2019/04/30 - 2019/04/30
64位(同エリア134件中)
あおしさん
今日は平成最後の日。
天気は一日曇りの天気予報。
防府駅でレンタサイクルを借りて、長州藩の天才軍師・大村益次郎と長州藩の志士の先駆者である大楽源太郎ゆかりの地、あわせて防府市内をまわってきました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
今日も曇り。
ただ、天気予報では1日雨は降らないようです。
徳山からJR山陽線に乗って、防府駅へ。
防府の観光案内所で電動レンタサイクルを借りて、出発。防府市観光案内所 名所・史跡
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まずは、防府駅から片道12キロほどの旧鋳銭司村(現在は山口市)へ。
長沢池が見えてきました。長沢池 自然・景勝地
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長沢池のほとりにある鋳銭司郷土館。
現在は山口市ですが、かつては鋳銭司村という村でした。
入館料100円のささやかな郷土館です。鋳銭司郷土館 美術館・博物館
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この旧鋳銭司村は幕末明治維新時の長州藩の天才軍師・大村益次郎の出身地。
大村益次郎はこの鋳銭司村の村医者でしたが、長州藩の軍師になると徳川幕府との戦いで軍事司令官になって徳川幕府に圧勝。
さらに戊辰戦争でも、官軍の軍事総司令官として幕府側に勝利した天才軍師です。
昭和52年、大村益次郎が主役の大河ドラマ「花神」が放送されています。 -
この郷土館には2部屋展示室があり、1部屋は大村益次郎の生涯の説明文とその関連資料が展示されています。
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大村益次郎は「兵部大輔」、明治維新政府の軍事部門のトップになりました(今なら防衛大臣)。
兵部大輔任命書。
本物です。
彼は明治維新政府で国民皆兵(徴兵制)を進めようとしましたが、武士・士族の反感を買い、明治2年暗殺されました。
幕末、彗星のように歴史に登場し、去って行った生涯でした。
「日本陸軍の父」とも呼ばれ、彼がつくった靖国神社に銅像が建てられています。 -
もう1部屋には古代からの日本の貨幣が展示されています。
ここは「鋳銭司」の名のとおり、古代から貨幣の鋳造所があったとされています。
日本発の奈良時代から平安時代にかけて、和同開珎から12種の貨幣が作られました。「皇朝12銭」と言います。 -
時価1億円の値段がついたこともある「天正大判」。
豊臣秀吉が作った黄金の貨幣です。
さすがにこれはレプリカ。
しかし慶長大判以外はすべて本物とのことです。 -
江戸時代の金の貨幣、いわゆる「小判」
庶民にはほとんど縁のない高額貨幣で、貯蓄や贈り物として使われました。
時代劇で悪徳商人が悪代官にわいろに「小判」を渡すシーンは時代劇の定番。
「越後屋、そちも悪よのう」「お代官様こそ」、ほっほっほっ(笑
すべて本物です。 -
こちらは明治以降に造られた金貨。
この中にはとても貴重な、マニア垂涎の金貨もありました。
他にも銀の貨幣や紙幣などの豊富な展示がされており、こんな田舎の入館料100円の小さな郷土館でこれだけのコレクションがあるのは驚きでした。 -
鋳銭司郷土館の隣にある大村神社。
大村益次郎を祀った神社です。
明治時代は山県有朋、桂太郎、児玉源太郎、乃木希典など「長州の陸軍」の要人がたびたび訪れたそうです。大村神社 寺・神社・教会
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大河ドラマ「花神」の原作である司馬遼太郎さんの歴史小説「花神」の石碑。
「もし(明治)維新というものが正義であるとすれば、 彼の役目は、 津々浦々の枯れ木にその花を咲かせてまわる事であった。 中国では花咲じじいの事を『花神』という。 彼は、『花神』の仕事を背負ったのかもしれない。 彼―村田蔵六。 後の大村益次郎である ...」大村神社 寺・神社・教会
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さらに山奥に入ったところにある大村益次郎夫妻の墓。
「花神」では、妻・お琴との夫婦仲はあまりよくなく、大村益次郎は「日本初の女医」と言われるシーボルトお稲と仲良くなっていたりしましたが、ここでは夫婦そろって仲良く眠っていました。大村益次郎の墓、大村神社、鋳銭司郷土館 名所・史跡
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郷土館から2キロほど、JR四辻駅近くにある大村益次郎生誕地の碑。
もっとも大村は3歳のときに、やはり村医者だった父と一緒に鋳銭司村に引っ越したので、ここで村医者だったわけではないようです。
当時地元の人から「やぶ医者の村田蔵六」と言われていたときに住んでいた場所に行ってみたかったのですが。大村益次郎生誕地 名所・史跡
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大村益次郎ゆかりの鋳銭司村をまわった後は、隣の町である防府市大道へ向かいます。
大道にある繁枝神社。大道駅 駅
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大楽源太郎の石碑。
大楽源太郎は長州藩維新志士の先駆けだった人。
彼から見れば吉田松陰は後輩、松陰の弟子たちの木戸孝允、高杉晋作、久坂玄端、伊藤博文、山県有朋たちは小僧でした。 -
大楽源太郎は吉田松陰に対抗して西山塾を開き、門弟を何百人も育てました。
大正時代の陸軍元帥・寺内正毅総理大臣も門人の1人です。
でも、この地図じゃ場所がわからない・・・ -
このあたりに百畳の大きな建物を建てて、門人たちを育てたとされます。
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西山塾跡の石碑。
この場所を見つけるのは苦労しました。
標識や案内板などもなく、地元の人に聞いても、「わからない」。
ようやく探し出しました。 -
大楽源太郎は長州藩維新志士の先駆けでしたが、その後長州藩の主流派は吉田松陰の弟子たちであり、大楽から見れば「小僧」たちだった木戸孝允、高杉晋作、久坂玄端、伊藤博文らになり、大楽は西山塾で門人を育てるだけになっていました。
しかもその「小僧」たちが明治政府の高官になり、特に隣村の「やぶ医者・村田蔵六」までが明治維新政府の軍のトップになるのが許せなかったのでしょう。
門人たちに大村益次郎批判をしたため、その門人らが大村を暗殺してしまい、大村暗殺の黒幕として大楽は明治政府から追われる身となり、最後は非業の死を遂げます。
大楽源太郎の墓の入り口。 -
道もない森の中を歩いていきます。
本当にこんなところに墓があるの? -
森の中に見つけた大楽源太郎夫妻の墓。
兵部大輔になり、死後も神社まで作られたり、靖国神社に銅像を建てられた大村益次郎と、大村暗殺の黒幕犯罪者として生涯を終えた大楽源太郎の差はあまりに大きい感じです。
ちなみに地元でも大楽源太郎はほぼ無視で、ゆかりの場所を探すのは本当に苦労しました。 -
大村益次郎ゆかりの旧鋳銭司村(現在の四辻地区)、大楽源太郎ゆかりの大道地区から防府市内へ戻っていきます。
途中立ち寄った周防国一ノ宮・玉祖神社。
防府天満宮に隠れていまひとつ地味な神社ですが、第12代景行天皇、その子日本武尊時代からのとても古く由緒ある神社です。玉祖神社 寺・神社・教会
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この神社では黒柏鶏というにわとりが飼われています。
日本古来のにわとりで天然記念物。
黒くつやのある羽毛が印象的です。 -
さて、その後防府市内に戻り、防府のメイン観光地である防府天満宮へ。
平成最後の日とあって、とても参拝客でにぎわっていました。防府天満宮 寺・神社・教会
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地元の方たちが「令和」の花文字を作っていました。
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防府天満宮の門。
とても鮮やかな朱色。 -
防府天満宮内にある春風楼。
ここからは防府市街地が見渡せました。 -
平成27年・大河ドラマ「花燃ゆ」の主人公だった楫取素彦とその妻・文の銅像。
夫妻は晩年ここで過ごしました。
大河の主役ということで銅像を建てたようですが、ドラマでは晩年まで描かれず、また視聴率的にも失敗だった作品のため、ほとんど観光客は防府には来てくれなかったそうです。
大河ドラマ館は目標30万人の観光客に対してたった6万人だったとか(ちなみに翌年の「真田丸」の上田市の大河ドラマ館は目標50万人に対して、110万人)。 -
防府のメイン観光地はもう1つ、旧毛利家本邸があります。
長州藩主だった毛利家は明治維新の功労者として最高位の公爵を与えられました。
その毛利家の本邸がここ。
大正時代に建てられました。
門からして、まさに「大名屋敷」(すでに大名ではありませんでしたが)。旧毛利家本邸 美術館・博物館
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旧毛利家本邸の入り口。
立派な玄関です。 -
公爵家の本邸らしく、広大な屋敷です。
大正天皇や昭和天皇も山口に来たときには宿泊されていたようで、その部屋も保存されています。 -
和風の大きな屋敷ですが、洋風の部屋もありました。
毛利家本邸は毛利家由来の刀、鎧なども展示されている博物館にもなっています。
戦国大名で毛利家の祖である毛利元就の「三子教訓状」も展示されていました。
「3本の矢」のエピソードのモデルになった文書です。
謀略を得意とし、200近い合戦を戦い抜いた凄腕の戦国武将だった元就ですが、
ネクラで愚痴っぽい面倒なおっさんだったようで、3人の息子たちにはしつこく、くどくどと「協力しろ」と長い手紙に残していました。
歴史評論家の「元就の手紙は長くてくどい」という評価は知っていましたが、実際に(現代語訳を)読んでみると笑えました。 -
毛利家の庭園。
別料金で400円かかりますが、広大で緑の素晴らしい庭園です。
雨が降ってきたので美しさはいまひとつでしたが、晴れの日の新緑や紅葉の時期にはさぞかし美しい庭園でしょう。毛利博物館【旧毛利家本邸】 公園・植物園
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防府駅にレンタサイクルを返して、JRで今日の宿泊地の山口市・湯田温泉へ。
湯田温泉への列車は旧国鉄風のデイーゼルカーでした。
懐かしい。JR山口線 乗り物
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湯田温泉駅。
駅横には足湯と白いキツネのオブジェがありました。ビジネスホテル うえの 宿・ホテル
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