メルチャリで巡る美野島商店街と、変わりゆく天神

2019/06/24 - 2019/06/24

　月１回の博多への所用。育児中の身としては貴重なお出かけのタイミングで、今回も福岡市内の気になる場所を、超駆け足巡ってみました。

エリア 福岡

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 3.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 私鉄

　上り西鉄電車を平尾駅で下車。福岡天神から３駅目の、まだまだ「都心」といえる場所にある駅です。停車するのは普通電車のみ。
　そしてこの駅、福岡に２つある「駅ビル一体型賃貸マンション」の１つでもあります。毎日の通勤で雨にぬれず電車に乗れて、超便利。場所柄、お家賃も高めです。

西鉄平尾駅 駅

　３階まではテナントも入っているものの、医療機関や癒しのお店が中心。この点は、スーパー、書店、クリーニング店など、日ごろ使いの店が揃うＪＲ南福岡駅の賃貸マンションの方が便利です。

　平尾駅近くのマンションから、「メルチャリ」にライド。１分４円という激安料金で好調を続ける、福岡都心部のシェアサイクルです。
　親会社のメルカリが撤退との報道がありましたが、別会社が運営を続けるとのことでまずは安心。これを機に、もっと攻めのサービスに出てほしいです。

レンタサイクル 乗り物

　６月も末になろうというのに、九州北部は今だ梅雨入り前。夏のような、というか、夏そのものの陽射しが早くも降り注ぎます。

那珂川 自然・景勝地

　青空の下、那珂川を渡れば…

　美野島商店街です。博多でも庶民的な商店街として知られていますが、近くに鉄道路線がないこともあって、今まで来たことがありませんでした。

美野島商店街 名所・史跡

　はみだし感が、なかなかすごい(笑)。日中は歩行者天国なので、さほど問題はなさそうです。

　商店街そのものもだけど、分かれる脇道の細さも、かなりのもの。

　角のかどや、いい味出してます。

　ただポツポツと駐車場に変わっているところも見られ、商店街全体が好調というわけでもなさそう。福岡の都心回帰の傾向はまだまだ続きそうだし、新たな住民も取り込んでいってほしいな。

　博多バスステーションのポートに返却。平尾で借りた時点ではポートの自転車が出払っていて、「ここまでライドしてくれれば10マイルサービス」に乗っかりました。
　実際に来てみれば４台もたまっていて、同じ時間帯に同じサービスを受けた人があと３人もいたことに驚きです。メルチャリ、すっかり根付いてきてます。

　博多で用事を済ませ、再びメルチャリを借りて今度は天神方面へ。動輪が置いてある公園に出てきました。
　公園の名は出来町公園、そして動輪には「九州鉄道発祥の地」の文字。ここが初代の博多駅の場所だったんですね。

出来町公園 公園・植物園

　のびのび青空が広がる、大博通り。真ん中に都市型ロープウェイを通す構想が具体的に進んでいたのですが、政争の具にされてしまい、撤回されたのは残念です。楽しい景観に期待してたんだけどなあ。

大博通り 名所・史跡

　もう山笠の季節ですたい。

　天神中央公園の那珂川側では、新たな建物が建設中。小倉の勝山公園に続く「PARK PFI」の制度を活用した、水辺のカフェです。
　公園内での収益施設を認める代わりに、収益の一部を公園整備に活用する新しい制度。西鉄が整備主体に選ばれ、鋭意整備中です。

天神中央公園 公園・植物園

　そのまま大名までライドして、Fukuoka Growth Nextにやって来ました。旧大名小学校の校舎を活用した、スタートアップ支援施設です。

　この５月末に、再度リニューアルが実施されたばかり。外壁改修は続いてますが。

　塀が壊され、前の歩道が広くなりました。門扉だけは残され、小学校だった時代を伝えています。

　ポップなfgn.の壁と、重厚な階段が好対照。

　エントランスには傘のシェアサービスと、モバイルバッテリーのレンタルサービス端末を設置。メルチャリも合わせて、シェアビジネスを一カ所で体感できます。

　館内は昔なつかしい学校の雰囲気を、色濃く残します。

　立ち飲みバーの「awa bar」は、外来者も利用OK。昼酒もいいなあと思って入ってみたら、昼はコーヒーショップとして営業してるんだとか。
　喉はアルコールモードだったけど、しょうがないのでアイスコーヒーをさっぱりと飲み干しました。

　そしてfgn.の裏手では、学校跡地の再開発が進行中。リッツ・カールトンホテルを中心とした、複合施設になるんだそうです。ここの整備にも、西鉄が参画してます。

　天神へ戻ってきました。「天神ビックバン」と称する再開発が、いよいよ動き出した天神。さまざまな変化が始まってます。
　交差点のシンボル的存在だった「福ビル」こと福岡ビルは、この３月末で閉鎖。屋上のしばふビアガーデンと「カキ小屋」も、追憶の彼方です。福岡西方沖地震ではガラスが落下したことも、強烈な印象に残ってます。

福ビル しばふビアガーデン グルメ・レストラン

　天神コアは来年３月末で閉館ということで、今年が最後の夏バーゲン。かつては鉄道書を豊富に扱う紀伊国屋書店が入ってたので、男子高校生だった僕にも身近な存在でした。
　解体後は福ビルと一体的に西鉄が再開発を行い、巨大複合施設に生まれ変わる予定。やっぱり天神は、西鉄が夢を描く街です。

天神コア ショッピングモール

　まだまだ新しいビルというイメージがあるイムズも、2022年3月には閉鎖され、建て替えの予定。オープン当時はショールーム中心で、モノを「売る」のではなく「見せる」ビルということが、幼心に衝撃でした。
　見慣れた風景が消えるのは寂しいけど、時代の目撃者になれるのは喜びでもあります。これからもタイミングを見つけて、足しげく訪ねてみたいです。

イムズ ショッピングモール