2018/09/28 - 2018/09/28
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ドクターキムルさん
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上野の東京国立博物館(東博)本館1Fにある「アイヌと琉球」展示室では「アイヌの漁具」と題して展示をしている。これは、夏に来た前回(https://4travel.jp/travelogue/11393167)から展示替えはない。「アイヌの漁具」はもう何度か見ているので前回はアイヌの短弓だけを紹介したのだが、やはり、おおよその展示内容が分かるように記録に残しておきたい。
なお、アイヌの短弓(展示では「弓」となっている)は「アイヌの漁具」として展示をしているが、前回(何年か前)見たものは、魚を射る漁具としての展示だったと思う。今回の「アイヌの漁具」の展示では狩猟具も一色端にして展示しているが、博物館でこれではどうしたものだろうか。
そういえば、この時期になると北海道ではエゾヒグマが川を遡上する鮭を捕まえて食べる。冬眠前に皮下脂肪を蓄える必要があるからだ。アイヌも越冬用の食料を確保するために、遡上する鮭を捕まえて新巻鮭のように軒に吊るした。しかし、このやり方もアイヌは尻尾を上にして吊るすのだが、本州(の和人)では頭を上にして吊るす。唯一、越後・村上藩領であったところだけがアイヌと同じく尻尾を上にして軒に吊るす(https://4travel.jp/travelogue/10397070)。その風景は毎年、雪国・村上の冬の風物詩としてTVで紹介される。しかし、都会では鮭を吊るしているのを見ることもなく、尻尾を上にして吊るすものだと思っていたら、上野の東京芸大の大学美術館で高橋由一が描いた「鮭」の油絵を見て、頭を上にして吊るしていることに驚いたことがある。しかし、現在では鮭の尻尾を上にして吊るすしきたりがあるのは旧村上藩領しかない。他の旧藩領では鮭の頭を上にして吊るしていたのであるが、今では新巻鮭は切り身をスーパーや魚屋で買っているから、村上の町以外では吊るしてある新巻鮭を見ることはないであろうか。あいにく、そうしたことはこの展示からは伺い知れない。
(表紙写真はアイヌの草織)
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