国宝天目茶碗を見る　2日目　京都を放浪する日　石清水八幡宮、東福寺、今宮神社

2019/05/06 - 2019/05/09

　2日目です。写真は四条大橋から上流側を見たもの。河原には、鴨川名物の等間隔アベックの一部が見えます
　5月7日（火）は連休明けなので、美術館、博物館の殆どは振り替えで休館しています。そのため今日の目的は、何となく行きそびれていた
　　石清水八幡宮（国宝　本殿・瑞籬門･回廊等10棟1件　江戸）
　　東福寺（通天橋＆開山堂と国宝の三門）
と、やはり食べそびれていた祇園かね正のきんし丼、今宮神社のあぶり餅を制覇することです。

1日目　5月6日（月）　大阪の日
　中之島香雪美術館で国宝の鳥獣戯画展
　東洋陶磁美術館（中之島）で国宝の飛青磁と油滴天目等　
　大阪歴史博物館　大阪城　ホテルオークス新大阪で3泊（西中島南方）
2日目　5月7日（火）　京都で中休み
　石清水八幡宮（国宝　本殿・瑞籬･門･回廊等10棟1件　江戸）
　　　昼食　祇園　かね正　きんし丼（2,400円）
　東福寺（通天橋＆開山堂400円　国宝：三門　16時まで）
　　　今宮神社の一和であぶり餅　　　夕飯は大阪で王将
3日目　5月8日（水）　龍光寺の曜変天目の日
　MIHO MUSEUMで龍光寺の曜変天目　　鞍馬神社　京極スタンド
4日目　5月9日（木）　奈良の日
　奈良国立博物館で藤田美術館の曜変天目茶碗
　東大寺（日光・月光菩薩、3月堂の仏様達、大仏様）
　興福寺で八部衆（阿修羅、五部浄等）

エリア 東山・祇園・北白川(京都)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 4.0
• グルメ: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 私鉄

　3連泊した、ホテルオークス新大阪（西中島南方　06－6302－5141）です。
　高速道路の新御堂筋線の脇に立っていますが、うるささは感じません.
　鉄道は、阪急京都線の南方駅、地下鉄御堂筋線の西中島南方駅から徒歩数分と、極めて便利な場所にあります。

ホテルオークス新大阪 宿・ホテル

　部屋からの景色。直ぐ裏には7＆11があります。

　部屋です。私は、閉所恐怖症なので、１０㎡以下の部屋はダメです。
　従って、アパ系統は常に除外します。
　今回の決め手も、このホテルがシングルでも13㎡以上だったことです。

　写真は地下鉄御堂筋線の西中島南方駅です。
　阪急京都線の南方駅駅とは５０メートルほど離れているだけなので、梅田や難波方面に向かう通勤客が大勢乗り換えています。

　今回の旅行プランには朝飯が付いていません。
　一応、カップ麺とおにぎり１個のコンビニ飯を用意して食べたのですが、カップ麺が激不味で捨ててしまったためチョイと足りません。
　そこで、朝ウドンでもと思い阪急の南方駅へ行ってみました。　

　立ち食いうどん店は、駅の反対側にありました。

　大阪名物の「けつねうろん」です。
　大阪人は、東京のウドンをけなしますが、大阪のウドンは全国レベルでいえば、並の下だと思っています。うどんの腰は、ジモティが柔らかいといっている福岡以下だし、出汁も、本社が東京の丸亀製麺以下です。
　でも、それを割り引かなくても、此処の店のウドンは普通においしかったです。

　今日の最初の目的地は、京阪電車沿線の石清水八幡宮です。
　御堂筋線で淀屋橋まで行き、京阪電車に乗り換えました。
　ちょうど入線してきた、この格好良い特急に飛び乗りました。

　車内は2×1の広々とした快適な座席です。
　どこまでこの電車に乗っていられるかと思ったら、京橋－京都の七条間ノンストップ快速特急「洛楽」でした。
　上の写真は、悲しい思いで見送った京橋下車直前に撮りました。

　京阪普通電車の運転席です。
　懐かしいスタイルの装置ですが、120ｋｍ以上出していましたよ。

　写真は八幡市で撮った京阪電車の各駅停車の電車です。

　石清水八幡宮へのケーブルカーです。
　片道200円、往復400円です。
　往復を買いましたが、帰りは参道を下ったので無駄になってしまいました。

　乗客は数名でしたので、最前列の席が取れました。
　良い写真が撮れたため、無駄に多くの写真を貼ります。

　相手の電車との対向場所はトンネルです。

　少し電車が大きくなりました。
　鉄屋には、こういう一連の動きが楽しいのです。

　対向直前です。

　上の駅を下りると、こんな林の中を10分ほど歩きます。

　鳥居をくぐらずに脇道から参道へ入る恰好だったので、三の鳥居まで一度行き、そこから戻って参拝を開始しました。

　参道は結構決まっています。

　国宝　石清水八幡の看板です。
　創建は貞観2年（860年）
　社格は、国史見在社、二十二社（上七社）、伊勢神宮と並ぶ二所宗廟、旧官幣大社、勅祭社、現在は神社本庁の別表神社というかなりなものです。

　南総門です。
　ここから先の回廊内に国宝の本殿・瑞籬･門･回廊等10棟1件があります。
　祭神の八幡大神は、誉田別命（応神天皇）、比咩大神（宗像三女神）、息長帯姫命（神功皇后）の総称だということなので、熊租征伐、新羅へ攻め込んだ三韓征伐に関連した方々ですね。

　南総門から見た本殿です
　現在の社殿は寛永１１(1634)年、徳川三代将軍家光公が修造したものです。

　八幡造り御本殿
　本殿は、内殿・外殿の前後二棟で、希少だという八幡造りです。

　始めに三の鳥居へ行った時、参道を下ってもよいかと思い、帰りは歩きにしました。

　二の鳥居です。
　かなり良い雰囲気です。

　二の鳥居を過ぎると平坦になります。
　木造の橋が見えました。

　頓宮
　年に一度、山上の御本殿がら御神霊が御遷するという神社としては大切な社殿だということですが、私には意味がよく判りません。
　社殿は鳥羽伏見の戦いで焼けた後、仮社殿を建てたそうです。この建物は大正４年に造営されたものなので、古いとは言えません

　一ノ鳥居です。
　石清水八幡宮の参拝は脇入りで、出たのは表門に当る一の鳥居という、裏街道を歩んだ私の人生を象徴するような形で終わりました。
　一ノ鳥居は、高さ約９ｍ、最大幅約１１ｍの花崗岩製で、寛永１３(1636)年に造られました。私は気が付きませんでしたが、「八」の字は、八幡大神様の神使である鳩が一対向かい合い、顔だけを外に向けた独特のデザインだそうです。

　京阪電車の特急です。
　八幡市駅には停まらないのでお見送りしました。

　本日の昼食は、テレビ番組で知って以来、極めて気になっていた祇園「かね正」の「きんし丼」です。
　創業が慶応2(1866)年という、京都で老舗と名乗っても一応おかしくない歴史があるし、食べログで高得点、るるぶやマップルを含めてガイドブックには載っていないなど、美味しくなかろうはずがないパターンのお店なので、期待度はマックスでした。店は、この郵便局とシャッターが下りた店の間の小路の奥にあります。

　到着は12時です。2時間待ちは当たり前という有名な行列店なので、覚悟していましいたが、行列は全くありませんでした。
　お店の綺麗なおねーさんに聞いてみると、前日は大混雑だったそうで、今日は不思議だとのことです。

　厨房もカウンターもしっかり掃除がされていて、期待度は更に上がりました。
　冷酒1合500円　メジャーな月桂冠ですが美味しかったですよ

　きんし丼2400円、まむし丼2200円、うな丼2000円、うな重3800円です。
　「きんし丼」は、かなり前ですが、美味しかった記憶がある柳川のせいろ蒸しと同じバージョンのウナギ料理です。
　でも、板前のじいさんが冷蔵庫から出してきた白焼きが、水洗いしたことが明らかな白さで、ちょっと心配になりました。

　不安的中。値段が値段なのでウナギが小さいのは当然でも、身は乾いてパサパサ、皮の方はネチネチで、期待度が大きかった分、大ガッカリで店を出ました。

　祇園の辰巳神社です。
　次の予定は、紅葉で有名な通天橋のある東福寺で青紅葉を見ることですが、がっかりの気分を転換するため、お気に入りの白川と祇園を一廻りしてから向かうことにしました。　

　祇園の白川
　いつもながら、この流れの場所が京都のど真ん中だということに驚かされます。

　東福寺へは京阪電車で行きます。
　最寄り駅は祇園四条駅なので、京都の代表的な景色を撮すために四条大橋へ行きました。　
　写真は、鴨川名物の等間隔のアベックです

　四条大橋の３方の角にはお洒落でレトロな建物があります。
　下流左岸には京都四条南座

　上流側の左岸、南座の向いにはレストラン菊水です。

　同右岸には、日本で始めてエレベータを設置したという、とっても気になる東華菜館本店があります。

　次の目的地の東福寺に到着しました。
　　東福寺は道路に面していません。どこから入るにしても、路地へ入っていかねばならないし、案内板も乏しいため、迷子になったのではと心配するほどで、旅行時は此処がどこだか判りませんでした。帰宅して確認すると、奥にもう一つ門が見えるため、中門から境内に入ったのではないかと思っています。

　国宝の三門です
　応永32年（1425年）に足利義持が再建し、現存する禅寺の三門としては日本最古のものだという。

　木組みが美しいので、もう一枚
　東福寺は、臨済宗東福寺派大本山、京都五山四位です。
　京都五山は、南禅寺 - 別格、天龍寺 - 第一位、相国寺 - 第二位、建仁寺 - 第三位、東福寺 - 第四位、万寿寺 - 第五位

　さて、お目当ての通天橋（400円）です。
　初代の橋は、天授6年（1380年）に架けたそうですが、昭和34年（1959年）の台風で崩壊したため、この橋は2年後に再建したもの。その際、橋脚部分は鉄筋コンクリート製にしたそうです。

　出べそがあります。

　出べそからの景色は流石です。青紅葉が綺麗でした。

　山側には方丈が見えます。

　通天橋を渡った先には屋根付きの石畳の道があります。

　初夏なのに、モミジが紅葉しています。
　これは、野村楓（ノムラカエデ）という種類だそうで、初夏に真っ赤な葉が茂り、真夏には緑色に変わってまた秋に紅葉するという特徴を持っています。

　坂を登り切ると、お洒落な門の奥にお堂があります。

　門の奥にあったのは、常楽庵開山堂（重要文化財）です。
　文政9年（1826年）の再建で、二階建ての建物は、金閣（鹿苑寺）、銀閣（慈照寺）、飛雲閣（西本願寺）、呑湖閣（大徳寺塔頭芳春院）と並ぶ「京の五閣」といわれているそうです。
　左側にあった書院も立派な建物でした。

　開山堂を見た後は、通天橋の下の谷川に廻って写真を撮りました。

　出べそです。

　次は方丈に行ってみました。料金は400円。
　写真は方丈へ繋がる書院です。

　方丈南庭と唐門。
　方丈は1890年（明治23年）の再建。庭は造園家の重森三玲という人が1938年（昭和13年）造ったものだそうです。
　左側に映っている正面前庭に当る唐門は1909年（明治42年）の造営で、昭憲皇太后が下賜したもの。

　方丈の裏側にも、突き出しがあります。紅葉の季節はさぞ綺麗でしょうね。

　突き出しの屋台はこんな感じ

　重文の偃月橋（えんげつきょう）です。
　駅へ戻る際に境内の外側で見つけました。
　マスコミは通天橋だけを取り上げて騒ぎ立てますが、こんな立派な橋があるとは訪れるまで知りませんでした。
　

　偃月橋の上からは通天橋が見えます。
　紅葉の季節には、こっちから見た方が絵になるかもしれませんね。

　鯖寿司の店がありました。
　多分、2度とは来れない場所なんですが、店の名前に惹かれて写真にだけは残しました。

　次は、今宮神社へ行って、創業が千年前の長保2(1000)年という日本最古のお菓子屋の一文字屋和輔（通称は一和）で「あぶり餅」を食べます。
　写真は、一和の店先です。
　それにしても、今宮神社は遠かったです。京都駅からバスに30分以上乗って大徳寺前で下り、大徳寺の周囲を迂回するため１ｋｍも歩かねばならなかったためです。

　お茶とあぶり餅で500円でした。
　一和の向いには「かざりや」という慶長(1610)年間創業のあぶり餅屋があります。
　今宮神社へ初訪問の今回は、歴史を味わうということで迷い無く一和を選びました。

　あぶり餅です。
　このスタイルはあちこちの案内で何回も見ているので珍しさはありませんが、面白かったのは、タレが白味噌仕立てだったことです。味も、餅のこけた香りと相まって美味しくいただきました。

　食べたのは座敷です。
　建物も庭も、歴史を感じさせてくれる立派な造りでした。

　今宮神社へも横入しました。
　一和は正門ではなく、此処の外側にあるのですから。

　社殿です。
　午後5時近かったので、参拝する人は殆どいませんでした。
　帰りは、バスで四条河原町へ出てから阪急京都線に乗り、ホテルがある南方駅で下車しました。

　野菜不足のため、夕食はニラレバ炒め定食です。美味でした。