大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ

2018/08/25 - 2018/08/25

週末、世界中のアーティストの作品が田園風景をバックに点在する、大地の芸術祭を見に新潟に行ってきました。
『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』とは日本有数の豪雪地・越後妻有（新潟県十日町市、津南町）を舞台に、2000年から3年に1度開催されている世界最大級の国際芸術祭です。

エリア 十日町・津南(新潟)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 観光バス 新幹線
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: びゅうトラベルサービス

農業を通して大地とかかわってきた「里山」の暮らしが今も豊かに残っている地域で、「人間は自然に内包される」を基本理念としたアートの祭典です。

越後妻有 大地の芸術祭 祭り・イベント

遠いと思っていた新潟も上越新幹線で１時間で『越後湯沢』に到着。
ここからバスで主要作品展を回ります。

越後湯沢駅 駅

駅前にはびゅうツアーのバスが停まっています。本日はこちらのバスでお世話になりました。12名しかいなかったので２席使っても楽々でした。

びゅうバスツアーでまずは、日本三大峡谷の１つ『清津峡』に向かいます。
ここは全長７５０mに及ぶトンネルを通って三か所の見晴し所から、峡谷の景観を見ることが出来ます。その見晴し所に設置された芸術作品と、峡谷の絶景のコラボが見どころです。

清津峡渓谷トンネル 自然・景勝地

中に入るとひんやりして真っ暗です。わ～怖いよ～歩くうちに次第に目が慣れてきますが、友人とはぐれないよう気をつけて歩きます。

清津峡渓谷トンネル 自然・景勝地

やがて第一の見晴らし台に到着します。
娘となら自分たちのペースで、ブログのために写真を撮りまくれますが、集合時間もあるし急ぎ足で落ち着きません。

清津峡渓谷トンネル 自然・景勝地

見晴し所から峡谷を見ると『柱状節理』と呼ばれる切り立った壁が広がります。

清津峡 自然・景勝地

第二見晴し所にあるアルミ製のドームはトイレです。外からはトイレと分からない外見で、これもアート作品ですが、一度に２人しか使えない。靴を脱いでスリッパに履き替えるなどトイレとしての機能は今１つです。

第三の見晴し所、背面に光るカーブミラーのようなものがいくつも貼り巡らされている。

これも芸術作品ですが、何かエイリアンに見られているみたいです。

トンネル最後のパノラマステーション、床に数十センチの水が張られ景色が反射して水鏡のようになっている。
人がいっぱい入るけれど、逆光なのでこれも風情があってインスタ映え間違いなしです。

切り立った峡谷、トンネルを通ってきたことでこの景色を安全に鑑賞できました。

清津峡 自然・景勝地

750mのトンネルを戻ってきました。自由時間は50分ほどでしたが、お土産物屋さんに寄りトイレを済ませるとギリギリでした。
ツアーは楽ですが窮屈です。ただ自由旅行は全ての計画を自分で決めて、楽しくもありますが大変でもあります。

越後妻有 大地の芸術祭 祭り・イベント

自然と共存する芸術、なんとなくこの芸術祭のコンセプトが分かってきたような、次の会場にバスで向かいます。車窓からは山々や田園風景が広がって本当に田舎なんだと分かります。

次の目的地は『越後妻有里山現代美術館キナーレ』、池に見立てたエントランス中央の中庭に、数センチの水を貼り目の錯覚を用いた、だまし絵のような芸術作品を作り出している。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

二階から見た同作品。なんとなく分かったような分からないような・・・

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

鴨長明が４畳半の庵に移り『方丈記』を書きあげた事に因み、家屋や店舗をデザインした四畳半の芸術作品を館内に展示しています。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

四畳半の大きさの外側、中は２畳ほどですがよく作られています。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

居住空間としては、落ち着かないですね。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

１つの家屋の中に入ってみると天井には美しい光の装飾が輝いています。

自然を取り入れたようなアート作品。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

現代アートはユニークな作品ばかりです。かき氷ではありませんよ、後ろに回ると入り口があってかまくらのようでした。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

難しいという人もいるけれど、何でも芸術になっちゃうから全くの素人でも脚光を浴びれば、明日から大先生になれちゃう。そんなに権威のあるものに捉えるべきじゃないと思うんです。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

何でも芸術だから自分の感性に合ったものを、良しとすればいいんじゃないでしょうか？
食堂では新潟でも産地別のおむすびを売っていました。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

そうこのモグラに扮した方も芸術作品の１つです。熱中症に気を付けてくださいね。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

建物の外にも芸術作品、美術館は鑑賞時間が30分ちょっとで駆け足でした。もう少し時間が欲しかったけれど、ツアーで連れて行ってもらえるのだから仕方ないです。

越後妻有里山現代美術館 MonET 名所・史跡

昼食は和亭にてへぎそばの天ぷら定食をいただきます。
小鉢も卵焼きも全て美味しかった～蕎麦は茹で加減が命です。

越後十日町 小嶋屋 本店 グルメ・レストラン

午後からは松代の農舞台に移動、センターは特徴的なデザインと共にアーティストによる空間演出を味わいながらレストラン、買い物、情報検索、イベントが楽しめるそうです。

まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 美術館・博物館

でも東京のように思ってちゃいけない・・・買い物やレストランは１店舗だけです。選択の余地はないですね(笑)　中よりも野外展示物が楽しかった。
棚田を利用したアート作品、これこそ現代アートです。

まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 美術館・博物館

レンズに水滴がついているのに気づかずこの施設を撮り続けたのは悔やまれますが、右下あたりが見にくくて申し訳ありません。

まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 美術館・博物館

草間弥生氏の『花咲ける妻有』東京で展示されていれば黒山の人盛りでしょうね。

まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 美術館・博物館

花に上っている子供がいて驚きました。先に行っていた親が気づいて戻ってきましたが、小さい子の手を離してはいけませんね。
壊したら親の責任ですよ。

まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」 美術館・博物館

併設されていた『まつだい郷土資料館』、ツアーなので個人個人のパスポートが手元になく入れないかもと心配しましたが、事情を説明すると親切な係員さんが入れてくれました。

まつだい郷土資料館 美術館・博物館

冬場に見た川越の豪商の自宅にも共通する、140年のけやき造りの民家を利用しもので、十日町市の文化財に指定されています。
昔、実家の風呂もこんな風だった。

まつだい郷土資料館 美術館・博物館

昭和の香りのする屋内や資料、懐かしいです。

まつだい郷土資料館 美術館・博物館

立派な居間です。まつだい農舞台の美術館だけでは勿体ない、ぜひ足を延ばしましょう。

まつだい郷土資料館 美術館・博物館

バスに乗った途端に土砂降りの雨が降って来たけれど、移動中に止みました。
今回は台風通過後で天気が危ぶまれましたが、車内や屋内に居るときのみ降ったようで良かったです。
日本海が見えてきました。

最後は6月26日に開館した上越市立水族博物館『うみがたり』につきました。
日本海に隣接した豪快な施設です。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

日本海をバックにした大水槽、日本海の波音や風、水面に反射する光を感じながら絶景を一望することが出来ます。海と一体化するような臨場感を感じられます。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

まん中には大水槽、ここで泳ぐ美しい魚たちに心癒されます。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

ここの目玉は白イルカベルーガやイルカショー、でも新しいだけあって設備もピカピカです。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

イカってホタルイカでなくても光るものなのでしょうか？

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

ベルーガ・・・動いているものを撮るのは難しい。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

可愛いペンギン達、この暑い中大丈夫なのか心配しましたが、恐らく高温にも大丈夫な種類のはずです。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

お土産コーナー、娘が小さかったら買っているでしょう。
それほどぬいぐるみは可愛いものばかりです。

イルカショーは最後まで見れず帰途につきます。バックの日本海が素晴らしい。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

慌ただしかったけれど、新幹線往復、バスツアーで施設間を送迎＋バスガイドの説明付き、昼食、施設などの入場料を含めて23000円はお得なツアーだと思います。
個人旅行もツアーもそれぞれいいところがあります。

上越市立水族博物館 うみがたり 動物園・水族館

帰りは『越後妙高』から北陸新幹線で２時間、夕方17時にも関わらず駅弁は完売、お土産店舗も２件しかない、本当に新幹線停車駅？東京と比べちゃいけませんが、やっぱり田舎は不便です。その分人も少なくて空いていていいんですけれど・・・

上越妙高駅 駅

今回、思いがけず大地の芸術祭を知ることが出来ました。
アートは美術館や街頭だけではなく、自然の中でもその輝きを放つことが出来る。
誘ってくださった友人に感謝します、又機会があれば宜しくお願い致します。

東京駅に着くとやっぱり人は多かった。
本日の歩数は17994歩、お疲れさまでした。

この旅行記へのコメント （6）

• ベリーニさん 2018/12/01 09:53:06

  『未知の世界へ ようこそ～』って誘ってくる…

  オカンカンさん、おはようございます。
  
  昨晩アップしたばかりの旅行記に訪問、ポチまでして頂いて感激。
  
  ありがとうございますを伝えようと、オカンカンさんの旅行記を見直していたら‥
  
  あっ！ん～ん、ん、な、なんて印象的な写真！！
  特に、『表紙のトンネルの中』の写真は「未知の世界へようこそ」って言ってる～！
  インパクト大！
  
  紹介の『越後妻有アートトリアンナーレ』 初めて知りました。
  こんな素晴らしくて、ユニークな芸術祭が有るとは‥
  オカンカンさんの感度・フットワーク共に脱帽。
  
  芸術に感度ゼロの私、それでも胸に響いてきた！
  行ってみたい！

  オカンカンさん からの返信 2018/12/02 11:19:02

  RE: 『未知の世界へ ようこそ?』って誘ってくる…

  ベリーニさん　　こんにちは！
  
  越後妻有アートトリアンナーレへのご訪問、ご投票ありがとうございました。
  素敵な芸術祭でしょう？芸術は自然の中でも光を放てるんですね。
  
  いつも旅慣れたベリーニさんの旅行記を、羨望の目で拝見しています。
  私はいつもツアーと個人旅行を交互ぐらいにしています。
  個人と言ってもトラブルが怖いので都市滞在型ですが、鉄道で国境越えをしてみたくて来年はユーロスターに乗ってみようと思っています。
  これから予約をするつもりで、それさえもドキドキです。
  
  ベリーニさんの旅行記で鉄道車内のスリの暴言にビビりました。
  でも本当に被害がなくて良かった。私も気を付けようと肝に命じました。
  まだまだ旅慣れていないので、１つ１つの出来たという経験が自信をうみます。
  人間っていくつになっても成長できるんですね。
  
  今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　オカンカン
  

• たらよろさん 2018/09/23 17:40:44

  越後妻有アートトリエンナーレ

  こんばんは、オカンカンさん
  
  現代アートの祭典！！
  以前は、瀬戸内海の島々、そう、、直島が有名だったけれど、
  いつのまにか全国各地に広がって、
  あちこちでこういった祭典があって、すごく素晴らしいなって思います。
  
  正直、現代アートって、わかるものと全然わからないものとあるのですが、
  それもまた楽しいし（笑）
  
  それにしても、草間彌生さんの作品に上ってたお子様、怖いですねー
  誰の作品でもダメだろうけれど、
  よりによって草間さんの作品だと、壊すと一体どれだけの弁済金が待っているのか？？（笑）
  あ～、こわ！
  
  たらよろ

  オカンカンさん からの返信 2018/09/24 14:40:04

  RE: 越後妻有アートトリエンナーレ

  たらよろさん　　こんにちは！
  
  いつもありがとうございます。
  越後妻有アートトリエンナーレ、友人に誘われるまで知りませんでした。
  友人は昨年、直島に行ったようです。たらよろさんも行かれてませんでしたか？
  
  自然をバックに自由に描かれた芸術作品、京都や東京などの大都会では人だらけで、絶対に無理でしょう。
  人が少ないって素晴らしいけれど、それだけ警備も手薄になって子供が作品に上っちゃうんですね。
  同行の友人の仕事は教育関係で、公言は出来ないけれど、昨今の子供の問題の殆どは家庭にあるんだよね…だそうです。
  親を見れば子供が分かるってことでしょうかね？
  ではまた、今後ともよろしくお願いします。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　オカンカン
  
  

• akikoさん 2018/09/21 09:41:47

  魅力溢れる大地の芸術祭

  オカンカンさん、おはようございます。
  
  表紙の写真が素敵で、一気に読ませてもらいました。
  『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』を観に行かれたとか。この芸術祭は、3年に1度開催される世界最大級の国際芸術祭なんだそうですね。
  
  このような楽しい芸術祭、大好きです！読んでいてワクワクしました。
  表紙の素敵な写真は、長いトンネルの先にあるパノラマステーションから、清津峡を見通した写真だったんですね。床に水が張られ景色が反射して水鏡のようになっているのがポイントですね！いつもそこには水が張られているのかしら？ここはホントにインスタ映えしますね♪
  
  越後妻有里山現代美術館に展示されているユニークな作品群もいいですね～　特に、天井に美しい光の装飾が輝いているスポット、実物を観てみたいと思いました。カキ氷のような作品もあって・・・コメントにあるように「何でも芸術になっちゃう」ってそのとおりですね。想像力を活かして、人とは違うものを創作すれば、立派な芸術ですよね。
  
  何箇所にも分けて、雪国を舞台にいろんな芸術を鑑賞できる大地の芸術祭。近ければ、ぜひ行ってみたいと思いました。
  
  akiko

  オカンカンさん からの返信 2018/09/21 19:14:40

  RE: 魅力溢れる大地の芸術祭

  akikoさん　　　　オカンカンです。
  
  いつもありがとうございます。
  大地の芸術祭、友人に誘われるまで知りませんでした。
  彼女は去年、瀬戸内海の直島であった芸術祭に行ったようで、日本全国色々なイベントが開催されているようです。
  
  広大な山や畑や峡谷などと調和した芸術作品の数々、田舎だから出来るのでしょうが、
  キラキラと輝きを放っていました。
  十日町は三年後でしょうが、来年またどこか自然の中で開催される芸術祭があれば行ってみたいと思っています。
  こんなに自由で、誰もが触れて体験できる物、芸術は本来そうあってほしいものです。