2019/06/21 - 2019/06/22
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アジア好きの晴れおじさんさん
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今年は、作家・太宰治の生誕110年に当たるとのこと。多くのファンが自らの思春期の記憶と重ね合わせて思い浮かべる太宰治は、津軽の生まれで、小説「津軽」は、私も大好きな作品。
その「津軽」を少し追体験して見たくなって、大人の休日倶楽部パスを使って、弘前市と五所川原市に行って見ました。
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翌朝、弘前駅から「リゾートしらかみ」で五所川原に向かいます。
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座席の間隔がとても広くて快適。
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車窓から津軽平野の水田を眺めること約40分で
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五所川原駅に到着。
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津軽鉄道に乗り換えます。
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車両は、たったの1両。
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太宰治生誕110年のエンブレムが付いています。
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車両の中にも特別の飾り付けや年表の掲示がなされています。
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同上
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同上
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車掌さんから切符を購入。金木まで550円。
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十数人の客を乗せて発車。
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窓の近くに太宰の短編「海」を掲載したカードが置いてあって
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途中、アテンダントの女性が津軽弁のイントネーションで朗読するサービスがありました。独特の抑揚が実に心地よい。
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その後、金木の観光マップが配られて、主な見どころへの所用時間などの説明があり、散策に向けて準備万端。
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30分弱で金木駅に到着。
細かい雨がパラついて来たけれど、私は晴れおじさん。何とかもってくれるでしょう。 -
3分ほど歩いて、「太宰治疎開の家」。
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立派な庭は斜陽館の庭と続いているとのこと。
もともとこの建物は斜陽館の離れで、後にこの場所に曳家で移動したとのことでした。 -
内部
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太宰が病床の母親と対面した部屋
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太宰の書斎
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太宰は、疎開中、この部屋で沢山の作品を書き上げたとのこと。
そのうち、「パンドラの匣」、「親友交歓」、「トカトントン」などは、私も、大学時代に読んだ記憶があります。もっとも、どれほど理解できていたかは疑問ですが……… -
洋室
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太宰16歳の時のこの写真は、この部屋で撮影されています。
疎開中、訪ねてきた文学青年たちと語り合ったのもここだとのこと。 -
さらに4、5分歩いた先に、
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太宰の生家「斜陽館」が、どっしりした姿で佇んでいました。
ついに、ここまでやってきた! -
土曜日ということもあって、かなりの来訪者がある様子。
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奥の蔵では、生誕110年記念イベントで、朗読会が開催されています。
時間に余裕がないので、さわりだけ聞いて、母屋に戻りました。 -
板の間
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太宰治誕生の部屋
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茶の間
左隣の座敷では、茶会が開かれていました。 -
仏間
太宰の「津軽」に、「金木の生家に着いて、まづ仏間に行き、嫂がついて来て仏間の扉を一ぱいに開いてくれて、………」とあったけれど、想像以上に立派。大地主の権勢が偲ばれます。 -
仏間から見た庭
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二階の洋間
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そして、二階の金襖の和室。
太宰の「津軽」に、「私はジャンパー姿のままで二階に上って行った。金襖の一ばんいい日本間で、兄たちは、ひっそり酒を飲んでいた。」とあるので、どんな部屋か見て見たいと思っていたけれど、修復したのか、少しも傷んだ感じはない。当時の雰囲気がそのまま残っているように思われます。 -
別の和室の襖絵も、実に素晴らしい。成金趣味でない、高尚な雰囲気が漂います。
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青森ヒバで作ったという階段は、実に重厚で上品。誰が撮影しても絵になりそう。
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文庫蔵
沢山の展示物がありましたが、撮影禁止。 -
さて、斜陽館の雰囲気を存分に味わったところで金木駅に戻り、二階の食堂で「しじみラーメン」の昼食。
楊枝を使って身もすべて平らげて、午後の観光に向かいます。 -
もう一度、気動車に乗って1駅先の「芦野公園駅」へ
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芦野公園駅は無人駅で、隣に旧駅舎が喫茶店として営業中。
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柱に駅名看板が残っています。
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現駅舎の改札口。
「津軽」に「やがて金木を過ぎ、芦野公園といふ踏切番の小屋くらいの小さい駅に着いて、(中略) 若い娘さんが、大きい風呂敷包みを二つ両手に下げて切符を口に咥へたまま走ってきて、」とある、その情景が頭に浮かびます。 -
踏切を渡って芦野公園へ
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太宰治の文学碑
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碑文は、太宰が好きだったベルレエヌの言葉
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太宰治の銅像
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顔のアップ
太宰が見たら「もう少しいい男に作ってくれないか」と言ったかも。 -
1時間ほど公園を散策した後、切符を買いに旧駅舎「喫茶 駅舎」へ。
中には、切符売場の窓口が残っていて、 -
駅長などの看板も飾ってありました。
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切符はレジのところで買うようになっていて、女性店員が、目の前でパチンと鋏を入れてくれました。
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気動車内で、アテンダントに今後の予定を訊かれて「五所川原を観光します」と答えたら、観光マップをくれました。親切が身に沁みます。
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マップを持って五所川原の散策を開始。
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すぐ先に太宰治の叔母さんの蔵が残っていて、看板が立っていました。
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これが蔵。時間がないので外観のみ撮影。
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アテンダントお勧めの「立佞武多の館」へ
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立佞武多は、圧倒されるほどの迫力
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同上
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機会あれば、8月の本番も見て見たい。
ちなみに、立佞武多は「たちねぶた」でなく「たちねぷた」と読むのだそう。 -
ギャラリーでは、太宰治展を開催中。撮影禁止でしたが、人が少ないのでじっくり観覧することが出来ました。
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一旦、駅に戻り、観光案内所で岩木川の乾橋(いぬいばし)の場所を教えてもらって散策を再開。10分ほどで着きました。
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「津軽」に「子供の頃、叔母に連れられて、この河原に何度も来た記憶があるが、(中略) いま見てもやっぱり同じように、長い橋だ。」とあったので、一度見てみようと思ったのですが、
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橋は架け替えられているものの、確かに長く、
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中程まで進むと、ゆったりとした岩木川の流れを見ることが出来ました。
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さて、「太宰治の津軽」を歩いた2日間、何とか天気ももってくれて、充実した旅となりました。
天才作家「太宰治」氏に改めて敬意を表し、この旅行記を捧げます。
完
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太宰治の津軽
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