2019/08/16 - 2019/08/16
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この旅行記のスケジュール
2019/08/15
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飛行機での移動
22:00 キガリ空港着(WB423)
2019/08/16
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ランチ@KISEKI
2019/08/17
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飛行機での移動
9:50 キガリ空港(KQ442)
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この旅行記スケジュールを元に
想像できるでしょうか。ゴミが落ちていないアフリカの都市。夜出歩けるアフリカの都市。バイクタクシーでヘルメットをかぶる義務のあるアフリカ。係官が賄賂をたかってこない出入国。
あるんです。それがルワンダ!ケニア、ウガンダからルワンダに入るとその違いに驚くほどです。
ゴミ対策の一環で、ビニール袋は持ち込み禁止。空港の税関チェックで見つかると没収されるんだとか。
前評判でこの話を聞いており、いったいどんなものかと見に行ってみました。
個人的102ヶ国目の訪問です。
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2019/8/15
ルワンダへはRwand Airで向かいました。 -
機内誌に載っていた路線網。コトヌーもハブになっている!?
この便は多くが乗り継ぎ客でした。 -
入国カードはなし。すでに東アフリカビザは取得済だったので、質問にいくつか答えるだけで、あっさり入国!個人的102ヶ国目!
その後、有名な荷物チェックに。ここでおそらくビニール袋が見つかったら没収されるんだと思いますが、スルーされました。ビニール袋持ってこないようにしていたので、見られても何ら問題はなかったのですが、まあとりあえずラッキー!?
今回の旅行はビニール袋のかわりに紙袋と麻っぽい素材の小袋を持って行ったのですが、意外とビニール袋じゃなくても旅行には十分だとわかり新たな発見でした。 -
空港からは一応バスがあるのですが、夜遅くで早く寝たいということもありタクシーで向かいます。
タクシー
22:23 空港→22:45 ホテル ミル・コリンズ
RWF 15,000(言い値) -
ホテルはオテル・デ・ミル・コリンをチョイス。「ホテル・ルワンダ」という小説・映画の舞台になったところです。
「ホテル・ルワンダ」では、1994年にルワンダでおこった虐殺の際、逃げ込んだ人々を匿った場所として出てきます。
虐殺事件の概要は後で博物館に行ったのでそこで書きます。
ホテルの詳細はレビューで。
https://4travel.jp/overseas/area/africa/rwanda/kigali/tips/13770956/
オテル・デ・ミル・コリン(ホテル・ミル・コリンズ)
2泊 \25,726 -
2019/8/16
まずはホテル近くにいたタクシーで、キガリの一番の目玉虐殺記念館に向かいます。
メーターは現地SIMの電話番号がないと使えないとか言われて交渉することになりました。
車窓から見えた紫の花はジャカランダかな?
タクシー
ホテル・ミル・コリンズ→キガリ虐殺記念館
RWF 5,000(言い値6,000) -
バイクタクシーも多くいますが、ウガンダのように多すぎて渋滞ということはあまりなさそう。乗るときにはヘルメット着用義務です。
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ゴミも分別!リサイクルできるもの、できないもの、真ん中はなんと電池専用!
町中でそんなに電池捨てるんですかね。ともあれ分別が進んでいるのはいいことですね。 -
ゴミ箱があるからかなんなのか、キガリの町はゴミが落ちていないというのは本当のようです。めちゃめちゃきれい!ここアフリカ!?
さすがビニール袋持込を規制しているだけあります。 -
しかし!私は見逃さない!w
赤丸のところ、ごみ落ちてますよ!! -
11:06
小姑モードを発揮しつつ、虐殺記念館に到着。
簡単に言うと、1994年に発生した、フツ族がツチ族と穏健派フツ族を大量虐殺したという事件に関する展示館です。この事件、日本で周りの人に聞いてみましたがほとんどの人が知らなかったんですよね。私もまったく記憶にありませんでした。
こちらの建物でチケットを購入。英語のオーディオガイドもあります。手短にまとまっているうえ聞き取りやすいのでおすすめです。
キガリ虐殺記念館
入場料 寄付制
オーディオガイド RWF 20,000
館内撮影料(枚数制限なし) RWF 16,000
※クレカ利用可 -
内部はこのようになっています。
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まずはショートムービーを鑑賞。
当時子供だった人たちによる貴重なインタビューを聞くことができます。英仏の字幕がでるのもありがたいです。
字幕にあるMacheteとは「なた」のこと。なたで惨殺する男がいたと言っていますね。
「友人を信じるのが難しい」「あれは悪夢だった」という言葉が印象的。 -
ショートムービーが終わって外に出ると、花を渡されました。
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建物の横に大きな共同墓石があるので、そこに花を手向けます。
この墓石も2001年から埋葬が始まったものだそう。事件からだいぶ経ってから始まったんですね。 -
記念館に入る前に、建物の周囲をぐるっと一周。小さな庭園コーナーが点在しています。
ここは「Garden of self protection」・・・護身の庭とでも訳すのでしょうか。
オーディオガイドによると、サボテンは虐殺のイデオロギーから社会を守り復興する象徴として植えられているとのこと。何気ない植物ですが、いろいろ意味を込めて庭を造っていることがわかります。 -
こちらは犠牲者に捧げるバラの庭園。
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建物裏には、3つの庭園が隣接して造られています。
Garden of Unityではルワンダがまだ平和だった昔の時代、Garden of Divisionでは星形のプールが虐殺がルワンダ社会に広がっていくことを表し、Garden of Reconciliationでは円筒のオブジェがルワンダが再び一つになることを表しているんだとか。
写真はGarden of Divisionです。 -
では館内に入ってみます。館内は時代を追って展示されており、パネルの解説文を読んでいけば理解できるようになっています。写真も多くてよいのですが、ありのままを伝えていますので、苦手な方は要注意です。
まずは植民地時代が始まるところからスタートします。ルワンダ王国は1895年にドイツ領東アフリカの一部となり、第一次世界大戦後ベルギーによりルアンダ=ウルンディとして委任統治されます。このころ、植民地支配の一環よりツチ族・フツ族とが区分されだします。ツチは「背が高く鼻が細い」とされ、フツは「背が低く鼻が広い」とされていました。
1959年、ルワンダ王国のムワミ(国王)であるムタラ・ルダヒグワ(ムタラ3世)が死亡すると、ツチ族とベルギー当局の関係が悪化し、多くのツチ族が虐殺されます。これが最初の民族間の戦いでした。1961年、ベルギー当局はクーデターで軍政を敷き共和制に移行します。
1962年、ルワンダが独立。初代大統領はフツ族のグレゴワール・カイバンダ。彼はベルギー同様フツ・ツチ間の対立を利用し権力を維持します。
1973年にルワンダ・クーデターが起こり、これまたフツ族のジュベナール・ハビャリマナが第2代大統領に就任します。当初フツ・ツチについては融和路線をとっていました。 -
1987年、ウガンダで難民となっていたツチ族によりルワンダ愛国戦線 (RPF) が結成されます。
-
1990年、ルワンダ政府との間で内戦(ルワンダ紛争)が始まります。これを機にハビャリマナはフツ・ツチ間の対立を煽る政策に転換します。
「フツ・パワー」という過激派フツ族や「フツ至上主義(Hutu-ness)」といったイデオロギーが高まってきます。
社会は分断され、学校も「民族」によって分けられていました。 -
過激派メディアもツチ族を排斥するような記事を掲載していました。
たとえば、左側に見える男が二人描かれたイラストでは「病気になりました」「何の病気ですか?」「ツチ、ツチ、ツチ・・・」と書かれ、ツチ族を差別する内容になっています。
識字率は低かったため、民間に大きな影響を与えたのはラジオでした。 -
こちらは反ツチ系の新聞カングラに記載された「フツの十戒」とよばれるもの。「フツは、ツチに憐れみの情を持つのをやめねばならない」など、ツチ族を差別する内容になっています。
なんと日本語翻訳がWikipedia先生に載っていたので、確認していただきたいです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%84%E3%81%AE%E5%8D%81%E6%88%92 -
そんな中、フツ族のハビャリマナ大統領と隣国ブルンジの大統領を乗せた飛行機が、何者かのミサイル攻撃によりキガリ国際空港で撃墜されます。1994年4月6日でした。
犯人は不明で、ルワンダ愛国戦線と過激派フツは互いに犯人だと言いあいます。そして翌日の1994年4月7日、ついに始まってしまいます・・・。
===次から数枚、衝撃的な写真となります。見たくない方はご注意ください=== -
ルワンダ軍、インテラハムウェ(Interahamwe)、インプザムガンビといったフツ民兵グループが虐殺を開始します。
道路に障害物を積み上げて検問を設け、ツチ族だったら殺害。
インテラハムウェは家々を回り、生きているツチ族がいたら殺害。
パネルによると、殺害はナタの他、こん棒、銃、鈍器などで行われ、可能な限りの苦痛を味わわせるようにしたとあります。 -
女性は殴打され、強姦などのうえ殺害。家族の目前でも行われたといいます。
子供は、親が暴行の上殺害される様子を見た後、切断され、つぶされ、粉砕され、捨てられたとありました。 -
写真はニャンゲ教会。その内部は凄惨な状況になっていたようです。
ニャンゲに限らず、教会に逃げ込んだツチ族や穏健派フツ族も多く、その後須らく殺害されています。特に、ニャルブイェは市長が教会に逃げるよう勧めた後、フツ過激派を引き連れて教会に自ら現れ、大量殺害をさせています(ニャルブイェ大虐殺)。
ルワンダ虐殺に参加した者をジェノシデールといいますが、パネルにはジェノシデールが国を支配し、ルワンダは死んだとありました。 -
国連の動きです。
驚くべきことに、国連は「地域紛争」に巻き込まれたくない、同時期に起こっていたユーゴスラビア紛争を優先するとして、ルワンダから撤退をはじめます。当然、撤退前は防げていた虐殺も、撤退により広がってしまいます。
国際連合ルワンダ支援団のロメオ・ダレール少将(写真)は人員増強を強く要求しますが、却下されます。後にダレール少将は西側諸国の無関心を批判しています。 -
ルワンダ愛国戦線は1994年7月、首都キガリ、ブタレ、政府軍の最終拠点を制圧し、終結宣言を行います。ここまでおよそ100日間。この間に、50万とも100万人ともいわれる人々が殺害されました。
その後、ルワンダ愛国戦線に捕まらないようにとジェノシデールがルワンダ国外へ脱出し難民化します。 -
逮捕されたジェノシデールのうち、ジェノサイドの指導者層と組織化を行った者たちはルワンダ国際戦犯法廷で、虐殺に参加した者はガチャチャとよばれる一般住民による裁判を受けることとなります。
写真の人もガチャチャで裁かれた人です。 -
パネルコーナーが終わると、殺害された人の頭蓋骨(写真)のほか、遺留品などが展示されていました。
-
2階に上がると、小さな展示室に子供の写真が。
好きなスポーツ、好きな飲み物、好きな食べ物といった項目の下に、殺された方法が書かれています。
非常に胸の痛む展示です。
この記念館は日本語解説はありませんが、ルワンダに来ることがあったら立ち寄って事件を知ってほしいなと思いました。 -
13:54
記念館を出ると、来る時のタクシーが待っていました。
くたびれたのでランチにします。
タクシー
キガリ虐殺記念館→KISEKIレストラン
RWF 7,000(他のタクシーの言い値RWF 10,000) -
KISEKIという店名からわかる通り、ここは日本食レストランなのですが、シェフはみんな現地人の「おっちょこちょいママ」。ゆえに、接待などで使える本格日本食というわけではなく、現地雇用を応援しつつ日本食をいただくといったほうがコンセプトとしては合うかも。
-
中に入ると、子連れの日本人妻があちこちに座っている・・・なんだここは、本当にルワンダなのか!?
本当はビュッフェもあったようなのですが、時間的に売り切れてしまっていたので単品を注文。 -
参議院ODA調査団として訪れた朝日健太郎氏のサイン入りボールも飾ってありましたw
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「おっちょこちょいママ」が一生懸命つくってくれた日本食がキター!
まずはうどん!麺がちょっと独特な形状ですが、スープはおいしくいただけました。
鳥の照り焼き!これも味付けはOK!胸肉と思われる鶏は過熱しすぎ?でちょっと硬め。かと思いきや、赤い部分もある!「おっちょこちょいママ」発揮してますねーw
長期旅行中って、豪華な天ぷらとか鉄板焼きとかじゃなくて、こういう家庭料理が食べたくなるんですよね。ちょっと”おっちょこちょい”だけど、頑張って作ってくれていると思うと応援したくなります。
ごちそうさま!
ランチ@KISEKI
うどん RWF 5,000
鳥の照り焼き RWF 5,000
緑茶 RWF 4,000(クレカ可) -
2019/8/17
そんなルワンダ旅行もこれにておしまい。
ホテルをチェックアウトして建物をでたところで呼び止められ、空港に送っていくよとのこと。
20分ほどで空港エリアに到着。駐車場に入る前に、荷物を下ろし、X線チェックを受けます。荷物は犬がにおいをかいでいました。
ガラガラだったからいいですが、これ混んでたら大変なのでは・・・ -
ルワンダ出国!当然係員からの賄賂要求などはありませんでした。
ケニア航空利用だったのですが、ルワンダ航空のラウンジが使えました。 -
まさかの(!?)定刻!やる気になればケニア航空もできる!
しかし乗継便はキャンセルされ、別の航空会社に振替になるのでしたw
ちなみにこのときはナイロビ空港では、ルワンダ便は健康チェックシートとサーモグラフィのチェックがありました。
ルワンダ旅行おしまい!次はタンザニアのザンジバルに向かいます。
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