2019/08/26 - 2019/08/26
161位(同エリア698件中)
ひらしまさん
大人になってから山らしい山に登ったことがなく体力もない我々にとって、駒ヶ岳は楽な目標ではなかった。そのうえ数日前から妻の膝に少し痛みが出ていたので、妻は千畳敷カールでのんびり過ごし、私だけが上に登ってくるという2日目の計画だった。
ところが、1日目に千畳敷カールを歩いて、標高2600mの空気の薄さに私はすっかり自信をなくしてしまった。千畳敷のゆるい上りにハアハア言っていて、とてもあの八丁坂をザックを背負って登り切れるとは思えない。
そこで、計画変更。2人で一緒に無理せずゆっくり、八丁坂を登れるところまで登ったら、そこで引き返してこようということになった。3分の1でもいいし、もし半分も登れれば上等だ。
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朝5時前。カーテンをめくってみると、薄明に宝剣岳がすっくとそびえるのが見える。
数日前まで天気予報がよくなくて悩んだが、どうやら天気には恵まれたようだ。 -
昨夜借りたホテルの防寒着は先客ですでに出払っていたが、外に出ると思ったほど寒くない。
伊那谷には雲海が広がっていた。 -
雲海の向こうに頭だけ出ている赤石山脈の連なりを広角で1枚。
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富士山だけは私にも分かる。
その右が塩見岳、左は順に農鳥岳、間ノ岳、そして北岳だということは、あとでホテルの説明板を見て分かった。 -
ずっと左手の形のよい山は甲斐駒ヶ岳。
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5時2分。視界の左端の雲海の上に太陽が見え、一緒に見ていた十数人が沸く。
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背後の宝剣岳が赤く染まっていた。
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光を横から受ける山壁は荒々しさが際立つ。
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宝剣岳を記念撮影。
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ホテルのロビーの大きな窓からも雲海と赤石山脈が一望できる。
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部屋に戻ってからも、朝日に照らされ刻々と表情を変える山の姿は見飽きない。
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ようやく起きた妻も布団の中から山を眺める。
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八丁坂に日が当たり、もう下りてくる人の姿が見える。
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朝食は山に持っていくおにぎりに変更できるとチェックイン時に言われたがそんなことはせず、7時からの朝食をしっかり食べて8時出発。
もちろん荷物は最小限に絞り、カメラもコンパクトに持ち替えた。初めての登山計画書も投函。 -
青空が気持ちいい。
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サクライウズと宝剣岳。きのうは雲に覆われていてこの光景は見られなかった。
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いよいよ八丁坂を登る。
上からきて道を譲ってくれた山のベテラン風男性に、きのう千畳敷で息が切れたのでとてもこの坂は登りきれないと思うと話すと、呼吸をしっかり、そのためには息を完全に吐ききるようにするといいですよとアドバイスしてくれた。 -
そのアドバイスを守って、深い呼吸を意識しながらゆっくり登る。
下りてくる人がいればすぐ立ち止まって道を譲り、後ろから来る人がいれば即、お先にどうぞ。礼を言われると、「いやあ、道を譲るのを口実に休んでいるだけですから(笑)」。これ真実。
振り返ればこんなに人がふえていた。 -
3分の1でも登れればいいと思って登り始めたのに、体が高地順化したこともあるのだろう、なんとか登れている。脚の弱い妻も頑張っている。
後ろから来た数人のグループが裸足なのにびっくり。「痛くないの?」と聞くと「気持ちいいです」だって。修験者か。信じられないものを見た。 -
坂の後半は傾斜が増してきた。
左手にオットセイ岩を見ながら登る。 -
終盤にさしかかった。「もう少しですよ」下りてくる人が励ましてくれる。
「頂上まで登られるんですか」「いえいえ、この坂登るのが精一杯なんで」「大丈夫、行けますよ」。
山登りってこんなに人と話すものだとは知らなかった。知らない人とは口をきかないのが日本人だと思っていたけど、山ってちょっと別の世界なのかな。 -
ホテルから90分かかって乗越浄土と呼ばれる稜線に到達。標準タイムは50分だから倍近いが、登れただけで大満足。
乗越浄土は広場といっていいほどの広さがあり、たくさんの人が休んでいる。
そこから見上げる宝剣岳は、やはり荒々しい。 -
乗越浄土からすぐ近くの宝剣山荘でコーヒーを飲むという妻を残し、駒ヶ岳の手前の中岳(2925m)に登る。
岩を積み上げたオブジェのような山頂の前で、居合わせた人と写真を撮り合った。 -
その先に見えるのが主峰駒ヶ岳(2956m)。山好きの人は当然登るんだろうけど、景色はそう変わらないだろうし、私はもうここで十分。
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駒ヶ岳の左は木曽前岳、その奥の雲がかかっているのが御嶽らしい。
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右手の将棊頭山方面からは雲がモクモクと立ち上ってくる。
ヘリコプターが現れたと思ったら、山小屋に物資を降ろして飛び去っていった。 -
中岳の西の頂きに登ってみた。
近くに黒くどっしり見えるのが三沢岳。向こうには木曽の山々が幾重にも重なっている。 -
中岳から見た宝剣岳。
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宝剣山荘に戻ると、今度はこちらにヘリが来た。
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山荘の横には、かなり欠けてしまっているけれど山岳信仰の歴史を感じさせる石塔が立っていた。
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乗越浄土まで戻り、伊那前岳を見上げる。
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モンサンミシェルのようにかっこいい宝剣岳に別れを告げる。
八丁坂を下り始めて間もなく妻が足首を捻挫! 負ぶって下りるのかと一瞬思ったが、幸い軽傷ですぐ湿布もして、荷物だけは私が持って無事下りることができた。
初めての山登りが期待以上に楽しくて、次はどこへ行こうか。
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