2019/07/04 - 2019/07/04
937位(同エリア1195件中)
ちゃんさん
東京滞在中、またまたぽっかり空いた午前中。地図とにらめっこして、千葉県の流鉄電車へ乗りに出かけました。
自動改札機もなければ、ICカードにも一切対応していない。時代遅れといえば時代おくれだけど、自らの役割を確実に果たす、地に足が付いた電車がそこには走っていました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 3.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル 私鉄
PR
-
滞在先の浅草橋では、JR総武線の耐震補強工事の真っ最中。柱を補強するために、高架下のテナントを一旦取り壊さねばならないので大変です。
でも立ち退いたテナントがまた戻って来るのも、さすが東京だなと思います。地方だと、立ち退きを期に廃業してしまう自営の人も多そうなので…浅草橋駅 駅
-
都営地下鉄浅草線に乗り、まずは青砥へ。荒川を渡ると、地域の「境」を越えたのかなと、地方の人間ながらに思います。
荒川 自然・景勝地
-
青砥駅のベンチは、ホームに対して直角の配置。JR西日本が研究の末に導き出した、酔っ払いがホームに落ちないようにするための最適解。首都圏にも広まっているんですね。
青砥駅 駅
-
高砂で降りて、京成金町線乗り場へ。同じ会社なのに、一旦改札を出るのが新鮮です。
そして金町線改札から流れて来る人の波、波、波…都会のローカル線として語られることの多い金町線ですが、さすがは首都圏。朝の8時台ともなれば、立派な大動脈です。 -
高砂は、どん詰まりの始発駅。他線への車両の出し入れ、どこからやってるんでしょう?考えると夜も眠れなくなっちゃう。
-
金町方面の電車も、そこそこ混雑。ドア横に立って、出発進行。
京成金町線 乗り物
-
1駅目…というか、唯一の中間駅である柴又で下車。「寅さん」の映画を真面目に全編見通したことはないけど、ここまで来て素通りもできぬと、途中下車してみました。
柴又駅 駅
-
昼間は1時間に4本運転。街乗り電車としてはほどよい本数だと思うけど、首都圏では少ない方なんでしょうね。
-
危険といえば危険、最も原始的なバリアフリーといえばバリアフリーな、構内踏切が現役です。
-
寅さんファンには、たまんない駅前風景だろうな。
-
帝釈天への参道は…
帝釈天参道 名所・史跡
-
なぜかゆるやかにカーブを描いてます。ぶらぶら歩いてみても、その謎は解けず。うまそうな下町グルメにばかり、目を奪われます。
-
平日の朝8時台、それも豪雨とあって、ひと気の少ない境内で静かにお参り。
題経寺(柴又帝釈天) 寺・神社・教会
-
柴又~金町間は単線になり、のんびりした走りで金町着。常磐線との乗り換えターミナルも、改札と乗り場が至近距離です。
京成金町駅 駅
-
常磐緩行線で千葉方面へ3駅、馬橋へとやって来ました。松戸市の副都心的な位置づけ…なのかな? 駅ビルは立派で、市役所の支所も入ってます。
馬橋駅 駅
-
しかし一歩階段を下りて、今日の目的地・流鉄の乗り場に行くと、時代がかった風景が待っていました。木造の上屋、有人の出札窓口、運賃表…新型の券売機以外、すべてがレトロです。
窓口で、1日乗車券500円なりを購入。安いように感じるけど、流鉄は総延長5.7km、終点まで乗っても200円なので、単純往復ではモトを取れません。流鉄流山線 乗り物
-
定期券は、かざすものではなく、見せるもの。自動改札機はもちろん、ICカード乗車券の導入予定もない、らしいです。なんでも進んでいる首都圏の鉄道にあって、「遅れている」ようにもこの時は感じました。
-
常磐線を走り抜けていくスマートな特急電車を横目に…
-
ピンク色の電車が入ってきました。愛称は「さくら」号。運転席の窓回りを黒く塗って窓を大きく見せるデザインなのに、黒であるべき部分もピンクに塗られてて、なかなかかわいいです。
-
車内はオーソドックスな電車。ドア挟み注意喚起の黄色テープや、ドアの開け閉めの際のチャイムなんかが、今時の都会の電車っぽくはあります。
-
まずは、終点の流山まで乗り通してみました。ところどころに畑が見えるものの、車窓のメインは新旧の住宅地。市営の住宅分譲地があるのにはビックリです。
ライバルの「つくばエクスプレス」は流鉄と地下で交差するので、姿を見せず。流鉄にとっては大打撃だったというTXの開業、市営分譲地は経営支援の一つなのかな。 -
流山駅も、うん、いい感じ。カラフルな車両が集います。
流山駅 駅
-
シンプルな駅前広場。ロータリーは、区画線で描かれているだけです。
駅前一等地には新築の戸建て住宅が建ち、ただいま分譲中。発車ベルが聞こえてから玄関を開けても、電車に間に合いそう。こりゃ買いだな。 -
流山駅周辺は、流山本町江戸回廊と称し、風情ある街並みとして売り出し中です。ただ惜しいのは、かなりの建物が建て替わっていて、街並みの連続性が失われていること。
流山本町行灯回廊 名所・史跡
-
残る古い建物は、レストランや雑貨屋として活かされています。それぞれは、とても魅力的。
-
一歩裏手に入れば、江戸川が悠々と流れていました。
江戸川 自然・景勝地
-
お酒のいい匂いが漂ってきて、試飲できないかな!?と期待高まりますが、正体は流山キッコーマンの工場。流山はみりんの産地として、長い歴史を誇るんだそうです。
まちなかミュージアムと銘打って、工場の塀に昔のみりんの広告なんかが展示されていました。流山本町まちなかミュージアム 美術館・博物館
-
庭の木々がさわやかな「杜のアトリエ黎明」。ちょっと入ってみましょう。
杜のアトリエ黎明 美術館・博物館
-
梅雨の雨に濡れた木々を眺めながら、モーニングコーヒー(400円)を一杯。バタバタな毎日で、貴重なリフレッシュの時間になりました。
オーナーの趣味でやっているような店なのかなと思ってましたが、後日調べてみたら公共の施設のようです。どうりで、商売っ気がなかったわけだ。 -
ここまで歩いてくれば、流山駅より平和台駅の方が近いです。駅前はスクランブル交差点。踏切もからんで信号の待ち時間が長いようで、10時過ぎというのに道路は渋滞気味でした。いいんです、「都会の駅前」なんてこんなものなんだから。
平和台駅 駅
-
駅前には、大きなヨーカドーのスーパー。このスーパーが存続してくれる限り、流鉄沿線に住んでいれば「食の難民」になることはありません。車社会っぽい界隈だけど、免許返納も、迷いなくできるのでは。
-
平和台駅も有人駅。流鉄は全駅有人で、改札もしっかりやってます。だからこそ自動改札がなくても、ワンマン運転で問題なくやっていけるという面もあるんですよね。そのワンマン運転でさえ、TXの開業で乗客が減ったここ十数年での話です。
-
流山行きの電車には、高校生が大勢乗り込んで行きました。終点までわずか1駅、歩いても大したことない距離。さては座席を確保したまま折り返して、馬橋方面に行く気だな…と睨みましたが、折り返し電車にそんな横紙破りはいませんでした。疑ってスミマセン。
わずか600mを高校生が電車に乗るのも、120円という驚異的に安い初乗り運賃のおかげ!? -
名前にひかれて小金城趾駅で下車。跨線橋の上に駅舎がある、いわゆる橋上駅舎ってタイプの駅です。
小金城趾駅 駅
-
(たぶん)市の歩道橋に(たぶん)流鉄の駅舎をくっつけた駅。だからか分かりませんが、駅舎には駅名を表す掲示が一切見当たりません。地元の人じゃなかったら、駅って分からないんじゃないかな。
-
唯一あったのが跨線橋の下の、ささやかな立て看板1本。駅ナンバリングの掲示を行おうとしたら駅名板そのものがないことに気付き、急きょ作った…なんて話なら面白いな。
降りた時には駅名の由来の小金城趾がどこにあるのか、案内看板の一つもないのかと思いましたが、なんだか楽しくて、どうでもよくなりました(笑)。 -
シンプルな構成の運行時刻。昼間時間帯だけフォントが異なり、減便が行われたことを察することができます。逆に言えばTX開業で乗客が激減したにも関わらず、この程度の減便に留めているということでもあるんですよね。
-
小金城趾は行き違いの駅。駅員さんは跨線橋の上にいてホームが見えないので、運転士さんが必ず出て来て、行き違い列車が入線する際の安全確認と、発車ベルの操作を行います。
ワンマン化しても安全確保に全力を注ぐ姿勢に、好感を持ちました。 -
1駅戻って、幸谷で下車。1982年に改築された駅舎ということで、どの駅よりも近代的な雰囲気です。レトロ感含みの「近代」ですが。
幸谷駅 駅
-
駅の入口に並んで、カーサ新松戸の表札。
-
流鉄直営の集合住宅を併設した駅舎です。JR南福岡駅の駅ビル賃貸に住んでいた身としては、親近感を覚えます。
-
幸谷は、JRの新松戸の駅前。JRとの乗り換え客も、馬橋よりこちらの方が多そうです。カーサ新松戸の住民も、都心行きのJRの利用がメインじゃないかなと思います。
流鉄の利用者誘致より、純粋な不動産収入を狙った集合住宅駅舎なんでしょうね。新松戸駅 駅
-
省力化に設備投資するのではなく、その分きちんと人の目で安全を守り、着実に日々の輸送を果たしていく流鉄。「時代遅れ」なんて評して、申し訳なかったと思います。これからも時代に翻弄されることなく走り続けてほしいものです。
「鉄道むすめ」だけは浮かれた感じを抱いたけど、安全にかかわることでもないし、まあいいでしょ(笑)。 -
常磐線の緩行と快速、さらに京浜東北線と山手線を乗り継ぎ、有楽町へ。日曜夕方の黄昏時のFM番組で、極めて平均的なサラリーマンが絶賛していた「東京交通会館」へ行ってみました。
ホームから見える姿は、ラジオで聞いていたイメージとは違う今風の建物。1965年築というから、大規模な改修が入っているんだろうと思います。有楽町駅 駅
-
さすがは有名な駅の駅前ビル。人の流れが途切れません。パスポートセンターがあるので、都内の人にはおなじみの場所ではあるそうです。
東京交通会館 名所・史跡
-
階段のモザイク画、きれいだな~
-
ビルの内部の改修も、かなり手が入っているよう。自治体のアンテナショップも気合いが入っていて、場所によってはあまり古さを感じさせません。
-
しかし老舗のテナントは、昭和の薫りを強く残していています。
-
いくら共用部を改修したところで、強い薫りは周囲をも昭和に染めているように感じられました。
-
安部礼司イチオシの中華屋さんは、行列のできる人気店だったんですね。正午前だというのに、昼休み終わりまでに食べられる気がしません。
-
でも他のお店のラーメン&チャーハンも、正統派の東京のラーメン屋って感じでうまかったですよ。
-
展望テラスは、新幹線ビュースポット。真横を通っていく新幹線は迫力満点。頻繁に走って来るので、見ていて飽きません。お弁当買ってきて、ここでランチというのもいいなあ。
-
さあ、ぼちぼち時間です。都バスに乗って、いつもの築地へ。今日もこれから、がんばるべ。
築地市場駅 駅
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
もっと見る
柏・流山(千葉) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
53