2019/05/11 - 2019/05/11
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AandMさん
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エーゲ海クルーズでエフェソス遺跡の見学ツアーに参加しました。エフェソス遺跡はトルコのクシャダス港の北方30kmの場所にあり、港から観光バスに分乗して遺跡を訪問しました。ローマ時代に建設されたケルスス図書館や大劇場跡などがあり、遺跡群は2015年に世界遺産に登録されています。エフェソス遺跡への入口は北門と南門がありますが、通路が下り坂になっている南門から入場して北門を出るように見学が組まれていました。陽射しが強い中での遺跡見学で途中休憩場所もありませんので、下り坂は助かりました。
エフェソス遺跡は丘に囲まれた長閑な場所にありますが、多数の観光客で一杯でした。大型クルーズ船を降りた数百人以上の観光客が一時に遺跡を訪問したためです。10人から30人程度のグループに分かれ、それぞれガイドさんの説明を聞きながら遺跡見学をしました。日本からの参加者が多く、日本人ガイドさんが案内をしてくれましたので、我々も混ぜて頂きました。
クシャダス港に帰る途中で、観光バスは革製品ショップとお土産品店にも立ち寄りました。ただ、このお店立寄りは余分だったように思います。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- オーストリア航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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5月11日
クルーズ船がトルコのクシャダス港に到着しました。大型船も接岸できる大きな港です。午前8時過ぎですが、天気は快晴です。 -
下船すると、トルコの人達が伝統衣装で歓迎してくれました。
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港に10台程の観光バスが待機していました。日本からの参加者が多かったので、日本人用の専用バスが準備され、バスでは日本から団体さんを引率してきた添乗員さんが説明してくれました。我々はこのツアーには個人参加で、本来なら英語のバスに乗車予定でしたが、混ぜて頂きました。
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30分程走って、エフェソス遺跡の南口パーキングに到着しました。周辺にはお土産店やレストランがありました。
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「遺跡内にトイレは無い」と添乗員さんの説明がありました。遺跡入口にある唯一のトイレで行列ができていました。利用代金、2トルコリラあるいは0.5ユーロと表示が出ています。
トルコ通貨はリラですが、ここではお土産店も含めてユーロも扱っていました。トイレにトルコ国旗が掲げられています?? -
南入り口前に「正真正銘の偽物時計があるよ」と看板を掲げたお土産店がありました。時計だけでなく、手芸品などのお土産品も売っていました。注意を引き付ける面白いキャッチフレーズだと思います。
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入り口は、自動改札になっていました。バーコード付きのチケットをセンサーにかざすと、バーが開きます。
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入場チケットです。
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中に入ると、遺跡がゴロゴロ目に入りますが、見ただけでは何なのか分かりません。ガイドさんが「ヴァリウスの浴場跡」であると教えてくれました。ローマ時代に造られ、浴場好きのローマ人気質が伺えます。
ヴァリウスの浴場 史跡・遺跡
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浴場跡の前方は広場のような場所に沢山の礎石が転がっていました。「公営アゴラ遺跡」です。エフェソス遺跡に2つのアゴラ、公営アゴラ(State business agora)
と商業アゴラ(Commercial agora)がありますが、こちらは公営アゴラで町の集会や会議などが行われたところです。
エフェソスは上下水道施設が充実していたことでも知られています。広場に積み上げられている茶色のパイプは、水路建設で使われていたものです。公営アゴラ 史跡・遺跡
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遺跡内を進むと、所々にパネルがあり、トルコ語、英語、ドイツ語で遺跡についての説明がありました。このパネルでは「オデオン」は半円形状の観客席がある小劇場で、コンサート、劇、会議などで使用された、建設はAD100-150年頃、といったことが書かれていました。
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オデオンです。大理石の階段があり、1500人程度を収容できた屋根付きの劇場です。現在は、屋根や柱はなく、階段状の席が残っているだけです。
オデオン 史跡・遺跡
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大理石の見事な柱が立っていました。
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柱上部の彫刻には、ギリシャ文化の影響が見られるように思います。2千年以上の長年の風雨に耐え、よくぞ残っていると思います(レプリカかも知れませんが、---)。
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「市公会堂, Rhodian Peristyle and Prytaneum」の遺跡です。大理石柱の一部が明らかに補修されていますので、一部だけが2千年前の形を留めていることになります。遺跡見学では全てが古代のものと思いがちですので、注意しながら見学することも必要だろうと思います。
市公会堂 (プリタネイオン) 史跡・遺跡
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「市公会堂」の説明パネルです。この建物はアウグストス帝の時代(27BC-AD14)に建造され、市政の機関が置かれ、大部屋では晩餐会なども開催されたことなどが書かれています。
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「メミウスの碑、Memmius Monument」で、統治者スーラ(Sulla)と父および祖父が彫り込まれています。スーラの功績を讃えてアウグストス帝の時代(27BC-AD14)に建造されたものです。スーラはエフェソスのローマ人達にとって英雄だったそうです。
ただこの碑を作ったのはスーラの孫メミウス(Memmius)ですので、歴代続いた自分の家系のエフェソス統治を誇って建造しただけのような感じもします。メミウスの碑 史跡・遺跡
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沢山の人が集まっている場所は「ドミティアヌス神殿、Temple of Domitian」です。この神殿は2階建てで、ローマ皇帝ドミティアンを祀る目的で建てられたものです。ローマ皇帝の許可を得て建設されたもので、当時、皇帝から建造許可がでることはエフェソスにとって大きな名誉だったそうです。現在は柱と礎石が残っているだけです。
ドミティアヌス神殿 史跡・遺跡
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「ニケのレリーフ」はクレテス通りの脇に置いてありました。勝利の女神ニケのレリーフは、ヘラクレス門に飾られていたのですが、落下したのでこの場所に置かれているそうです。レリーフ周辺は壊れていますが、女神の姿細部がしっかり残されている見事な彫像だと思います。
ニケのレリーフ 史跡・遺跡
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図書館建物に繋がるメーンストリートのクレテス通りは、沢山の観光客で一杯でした。
クレテス通り 史跡・遺跡
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道沿いに置かれている大理石の彫刻、芸術的で見事だと思います。
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大理石の見事な柱が所々に建っていました。でも地震があれば倒れそうです。
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トルコでは時々大きな地震もあったそうですが、よくぞ地震に耐えて残ったと思われる「トラヤヌスの泉、Fountain of Trajan」建造物です。皇帝トラヤヌスを讃えて西暦104年頃に作られた泉で、20X10mの大きさで周囲には彫像と柱が立っていたそうです。
トラヤヌスの泉 史跡・遺跡
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「ハドリアヌス神殿、Temple of Hadrian」で、クレテス通りにある建物の中で最も保存状態が良くて美しい建物です。紀元128年にアテネから皇帝ハドリアヌスがエフェソスを訪れたのを記念して紀元138年に建造されています。
ハドリアヌス神殿 史跡・遺跡
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公衆トイレの遺跡です。一見でトイレであることが分かります。
公衆トイレ跡 史跡・遺跡
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ただトイレの大理石は新しいので、多分、再現だろうと思います。隣との距離が近すぎますが、この距離感、ローマ時代の標準なのでしょうか?
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遺跡の中のあちこちで猫を見かけました。古代ギリシャ文字が刻まれた大理石の上で寝そべっています。暑いし、食べ物も無さそうなのに、なぜ猫が多いのか、不思議です。
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エフェソス遺跡の顔「ケルスス図書館、Celsus Library」はクレテス通りを下った所にドーンと立っていました。紀元125年に建造され、ケルスス(Gaius Julius Celsus Polemaeanus)の墓所も兼ねた建物です。ケルススはエフェソスを含めたローマ帝国アジアの統治者です。
図書館には12000巻ものパピルス図書が保存されていました。ローマ帝国は、エフェソス以外にもアレクサンドリアやペルガモンにも大きな図書館を建造しています。ケルスス図書館 史跡・遺跡
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図書館に設置された大理石像です(レプリカ)。
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図書館には「知恵 wisdom (Sophia), 知識knowledge (Episteme), 知性intelligence (Ennoia) and 勇気valor (Arete)」を象徴する像が設置されていますが、いずれもレプリカです。オリジナル像は、ウイーンのエフェソス美術館( Ephesus Museum in Vienna)にあるそうです。エフェソス遺跡の発掘調査を行ったドイツ人考古学者オットー・ベンドルフ(Otto Benndorf)が19世紀後半に設立した美術館で、エフェソス関連の沢山の遺物が展示されているそうです。
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図書館内部ですが、それほど広くはありません。
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エフェソスの遺跡は、20世紀になって再建されています。再建の状況が図書館の設置パネルで説明されていました。
現在、我々が目にする図書館の大部分は、工事によって再現されたものであることになります。 -
図書館裏手は二重の壁になっていました。空調設備の無かった古代において、図書館で保存されている蔵書を守る工夫の一環であった、と説明されていました。ローマ人の素晴らしい知恵の一端を見た思いがしました。
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図書館の横にあった商業アゴラ(Tetragonus-Agora, The Commercial Market)です。BC3世紀頃の建造で、アウグストス帝の時代(28BC-AD14)に整備が進められています。エフェソスの商業活動の中心広場で、公営アゴラより遥かに広いアゴラです。
商業アゴラ 史跡・遺跡
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商業アゴラ横のマーブル通りです。大理石が敷き詰められているので、マーブルの名が付いているのでしょうか。図書館と大劇場を繋いでいるメーンストリートです。
マーブル通り 史跡・遺跡
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マーブル通りで、商業アゴラ側にある大理石に足形がありました。この足形は娼館への入口を示したものだそうです。エフェソスの港に上陸した船乗りたちも利用した、とガイドさん説明がありました。図書館の隣に娼館があるエフェソスの町、珍しいと思います。
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大劇場(Theatre)は25000人収容でき、ローマ帝国で最大規模だったそうです。訪問時は修復作業が進行中でしたが、中に入って見学することができました。紀元前1世紀に建造され、ローマ帝国時代に拡張されています。
演劇、歌、集会、宗教儀式、そしてローマ時代には剣闘士の戦いや猛獣との戦いの場として使用されたとのことです。ローマ人は、浴場や大劇場などの楽しみの場をとても大切にしていたことが分かります。大劇場 史跡・遺跡
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大劇場の説明パネルです。
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エフェソス遺跡は説明パネルや方向を示す標識が充実しています。
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エフェソスの港に向かう大通り、アルカディア通り(別名、ハーバー通り)です。前方がエフェソスの港ですが、現在は土砂が堆積して海が遠ざかり、港はありません。
アルカディアン通り (ハーバー通り) 史跡・遺跡
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ローマ時代はエフェソスの港に到着し、アルカディア通りを数百メートルを進むと大劇場が目に入ったと思われます。前方が大劇場(The Great Theatre)です。
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エフェソス遺跡の北側出口です。
エフェス遺跡 史跡・遺跡
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出口をでると、沢山のお土産物店が並んでいます。添乗員さんによれば、この辺りのお店は価格が高め、とのことでした。
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広場で待機していたバスに乗ります。日本人専用バスで、Japaneseの文字が書かれています。
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バスは5分程走って大型ショップの前で、停まりました。子羊の革製品のお店せでした。店内は空調が効き、お茶のサービス、そして革製品のファッションショーがありました。その後で、お店でのショッピングとなりました。
数名の日本のご婦人が10-20万円もする子羊の革製ジャケットを購入されていました。国内での購入に比べ半額程度とのことでしたが、高価な品をパパッと購入されたのには驚かされました。多分、お金持ちの方々だったのでしょう。Kircilar Leather Art 専門店
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革製品ショップの隣に立派なお土産店があり、案内されました。
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売られているのは、お菓子や食材で、遺跡入り口付近のお店で売られている品々に比べ遥かに高級品です。
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日本語で商品が紹介されていました。
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トルコ製の高級オリーブオイルです。
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同じ品を4個購入すると、無料で1個提供します、と購買を誘っています。
このお店ではトルコ語の他、英語と日本語が使われていましたが、中国語や韓国語は見当たりませんでした。日本人の訪問者が多く、韓国や中国人の訪問者数はまだ多くないのではないかと思います。
今回参加したエーゲ海クルーズのツアーでは、ギリシャ語、英語、日本語用のバスはありましたが、中国語や韓国語はありませんでした。ヨーロッパのあちこちで騒々しい中国人団体を沢山見かけましたので、エーゲ海クルーズで中国語ツアーができるのも時間の問題かも知れません。 -
お土産店にあまり関心はなかったので、我々にとって立ち寄りは余分であったと思います。1時間程損をした感じでしたが、バスはクシャダス港に向かって走り始めました。これは途中で見かけたセルチュク・エフェソス空港です。セスナなどの小型機専用の小さな空港です。
エフェソス遺跡訪問の最寄りの空港は、北方約60kmのイズミールにあるアドナン・メンデレス空港が旅客機用に空港で、船客用の玄関口となっているクシャダス港とともに観光客の受け入れを担っています。 -
クシャダスの町に戻ってきました。港付近のレストランや免税店もあるショッピングモールのような施設もありました。トルコ絨毯や民芸品などが売られていましたが、結構立派な価格が付けられています。
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クシャダス港の入り口にあるクサダス城(Govercinada Castle)です。港の守として1242年に建てられていた砦がオスマントルコ時代の16世紀に城として改修されたものです。現在は博物館になっています。
ギュウェルジン島 ビーチ
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クルーズ船に戻ります。その前に出国審査やセキュリティーチェックがあります。クルーズ船客は身分証明を兼ねたカード提示だけでOKで、通常の出国審査で要求されるパスポートは必要ありませんでした。セキュリティーチェックも、空港などに比べてシンプルです。優遇(というより信頼)されている感じです。
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セキュリティーチェックを済ませて、岸壁を進み、クルーズ船に戻りました。この後、クルーズ船は夕方にクレタ島のイラクリオン港に到着予定です。クノッソス宮殿遺跡の見学ツアーに参加します。
半日程のエフェソス遺跡観光でした。遺跡は沢山の訪問者でとても混みあっていましたが、ガイドさんが要領よく案内をしてくれたので、図書館、劇場そして神殿などの見所をほぼ漏れなく見学できたと思います。自主行動で案内地図やグーグルマップを見ながらの観光では、もっと苦労したのではないかと思います。ツアー参加の遺跡見学は、効率的で正解でした。
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