2019/07/27 - 2019/07/29
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funasanさん
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チューリッヒはスイス最大の都市であるが、人口は約40万人と少ない。アルプスに囲まれた大きなチューリッヒ湖の湖畔にできた歴史都市である。
チューリッヒ市街の見所は中央駅とチューリッヒ湖に挟まれたリマト川の両岸に集中している。よって徒歩観光も可能である。
幸い、フランス・スイスを覆っていた熱波が去り、やっと普通の夏になってきた。本日の最高気温は27℃、最低気温18℃。さわやかな高原の風がチューリッヒに吹く。いざ、出発!
ヨーロッパの古い街並み歩きが大好きな妻は嬉々として歩いていく。その後を写真を撮りながら遅れないよう必死でついていく私であった。
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チューリッヒ観光は「チューリッヒ中央駅前」(写真)からはじまる。まずは駅前の大通り「バーンホフ通り」を歩き、小高い「リンデンホフの丘」を目指す。
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今日は土曜日、「バーンホフ通り」(写真)はまるでパリかロンドンか、と思うくらい華やかだ。オープンカフェが歩道に張り出し、そこで多くの人々が飲食を楽しんでいる。最前列の人達は全員が道路側を向き人間ウオッチングしている。楽しそう!
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バーンホフ通りを2ブロックくらい南に歩くと緑の芝生が美しい「ペスタロッチ公園」(写真)になる。ペスタロッチが少年を導いている。ペスタロッチ(1746年~1827年)はスイスの教育実践家で孤児教育や児童教育に一生を捧げた偉い人だ。
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バーンホフ通り(写真)をそのまましばらく南に進み、大きな交差点まで来る。このあたりの建物は素晴らしくチューリッヒの歴史を感じさせる。
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バーンホフ通りを斜め左に曲がりリンデンホフの丘を目指す。小道(写真)に入ってもカフェやレストランが軒を連ね結構、お客が入っている
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途中から坂道になり少し上ると「リンデンホフの丘」(写真)に出る。紀元前のローマ時代に、リマト川を往来する船から税金を取り立てるために、ここ「リンデンホフの丘」に砦が置かれたという。よって、ここはチューリッヒ発祥の地である。
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リンデンホフの丘(写真)には心地よい風が吹く。大きな菩提樹の下に座り、ペスタロッチのことを妻と話し合う。バーゼルからの鉄道で知り合った青年の話でスイスの教員の給料の高さに驚いた。「大卒の新任教員で月給40万円くらい、中堅どころになると70万円から80万円くらい」本当か???
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ネットで調べてみたら、どうやらスイスの教員の給料は世界一高いらしい。また、スイス国内の他の専門職と比較しても教員の給与は良いという。リンデンホフの丘から南側に下ってみよう。綺麗にペイントされた外壁の家を眺めながら街歩きを続ける。
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教員の給料が高ければ優秀な人材が集まりいい教育ができる。いい教育ができれば国民の教育レベルは上がり、その国は繁栄する。
写真:スイス時計の店 -
貧富の差がなく国民等しく教育を受け、先生たちは(それなりにいい給料をもらい)尊敬される。そして国は繁栄する。かっての日本はそうであったはずだ。何を間違ったのか?
写真:聖ペーター教会 -
聖ペーター教会から小道を下って、再び大通り「バーンホフ通り」にもどる。途中、趣向を凝らした噴水(写真)が楽しい。蛇口から水を飲んだり、手を冷やしたり…
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バラの花で敷き詰められた噴水(写真)もあった。
ペスタロッチは名著『隠者の夕暮れ』で、「全ての人間は生まれながらに平等」であることを唱え、『リーンハルトとゲルトルート』では「貧困が民衆の問題であり、そのためには貧困から救済するために教育が必要だ」と唱えた。 -
彼は今から200年くらい前にスイスで活躍した教育者であるが、「経済格差が教育格差を通して貧困の連鎖につながる」ことを見抜いていた。この問題はいまだに解決されない。ペスタロッチは今でもスイスに生きているのであろう。
相変わらず賑やかな通りが続いている。 -
バーンホフ通りにもどり、そのまま南に歩いていくとチューリッヒ湖の湖岸(写真)に出る。おびただしい数の白鳥がいて、まさに「白鳥の湖」だ。ただし、これだけいると希少価値がなくなり日本のカモメ?のようにも感じる。
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今日は天気が良く絶好のチューリッヒ湖・遊覧船クルーズ(写真)日和だ。遊覧コースは気楽な1時間半コースから7時間もかけて回るロングコース、また、バーベキュークルーズ等、多数ある。
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チューリッヒ湖遊覧船組合は大小合わせて約30隻もの船を所有し、年間およそ150万人もの利用者がいるという。観光客だけではなく地元の人々からも長く愛され続けている。途中下車可能。
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我々は市内観光を優先して湖上クルーズはパスする。チューリッヒ湖畔のビュルクリ広場に面して驚くように素晴らしい白亜の建物(写真)が建っている。
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博物館か?美術館か?と思って調べてみたら「Gutzwiller AG Zurich」とある。スイス・チューリッヒに拠点を置く商業銀行らしい。道路に面してカフェ(写真)がオープンしていて、いい感じ。仕事の合間に銀行マンがここでくつろぐのであろう。
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この次の角にもっと凄い建物(写真)があった。屋上に立つ尖塔から推測すると、これはロシアの宮殿か?と思えるくらい立派だ。でも、単なるオフィスビル?
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ここも道路に面して素晴らしいカフェ・レストラン(写真)がオープンしている。ひょっとしたら超高級コンドミニアムか?いかにも高級そうであるが、このビルの中に日本料理店「メトロポール」が入っていた。
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チューリッヒ市内にはまだまだ日本料理店は少ない。珍しかったのでメニューを見てみた。ランチタイムでも「Japanese Journey」5コース78フラン、8コース98フランとある。1フラン110円で換算すると、それぞれ8580円、10780円となる。我々が入れる店ではないので通り過ぎる。この先にも素晴らしい建物(写真)が続く。
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ある建物の中に人が入っていくので、我々も入ってみたら、綺麗なパティオ・中庭(写真)になっており、噴水があった。その周囲にカフェ・レストランがオープンしている。これもまたいい感じ。さて、徒歩観光は疲れる。ここらでカフェに入って一休みしたいところだ。
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しかし、感じのいいカフェで、カプチィーノ1杯6フラン(約700円)、ケーキも注文したら1人で2000円?マリオットホテル(写真)に帰れば素晴らしいアフタヌーン・ティーが待っている。しかも無料だ。カフェには入らず、帰路は電車に乗ってホテルに帰る。
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ホテルに着いたらメイクアップが終了した綺麗な部屋が待っている。まずは熱いシャワーだ。観光旅行で汗をかいたので実に気持ちがいい。すっきりしたらクラブラウンジ(写真)に行く。
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昼下がりのラウンジ(写真)はとても静かだ。好きな席にすわり‥。さあ~、ランチだ。ここでちゃっかりランチにしてしまう。まずはフルーツから。
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初日はマカロンはじめプチケーキが多数あったが、2日目はケーキ(写真)だった。
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ナッツ類も取り合わせて私のデザート・コーヒータイムにする。物価の高いチューリッヒでランチ、カフェ、夕食を取ったらかなりの出費になる。クラブラウンジのあるマリオットホテルに滞在して良かったと思う。ここらで疲れが出てくるので部屋で少し昼寝をする。
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昼寝をすれば元気回復!午後3時頃から再び市内観光に出かける。時間短縮のためにトラムを利用して観光途中の場所までもどろう。まずはマリオットホテルから一番近い停留所「Stampfenbach-platz」から乗車する。
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トラムのチケットは停留所で購入できるがコインのみ使用可能で面倒だ。幸いマリオットホテルのフロントでトラムのチケット購入が可能で、しかも代金は部屋付けOK!市内の中心地区(ゾーン1-2)24時間有効の1日券(8.8フラン:約1000円)を購入する。
写真:トラム内部 -
11番のトラムに乗って「Paradeplatz:パラデ広場」で下車。サボイホテル前の道を1ブロック進むと「聖母聖堂」(写真)に至る。
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実は、我々は7月27日から2泊3日でチューリッヒに滞在したのであるが、2日目の一番観光すべき7月28日(日)がミゼラブル(悲惨)な天気だった。朝から黒い雲に覆われ、何と冷たい雨まで降ってくる。しかも、一日中、雨だった。
写真:曇天の聖母聖堂 -
そんな悪条件にもかかわらず、相変わらず妻は楽しそうに街歩きをしていく。自称トラベル・ライターの私としてはいい写真が撮れないので大いに落ち込む。それにもめげず、全部ボツになるつもりで、証拠写真としてシャッターを切る。
写真:曇天の聖母聖堂前の広場 -
どのくらい悪い条件なのかというと…、写真のようにチューリッヒ市街全域に黒い雲が立ちこめ、雨が降ってくる。これでは私の気分は自由落下の如く落ちていく。しかし、
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神が助けてくれた。チューリッヒ最終日の7月29日(月)、目覚めてみると黒い雲が切れて青空が広がっていく。朝食を済ませる頃には最高の観光日和となった。そこで、朝8時頃から昨日と同じコースを駆け足で回る。そしてやってきたのが「聖母聖堂前の広場」(写真)である。
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ミュンスター橋から見た聖母聖堂(写真)。エメラルド色の尖塔が天にそびえる。この聖堂は、カール大帝の孫にあたるルードヴィッヒ王の娘によって853年に建てられた修道院が前身という。
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ミュンスター橋の上に立って周囲をじっくり見てみよう。私はチューリッヒで、ここからの眺めが一番気に入った。まずはチューリッヒ湖方面、聖母聖堂から見事な歴史的建造物(写真)が連なる。
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ミュンスター橋の反対側は「大聖堂」(写真)が目の前だ。2本の塔を持つユニークな建築様式で11世紀から12世紀初頭に建てられたという。
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リマト川にかかる橋の上から眺めるチューリッヒ市街地は1枚の絵になる。飽きもせずこの風景を楽しむ。
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橋のふもとを見ると白鳥が優雅に泳いでいる。湖畔や川辺に2~3匹いる白鳥は貴重だ。ついカメラに収めたくなる。
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大聖堂の裏側から静かな「キルヒ通り」を通ってチューリッヒ美術館に向かう。このキルヒ通りは画廊や本屋(写真)が建ち並び、実に芸術文化溢れる雰囲気となっている。
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画廊の店頭に素晴らしいチューリッヒの写真があったので、失敬して写させて頂く。チューリッヒの夕暮れ、チューリッヒ湖に一番近いケー橋付近から見た写真だろうか、左の2つの尖塔が聖母聖堂と聖ペーター教会、右のツインの尖塔が大聖堂である。
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キルヒ通りの終わり、チューリッヒ美術館手前のちょっとした広場に面して、壁画が素晴らしい建物があった。知らない街歩きをしていて、ふと出会う建物に心が躍る。
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チューリッヒ美術館に入ろうと思ったが長蛇の列だったので、止めてリマト川まで戻ってくる。ここからの「ミュンスター橋と聖母聖堂」(写真)の眺めは1枚の絵になる。
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「ミュンスター橋と聖母聖堂」を眺めているこの場所の反対側を向くと、トラムの線路に沿って古い建物(写真)が建ち並ぶ。チューリッヒは世界大戦の被害にあっていないので昔の面影をそのまま残していてとてもいい。
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そこにレトロなトラム(写真)が走る。「走る、走る、路面電車は走る。旅人の夢を乗せて…?」BSの旅番組であったよね。
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走る、走る、ボート(写真)は走る。乗客や荷物を載せて。リマト川は古代から重要な河川交通の道であった。
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リマト川を通行する船に税金をかけるために「リンデンホフの丘」(写真中央の高台)に砦が造られた。無断通行しようとする者どもに大砲でもぶちかましたのであろうか?ちょうどいい高さにリンデンホフの丘はある。
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リンデンホフの丘から続くリマト川左岸(写真)。実に美しくもっとチューリッヒにいたい気分である。しかし、もう行かねばならない。天気が回復した今日(7月29日)はオーストリアのインスブルックまで移動である。
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チューリッヒからインスブルックまでの直中列車は少なく、当初は午前10:40出発の列車に乗る予定だった。しかし、最終日に天気が回復したので、列車を2本遅らせて14:40発に変更し、午前中、チューリッヒ観光を再開した。
写真:大聖堂から続く旧市街の小道「ニーダードルフ通り」 -
天気と体調に合わせて列車の時刻を臨機応変に変更できる。ヨーロッパ鉄道の旅は自由を愛する個人旅行者にとって実に素晴らしい旅のスタイルである。
写真:大聖堂から続く旧市街の小道「ニーダードルフ通り」 -
お弁当にハンバーガー(写真)を1つテイクアウトして列車に持ち込む。1個約1200円也。2人でシェアすれば量もお金もリーズナブルとなる。お弁当を食べながらチューリッヒからインスブルクまで息を飲むような山岳鉄道を楽しむ。
写真:大聖堂から続く旧市街の小道「ニーダードルフ通り」のテイクアウトショップにて
→「チューリッヒ→インスブルック鉄道編」に続く
私のホームページに新著紹介・旅行記多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/
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