2019/05/17 - 2019/05/18
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鯨の味噌汁さん
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5月17日、金曜。本日も快晴だ。
午前6時にクラクフの宿を這い出て、ブロツラフ行きのバスに乗り込む。
ブロツラフ郊外のシフィドニツァとヤヴォルの木造平和教会を見て、そのあとドイツ国境に近い陶器の町・ボレスワヴィエツまで行きたい。ダメだったら途中の町でホテルを探す。
二つの教会へのアクセスは、ネットで調べてもよくわからない。
地球の歩き方にはそれぞれ「ブロツラフから1日1~4本のバスが出てる」としか書かれていない。1本と4本って、エライ違いなんだけどなー。
いざとなったらタクシーをチャーターするしかないな、と腹をくくる。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
午前10時、ブロツラフ着。ここで乗換だ。
バスターミナルを出て通りをウロウロし、ネットの口コミを頼りに、なんとかシフィドニツァ行きのミニバスを探し当てる。
ドライバーの色っぽいお姉様にシフィドニツァ木造平和教会の写真を見せると、これでいいのよー、とニッコリ頷く。
このバスを使う外国人は、みなさま教会目当てなんだろう。 -
田舎道を50キロほど走り、シフィドニツァらしい町に入ったところで、色っぽいお姉様、および周りの乗客が
「次で降りろ」
と一斉にアドバイスしてくれる。おおお、なんか親切だぞ。
バス停を降りて標識を頼りにとぼとぼ10分歩くと、前方に教会の門が見えてきた。 -
観光バスが停まっているから間違いない。やれやれ、やっとたどりついたわい。
で、教会に入ったら日本人の団体さんでいっぱいだった。胸に「旅×語」のワッペン。
ワシもそうだけど、木造教会ってどこか日本人の琴線に触れるんだろうなぁ。われわれは木の家に住んで、木の食器を使う民族だ。 -
実際に中に入ると、その規模の大きさと作りの細かさにびっくりする。火事にも戦争にも耐えてそろそろ400年だそうだ。
木が息をしてる気配がする。地元の方に守られてここまで来たんだろう。まさに村の鎮守さまだ。 -
庭に出て一服してると、ツアーのおばさまと目が合い、「日本人ですか」「さよです」しばし懇談。
「ひとりでいらしてるんですか」
あい。団体行動できんです。(⇒いばるなよ)
「タクシーですか」
クラクフからバス乗り継いで着きましたの。このあとはわからんけど。 -
イチオシ
ほかに白人の団体さんもいて、敷地内は押すな押すなの大盛況であった。
よって古朴ではあるけれど、
「毒蝮三太夫が巣鴨駅前から中継でお送りしました、スタジオにお返ししまーす」
みたいな雰囲気を醸し出す世界遺産・シフィドニツァの木造平和教会である。 -
このあとはヤヴォル行きのバス停を町中で探す。
地図で見ると小さな町なのでバス停なんて三つか四つだろう、とタカをくくっていたのだが、歩いてみると広い。まるでわからんちんだ。
とゆうわけでムダな抵抗はやめ、タクシーに切り替え。駅前まで歩き、止まっていたタクシーに順番に声をかける。
ひとりめ、ふたりめはワシの顔を見ただけでパスされる。(凶相だからではなく外国人だからです)
三人目のオヤジが片言の英語を解した。筆談を交え、交渉。
「ヤヴォルまでいくらでっか」
「150ズロチ」
高い高い、まけれまけれ。
「じゃあ100」
…ったくもう、あっさり下げないでよ。値切り甲斐がないんだからもう。
でも35キロって書いてあるからそんなもんか。
それに往復70キロだとガソリン代もバカにならんだろう。(⇒ガソリンは物価に比べ高い。160円前後)
とゆうわけで100ズロチで握手。オヤジはニコニコしてるから、太客なんだろうと思われる。 -
タクシーは野道をすんどこ40分ばかり走って、ヤヴォルの木造教会にさっさとたどり着く。
やっぱタクシーって楽ちんだぞ。(⇒当たり前田のクラッカー)
でもって、こちらの教会は一転ガラガラなのだった。
ブロツラフから離れてるから、ツアーのコースから外れているのかも。
緑の中に建つ白壁がうつくしい。
教会自体が樹齢を重ねた老木にも見えてくる。なんかホッとするぞ。 -
イチオシ
大いに満足して、さて、と時計を見ると、まだ14:00だった。
google mapで調べると、鉄道の乗り換え一回で今日中にボレスワヴィエツまで行けることになっている。
よし、じゃあ行こう! -
汗をかきかきヤヴォル駅まで歩き、電車を待ちながら、途中で買ったパンをかじる。
16:10、15分遅れで電車がきた。
途中で一回乗り換え、18時、無事ボレスワヴィエツ着。 -
駅からとぼとぼ歩き、一番近いホテルに飛び込んで旅装を解いた。
…やれやれ、せわしない一日だったわい。 -
ここまで来たら国境を越えてドイツ・ドレスデンも近い。
今回はポーランドだけのつもりだったけど、ひょっとして行けるんじゃないのか。
ネットで調べると、鉄道の便はないが、バスが17:55にドレスデンに出ていた。
朝、ドレスデンからワルシャワに戻るバスもある。
と、ゆうことは、ドレスデンに夜入って、二泊してワルシャワに戻れるとゆうことだ。
ガイドブックも何も持ってきてないけど、ドイツなら何とかなるだろう。
その場で決断し、バス会社のサイトでチケットを購入した。 -
明けて5月18日、土曜。快晴。
ボレスワヴィエツは陶器の町だ。最近日本でも人気があるそうな。
配偶者も出発前、「お土産はボレスワヴィエツね」と、珍しく餞別をくれたっけ。(5000円) -
すると朝、彼女からLINEが入る。
珍しいこともあるもんだ。
開いてみたら、花柄の陶器だった。
これは一体、何の謎かけか。
とりあえず電話してみる。
ポーランド午前6時、浦和は午後1時。
「今、デパートにいるの。ポーランド展やってるのよ」
亭主がポーランドで、女房がデパートでポーランド展。へんな夫婦。
「ボレスワヴィエツ陶器も売ってたんで、私の好みの柄を送りました」
なんじゃそら。
今その町なんすけど。GPSで見張ってるんかい。
しかも5000円で堂々の柄指定まで。
そそそ、そんな子に育てた覚えはありません! -
「…気に入ったのがあれば、そっちで買えばいいじゃん」
「だって高いのよー、箸置きが一個千円もするのよ」
箸置きってなんだよ。
ほんとにボレスワヴィエツなのか。安心のメイドインジャパンじゃないのか。
とゆうわけで、首をひねりつつ町に出撃。
古くからの陶器の町で、旧市街はこじんまりとまとまって美しい。
無料で入れる陶器博物館もあるぞ。 -
駅の北側に窯元の直売所が集まっているので、そこまでせっせと歩く。
快晴だけど空気は乾いているから爽やかだ。
やがて通りの右側に直売所が並ぶ一画に出た。駐車場には近在の国のナンバーが止まっている。
お店を片っ端から見て歩く。
彼女の希望はバターケース・スプーン・卵立て・それに箸置き。ワシは普段使いの皿を何枚か選びたい。 -
浦和の食器棚には、二人で旅行のたびに少しづつ揃えた食器が並べてある。
12年前最初に行ったポルトガルの食器も大切に使っている。
大事な大事な旅の思い出だ。
予想通り、箸置きはどこの店にもなかった。(普通ないよ)
結局5軒の窯元を回り、
・大皿3枚
・小皿4枚
・バターケース、卵立て、スプーン
あとで空港で計ったら陶器だけで7キロだった。これだけで機内持ち込みオーバーだ。ボレスアヴィエツって、重いのである。
やむなくスーツケースを追加で買った。
さらには新聞も買い込み、くしゃくしゃ丸めて緩衝材にした。 -
旧市街に戻り、広場に面した気持ちのいい席に座る。
ビールをいっぱいだけいただき、カツレツなんぞを食う。
よく晴れた土曜日の午後、家族づれや恋人どうしがくつろいでいる。
ポーランドの田舎町、いいなぁ。
やっぱりきれいな女性が多い。マッサンのヒロインによく似た、小柄なお母さんが子供をあやしている。 -
17:00、たらたらバスターミナルに移動。やがて、前夜予約したバスは時間通りにやってきた。
追加料金を払うと一番前の席を指定できるので、「1A」、つまり最前列左を取っていた。 -
が、なぜだかそこに、大き目の肉まんが二つドスンと座っているのであった。
そんなバカな、と目をゴシゴシすると、肉まんではなく、悪夢のように太った白人の母娘であった。だがどう見ても肉まんだ、ホカホカ湯気が出てるし。割ったらひとつはあんまんか。
チケットを示し、ここはワシがリザーブしてる、と告げると、ふたつの肉まんはしばらくブーブー言っていたが、ドライバー氏がなんかゆうと、のそのそ、悲しそうに移動するのだった。 -
ドレスデンまでは2時間ちょい。
長めのトンネルを越えると、国境の表示があって、そこからがドイツだった。
20:00、ドレスデン着。
前夜に予約したホテルは、中央駅の南、トルコ移民街に建つ、古びたアパートメントだった。
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旅行記グループ
時計回りのポーランド
この旅行記へのコメント (6)
-
- keiさん 2019/06/10 10:22:04
- 大好物だらけ♪
- 『木が息をしてる気配がする。』
うわぁぁー、いい意味でトリハダです。
表現も素敵ですし、教会のその場の雰囲気を
その言葉で全て言い得てますね!
確かに木の文化に暮らす私たちには落ち着きの空間に
感じられるのでしょうね。特に教会という安心な場では。
古びた木造の図書館とか薄暗いバーとか
妙に落ち着きますもん。
ボレスワヴィエツの陶器は日本でも大人気ですよね。
女子好みのかわいらしさだし。
よく売られていますが、たまに偽物も。。。
そういえば百均のセリアにも柄を真似たやつが
売られていました。
奥様のリクエストに応えて奔走する鯨さんはやさしいな♪
箸置きはいささか難題ですが・・・。
もしかしてフォークなどを置くカトラリーレストとして
売っているかもです。
たくさんお土産買われて羨ましい☆☆☆
あれこれ迷って買うのって楽しいですよね!
で、奥様には気に入っていただけましたか?
バターケースって珍しいな。
きっと高価な物でしょうね。
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2019/06/10 22:42:19
- RE: 大好物だらけ♪
- kei さん、
いつも暖かいお手紙ありがとうございます。
> うわぁぁー、いい意味でトリハダです。
うんうん、いつもおぞましい鳥肌ネタ提供してるだけに。
たまにあるこの落差、いかにせんとや。
でもね、行ってよかった木造教会。
なんか自分が木の中に住む昆虫になった気分。
心地よかったです。
> ボレスワヴィエツの陶器は日本でも大人気ですよね。
> よく売られていますが、たまに偽物も。。。
> そういえば百均のセリアにも柄を真似たやつが
> 売られていました。
100均!…ワシも雑貨屋で見ました。
日本製をポーリッシュって売ってた。
そらないだろうと。
バターケースはね、わりとどこにもありました。
そんなに高くなくて。1500円くらい。
オミヤゲにちょうどいい値段でした。
箸置きはどこにもなかった(笑)。
陶器のオミヤゲは好きなの。
割れるから入れ替えあるし。
棚に、旅先のお皿が収まって、順番に出番を待ってる様子は、悪くありません。
使うたびに思い出すし、この陶器たちはワシが死んだ後も使われるんだろうなー、なんて思うの。
「これ、鯨ジーサンがポーランドで買ったんだよ」
みたいな。勝手に脳内物語進行中(笑)。
- keiさん からの返信 2019/06/11 10:39:08
- RE: RE: 大好物だらけ♪
> 陶器のオミヤゲは好きなの。
私たちも国内や海外での旅先の窯元で陶器を買うのが
恒例行事となってます。
高価な物じゃなくても気に入った物があれば
買っちゃいます。
そうそう、使うたびに思い出しますよね〜♪
絵柄の綺麗な物は壁に飾ったりしてます。
お金を出せば、日本でも買えるのでしょうが、
現地で迷いながらやっと出会えたオミヤゲは
ささやかな贅沢でしょうが、何物にも代えがたき
大切な記憶ですよね♪
バターケースが1500円ですとっ!
そんなにリーズナブルなんですか。
お皿やピッチャーなども可愛いし、
ポーランドが私を呼んでるかも。。。(=v=)
そうだ!パツキンの若者たちがもし遊びに来たら
お皿並べて自慢できますね!
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2019/06/11 22:21:58
- 心にアイコン
- keiさん、
> 現地で迷いながらやっと出会えたオミヤゲは
> ささやかな贅沢でしょうが、何物にも代えがたき
> 大切な記憶ですよね♪
そうだよね。高い安い関係ない。
リスボンのドロボウ市で仕入れた3客300円の小鉢、13年経っても愛用してます。
一方で高くてもチートも使ってないのもあります。
オミヤゲは思い出そのもので、かつ思い出はお金で買えない…
> そうだ!パツキンの若者たちがもし遊びに来たら
> お皿並べて自慢できますね!
ポーランドのスーパーで陶器を見たら、ボレスアビエツなんて一枚も置いてないの。
みんな白いシンプルなものばかり(笑)。
意外と普段使いはしてないのかもしれないね。
-
- ももであさん 2019/06/06 18:51:00
- 狂った時計
- こんばんは 鯨さん
ぼくも時計回りで走ったのですが、鯨さんのは時計回りと言うか
遠心力でドレスデンまで吹き飛んでしまったのですね。
相変わらず自由な力が働くこと働くこと!
あ、誤字発見しました。
>このバスを使う外国人は、みなさま教会目当てなんだろう
×教会、〇色っぽいお姉さま
東京のボレスワヴィエツを見ながら、現場の鯨さんを操る
奥様はスゴイ。しかも箸置きとは
ドレスデンまで来たらいっそのことプラハ、ウィーン、ブダペスト…
と行きたいところですが、反時計回りになっちゃいますね。
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2019/06/06 19:31:33
- RE: 狂った時計
- ももさま、
> 遠心力でドレスデンまで吹き飛んでしまったのですね。
そうなんです。途中で吹っ飛んでしまいました。
ドイツで行きたい町はドレスデンだけ。てか、聖母教会一箇所だけ(笑)。
思い立ったら吉日です。そんなときは行っちゃった方がいいかなと。
次にとっておいてもよかったんですが…バスだと2時間、なんですもの。
そのせいでトルンなんかは行き損ねましたが、まぁよかったかなと。
> >このバスを使う外国人は、みなさま教会目当てなんだろう
> ×教会、〇色っぽいお姉さま
だははは。
写真とればよかったー、髪をひっつめにした30歳くらいのミセス。
バスの運転手、キレイなおばさまが他にもおられました。
> 東京のボレスワヴィエツを見ながら、現場の鯨さんを操る
> 奥様はスゴイ。しかも箸置きとは
帰国してからデパートに見に行っちゃいましたよー。
ホントに置いてあるの、箸置き。
まぁ、陶器って輸出向けは輸出向けで割り切って作るんで、日本向けなんでしょうねー。
デパートでさすがにパチモンはないよね。きっと…
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