2019/01/05 - 2019/01/15
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タヌキを連れた布袋(ほてい)さん
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ビルマ(ミャンマー)北部の内戦 水力開発事業が引き金
【2011年7月6日メコン河開発メールニュース】ビルマ(ミャンマー)北部で6月、国軍と、少数民族武装勢力の一つ「カチン独立軍(KIA)」との間で戦闘が始まり、1万から2万の住民が避難している模様です。国軍とKIAの関係はここ数年で悪化し、武力紛争が再開する可能性が指摘されていましたが(注)、今回の戦闘開始の直接の引き金となったのは、中国が出資する水力発電ダム建設事業でした。以下、ビルマ河川ネットワーク(BRN)のプレスリリース「水力開発事業が紛争を引き起こしている」(2011年6月15日)などをもとに、その状況をお伝えします。
ビルマ(ミャンマー)国内の水力ダム建設による環境・社会的影響を監視する
「ビルマ河川ネットワーク(BRN)」は6月15日にプレスリリースを出し、この3カ月間にビルマで起きた国軍と少数民族武装勢力の交戦の多くが、中国が進める水力ダム建設現場周辺でのことだったと指摘した。
中でも大規模な戦闘が起きているのが北部のカチン州だ。中国は同州のイラワディ川水系に9つの水力ダム建設事業をビルマ政府と共同で進めている。そのうちの2つがあるカチン州モーマウ郡で6月9日、国軍とカチン独立軍(KIA。ビルマの少数民族武装勢力の一つ)とが停戦合意を破棄し、戦闘を始めた。現場は中国国境に近いターペイン川(タピン川、ダベイン川とも。イラワディ川の支流)にある第一・第二ダムの周辺で、国軍とKIAが互いにこの地域からの撤退を要求し、どちらも譲らなかったので交戦開始に至った模様だ。
ターペイン第一ダム(高さ約84メートル、設置出力240メガワット)は2007年に建設が始まり、今年初めに完成した。第二ダム(高さ不明、設置出力160メガワット)の建設も進んでいたが、ビルマ政府によれば今回の戦闘勃発で第一ダムの発電は停止し、第二ダムの建設作業も止まった。
ターペイン第一・第二ダムは、ともに中国の大唐集団とビルマの第一電力省との共同事業で、大唐集団のウェブサイトによれば生産される電力の90%が中国に送られる。ビルマ政府は6月18日の国営紙「ニュー・ライト・オブ・ミャンマー」で、カチン州での戦闘について「国軍の目的はただ一つ、国軍兵士と、国家にとって重要な水力発電事業を守るためだ」と表明。その後、攻撃や破壊行為はカチン州の他地域でも散発的に続いており、KIA筋によれば約1万5,000人の住民が不自由な避難生活を送っている。
【注】2009年以降、軍政はKIAを始めとした国内の少数民族武装勢力に対し、新設する国境警備隊への編入という、事実上の武装解除を要求。これに対しKIAやカレン民族同盟(KNU)、ワ州連合軍(UWSA)などは編入を拒否し、国軍との間で緊張が高まっていた。軍政は2009年8月、シャン州北部の中国国境近くに支配領域を持ち、国境警備隊への編入を拒否していたコーカン軍(MNDAA)を攻撃、約4万人の難民が中国に逃げた。コーカン軍は兵士数が推定1,500から2,000と小規模で、内紛により弱体化していたこともあり、数日で制圧された。KIAは数千から1万の兵力を有するとされ、戦闘の拡大や長期化も懸念される。
(文責:秋元由紀/メコン・ウォッチ)
http://www.mekongwatch.org/resource/news/20110706_01.html(2019年9月1日閲覧)
【2018年5月29日AFP】少数民族の武装勢力とミャンマー軍との戦闘が長年続いている中国と国境を接するミャンマー北部カチン州にこのほど、西部ラカイン州での「民族浄化」行為で悪名高い部隊が配備された。
ミャンマー北東部での反政府活動は、過去60年にわたり続いているが、イスラム系少数民族ロヒンギャをめぐる問題とは対照的に、世界中で大きく取り上げられることはまれだ。「忘れられた紛争」と呼ばれることもあるが、今年に入ってからは状況が劇的に悪化しており、すでに2万人が避難を余儀なくされている。
この紛争では、自治権や民族的アイデンティティー、麻薬、ヒスイやその他の天然資源など、さまざまな要素をめぐって武装勢力「カチン独立軍(KIA)」とミャンマー政府が対立している。
4月11日、銃声と戦闘機の音が近づく中、ダナイの村の住民たちは農地へと逃げ込んだ。しかし、その3日後、村内への着弾をきっかけに、地域の指導者たちは住民2000人を避難させることを決めた。
避難民の中に、前日に女の子を出産したばかりのセン・ムーンさん(22)がいた。ムーンさんは、ダナイの避難所でAFPの取材に応じ、「(出産直後で)まだ出血していた。死ぬかと思った」「とても大変だったけれど、私たちは川を渡らなければならなかった」と語った。
幼い子どもや病人、高齢者が多いグループにとって、深い森の中を進むのは容易ではない。
だが幸運なことに、森の厳しい状況の中で地元の象使いたちから救いの手が差し伸べられた。目的地の避難所に向かうためには、胸の深さほどある川を渡る必要があるのだが、体の弱い避難民らを中心に、ゾウ使いが彼らを対岸まで運んだのだ。避難所は木造の小さな教会敷地内に設けられていた。
少数民族のカチン族は主にキリスト教徒だが、ミャンマーでは仏教徒が圧倒的多数を占める。
国際社会の目は、同国ラカイン州の危機に向けられてきた。国連が「民族浄化」と非難する、政府軍の容赦ない武力行為によって、イスラム教徒のロヒンギャ約70万人は隣国バングラデシュに逃れることを余儀なくされた。
そしてこのほど、ロヒンギャに対する残忍な行為が非難された第33軽歩兵師団が、カチン州に配備されたのだ。
カチン州での作戦の規模は、ロヒンギャに対して行われたものより小さいが、部隊の配備そのものが、住民にとっては不吉な兆候となっていると専門家らは指摘する。
ミャンマー北東部で続くこの衝突は、英国の植民地支配から独立した1948年以降、同国を苦しめ続けてきた20以上の民族紛争の一つ。
民主化運動の指導者であるアウン・サン・スー・チー氏は、2年前に同氏が党首を務める政党が政権を握って以後、国全体の平和構築が最優先課題だと述べていた。だが安全保障問題をめぐっては、軍が今も主導権を握っている。
カチンでの紛争は、17年間の休戦状態を経て、2011年に再開。2016年以降は対立が激化し、カチン州や隣接するシャン州北部に住む10万人以上が家を追われた。
フリーのアナリスト、デービット・マシソン氏は、ロヒンギャへの注目を政府軍は利用しながら、「平和交渉のテーブルに」つかせるためにKIAを攻撃したと指摘している。(c)AFP/Richard SARGENT
https://www.afpbb.com/articles/-/3175542(2019年9月1日閲覧)
マンダレー=ミッチーナー夜行急行の旅
https://4travel.jp/travelogue/11547903
ミッチーナー逍遥~その1:中央市場周辺
https://4travel.jp/travelogue/11548599
ミッチーナー逍遥~その2:ミイトキーナの戦い「招魂之碑」
https://4travel.jp/travelogue/11548616
ミッチーナー逍遥~その4:カチン料理探訪
https://4travel.jp/travelogue/11548659
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.0
- ホテル
- 2.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- タイ・スマイル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
2019年1月9日・10日の両日,ミッチーナーでマナウ(マノー,ムーナオ,目脳)祭が開催された。
「マナウ」とはカチンの神(精霊)に対する祭礼(・舞踊)のことである。
ミッチーナーのマナウ祭はカチン州の内戦再燃以来中止されていて,今年は9年ぶりの開催となるらしい(ただし,途中の年度に単発的に実施されたような記事を見かけないわけではない)。
年によって規模は異なるものの,本来は一週間以上もかけて行われることのあるカチン州最大の祭礼ということだ。 -
会場はミッチーナー中心部から北へ2kmほど離れたところにある「Kachin National Manau Park」(マナウ公園)だ。
ゲート上部には,ビルマ語より上にカチン諸族の共通言語であるジンポー語(アルファベット表記のもの)の表記が見られる。 -
公園の入口。
多数の武装警察官,鉄条網を巻いた柵などが並び,かなり物々しい警備態勢である。 -
しかし入口で厳しい検査を受けるのはカチンの人々で,私のような外国人は簡単なチェックで通ることができた。
カチン州の悲しい現状を見た思いがした。 -
中の露店は,設営中のところがたくさんある。
どうやら本番は明日(1月10日)のようだ。 -
ゲームの露店。
ペットボトルのジュースが棚に並べられている。 -
このボールを命中させてジュースを棚から落とすのだろう。
こういう素朴な露店のゲームは,驚くほど世界共通である。 -
飲食物の露店でもせっせと準備が進められている。
-
自動車のディーラーが仮設のショールームをいくつも作っていた。
これは中国の東風汽車系「小康(SOKON)」。 -
こちらは中国の福田汽車(FUTON)系ピックアップトラック。
日本企業の存在感はまったく無い。 -
公園の一角には遊園地のような施設もある。
右のバイキングのほうは,動力のエンジンがものすごい音を立てながら黒煙を吹いていて,違う意味でスリル満点。 -
公園の中央の広場には「マナウ柱」がそびえる。縦に六柱あるのは,いわゆる「カチン族」を構成する六族を意味するらしい。
鮮やかな原色,呪術的な感覚の文様だ。
幾何学模様のほうは「招財」を意味するものらしい。
一方,渦巻き文様のほうは,見た瞬間に日本の「隼人(はやと)の盾」を思い出す。
映画「もののけ姫」にも登場していたと思う。
アイヌにも渦巻きの文様はあるが,ここまでプリミティヴではないような気がする。
隼人は照葉樹林文化を持つ海洋民だったと言われている。
「マナウ柱」と「隼人の盾」はどこかでつながるのだろうか。 -
「マナウの柱」の周囲には,地上絵のようなラインが引かれている。
これも見事な渦巻き型をしている。
明日の本番では,このラインに沿って人々が練り踊るのであろう。 -
広場の近くに,特に警備が物々しいエリアがあった。
-
どうやら政治家や関係者が出席する式典があるらしい。
このときは,式典は翌日に開催されると思い込んでいたのだが,マナウ公園から帰路を歩いていたら,黒塗りのリムジンの車列がものすごいスピードで公園へ向けて突っ走っていった。式典は今日だったのだ。 -
その日は宿へ戻って,
-
翌日の本番へ出かける。
前日に政治家の式典が済んだからか,入場口の警備はかなり緩やかになっていた。
入場口はジンポー語で男女に分けられていて,身体検査をすることが前提になっていたが,すごい人出のせいかやっていなかった。 -
すでに練り踊りは始まっていた。
-
様々な衣装をまとった人々が,踊りながら行進している。
冬とはいえ,日中は日本人の感覚では「夏」である。民族衣装を着ての長時間の練り踊りはかなり消耗すると思う。 -
これはジンポー族女性の民族服。
しかし,私のようなよそ者が,浅薄な知識によって「これは〇族,これは△族‥‥」などと決めつけて理解しようとしても,あまり意味はないのかも知れない。 -
「カチン族」という概念が便宜上のものであるのと同様,この地に入り乱れて暮らす諸族の文化を截然と理解するのは難しそうだ。
そもそもカチンの若い世代にとって,自分たちのルーツたる民族の祭礼衣装はすでに「過去のもの」となっている可能性が高い。伝統に囚われず,新しい感覚でデザインしたものを身につけているということもあるではないか。 -
マナウは最高潮に達しつつあった。
本来のマナウでは生贄の牛を屠ったりするらしいが,現在では表立って行うことはなくなったらしい。
もし外部からの風当たりが原因だとしたらとても残念なことだ。
練り踊りの動画(2:02)↓
https://youtu.be/Mm8YgGELKa4
銅鑼(どら)部隊の活躍(0:36)↓
https://youtu.be/Hcuyhu8IVBk
カチンの大太鼓(0:30)↓
https://youtu.be/DnAyNWkDxhk -
練り踊りが終了した後,観客はマナウの柱の前に集まって,めいめいに記念写真を撮影していた。
祭のあと,ミッチーナ―の街なかで出会ったカチンのある青年は,流暢な英語で「あのマナウ祭へ行ったのか。でも,あの行事は政府側が企画したものだから,カチンの人々は必ずしも快く思っていないんだよ」と心情を明かしてくれた。
いつか,カチンの人々が心をひとつにできるようなマナウ祭が戻ってくることを願う。
(つづく)
マンダレー=ミッチーナー夜行急行の旅
https://4travel.jp/travelogue/11547903
ミッチーナー逍遥~その1:中央市場周辺
https://4travel.jp/travelogue/11548599
ミッチーナー逍遥~その2:ミイトキーナの戦い「招魂之碑」
https://4travel.jp/travelogue/11548616
ミッチーナー逍遥~その4:カチン料理探訪
https://4travel.jp/travelogue/11548659
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