2018/07/06 - 2018/07/23
13位(同エリア25件中)
youさん
北緯圏の北緯78度に位置するノルウェー領スヴァルバール諸島の中で最大の島、スピッツベルゲン島に、北極圏を巡るクルーズ船で行ってきました。この島は、人が定住している世界最北端の島です。
スピッツベルゲン島へは、ノルウェーのラクスエルブを出港してからバレンツ海を約1日航海し到着します。
表紙の写真は、島の中心の街ロングヤービーエン遠望。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
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7月14日 クルーズ船は、北極圏に位置するスヴァルバール諸島の中で最大の島、スピッツベルゲン島に向けてバレンツ海を航行しています。写真はキャビンにあるモニター画面。
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7月15日 朝 この時期、北極圏は白夜の世界で、いつ朝になったのか分かりませんが、沖合に、氷河をたたえた美しい山々が連なって見えだしました。
ああ~素晴らしい風景だワッ~あれが北極圏に浮かぶスピッツベルゲン島かぁ~。 -
さらに船が進むとやがてテーブル・マウンテンのような陸地が現れます。
夏の時期なので雪はほとんど溶けているようで、黒い大地が見えています。 -
テーブルマウンテンの上をズームすると、何やらドーム状の建造物が並んでいます。
オーロラや宇宙観測用の大型レーダー基地なのでしょうか。こんな最果ての島にも、しつかりとした人工建造物があるのにびっくりします。 -
更に湾の奥に進んできました。山の裾野、右下に飛行場も見えています。
また、山の中腹左側には、スヴァールバル世界種子貯蔵庫への入口らしきものも見えています。あの建造物の地下深くに、地球滅亡の危機に備えて世界中のあらゆる植物の種子を冷凍保存している貯蔵庫があるのでしょう。 -
スピッツベルゲン島の中心となる街ロングヤービーエンの港に入ってきました。
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港には、クルーズ船が接岸できる桟橋があります。
港の広場に、歓迎・・・北緯78度のロングヤービーエンの表示があるテントが設営されています。島の人口とほぼ同じくらいの数の観光客が一度に上陸する訳ですから、大歓迎されるのが分かります。 -
港の周囲は、雄大な山々が取り巻いています。
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これも。
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10時 下船。
これが乗っているクルーズ船ゼニス号、4.7万トン、乗客約1400名。
ノルウェーのトロンハイムから乗船し、ノルウェーのフィヨルド地帯にある美しい街やロシアのムルマンスク等に寄港し、北上してロングヤービーエンに来る白夜の季節にだけ航行する北極圏クルーズ船です。 -
スピッツベルゲン島の観光は、船会社が主催するツアーに参加します。
島には観光バスが数台しかないために、島の主要な観光地を何度もバスが往復するようで、時間まで港の周辺を散策したり、港に設営されている観光案内所のテント内で順番待ちをします。 -
港の近くに建つ白熊注意の看板。
夏の今の時期には出没しないようですが、雪が積もる冬の時期は頻繁に出てくるようです。
左手は空港につながる幹線道路。 -
11時過ぎ
ツアーバスは、ロングヤービーエンの街を通過して郊外の山岳地帯に向かいます。
街には、北極博物館があります。ここから北極点までは、約1300kmあるとのことです。 -
内陸部に進むにつれて、雄大な山々が次々と現れます。
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素晴らしい夏場の風景です。
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これも。
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谷の奥に聳える雪山。
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手づかずの大自然の風景が続いていると思いきや、砂利など採集しているのでしょうか、建設用車両も見られます。
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内陸部の谷間から見る海側の絶景。
現在は雪が解けてコケが生えた荒涼とした大地が広がっています。冬場は一面の雪野原となるのでしょうけど。 -
さらに斜面に続く奥には、こんな景色が延々と続いています。
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谷間の高台に造られているハスキー犬の飼育フィールドに来ました。
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ここにはソリを引くためのハスキー犬が多数飼育されています。
今は雪が積もっていないので彼らの出番は少なく、犬さんたちはマイホームで優雅な時間を過ごしているみたいです。 -
このハスキー犬の飼育フィールドは、島の観光ポイントでもあり、クルーズのお客さんらが既に大勢訪れています。
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金網ごしに可愛いハスキーと目が合いました。我が家の愛犬と同じような目をしています。こんな目で見られるとすぐになつきそうで、愛おしくなりますwww。
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高台から続く斜面は、緑の草原が広がっています。
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日当たりのよい場所にはポピーのような白い花が咲いています。この短い夏の時期だけに訪れる観光客のために咲いているようで、嬉しくなります。
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背後に迫る山の上には、現在も操業中という第7炭鉱が見えています。
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ハスキー犬フィールドを管理している若いカップル。
ノルウェー本土からこちらに居住して2年目だとのこと。夏の時期は快適に生活できるものの、太陽が出ない日が続く冬の時期は大変だろうねぇ~。ははぃ~、冬場はハスキーの出番が頻繁にあるので、もっと忙しくなるのです。 -
彼らの居住するお宅を拝見させてもらいます。
普通の山小屋風でした。 -
ロングヤービーエンの街を車窓観光します。
谷間に居住用の建物が並んでいます。
この街は、北極圏に位置する世界最北の街で、夏場での居住人口は約2500人、その過酷な環境から人口の約1/3が毎年入れ替わるそうです(ガイドの話)。 -
かっては炭鉱で働く人たちの宿舎だった建物で、現在はリフォームされてホテルとして使われているようです。
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屋根の上で日光浴をする人達を見かけます。この島に住む人たちにとって短い夏の太陽は貴重なのでしょう。
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ロングヤービーエンの街の一番奥の高台まで来ました。海側に向かって延びるメインストリートの両側に住宅やホテル、店等が並んでいます。
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崖の麓に小さな墓地が見えています。
この島に住んでいる人達の多くは、かって石炭の採掘場で働く労働者だったようで、彼らが眠っているのでしょう。 -
山の斜面に建物の柱だけが残っているのも見えています。
あそこは元居住地だった場所で、第2次世界大戦中にドイツ軍の爆撃で焼失したとのこと(ガイドの話)。こんな僻地まで、ドイツ軍の手が伸びていたとは驚きです。 -
街の家々につながる配管が地上に設置されています。大地は永久凍土のために地中に埋めることはできないとのことです。
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丘の上にある石炭の集積施設に来ました。炭鉱採掘で発展したロングイェールビーンに残る歴史的な建物遺産です。
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こちらは採掘した石炭を集積施設まで運ぶためのロープウェイです。
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石炭集積施設のある丘からロングイェールビーンの街がよく眺められます。
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世界最北の教会でもあるスヴァールバル教会に来ました。この教会の創建は、1921年と言いますから、島の中では歴史ある建物です。
クルーズ船の出港時間は22時、島での滞在時間は充分あるので、ツアーバスはここで下車して個人で街歩きをします。 -
教会の中に入ります。
いきなり、剥製の白クマが出迎えてくれます。また、その周りには住人の方が椅子に座っ雑談中で、歓迎の会釈をしてくれます。テーブルにはセルフのコヒーも用意されており、ここは教会と言うよりも、街のコミュニティーセンターのようです。 -
こちらは小さく可愛らしい祭壇と礼拝堂。
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天気も良いので、眼下に広がる街を見渡しながら、ここで持参したリンゴ等をかじりながら、地球最北端でのピクニック気分を味わいます。
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斜面にはワタスゲが群生しています。
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斜面を下り谷底を流れる川を渡ります。
川の水は、上流の奥に見えている氷河の雪解け水なのでしょう。 -
ロングイェールビーンの若い母娘さんと出会います。
ご主人は、この島の地質等を研究している研究者、島に住んで2年目。もうすぐ2人目が誕生するのでロシアに帰国する予定、島には世界数10カ国から研究者らが集まっており、それらの家族ともお友達になれて、島の暮らしを楽しんでいます。。。と。 -
小さなカラフルの家が並んでいます。
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街の中心部に来ました。
海に向かって南北に伸びているメインストリート沿いに、多くのお店やレストラン、ホテルが並んでいます。街のシンボルは白熊チャンです。 -
こちらのお店のシンボルは、雪男???・・・・です。
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こちらのレストランの営業時間は、看板によれば月曜~金曜日は、11時~2時までとあります。いまの時期は、太陽が沈まないので午前2時までお客さんが来るのでしょう。
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街は久々にクルーズのお客さんらで賑わっているようです。
左手ホテルの手前にツーリストインフォメーションがあります。そこで絵ハガキ、切手等が購入でき、郵便を出すこともできます。 -
街にあるスーパーに入って見ます。ここでも白熊くんが歓迎してくれます。
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お土産品から日常の生活用品、食料品と品揃えは豊富です。
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新鮮な野菜や果実だって売っています。
お値段は、キュウィフルーツ1個350円、リンゴ1個200円・・・といった感じ。ノルウェー本土との物価と比べると、それほど高くはありません。 -
街の中心広場に、ロングイェールビーンの街の始まりは、炭鉱採掘であったことを忘れないで~と言っている・・・炭鉱作業員の像が建っています。
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広場で日光浴をして寛ぐ地元の子供や若奥様たち・・・・かなぁ。
島の人口は毎年変動していますが、約2500人、その中で15歳以下の子供は約500人はいるとのこと(ガイドの話)。この島では少子化問題はないみたい・・・・太陽が昇らない厳しい冬の季節が数カ月間もあるからでしょうかねぇ(笑)。 -
メインストリートを更に海側に下った先にスヴァールバル博物館、右手方向に北極博物館があります。
両方とも17時に閉館していて入れませんでした。 -
港まで続いている道を歩きます。
剥製でないこんな白クマも道路脇に展示されています。 -
トヨタの販売店もあります。世界最北のお店かもしれません。
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18時過ぎ、街から約40分ぶらぶら歩いて港に到着しました。
島の滞在は僅か7時間でしたが、雄大な大自然の風景の他に、島の歴史や島での生活を垣間見ることができ、また、ツンドラの大地に咲く花やハスキー犬にも出会えて、素晴らしい北極の世界を満喫することができました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- pedaruさん 2018/09/06 07:12:06
- 最北の人の住む島
- youさん おはようございます。
巡礼道の歩き疲れもなく、こんどはクルーズ、しばらくは歩かない旅ですか?
何処に現れるか推測不能のyouさんの旅ですね。
「シロクマ注意」の道路標識、タヌキ注意とはだいぶ差がありますね。さすが北極圏です。
>この島では少子化問題はないみたい・・・・太陽が昇らない厳しい冬の季節が数カ月間もあるからでしょうかねぇ(笑)。
娯楽施設もなさそうだし・・・・youさんのコメント受けました。
pedaru
- youさん からの返信 2018/09/06 23:33:13
- Re: 最北の人の住む島
- pedaruさん
こんばんは。早速のコメント有難うございます。
ハイ。クルーズの旅は、陸上の旅とは違い寄港地以外は、ほとんど船の上でして、歩き足りない感じでした。なので、その不足分を毎朝、デッキの上をぐるぐると10周以上周回しておりました。
この朝の周回散歩が、水平線の続く海やら、はるかかなたの山々を眺めながらなので、気分爽快なんです。
「シロクマ注意」は、冬の季節は命にかかわる大事なことなんですって。彼らにとって、冬の時期での食糧確保は死活問題ですから、とても凶暴になるようですから。
you
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