チャイナタウン・ヘリテージセンター

2019/09/24 - 2019/09/24

1950年代の当時の建物を再現し、中華系移民たちの暮らしを体験できる歴史資料館。
Yip Yew Chong氏の壁画巡りのためにチャイナタウンに来て、偶然見つけて入ってみたのですが、素晴らしく見ごたえのある資料館でした。
日本語のオーディオガイドもあり、展示も丁寧に作りこまれていて、実にリアル。
そして、入館料は大人一人18ドルかかりますが、チケットを提示すると、近くの店舗でエッグタルトか、オールドチャンキーのカレーパフが無料でもらえます。

エリア シンガポール(シンガポール)

エントランスには、大きなyipさんの作品マップもあります。
壁画巡りをされる方には、ぜひ最初にここを訪れることをお勧めします。

チャイナタウン ヘリテージ センター 博物館・美術館・ギャラリー

1階でトイレに入ると、男女の表示にこのマークが。
なんで女性がこのマーク？と不思議に思いましたが、この後、展示を見ていくうちにその謎が明らかになります。

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この資料館で展示されているのは、ショップハウスと呼ばれる、1階が店舗で、階上が下宿になっている集合住宅です。
1階は仕立て屋という設定で、売り場から工房、生活空間までリアルに再現されています。

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展示は音声や効果音も仕込まれており、あまりにリアルで、実際にタイムスリップしたかのような気分になります。

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仕立て屋の工房の様子。

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中庭のような場所。

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三輪車や洗濯道具などがあります。

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このショップハウスでは、この仕立て屋がいわゆる大家さんですから、一番裕福な生活をしていることになるのでしょう。

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台所は広く、大きな鍋で工房の雇人の食事も作られていたことが分かります。

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日本語のオーディオガイドもあり、丁寧でわかりやすい解説が聞けます。

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2階は、下宿人たちの小部屋が連なっています。

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ここで、先ほどのトイレのサインの謎が解明。
この絵は、「サムスイウーマン」という女性の労働者のことだったのです。

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ここがサムスイの部屋。壁にはトレードマークの赤い帽子があります。
肉体労働者だった彼女たちの部屋には、スコップやくわなどの道具もありました。

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それぞれの小部屋に住んでいた人々の仕事や暮らしぶりについて、オーディオガイドで丁寧に解説してくれます。

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yipさんの作品にも多く登場する赤いサンダル。
この部屋の住人はサンダルを作る職人さんだったようです。

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お祝い用でしょうか。ダブルハピネスの文字。

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小部屋は、様々な職種の人々の当時の居住環境を再現しています。

貧しくもたくましく生きていた当時の人々の想いが伝わってくるかのような、実にリアルな展示です。

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オーディオガイドでは各部屋ごとに丁寧な解説があり、置かれている小道具や効果音もリアルです

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若い女性たちの部屋。

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下宿の中でも比較的いいお部屋に住んでいた医者の部屋。

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本当にここに今も誰かが暮らしているような、生活感のある展示。

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あ！香港で有名なtwo girlsのフロリダウォーターの瓶もあります。

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床の傷み具合もリアルなこと

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床には、階下に来た商人とやりとりもできる小窓がありました。

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3階は中華系移民を取り巻く社会の移り変わりを展示しています。
移民が始まった初期のころの様子は壮絶です。
故郷からジャンク船にのせられ命がけの航行、着いてみれば夢見た世界とは程遠い、過酷な労働と生活。
人身売買、阿片の蔓延、賭博・・・貧しい人々は心も体も搾取されていくのです。

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そして、混乱の時代を乗り越えて移民たちの生活は少しずつ安定していきます。

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代表的な娯楽だった広東オペラのコーナーもあります。

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発展して活気がでてきたチャイナタウンの華やかなナイトライフの様子も再現されています。

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最後に現代のシンガポールを紹介するコーナー。
もちろんyipさんもキーマンの一人として紹介されています。

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今や、豊かで秩序ある大都市として大きく変貌を遂げたシンガポール。
その裏に、この壮絶な歴史があったことを忘れてはならないと思いました。
ここを訪れたあとは、シンガポールという街が、少し今までと見え方も変わってくるように感じます。

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