2017/06/12 - 2017/06/16
52位(同エリア75件中)
monkさん
オーレン滞在中、半日程一人でいる時間ができたので、街中の建築物を写真に収めようとカメラを構えて散歩。
何度も書いているが、この街は1904年の大火災で街の大部分が燃えてしまい、当時関係の良かったドイツ皇帝ウィルヘルム2世の支援により短期間で復興を遂げたようです。
街はその当時の建築様式であるユーゲンスタイル(ユーゲントスタイルとか北方アールヌーボーとも呼ばれます)で統一されているので、全体的にまとまりがあり、その雰囲気に圧倒されてしまうほど美しいと私は思います。
この地方で困ったのは、英語がゲルマンベースというのか、アジア系の発音では伝わりにくいことと、安く食事できる外国籍料理の店が極端に少なく、とくに安いケバブスタンドは見つからなかったので外食にかなりお金が掛かることでした。
翌年の2018年は、Jが車でオスロまで来ていたので、一緒に帰らないか?という、お誘いがあったのに私の日程が合わず行くことができませんでした。
バスでも同じようなルートを一度通っていますが、きっと素晴らしい景色を見ながらドライブできたことでしょう。
- 交通手段
- 徒歩
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オーレスンやギスケ教会の郷土資料を探しに図書館へ。
オーレスン市役所の近くにあり、街中で安心して利用できるトイレもここにありますが、地元民もそれを知ってか、結構な割合で使用中。
写真は図書館のガラスケースの中に展示してあった図面。
建築系の図面が好きなので、印刷して家に持って帰りたかった。
郷土史コーナーにはオーレスンの古い写真集もあり、ユーゲンスタイルセンターが90年代まで薬局として実際に使われていたという写真を見つけたり、今とあまり変わらない街並みの写真と時代を感じさせる当時のモードを身につけた人々との対比が面白かった。 -
ユーゲンスタイルを北方アールヌーボーと言えば、多少イメージは沸くものの、特徴を問われると中世から近代にかけての明確なスタイル程上手く表現できない。
どうやら機能性と優美な曲線を融合させた合理的で且つ、無駄のある様式のようなものらしい。
建築物には頂点部分中央に突起のような、窓を装飾する枠というか、曲線で囲まれた壁の一部をよく見かけた。
遊歩道へ行けば、さらに植物や果物、女性をモチーフにした文様や大理石に波模様を施したブロックがはめ込まれていたりと、一つ一つを鑑賞するとその統一性が見えてくる。 -
塔のように角が円形になっている建物。
鉄の装飾が正面についていて、その曲線が素材の冷たさを優美さに変えてくれます。 -
運河の向こう岸。
この辺は運河を眺める高そうなホテルとレストランがある。
運河を隔てて建築中のあまり魅力的でない四角い建物が見える。 -
ユーゲンスタイルセンターの顔みたいな元薬局。
ここが博物館のチケットセンター兼カフェ入り口になっているようです。
私は職員であるJに言われるがままにここからカフェに入りました。
実際に90年代まで白鳥マークの薬局だったそうで、薬を入れていた小さな引き出しや年代物のレジもそのままになっています。 -
こちらはオーレスン火災で被害を免れた“Waldehuset(奇跡の家)”カフェの内装。
注目は壁紙です。
優美な曲線の植物文様とパステルカラーの壁紙はユーゲンスタイル的です。
ユーゲンスタイルセンターの博物館には入ったことがないので、良くはわかりませんが、壁紙に関しては日本の和紙と何等かの関係があるようです。 -
この建物は遊歩道から一本外れたところにありますが、窓の装飾が果物柄で、角の部分が少し突き出ています。
スタック装飾というのかな?
手すりのように窓の上と下に沿うような漆喰の出っ張りが建物を一周しています。 -
窓の部分を下から見ると、果物模様の装飾がありました。
グルグルとまく渦巻きが端に施され、優しい雰囲気。
こういう渦巻き、良く見られるのが16世紀のバロック様式建築なんだけど、もっと情熱とか、苦悩とか、激しい感情表現のようなものを感じるものなのに、同じ渦巻きでもこちらはとってもマイルドで私の脳みそもかなり緩くなってしまいました。 -
上と同じ建物だったかな?
すいません、多分、同じだとおもいますが、こちらは赤ではなく紫色の果物模様でブドウかな?
屋根の窓が半楕円形で妙にスッキリしない形で収まっているのがアールヌーボーです。 -
リンゴ(らしき赤い果物)とブドウ(らしき紫の果物)模様を同時にどうぞ。
ディティール的にはかわいいけど、全体となると、現代の北欧建築とはかなり趣が異なるのがわかります。 -
わかりやすい建物。
おとぎの国の要素を詰め込みすぎてかわいいを通り越して、少し悪趣味にさえ見える。
角が曲線なのが興味深い。
全体を写真に収められなかったけど、角の一階部分はアーチ状になっていて、そこが出入り口になっているようです。
二階部分の窓は上部が曲線で、長細い窓がいくつも連なり、その法則性に沿って植物文様が施されています。 -
こちらも角が丸い塔で曲線と直線で全体的に遊び心を感じさせます。
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上の建物の植物文様部分に近づいて撮った一枚。
アーチ状の窓と植物文様がマイルドです。 -
正面入り口の上に表札のようなアールヌーボー文字と植物装飾。
自転車があると何気ない一枚が様になる。 -
教会近くの建物。
三角屋根ですが、正面が直線なのに対して、横のファサードは曲線です。
一階部分の妙な出窓や3つ連なった窓のアーチなど、いろいろな要素が混ざっているのがユーゲントなのかな? -
これも教会近くの建物にあった装飾。
一見、南ヨーロッパのバロック様式とネオクラシック様式の間のような渦巻きと植物文様だけど、その曲線の雰囲気がとってもマイルドなのでユーゲントというのかな? -
一度広場に出て休憩。
魚売りのおばさん像がある広場。
奥にオーレスンの顔ともいうべき運河に立つカラフルな建物が見られます。 -
遊歩道の終わりくらいにある角に立つ建物。
大理石と煉瓦の異素材対決。 -
ノルウェーの都市にはよくある装飾マンホール。
オーレスンは結び目がメインなところを見るとやはり海や船に関係した街であることを感じさせます。 -
オーレスン市役所。
ここはバスターミナルの前にあって、ユーゲンスタイルでないので良い目印になります。
裏手にはスーパーや南米やアジア系の食品を扱う店の入ったショッピングモールもあり、よく利用しました。
3回目となると、以前は取りまくっていた写真も少なくなる傾向にあり、例としてお見せしたかった映画館や遊歩道にあるうるさいほどの装飾など、今回は収めていないことに今更気が付きました。2017年以前に撮った写真をアップロードするわけには行かないので、今回はここまでです。
縁がある街なので、また近いうちに訪問することになると思います。
ここまで読んでくれた皆さま、ありがとうございました。
素人の辿るユーゲンスタイル散歩でした。
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