは、各国の教会で演奏を聴くことが出来ますが、
珍しいのがマイセン美術館で聞くことが出来るマイセン陶器で出来た
パイプオルガンです。
ドレスデンのツヴィンガー宮殿にもマイセン陶器の鐘がありますが、
パイプオルガンは他にはないのでは?
金属のパイプに比べて音はちょっと笛のようなボーといった感じです。
ツアーで予約してあって、聞くことが出来ました。 -
ヒエロニムス・ボス作「快楽の園」マドリッドのプラド美術館蔵。
この写真を撮った時、違和感を覚えました。
「あれ?この絵、さっき開いていなかった?」
前述したように、祭壇画は普段は閉まっています。
これは閉まっている状態です。
「天地創造」を表す絵をじっと見ていると、
じわじわと左右に開いて行くではないですか。
うほほ~い!これ、開閉するんだ。いいなあ。 -
教会の中で、開閉式の祭壇画はよく見ますが、
開いているか閉じているかのどちらかです。
こうして両方を見られるのはおもしろいです。
教会の中は暗かったり、絵が高い場所にあって、
こうして対峙してみることはほぼ無いので、
じっくり見られて嬉しいです。
中央に見えて来たのは、「快楽の園」です。
「ここは、人類想像の幸福な状態であるエデンの園から
地獄で永遠の刑罰に合うまでの間、つまり現世である。
この作品には天国がないので、人類はひたすら堕落に向かい、
現世でも快楽をむさぼって地獄に落ちるという筋書きが
示されているとも言える。」
メルヘンチックな画面ですが、内容は結構救いのないものですね。 -
全部開きました。向かって左が「エデンの園」、右が「地獄」です。
-
アルブレヒト・デューラー作「アダムとエヴァ」マドリッド、
プラド美術館蔵。
「真の美は身体各部の比例・均衡にある」ということに思い至った
デューラーが試みた作品。
イタリア・ルネサンスでは当たり前の考え方でしたが、
北方にはなかったため、革新的な試みだったようです。
隠す葉っぱは「いちじく」ではないんですね。
あれも南方の産物だからかな? -
第45展示室は祭壇画を集めた部屋で、
壁に掛けてあるのではなく、部屋の中央に立っているので、
表裏ともに見ることが出来ます。
こうした展示方法がここのいいところです。 -
第46展示室。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「 聖アンナと聖母子 」ルーヴル美術館蔵。
聖アンナが膝に聖母マリア・幼子イエス・羊を乗せています。
説明文によると、イエスが子羊を捕まえようとする場面は殉教を
意味するのだそうです。
ルーブル美術館のHPでは「当初の構想であった幼い洗礼者ヨハネの
姿を、その象徴である子羊で取り替え」たと説明されています。
いろいろな解釈があるようです。
また、大塚では「画家が最後まで所有していたため委嘱作品ではなく」と
書いていますが、
ルーブルでは「フランス国王ルイ12世が1499年に一人娘クロードの
誕生を祝うために行った注文であると思われる」と書いています。
王妃の名前がアンナだそうです。
因みに聖アンナは、マリア同様、聖なる受胎によってマリアを生んだと
されています。
この絵画は、3世代が連続して描かれているのです。 -
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「 聖アンナと聖母子」ロンドンの
ナショナル・ギャラリー蔵。
1498年に描かれた素描です。ルーブルの作品が1512年なので、
下書き的存在です。
ここでは、聖アンナは奇妙な笑みを浮かべ、左手で天を指しています。
やがて訪れるイエスの昇天を表しているようです。
子羊は聖ヨハネとして描かれています。
こうして対比して見られるのも、興味深いです。 -
第46展示室の最大の見ものです。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「モナ・リザ」 ルーヴル美術館蔵。
既にコスプレで見たので、既視感がありますが、こちらが本命。
モナ・リザは様々な説がいくらでもあるので、特にここには記しません。
どうしてこの絵が、これほど有名になったのか。
それはやはりこの表情なのでしょうね。 -
ルネサンス絵画の最後を飾るのは、やはりダ・ヴィンチでした。
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「洗礼者聖ヨハネ」 ルーヴル美術館蔵。
ダ・ヴィンチが最後に描いた油彩画です。
先程の聖アンナと同じ笑みを浮かべ、ポーズも同様に天を指しています。
第41展示室の「岩窟の聖母」に描かれた聖ヨハネと同じ顔です。 -
第47展示室。ここからは、バロック絵画になります。
カラヴァッジョ作「聖マタイの召命」ローマの サン・ルイージ・デイ・
フランチェージ聖堂蔵。
この展示室にはちょっと問題があって、ご覧の通り、
どういう角度で撮っても作品を照らすライトが写り込んでしまうのです。
ここの作品たちは、薄暗い室内に差し込む光を表現した物が多いため、
このライトの写り込みは致命的です。
フランチェージ聖堂の祭壇には、左に当作品が、中央に
「聖マタイの霊感」、右に「聖マタイの殉教」が置かれているため、
「マタイ三部作」と呼ばれています。
「聖マタイの召命」では、右側に立って左にいるマタイを指さしているのがキリストで、その手前が聖ペテロです。
さて、キリストに呼ばれたマタイは、左の5人の中のだれなのか?
これは特定できていないそうです。
真ん中のひげを蓄えキリストを見ている男性か、
左端で腰かけて下を向いている男性か。
私は左端かなと思うんですが。 -
カラヴァッジョ作 「聖母の死」 ルーヴル美術館蔵。
ライトでむごいことになってしまいました。
なるべく主要人物に当たらないように撮っています。
ベッドの上に横たわり絶命しているのは聖母マリアです。
題名を見るまでは、誰かの臨終のシーンだなくらいにしか
思いませんでした。
「え?聖母マリアなの?」と思ってしまうほど、庶民的なシーンとして
描かれています。
これがバロックを代表するカラヴァッジョの偉大な点なのです。
それまで聖人は慣習的に理想的姿をしていることが求められてきました。
カラヴァッジョは、その慣習に捕らわれない新しい段階に
絵画を導いたのです。
モナ・リザ(1503~6年)から100年。美術史が変わりました。 -
ジョルジュ・ド・ラ・トゥール作 「大工の聖ヨセフ」 ルーヴル美術館蔵。
ラ・トゥールの作品には蝋燭の明かりだけを光源とした人物像が
多いそうです。
大工仕事をしている聖ヨセフと蝋燭を持つ息子イエス。
蝋燭の明かりの中で会話する親子というシチュエーションですが、
私には疑問点ばかり。
まず、蝋燭の火がおそろしく大きいのは何故?
バーナーのように噴き出している様を見ると、
あんなに顔を近づけているのは危険です。
しかもヨセフのおでこに熱が当たっていると思います。
また、ヨセフは仕事中なのですから、唯一の光源が蝋燭だというのなら、もっと下に置かないと手元を照らすことが出来ません。
あまり現実的ではないなと思うのです。
まあ、絵画的には構図はこうなるんでしょう。 -
第48展示室は、レンブラント部屋です。
レンブラント作 「トゥルプ博士の解剖学講義」 オランダ・ハーグの
マウリッツハイス美術館蔵。
ルネサンス時代は王侯貴族が絵画の発注者だったので、
描く人物は数人でした。
しかし、商人たちが裕福になり、大きな集団画を依頼するようになると、横一列に並んだ、今でいう卒業記念写真のような絵になりがちでした。
それをレンブラントは、一つの場面に仕立て、
それぞれの人物を表情豊かに特徴を捉えて描き上げました。
これが肖像画だとは思えない一枚です。 -
レンブラント作 「夜警」 アムステルダム国立美術館蔵。
「夜警」は2度見ているのですが、一度目は美術館の改修前で、
暗かったイメージがあります。
たぶん改修が一部始まっていたんだと思います。
1855年設立以来、拡張や増築が続き内部が複雑になって
しまいました。
コレクションも増えてしまい、それらを効率的に鑑賞できるように
全面改修を決定したのが2000年。
2003年に閉館してから、
再開したのは10年後の2013年4月です。
なぜ、10年も掛かったのか。
調べてみたら、おもしろいことがわかりました。
当初5年で完成の筈の美術館は、アムステルダム市民の猛反対を受けて、
計画途中で頓挫してしまったのです。
国立美術館は、アムステルダムの中央駅を中心に幾重にも囲む運河の
外郭にあります。
目の前に運河地域から放射状に延びる一本道が伸び、
美術館に突き当たります。
自転車が一日に何万台も通る場所に美術館が立ちふさがったのです。 -
2015年のアムステルダム国立美術館です。
美術館と市民が折り合った結果、なんと美術館のど真ん中を
自転車道が貫通しています。
見学者は、左の通路を入って行きます。 -
通路の上下左右は、美術館です。
開館時間前に到着したので、この通路脇で待っていたのですが、
オランダの自転車天国はすごいなあと、感嘆して見ていたものです。
国立美術館の旅行記は「アムステルダムの「夜警」を訪ねて国立美術館へ。お定まりの絵画ばかりでなく、近代オランダの歴史を辿れる場所
でした。」です。 -
「聖ペテロの否認」 アムステルダム国立美術館蔵。
中央の白いマントを羽織っているのが聖ペテロです。
右奥にぼんやりと描かれているのが、囚われたイエスです。
十二使徒筆頭のペテロは、「最後の晩餐」の後、
「あなたは鶏が鳴く前に3度、私を知らないと言うだろう」と
キリストに予言されます。
拷問を受けているイエスの様子をペテロが覗いていると、
「お前はキリストの弟子ではないか?」と問われますが、
「知らない」と答えます。
ペテロはその後も同様に答え、3度目に否定したときに鶏が鳴きました。
その声を聞いたペテロは、キリストの予言を思い出し、
泣き崩れたという逸話が新約聖書に書かれています。
自分の弱さを知ったペテロは悔い改め、その後、ローマで
キリストの教えを広めようと、熱心に布教を続けました。
しかし、皇帝ネロから処刑宣告を受けると、自らの希望により
「逆さ十字架」にかけられて殉教しました。
そのペテロの墓があるところに後世になって建てられたのがバチカン市国の聖ペテロ寺院すなわちサン・ピエトロ大聖堂です。
また、聖ペテロが否認した場所には、「鶏鳴教会」(エルサレム)が
建てられました。 -
第49展示室。
カルフ・ウィレム作 「オウム貝の杯のある静物」マドリッドの
ティッセン=ボルネミッサ美術館蔵。
オランダ静物画の代表的画家です。オランダは活発な海上貿易により
富み栄え、様々な珍しい物品が流入しました。
それらを非常に質感豊かに描いています。
17世紀のオランダで流行った静物画は最新流行のトレンディーな
作品だったのでしょう。 -
地下2階には、途中に張り出し窓があり、吹き抜けになっている
システィーナ礼拝堂が見渡せます。
ここからだと一層天井画が近く見えます。 -
まだまだ展示室は続きます。順路を飛ばしてしまわないように、
床に矢印があります。
手前に1枚だけ絵画が見えているのが、第50展示室で、
その隣が第52展示室です。
第51展示室は50の奥に入り口があります。
また52の先に少し明るく見えるのが第54展示室で、
53は52の奥に入り口があります。
ちょっと迷路のようになっているのが、
緊張感を持続させる秘訣なんですね。 -
第50展示室。
メインデルト・ホッベマ作 「ミッデルハルニスの並木道」
ロンドンのナショナル・ギャラリー蔵。
17世のオランダ風景画の代表作。
これまでの古代遺跡や神話のような山の景色から、
実際に身近にある普通の風景が題材になって来ました。
いつも似たような風景だった絵画に広がりが出て、
おもしろくなって行きます。 -
第51展示室はベラスケス室です。
ディエーゴ ・ベラスケス作 「ラス・メニーナス(女官たち)」
マドリッドの プラド美術館
前述した「ラス・メニーナス」。やはりありましたね。
中央にいるのが王女マルガリータです。
マルガリータは21歳で夭折しているため、
歴史的な存在感はないのですが、
ベラスケスの肖像画によってたいへん有名な王女です。
残念なことに、それらの肖像画は「大塚国際美術館」には
ありませんでした。 -
ウィーンの美術史美術館に所蔵されているマルガリータの肖像画です。
マルガリータが2歳・3歳・5歳・8歳の時の肖像です。
これらの肖像画は、幼少期から政略結婚が決まっていたので、
その成長の様子を婚約者であるハプスブルク家に知らせるために
送られました。
彼女は13歳で、叔父である神聖ローマ皇帝レオポルト1世と結婚し、
6人の子供を産み、最後のお産で21歳の若さで亡くなりました。 -
イアサント・リゴー作。 「ルイ14世の肖像」 ルーヴル美術館蔵。
あまりにも有名な絵ですが、作者は覚えがなかった。
宮廷の肖像画家として名を馳せた画家だそうです。
「朕は国家なり」と言い放った太陽王ルイ14世の威厳と品位が
漂って来る」と書かれています。
懐かしいセリフだなあ。今じゃ恥ずかしくて誰も言えない「朕」・・・
この絵のコスプレがありました。 -
コスプレにはちゃんと背景があり、
そこに衣装を纏った人物が立てば完成です。
あまりばっちり撮ってしまうと悪いので、
撮影が終わって動いた時に撮らせてもらいました。
彼女は、コスチュームだけでなく、靴も赤と白だし、
白いスカートも膝小僧丸出しで、ルイ14世と同じです。
まさか、この衣装に合わせて来ていたの?
と思わせるほど「はまり役」でした。
このコスプレには他に、鬘(かつら)もあるんです。
あまりにヘンテコなので誰もつけないけど・・・ -
第53展示室。この部屋はルーベンスの部屋です。
ピーテル・パウル・リュベンス作「 レウキッポスの娘たちの掠奪」
ミュンヘンの アルテ・ピナコテーク蔵。
ギリシャ神話の一つを描いています。
スパルタ王妃レダは白鳥の姿をしたゼウス(ユピテル)と交わって
2つの卵を生みます。
1つの卵からは兄カストルと姉クリュタイムネストラ、
もう1つの卵からは弟ポルックスと、妹ヘレネの4人の子供が生まれます。
前者2人はスパルタ王テンダオレスの血を引き、
後者2人はゼウスの血を引く子でした。
カストルとポルックスは、叔父であるレウキッポス王の娘ヒラエイラと
ポイベをさらって妻にします。
この掠奪事件の後、カストルは姉妹の婚約者に殺されてしまい、
天の星となりました。そこでポルックスもゼウスに頼んで
一緒に双子座の星となったのです。
女性の側から言わせてもらえば、当然の報いというものです。
星にする価値もないけど。
神話には現れないキューピッドが二人描かれていることから、
結婚を祝福した絵と見られています。
ルーベンスは、「遅れてきたルネサンス人」と評されるように、
古代の神話を題材にした魅力的な作品を数多く残しています。 -
「鏡を見るヴィーナス」 リヒテンシュタインの
ファドーツ城コレクション。
ルーベンスがイタリアで研鑽(けんさん)を積み、美しい肉体を描く
彼独自の様式を確立しつつある作品だそうです。 -
「サン=ドニ聖堂におけるマリー・ド・メディシスの戴冠式
(「マリー・ド・メディシスの生涯」より)」ルーヴル美術館蔵。
フランスでロココ絵画が発展するきっかけともなった作品です。
この作品を参考にして、ダヴィッドが「ナポレオンの戴冠」を
描きました。
マリー・ド・メディシスは、フィレンツェのメディチ家の出身で、
1600年にフランス国王アンリ4世に嫁ぎ、ルイ13世を生みます。
アンリ4世のドイツ遠征を前に、マリーは国内の統治を任され、
サン・ドニの大聖堂にて戴冠します。
1610年夫が暗殺され、摂政となります。
成長した息子との争いの末、1631年にはフランスを追放され、
ブリュッセルに亡命。
1642年、ケルンで亡くなっています。
ルーブル美術館に「マリー・ド・メディシスの生涯」という
24枚の連作がありますが、これはマリーが自分でルーベンスに発注して
描かせたものです。 -
ルーブル美術館の「マリー・ド・メディシスの生涯」24連作の中で
有名なもう1枚が「マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸」です。
マリーを迎える青いマントの人物は、フランスの擬人化されたものです。 -
第53展示室のルーベンス部屋に
何故か1枚だけ別人の作品が展示されています。
グェルチーノ作「 聖女ペトロネラの埋葬と被昇天」ローマの
カピトリーナ絵画館蔵。
画面の下部で聖ペトロネラが埋葬され、上部で昇天し、
キリストに迎えられている2部構成の絵です。
1世紀頃の殉教者ペトロネラの墓がローマのカタコンベから
発見されました。
その名前から聖ペトロの娘とされ、教皇パウルス一世(在位757~767)によって遺骨はヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂に移されました。
ペトロネラは、その美しさに惹かれて求婚して来たフラックスに
3日待つように言い置いて、その間食事を断って殉教したと
伝えられます。
画家の本名は、ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリで、
グエルチーノは通称。
バチカンのサン・ピエトロ大聖堂の「聖ペトロネラの埋葬と被昇天」も
手がけています。 -
さて、第52展示室に入る手前に、この案内板があります。
で、52展示室を一通り見たのですが、「キリストの昇架」は
見当たりません。
更に奥にある53展示室のルーベンス部屋でも見つかりません。
実は、第53展示室は、更に奥にもう一部屋あるのです。隠し部屋?
その部屋には一辺にだけ立体式の祭壇画が掛けてあるのです。 -
「キリスト昇架」 アントウェルペン大聖堂蔵。
アントウェルペンは、ベルギーのアントワープの現地読みです。
「フランダースの犬」の主人公ネロが見たかった絵の1枚として、
日本人に有名です。
もう1枚は「キリストの降架」で、どちらも当時は有料で鑑賞するように
なっていたため、ネロは見ることが出来なかったのです。
クリスマスで公開されていた絵の前でネロは永眠します。 -
こちらが2015年にアントウェルペンの大聖堂で写した
「キリストの降架」です。
大聖堂の中には、こうした立体的祭壇画が多数展示されていて、
1枚の絵画ばかりの教会が多い中で、ちょっと異色です。 -
「フランダースの犬」は、本場ベルギーではあまり好まれていません。
登場人物のネロに対する仕打ちはひどすぎる。
アントウェルペンの住民は悪人ではないと。
そのため、アントウェルペンの大聖堂周辺でも「フランダースの犬」
グッズなどはほとんど販売されていません。
大聖堂前の広場にこの石碑が一つあるだけです。
しかもこれは、日本で作って贈ったもので、
日本語の碑文が添えられています。
雨で濡れているため、あまりよくわかりませんね。
旅行記は「ネロの夢。ルーベンスの絵のあるアントワープの大聖堂」
です。 -
「キリスト昇架」の扉の裏側です。
「大塚国際美術館」では、祭壇画の表裏を見られるよう、
工夫した展示がされていて、興味深いです。
祭壇画自体は壁に取り付けられているため、
これを見るには部屋の角に張り付かなければなりませんが、
是非とも両方の角に行って、
滅多に見られない裏の絵を見て来てください。 -
イチオシ
「キリスト昇架」のもう一方の扉の裏側です。
「キリスト昇架」については、「「キリストの降架」とともに色々な人が
説明していますが、この扉の裏側の絵については言及していません。
「大塚国際美術館」の説明文にもありません。
プロテスタントの新興により衰え始めたカトリックが
信者を増やすために、ドラマチックな絵画を頻発した時代の代表作。
劇的な表に隠れた裏の絵。
こっちの方がおもしろそうなんだけどな。 -
第54展示室。
ニコラ・プッサン作「 パルナッソス 」 マドリッドのプラド美術館蔵。
「プッサンの初期の頃の作風を示す重要な作品である。
画面中央に膝まづいた詩人に、アポロンが杯を授けている。
その後ろに集う9人のミューズたちの一人が、
その詩人に月桂冠を差し出している。
画面前景の両端に描かれた古今の詩人たちや、規則正しく直立する
円柱のような樹木はほぼ正確に左右対称に配され、早くも、
プッサンの卓越した構成力をうかがわせる。」
パルナッソスとは、ギリシャ南部の山で、ギリシャ神話では、
アポロンやミューズの住む土地です。
ニコラ・プッサンは、フランスで生まれ、
ローマで古典主義の風景画を描きました。 -
グィード・レーニ作 「アタランテとヒッポメネス」
マドリッドのプラド美術館蔵。
「この作品では、厳密に構成された構図に、人体の優雅な動き、
それに沿ってなびく衣、きめ細かい肌と布地の質感との対比など、
あらゆる要素が調和しつつ、画面全体としては洗練された優美さを
醸し出している。」
絵画的な解説はこういう説明ですが、そもそも題材は何を意味するのか?
美しいアタランテは神に、結婚すると本来の自分を失うと
予言されていました。
そこでアタランテは求婚してくる相手に、彼女との徒競走で勝った者は
結婚できるが、負けた者は殺されるというルールを作りました。
アタランテに恋をしたヒッポメネスは、恋愛の女神アフロディーテから
3つの黄金のリンゴをもらい、競争で負けそうになるとそれを投げて
アタランテの気を逸らせて勝ちました。
絵の場面は、アタランテが1つ目のリンゴを持ち、
もう一つを拾おうとしています。
ヒッポメネスの左手には最後のリンゴが隠されているのでしょう。
結婚後、ヒッポメネスはアフロディーテへの感謝を忘れてしまいました。
アフロディーテは罰としてゼウスの神殿で二人を愛欲に溺れさせました。
それに怒ったゼウスは二人をライオンに変えてしまったのです。
こっちの話の方がおもしろいのですが、
美術館としては絵画の美術的価値について書きたいのでしょうね。 -
バルトロメ・ムリーリョ作 「無原罪の御宿り」
マドリッドの プラド美術館蔵。
17世紀のスペインで主流となったマリア信仰。
その時代にムリーリョが描いたマリアは、それまでの規定に縛られた
画面から抜け出し、「薄靄(もや)の様式」と呼ばれる
柔らかな光の中に描かれています。
神聖を表すために無表情だったり、大げさなポーズをとったりする
聖母から、自然な表情・姿をするようになる最初の作品です。 -
第55展示室。
ヤーコプ・ヨルダーンス作 「豆の王様の祝宴」
ウィーン美術史美術館蔵。
「ネーデルランドでは、1月6日の三王説(東方の三博士の礼拝日)に
豆入りの菓子を焼き、その豆に当たった人が王となって饗宴を開き、
この日を祝う習慣があった」
庶民の普段の生活が自由に描かれるようになりました。
これは、カトリックに対抗して新たに台頭して来た商人中心の
プロテスタントの影響が大きいのでしょう。
アントウェルペン出身で生涯ここで過ごしたヨルダーンスは、
フランドル絵画の代表的な画家です。 -
第55展示室からは、地下3階のエル・グレコの部屋を見下ろすことが
出来ます。 -
エル・グレコ作 「受胎告知」です。マドリッドのプラド美術館蔵。
神々しい光が鳩(聖霊)から発し、聖母に宿る場面です。
伝統的な場面構成で、完成された絵画ですが、フランドル派の時代まで
進んでくると、ああ時代がかっているなと感じてしまいます。
これは1600年頃の作品で、先程の「無原罪の御宿り」は
1660年頃の作品です。
大きく時代が隔絶している訳ではありませんが、
カトリックとプロテスタントの違いなのでしょうか。 -
フェルメール・ギャラリーです。
細長い展示室はすべてフェルメール。
2019年9月現在で6点あります。
2019月10月1日 2点が追加で展示されました。
「地理学者」(シュテーデル美術館、ドイツ)
「ワイングラスを持つ娘」(ヘルツォーク・アントン・ウルリッヒ美術館、ドイツ)
この部屋は、まだまだスペースがあることから、
今後も増えていくことが予想されます。
手前から入って、左側の奥から出て行きます。 -
「ヴァージナルの前に立つ女」 ロンドンのナショナル・ギャラリー
2019年4月20日より公開が開始された日本未公開作品です。
オランダ中流家庭の女性が、ヴァージナルを引く手を止めて
こちらを向いた一瞬を描いています。
キューピッドが描かれているので、恋愛中であることを暗示しています。
「穏やかな光と、それが生む精妙な陰影が色彩とも見事に調和し、
完璧で美しい」 -
「手紙を読む女」 アムステルダム国立美術館蔵。
日本で一番有名なフェルメールはこれじゃないかな? -
「牛乳を注ぐ女」 アムステルダム国立美術館蔵。
ヤン・フェルメール。1632年オランダのデルフト生まれ。
デルフト画家組合の理事も務めるが、43歳で亡くなり、
次第に忘れ去られていきました。
19世紀になって改めて評価されるようになりましたが、
その間に作品は失われ、残された作品は35点ともいわれています。
テーブルの上の静物は「巧みに点描で描き出されており、それぞれの物体の持つ材質感が見事に表現されている。特に流れ落ちるミルクの描写は
奇跡とさえ呼べよう。」 -
「デルフトの小路」 アムステルダム国立美術館蔵。
フェルメールが生まれ、ずっと暮らした街デルフト。
デルフト焼で有名な町ですが、フェルメールは21歳のときから
画家としての活動を始めました。
画家の独創的な風景画である。「高い視点から描いたというだけでは
なく、実に自然に一つの風景の一部を切り取っているからなのである。」
今では当たり前の風景画ですが、このように日常の中の平凡な一場面を
劇的に飾り立てることなくごく普通に描くということが、
出来るようになってきた時代なのです。
フェルメール・ギャラリーにある作品はほとんどがオランダにあります。
フェルメールがオランダ生まれというだけでなく、こうした自由な絵が
生まれることを可能にした場所がオランダだったということでしょう。
世界史の中でオランダが果たした役割は、決して小さくはありません。 -
「デルフトの眺望」 オランダ・ハーグの マウリッツハイス美術館蔵。
「デルフトの町の風景に溶け込んだ光と色彩は、17世紀オランダ風景画の最高峰と呼ぶにふさわしい見事な透明感を見せている」
オランダ風景画の特徴は、画面の3分の2が空で占められることです。
平坦な土地で、開放的な気質が現れています。 -
「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」
マウリッツハイス美術館蔵。
このコスプレ、やりました。
青いターバンに黄色い布が付いたものが用意されていて、
大きな真珠の耳飾りは、なんと黒ゴムの輪っかが付いていて、
それを耳に嵌めるんです。
コスプレが出来たら、金の額縁の中に立って、振り向きます。
ところがどんな風に振り向いていたのか、思い出せなくて、
適当な写真になりました。
全身の演技が必要な画題より、
これの方が頭だけなので気楽に出来ますよ。 -
こちらが2015年に、デンハーグのマウリッツハイス美術館で撮った「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)」 です。
絵だけでなく、額縁も同じように複製してあるんですね。
旅行記は「オランダの政治の中心地デン・ハーグ。国会議事堂の中庭を通ってマウリッツハイス美術館へ」です。 -
フェルメール・ギャラリーの展示を見終わり、奥の垂れ幕から
外に出ると、センターホールの吹き抜けに出ます。
そこに対岸?への橋が架けられているのでそれを渡って
第56展示室に行きます。
グロッタと呼ばれる56に行くと、そのまま睡蓮の池に出てしまうので、フェルメール・ギャラリーに入る前に第55展示室に行っておくことが
大事です。
戻るのは結構大変です。 -
第56展示室(グロッタ)。
グロッタとは、ヨーロッパの庭園に造られる人工の洞窟のことで、
この部屋の中は暗く、デコボコした壁になっています。
ドッソ・ドッシ作 「魔女キルケ」 ローマのボルゲーゼ美術館蔵。
「キルケはホメロスの「オデュッセイア」に出て来る魔女で、
旅人に魔法をかけて動物に変える美貌の女性」
エジプトのスフィンクスみたいな女性ですね。 -
ジュゼッペ ・アルチンボルド作「水(「四大元素」より)」
ウィーン美術史美術館蔵。
アルチンボルトは、宮廷画家として宮廷内の祝祭などの装置や衣装に
奇想天外な才能を発揮しました。
「この絵は四台元素をそれぞれ人間の姿で表わした連作の一枚で
水の元素である。こうした絵は、グロテスク趣味として珍重された。」
こんな絵を飾りたがる気が知れないけれど、
美しいだけが芸術じゃないんでしょうね。
「大塚国際美術館」にはもう一枚、「火」もあります。 -
グロッタから戸外に出ると睡蓮の池がありました。
台風の影響による大雨の最中です。 -
地下2階だというのに、ここだけは外なのがよくわからない構造です。
丸い敷地に丸い池があり、その中に楕円形の島があって、
そこにモネの「睡蓮」があります。
この池は、フランス・ジヴェルニー村のモネの理想の庭をイメージした
造りになっていて、藤棚付きの橋もあります。 -
大雨の中でも睡蓮は気にすることなく?咲いています。
睡蓮の開花時期は、5月中旬から10月頃です。
花期が長いので、暖かい季節ならいつでも咲いているようです。 -
傘は、玄関ホールのロッカーに置いて来てしまったと思っていたら、
ちゃんとビニール傘が置いてありました。
池の周りには、 カフェ・ド・ジヴェルニーがあります。
昼食時なので、ものすごく混んでいます。 -
モネの睡蓮を鑑賞するために、たくさんのスツールが置かれています。
今は、雨でびしょ濡れのため、誰も座りませんが、晴れた日には
たくさんの人がじっくり腰を落ち着けて見入っていることでしょう。
そういう意味では、空いているので雨の日で良かったのかもしれません。 -
ここに誰もいない写真など、そう撮れることはないのでは?
-
クロード・モネ作「大睡蓮」パリのオランジュリー美術館蔵。
モネの「睡蓮」を飾るためだけに作られた楕円形の二つ部屋に
巨大な作品が壁一面に展示されています。
作品8点による連作で、ここにそれが再現されています。 -
モネは1899年から睡蓮を描いており、
「睡蓮」を主題とした作品は約200点残されています -
曲がりくねった細い幹が、柳らしいですね。
-
こんな風に楽に全体を撮れるんだから、台風に感謝すべき?
だけど、とにかく土砂降りで、傘があっても濡れる~! -
モネは、その晩年、自然の光の中で様々に変化する睡蓮を
描き続けていました。
こうして屋外で作品が公開されて、本来の自然な「睡蓮」を
鑑賞してもらえて、モネも本望なのでは? -
「睡蓮」の説明書きです。
2004年に行われた「浜名湖花博」では、ジヴェルニーのモネの庭が
再現されました。
跡地に開業した「浜名湖ガーデンパーク」でも、「花の美術館」として
公開されています。 -
今回は、地下2階までで終了です。
次回は、地下1階のバロックの残りと、近代になります。
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旅行記グループ
2019年瀬戸内の旅
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