熊野古道・・熊野速玉大社と神倉神社を訪ねます。

2018/11/06 - 2018/11/06

熊野三山は個別の自然崇拝に端を発する信仰の場でした。熊野川を御神体とする「本宮」、神倉山のごとびき岩を御神体とする「速玉」、那智の滝を御神体をする「那智」と、それぞれルーツを異にしています。

そこに祖先信仰が流入し、本宮の神「スサノヲ」、速玉の神「イザナギ」、那智の神「イザナミ」をそれぞれ戴き、神仏習合の過程で浄土信仰を取り込み、現在の熊野信仰の形が出来上がっています。

自然神信仰、祖先神信仰、神仏習合信仰、浄土信仰、観音信仰と、現在の日本人の原点となる全ての信仰が揃っているのが熊野でした。熊野三山への参詣道・熊野古道は、日本唯一の「信仰の道」の世界遺産です。

参考；　世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」には、熊野速玉大社、熊野速玉大社ナギ、参詣道熊野川が含まれています。

エリア 新宮(和歌山)

熊野速玉(はやたま)大社にお詣りです。
下馬橋と常夜灯、大鳥居です。

左が「手力男(タヂカラオ)神社」で右が「八咫烏(ヤタガラス)神社」です。

境内に入ってきました。

神宝館です。
1,200点以上の神宝を収蔵し、そのほとんどが国宝に指定されています。

武蔵坊弁慶の木像です。
弁慶の出身は、熊野三党の一つ鈴木一族と伝えられています。

御神木「梛(ナギ)」の大樹です。
平重盛御手植えと伝わる、樹齢約1,000年日本一の梛の大樹です。

大礼殿です。

手水舎で手と口をすすぎ清めます。

「全国熊野神社.総本宮」の額を揚げた神門を入ります。

授与所です。
御神木なぎの実や葉を使ったお守りが人気です。

熊野速玉大社の社殿が並びます。
左から拝殿（結宮、速玉宮）、上三殿、八社殿で、12柱の神様をお祀りしています。

拝殿です。
拝殿正面速玉宮に熊野速玉大神(クマノハヤタマノオオカミ、別名；イザナギノミコト)を、結宮に熊野夫美大神(クマノフスミノオオカミ、別名；イザナミノミコト)を祀ります。この夫婦神が主祭神です。

上三殿です。

天然記念物オガタマノキです。

熊野行幸の記録です。
後白河上皇は33度、後鳥羽上皇は29度の行幸記録が残っています。

「川の参詣道」熊野川です。

神倉(かみくら)神社にお詣りです。
神橋を渡ります。神倉神社は、熊野速玉大社の飛地境内摂社です。神倉神社は「元宮」、熊野速水大社は「新宮」と呼ばれます。

猿田彦神社・神倉三宝荒神社です。

神倉神社の社務所です。
御朱印は熊野速水神社の授与所で頂きます。

伊波礼毘古命（イハレビコノミコト、神武天皇）が東征の際に登られた「天磐盾(あめのいわたて)」の顕彰碑です。
天照大神の子孫の高倉下命(タカクラジノミコト)がイワレビコに霊剣を奉げ、これを得たイワレビコは、天照大神の遣わした八咫烏(ヤタガラス)の道案内で軍を進め、熊野・大和を制圧し、神武天皇となります。

朱塗りが綺麗な、参道麓の「一の鳥居」です。

登り口から「ごとびき岩」まで、536段の急な石段を登ります。

この石段は、源平合戦における熊野の功労を賞して、建久4年(1193)に源頼朝が寄進したものと伝えられています。

途中の広場までの200段が特に急勾配です。
滑らないスニーカーとズボンは必須で、下りは一段一段慎重に降りましょう。

広場に鎮座する、左が「火神社」で右が「中ノ地蔵堂」です。

リンドウが咲いています。

毎年2月6日の「御燈祭」には、この石段を白装束の男たちが駆け下ります。

鎌倉時代の貴重な石段が続きます。
「鎌倉積み」と呼ばれています。

石段を登り切ると、山上に「二の鳥居」があります。
ここから神域に入ります。

手水鉢です。
新宮城主の水野重良が寄進したたものです。

一枚岩の岩盤の上に、神倉神社の御神体「ごとびき岩」が鎮座しています。

最後の急階段を上ると、御神体「ごとびき岩」と拝殿に到着です。

熊野の神々が最初に降臨した場所と伝わっています。

神倉神社の「拝殿」です。
高倉神社の御祭神は、「高倉下命(タカクラジノミコト)」と「天照大神(アマテラスオオミカミ)」です。

「ごとびき岩」にタッチできます。

神倉神社の拝殿から、熊野灘と熊野川河口に開けた新宮の町が一望できます。

ニホンザルです。

「JR勝浦駅と丹敷の湯、道の駅なち」に併設された、熊野那智世界情報センターに立ち寄ります。

中村覚之助(日本サツカーの父)のサツカー展示コーナーです。

熊野三山の守り神「八咫烏」の意匠色々です。

澤穂希選手のサイン色紙です。

熊野参詣道です。

「京都から那智までの道のり」の解説です。

平安時代の女性の衣装です。

「補陀落渡海」のジオラマです。

「那智の滝・那智の火祭り」の映像コーナーです。

「那智の扇祭り」の映像です。

那智ねぼけ堂で昼食です。

店内には元祖黒飴やまぐろ巻などが並びます。

しらす丼を頂きました。