上海ウラジオ陸路旅【３】山海関から興城古城へ

2018/06/24 - 2018/06/26

渤海湾沿いに山海関から興城へと北上。山海関ではあてにしていた国際ユースホステルで宿泊を断られて人生初の浜辺で寝る。日頃は海から遠い自宅にいるので最初は物珍しかったが海の音と蚊に悩まされた。
興城でも安宿が見つからず城壁の横のベンチで寝る。北京近郊の小都市はどこも町一番の高級ホテルにしか外国人は泊めてもらえないようだ。

【交通】()内は遅延後の発着時刻、S:始発、L:終点
6/24 天津 12:09 ⇒ 山海関 15:50(16:04) 快速 K2047 43.5元
6/25 山海関 7:10 ⇒ 興城 8:37 快速 K7383 18.5元
6/27 興城 8:29 ⇒ 錦州 9:28 快速 K7591 12.5元
【為替】1元≒17円

エリア 秦皇島(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道

天津駅に到着。

天津駅 駅

駅舎内のドームが立派。

山海関まで移動。

途中は山岳地帯を通った。

唐山で客が一斉に降りてからはがら空きのローカル線風情。

動車が平行して抜き去っていく。

山海関駅に到着。

乗ってきた列車ははるばる西安発だった。

ここの駅も町の規模と不釣り合いなほどでかい。

駅の北東500ｍにある国際青年旅舎にまず向かう。ネット上では外国人不可となっていたが交渉してみるつもり。

「ニーハオ！有人マ？」と入っても人の気配無し。国際旅舎というだけあって万国旗も掲げてある。暫く休んでWifiを借りる。その後出てきた女主人の話では外国人は宿泊不可。そればかりか台湾人、香港人、ウイグル人、チベット人も泊まれないそうだ。自国民まで泊めないなんて中国政府、墓穴を掘ってないか？

ホテル確保は諦めて海辺の観光地へ行ってみる。線路をくぐって駅の南へ。

銀行金利は３年で3.85％、羨ましい。

途中の海産市場を覗いてみる。

こんな売り場でもスマホ決済用のQRコードが用意されていた。

ゴマ餅を買ったら味がしなくて失敗かと思ったが噛み続けるうちに味が出てきた。

バリ島ホテルに泊まれるか聞いてみたが、この規模でも外国人は不可。海盛花園なら泊まれると教えてくれた。

最悪はここに泊まろう。

老龍頭まで来てみた。

山海関 史跡・遺跡

北東部のビーチからは沖の造船所が見える。

西には老龍頭が海に突き出ている。

老龍頭 史跡・遺跡

この浜を今夜の寝床とすべく調査開始。東側にはレストランらしき電飾が見える。海鮮料理店兼ホステルもあったが当然外国人はNG。宿のおばさんはスクーターで海盛花園まで送ろうかと言ってくれたが子供連れの三人乗りで走るのは遠慮しておいた。

夜の老龍頭はライトアップされた。

他の観光客について山の中まで入ってみたが途中で道が分からなくなり引き返す。

夜は蚊が1～2匹いて眠り難かった。夜中の二時ごろ浜辺に懐中電灯が三つ見えた。魚介類を獲っていたらしい。声からすると女性のようだ。空には流れ星や人工衛星が見えた。

６月２５日（月）
４時ごろには空が白みはじめ、地元民が散歩にやってきた。

海に突き出た老龍頭。万里の長城の東の果て。

長城をつらぬく車道のトンネルを抜けて南側へ。

浜辺のバックにある長城にのぼるルートを見つけた。

長城の上から老龍頭を望む。

野草にしては綺麗な花。

山海関景区。トイレは開いてなかったが、その前の足洗い場が使えた。人通りがないのを確認してここでパンツを脱いで水浴び。足洗い場の30センチほどの段差が隠れられる唯一のたより。マタンキンもしっかり洗った。髪も洗った。生き返る。

帰りは25路バスで駅まで戻った。この日は興城まで移動。

この日は興城まで移動。

興城駅に到着。ここも渤海湾岸の町。

駅前の屋台で食べたニラ餅がうまかった。たった１元でこの幸せ。

駅から10分ほどで城壁に囲まれた古城が現れた。ここは西門。通りの先に中央の鐘楼が見える。

裏通りは古い家並み。

城内の南側が賑やかな観光街になっていた。

興城古城 城・宮殿

天津狗不理を売る店内で包子３種を選んで食べる。左から青椒肉包、香菇青菜包、狗不理肉包。小ぶりながら薄皮で汁がたっぷり。店内で黒酢をつけて落ち着いて食べられるのもよい。

食事中に充電も済ませた。これは当たりだ。ここで３回食べた。メニューはこちら。これを食べるためにもう一度この街を訪れたいような。たぶん二度とは来ないけどね。私の肉まん屋人生に残る一店。

通りには看板を持ったおじさん、おばさんが多い。"満足しなければ返品OK"とある。

花生糕が名物らしい。

臼と杵でピーナッツを搗いて包丁で押し固める。

城内には各所に有料の見所あり。

トイレが整っているのがうれしい。野宿するにはこれが大事。

昼は冷麺（１０元）。冷麺を出す店多し。ただし朝鮮風ではない黄色い麺。大都市と比べると物価が安いのがうれしい。

金馬王ブランドの自転車。

夕食は牛肉板面（６元）。ちとシンプルすぎた。

夕方になると広場には複数の集団がダンスを始める。

こちらは社交ダンス部。背筋の伸びたその辺のおっさんとは一味違うが頭の薄い男性のリードで女性がくるくる回る。衣装は黒や赤。みなそれぞれに得意の回り方が違うのが面白い。ここに来る夫婦は円満だろうな。中には男性一人に女性二人で踊っている猛者もいる。この人たちのダンスが終わらないとベンチで寝られない。暗くなったら終わるだろうと思っていたら、城壁がライトアップされてしまった。結局終わったのは10時ごろ。それもパワードスピーカーが接触不良を起こしたから終わったが調子よければいつまで続いたことか。

２元ショップでミニライトを購入。日本の百均以上に一点物が多くこのライトも１つしか無かった。

ライトアップは１１時ごろに終わりベンチで寝やすくなったが、霧雨が降ってきた。城門の下で雨をしのぐ。お蔭でほとんど眠れなかった。４時頃に明るくなったのでベンチで寝る。朝っぱらから散歩をする老人が多い。

６月２６日（火）
今日は次の街に移動すべきかどうか迷ったが、この街が寝やすいのでもう一泊することにした。後３日のうち１，２泊は宿に泊まりたいのだが楽観できない。朝は市の南に広がる市場を見学。

海が近いので干しエビや貝の乾物を試食するのが楽しい。

自動ゴマすり器なんてのも稼働していた。

桃が４個で1.5元。しかも食べごろで激甘。見た目は賞味期限切れだが仏壇に供えるわけではないのでこれで十分。これは買わにゃ損。

大衆浴場を発見。７元で入れるそう。中にロッカーもあるらしい。夜８時まで営業なので入るかもしれない。

ネット宅配便のバイクを歩道でよく見かける。

昼食は路地裏の食堂で二肉一素を選んで１０元。栄養バランスを考えると快餐に落ち着く。

夕食もスーパー内で二肉二素10元。ニンニクの芽は好きな食べ物１０選に入るが日本ではめったに食べないなあ。豆腐と思った左手前のオカズはナスだった。

石焼き芋じゃなくてふかしジャガイモの販売車がいた。引き出しを開けるとジャガイモが４つ並んでいる。

黒ビールがスーパーの安売りで１元（17円）。アルコール2.5％一応黒ビールの味。

ショッピングセンター最上階にも格安のフードコートがあった。

眺めも抜群。知っていればここに通ったのだが。

夜９時まで開いている店のソファーでクーラーの中居眠り。

今夜も城壁沿いのベンチが寝床。晴れなのはいいが蚊がいるし風が強い。

６月２７日（水）
今朝は桃６個で１元。お婆さんの測りの使い方が明らかに間違っているのだが。商売人なら１kgがどのくらいか知っていたほうがいいよ。

街では新興スマホ会社のOPPOの緑色の看板をよく見かける。

8:29発の快速で錦州へ移動。駅前に立つ石像は袁さん。そういえば城壁の上にも袁と書いた旗がたなびいていた。

田舎の駅の切符売り場は行列がなくていつでも切符が買える。

今日は錦州まで３時間の移動。