2018年8月　延対寺荘　宿泊記

2018/08/19 - 2018/08/20

富山へ1泊2日の旅行。富山県へ行くのは今回が初めてです。前から黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に乗りたいと思っていたので、宿泊先は宇奈月温泉にしました。北陸新幹線の開通で黒部宇奈月温泉駅ができて、鉄道でのアクセスが向上したのも大きいですね。

1日目は、新幹線で富山駅まで行き、富山城や市役所展望塔などを観光してから宇奈月温泉へ向かいました。市内の移動には路面電車（富山地鉄の軌道線）も利用。

2日目は、一番の目的であるトロッコ列車に乗車し欅平までを往復。欅平から歩いて、名剣温泉では日帰り入浴。帰りは黒部宇奈月温泉駅から新幹線で帰りました。

お盆過ぎの時期に宇奈月温泉で1人泊が可能な宿は選択肢が限られ、その中であれこれ検討した結果、延対寺荘にしました。この時期の1人旅プランでは、川とは反対側にあるツインの部屋のみとなってしまうのが残念。1人泊なのである程度割高になるのは仕方ないし、個人的には温泉地でベッドの部屋も嫌いじゃないのでそれはいいのですが、部屋からの眺望は平凡。ただ、料理や接客は良かったです。

<概要>
客室：本館洋室
食事：夕食（食事処）、朝食（ビュッフェ）
予約先：延対寺荘の公式ウェブサイト
交通手段：鉄道

エリア 宇奈月・黒部峡谷(富山)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

富山地鉄宇奈月温泉駅から歩いて5分くらいで延対寺荘に到着。駅から無料で送迎もあるので、雨が降っていたり年配の方がいる場合などは利用するといいんじゃないでしょうか。

宿の玄関周辺には竹垣や灯籠が設置され「和」の雰囲気を演出していますが、外観そのものは近代的な建物といった感じ。

玄関前の看板。

15時半頃チェックイン。フロントの写真がないのでいきなり廊下の写真です。フロントから部屋までは案内あり。

泊まったのは4階の街側の部屋。

ツインベッドの洋室です。特別な豪華さや新しさはないですが、思ってたよりはきれいで広さもまあまあ。1人なので充分。

温泉宿の情緒はないけど、1人泊なのでそのへんは割り切りましょう。

一応リノベーション済みのようで清潔感もあります。

ホテルによくあるベッドサイドの小さなテーブルはないですが、2つのベッドの間の壁にコンセントが2口ありました。照明のスイッチもこちらで調整可。

窓側の椅子とテーブル。

案内後、お茶を淹れて持ってきてくれました。お茶うけのお菓子は「絹のしらべ」という羽二重餅の中につぶあんが入っているものでした。

壁沿いのデスクはそれほど奥行きはないです。テレビや冷蔵庫といった備品もこちら側に並びます。

テレビはソニー製でそれなりに大きい。

バスタオル、タオル、歯みがきセット。

ドライヤー、消臭ミスト、化粧水、ヘアブラシ。

空気清浄機

グラスと爪楊枝。

お茶はティーバッグ。湯沸かしポット。

冷蔵庫の中は空なので自由に入れられます。独立して冷凍庫もあるタイプです。

エアコンはダイキン製でビルトインタイプ。

エアコンのコントローラー。温度設定が細かくできるので使いやすい。

タオル干しハンガーとスリッパ。

クローゼット内に浴衣。最初から小・中・大・特大の4種類置かれています。金庫もこちらに。

浴衣と帯。

ディレクトリ内にあった延対寺荘の館内図。地下1階から地上7階までの建物です。

客室の鍵は温泉宿でよくある細長いキーホルダーが付いたやつ。

富山県がプロモーションをしているらしく、「富富富（ふふふ）」という品種のパックご飯をチェックイン時にもらいました。

バスルームはトイレと同じ空間。温泉大浴場があるので部屋風呂は使いませんでした。

窓からの眺め（南西方向）。黒部川とは反対側で道路がある側です。温泉街と遠くに一応山も見えました。

同じく部屋からの眺め（南東方向）。

夕食の前に温泉大浴場へ。延対寺荘には大浴場が3か所あります。1階にある「渓の湯」は時間で男女入替制。地下1階にある「翠の湯」は終日男性、「紅の湯」は終日女性で固定です。露天風呂は「渓の湯」にしかありません。

「渓の湯」の男性タイムはチェックイン後15:00から20:45まで。夜遅くや翌朝は女性タイムとなり入れないので時間に注意が必要です。なので、夕食前に入るのがベストでしょう。深夜0:00～5:00の間はクローズとなり、夜通し入ることはできません。

渓の湯の脱衣所。基本は棚にカゴのみですが、一部鍵付きロッカーも設置されています。

ドライヤーのほか、ヘアブラシ、ヘアゴム、綿棒、コットン、ティッシュが置いてありました。あと、試供品のたぐいもいろいろ。

冷水機もあります。

脱衣所の窓から見た黒部川。

渓の湯ではほかに人がいたので撮れた写真は内風呂のこれだけ。露天風呂は黒部川に面した屋根付きの岩風呂。それほど大きくはないけど気持ち良かったです。無色透明でクセのない温泉でした。

夜7時半から夕食。これは食事が終わった時に撮ったもの。隣のテーブルとの仕切りはないですが、それほど接近しているわけでもないので1人でもあまり気にならないかな。

夕食はスタンダードコースの四季彩り会席。これよりグレードアップしたプランもあるので、より充実した夕食を希望される方はそちらのプランで予約を。

ドリンクメニュー。ビール、梅酒、ウイスキー、焼酎、ワイン、日本酒、そしてソフトドリンクもあります。

開始時の状態。すぐに食べられるのは前菜、造里、凌ぎまでで、その後は順番に持ってきてくれます。

食前酒は梅酒。

コーラサワーを別オーダーしました。

前菜：季節の前菜盛り

茄子利休寄せ
バイ貝旨煮
新甘藷レモン煮
鱒寿司
鮎並夏野菜焼き
ポーク味噌漬け焼き
酢取り茗荷

造里の器には乾燥防止のためか濡れた紙のようなシートがかけられていました。

紙のシートを取った状態。

造里：間八、鮪、水蛸、
　　　甘海老昆布〆、サス昆布〆、名水仕込の生地の飯沢醤油

凌ぎ：玉子豆腐と昆布うどん

焜炉：選べる鍋

牛柳川鍋と鰻柳川鍋から選べたので、牛にしました。

蓋物：冬瓜クリーム蒸し

油物：フグ天婦羅、茄子、銀杏串、もろこし真丈

椀：澄まし汁仕立て

食事：選べる釜飯

白海老とバイ貝から選べたので、白海老にしました。殻付きで炊いているのでややパリッとした食感。

香物：二種盛り

水菓子：季節のデザート

フルーツ（スイカとキウイ）、それからオレンジのゼリーみたいなやつ。

お茶を飲んでごちそうさまでした。

翌朝、朝食を食べる前に翠の湯へ。

利用時間は15:00～24:00、および5:00～10:00。女性用の紅の湯も同じです。

朝の翠の湯はガラガラ。脱衣所は渓の湯と同じように、基本はカゴで、一部鍵付きロッカー。

備品は前日の渓の湯と基本一緒です。

温泉分析書が掲示されていました。

源泉名：宇奈月温泉
泉質：単純泉
温泉湧出地の泉温：98.3℃
浴用に供する場所における温泉の温度：（記載なし）

温泉に水を加えている場合は、その旨及びその理由：（記載なし）
温泉を加温している場合は、その旨及びその理由：（記載なし）
温泉を循環させている場合は、その旨及びその理由：（記載なし）

肝心な項目の記載がない！　と思ったら、別に掲示がありました。

加水：なし
加温：なし
循環濾過：あり（衛生管理のため）
塩素系薬剤の使用：あり（衛生管理のため）

塩素を使用しているとのことですが、実際には塩素の臭いは感じなかったです。

黒部川に面して大きくガラス張りになっています。

翠の湯には露天風呂がないのが残念ですが、朝日が入って明るいのがいいですね。

朝食はレストラン「マロニエ」にて。

天井が高く、黒部川に面してガラス窓が大きくとられています。

内側のテーブルは一段高くなっているので、窓側じゃなくても眺めはまあまあ良い。

窓からは黒部川の流れ。

エメラルドグリーンの色がきれい。

朝食内容は、和食のおかずを中心としたビュッフェです。富山の郷土料理コーナーというのもありました。

ご飯のほかにお粥もあり。

フルーツ（オレンジ、パイナップル、メロン）、フルーツポンチ、ヨーグルト。

ビュッフェ式だけどなかなか充実していて満足できると思います。ご飯（米）もとてもおいしく炊けていました。

最後にコーヒーを飲んでごちそうさまでした。

送迎シャトルバスの案内。延対寺荘発は時間が決まっていて定時運行。宇奈月温泉駅発は事前に予約もできるし当日駅に着いてから電話してもＯＫだそうです。黒部宇奈月温泉駅までのシャトルは朝9時までに要予約。

10時にチェックアウト。

最後にちょっと残念なことが。9時半頃、まだ部屋にいたのに、掃除のおばちゃんがいきなり鍵を開けて入ってきてしまいました。多くのお客さんは朝食後早めにチェックアウトされるんでしょうが、自分のようにチェックアウトタイムのギリギリまで部屋にいる人もいるわけで、もうちょっと細かな配慮がほしいですね。

おばちゃんも悪気はなくうっかりなんでしょうけど、ホテルのように「DO NOT DISTURB」の札やチェーンのロックもないので、客側では防ぎようがありません。せめて、何度かノックをして確実にいないことを確認してから開けるべきでしょう。

想影橋を渡り、想影展望台から見た延対寺荘。川に面した崖っぷちに建っているのがよく分かります。

最後にまとめ

良かった点：
・宇奈月温泉の中でも川に面した宿。
・宇奈月温泉駅から歩いて行ける距離。
・館内や大浴場など新しくはないが清潔にされている。
・夕食も悪くなかったが朝食も意外と充実。

いまいちな点：
・1人泊はできるが宿泊料金が結構割高。
・1人泊で泊まる洋室は、川と反対側になってしまう。
・温泉は加水加温はしてないが循環濾過している。
・露天風呂は渓の湯にしかなく、男性は宿泊当日20:45まで。
・チェックアウト前の部屋にいきなり清掃スタッフが入ってきた。

こんな方におすすめ：
・川沿いの部屋を希望する方（ただし洋室は街側です）
・1人泊もできるがだいぶ条件が悪くなるので2人以上がおすすめ。

（終わり・ご覧いただきありがとうございました）