2018年12月 マレーシア (5) : バトゥ・パハ

2018/12/27 - 2018/12/28

2018年の冬休み休暇を1週間早く取得し、約1週間マレーシアを旅行してきました。今回の旅行の目的は以下2点です。
1. クアラルンプールやその周辺都市が28年前の訪問時とどう変わったのかを自分の目で確かめること
2. マレーシアの食べ物に再挑戦する。

実は私は28年前に比較的長期間の海外出張でクアラルンプールに滞在していました。当時から街は大きく変わったことは知っていますが、それを自ら実感したいという気持ちがありました。また、当時は仕事ということもあり、あまり思い切って現地のローカルフードに挑戦しなかったので今回はぜひ試してみたいと思っていました。
この目的ですので基本は都市部での滞在が中心です。そして食べ物には少々こだわりをもってみました。

日程と航空券の価格を考えて、キャセイの香港経由往復にしました。香港での乗り継ぎ時間に関しては帰りは7時間あるので街に出てみようと考えています。日程は以下のような感じになりました。

□ 2018年12月24日：成田出発、香港経由でクアラルンプールへ
□ 2018年12月25日：クアラルンプール市街地散策
□ 2018年12月26日：クラン、カジャン
■ 2018年12月27日：マラッカを経由してバトゥパハへ
■ 2018年12月28日：スレンバン経由でクアラルンプールへ
□ 2018年12月29日：バトゥケーブ見学、ドリアンを求めてPJへ
□ 2018年12月30日：クアラルンプール出発、香港半日観光
□ 2018年12月31日：早朝に成田到着

エリア その他の都市(マレーシア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー 徒歩

バスは1時間ほど走ってムアール(Muar)の街で停車。さらに1時間半ほどかけて17:40頃にバトゥ・パハ(Batu Pahat)のバスターミナルに到着しました。バスはさらに先のクルアン(Kluang)まで行き、バトゥ・パハで下車した乗客はそれほど多くはありませんでした。
ホテルは予約済みですが、その前に明日のチケットを購入しておこうと思います。明日はKLへ戻るのですが、途中のスレンバン(Seremban)で下車したいのでスレンバンまで行くチケットを購入します。スレンバンへのチケット売り場を探すのに苦労しましたが、周囲の人に聞きながらようやく見つけました。

予約していたPinetree Hotel は市街の中心部から離れた場所にありました。歩いてホテルへ向かおうとしましたが、思ったよりも遠く疲れました。重い荷物を背負って30分以上歩いたところで、ようやくホテルが見えてきました。

部屋は広く綺麗でした。朝食付きで1泊178RMでしたが、コストパフォーマンスはかなり良いと思います。ただし、市街地への足がないがきついところです。車があればよいのですが。

部屋からの眺めです。市街とは反対方向ですので高い建物は全く見えません。

さて夕食を食べに再び外へ出ます。ホテルの近くに小さな食堂がありましたが、もう少し歩いてみようと思い歩いているうちに結局バスターミナルのあたりまで来てしまいました。
もう完全に日が暮れてしまい街中も静かになっています。マラッカとは対照的です。食事をする場所もないのかと少し焦りましたが、バトゥ・パハ川の近くにホーカーセンターがありました。ここで食事をしていきましょう。

いくつかある屋台の中の1軒で麺料理の店がありました。小学生くらいの男の子が注文を聞いてくるのですが、英語はほぼ通じず苦労しました。麺の種類やスパイスの種類、サイズなどを聞かれましたが通じているのかどうか。ドリンクはオレンジジュースをオーダーしました。

こちらが出てきた料理です。クイティオという幅広麺を使った汁なし麺です。結構、スパイシーでしたが、一緒に出されたスープやオレンジジュースを飲みながら完食しました。

食事を終えてホテルへ戻りたいのですが、さすがにもう30分かけて歩きたくはありません。とは言ってもここバトゥ・パハの街中ではタクシーは全く見かけません。バスターミナルへ行ってみればタクシーはいるのではないかと思っていってみると確かにタクシーが何台か停まっていましたが、明らかにもう営業は終了した様子。とりあえず、近くにいた人に聞いてみるとタクシー運転手がいる場所を教えてくれました。Pinetree Hotel までの値段を聞くと10RMだそうです。値切ってみようと思いましたが、どうも固定価格のようで全く交渉になりません。結局、タクシーに乗ることにしてホテルに戻りました。本当に歩き疲れた1日でした。

【2018年12月28日】
　この日はホテルで朝食です。今回の旅行では最初で最後のホテルでの食事です。風邪気味な上に前日に相当歩いて疲労したいたせいか食欲がなく、軽めに済まそうと思っていたのですが、ビーフンやナシゴレンなど魅力的な料理が並んでいるのでついいろいろ食べてしまいました。

朝9時頃にホテルをチェックアウトし、市街へ歩きます。暑いですが晴天で良かったと思います。重い荷物を背負って雨の中を歩くなんて考えたくもありません。

バトゥ・パハの市街にはとても古い建造物が点在しています。それらの一部はカフェになっていて魅力的です。あとでどこかに入ってみようかと思います。

この建物は旧日本人クラブ。かつて詩人の金子光晴が滞在したことで知られています。これが日本で唯一知られるバトゥ・パハの観光スポットではないかと思います。とは言っても、日本人以外にとっては別に観光スポットでもないので、観光客の気配はなく、バナナを積んだトラックが停まっていました。近くの市場で売るのかもしれません。

旧日本人クラブ 建造物

少し歩いたところに大きな屋根で覆われた市場がありました。入口には、"Pasar Pagi Jalan Ibrahim" という看板が掲げられています。「イブラヒム通りの朝市」ということでしょうか。

長さは100メートル弱。規模はそれほど大きくありませんが活気に溢れていました。
ところで、ここを歩いているあたりで私は腹の具合が落ち着かなくなってきました。海外旅行ではよくあることでさほど心配はしていませんがトイレの場所が把握できていないのが不安です。

市場を出てさらに街の散策を続けます。腹の調子が心配ではありますが、バトゥ・パハの街は古い建物が多いのですが、それらが街並みに自然に溶け込んでいる感じがします。

”Ah See Wan Tan Mee”というレストランを見つけました。古くからある大衆食堂といった風情ですが、バトゥ・パハでは非常に有名な店です。店内は満席でテイクアウトのために並んで待つ人も多いようです。
時刻は11時前。昼食の時間には少し早すぎたので、私は最初は食事をするつもりはなかったのですが、おじさんが店先でワンタン麺を作っている様子を見ていたらここで食事をしたくなってきました。後から来てもよいのですが食べられそうなときに食べておいた方がよいかと思い店に入りました。

店の前に行列ができていましたが、これはテイクアウトする人の列で、店内の空いた席に座り壁に貼られたメニューを見ながら、雲呑麺 Small (5RM)、雲呑（６個入りのスープ）(2RM)、それに豆乳（1.5RM）を注文しました。

こちらが、雲呑麺です。汁なしの細麺は歯応えがあっておいしかったです。

少し早めに食事を済ませてしまいました。バスの出発時刻まで１時間半もあるので、カフェで休むことにします。ちょうど目の前にレトロな建物があり、１階がカフェになっているようです。看板には漢字で「南亜園茶餐室」と書かれています。英語ではNam Wee Coffee Shop となるようです。

すごくローカルな雰囲気の店です。カフェというよりは看板に書かれているように茶室と呼んだ方がしっくりとくる雰囲気です。暇そうな地元の人がのんびりとくつろいでいます。エアコンなどありませんが、今回の旅行ではエアコンにやられて体調を崩しているので、この方が私は嬉しいです。

コピ（マレー語のコーヒー）を注文しました。普段あまり飲まない甘いコーヒーですがやはり気持ちが落ち着きます。

ところで後で知ったのですが、この店はミン・チャン・クエ（面煎粿）という、刻んだピーナッツを挟んだ薄いパンケーキで知られる店のようです。食べてみたかったです。もっとも周囲で食べている人を見かけなかったのでもう売り切れてしまっていたのかもしれませんが。

バスターミナルへ着いた頃に再び軽い腹痛があったので、トイレに行きました。トイレはビルの薄暗い階段を登った３階にありました。トイレは予想通り現地仕様であり、紙などはなくバケツの水を使う形になります。慣れていないのでかなり戸惑います。
私は過去にバス待ちをしているときに下痢をして、さらに脱水症状のようになって倒れた経験があるので、このようなときは特に水分を取るようにしています。バスターミナルの売店でペットボトルの水を買い乗り場へ行ってみると既にバスが停まっています。このバスはムアール、スレンバンを経由してKL国際空港まで行くようです。
午後１時ちょうど。バスはバトゥ・パハを出発しました。バトゥ・パハには１泊だけの短い滞在でしたが、ノスタルジックな街並みと落ち着いた居心地のよさが印象に残りました。