2018/07/15 - 2018/07/16
34位(同エリア451件中)
jokaさん
笠ヶ岳登山二日目。
時間だけ考えれば登ってきた笠新道を下るのが早いのですが、Hさんもわたしもピストンがあまり好きではないのでなるべくなら避けたい。
クリヤ谷コースは未知の部分が多すぎ、時間が限られた中で使用するのは気が進まず。
となると残るは弓折乗越経由で小池新道を下る比較的お気楽なルート。
ただコースタイムだけ見ると8時間あるため、11時30分発のバスに乗るには3時30分にテント場を出る必要がある。さらに入浴と生ビール&昼食タイムを確保するには最低でも10時30分には到着したい。
というわけで3時30分にテント場を出て、コースタイムの巻き具合で風呂と食事の可否が決まるということになりました。
せっかくの稜線歩きなので、“のんびり急いで”進みましょう♪
- 同行者
- 友人
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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2時起床。
ザックに付けた温度計では15度近く。体感的には10度切ってる気はするけど…
ちなみにここのテント場の標高は約2750mです。 -
Hさんの方が片付け上手。
いつもお待たせして申し訳ありません… -
2時37分、テントの撤収完了。
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この場にザックを置いたまま、必要なものだけ持って山荘に移動します。
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山荘とは徒歩10分の距離。実際歩くと意外に遠い。
雪渓のトラバースはちょっと緊張しました。
Hさんのストックを一本借りて無事横断。
途中、早くも出発するパーティーとすれ違いました。 -
まだ3時前ですが山荘内にはヘッドランプの灯りがちらほら。
さすが夏山。みなさん行動開始が早い。笠ヶ岳山荘 宿・ホテル
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昨夕山荘で受け取ったお弁当と持参の味噌汁で朝食。
お弁当の中身はちらし寿司風ご飯と卵焼き、豆の煮ものなどです。 -
コンビニおにぎり四つ分ほどのご飯の量に苦戦しましたが、会社の社長から餞別代りにいただいたお手製梅干し(激塩!!!)の力を借りて完食。
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コンタクト付けたりトイレ行ったりしたあと山荘を出てみると、テント場の灯りもグッと増えていました。
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ザックの所まで戻ってきました。
槍ヶ岳から北穂高岳に至る稜線が薄っすら浮かび上がっています。 -
3時37分、予定より7分遅れで出発です。
夜明けまであと1時間近くあるので、当然ヘッドランプ装着。 -
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4時24分、笠新道分岐。
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ここを数分登れば抜戸岳ですが、日の出が近いのでもう少し先の開けた場所で見るため先に進むことに。
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4時32分、(結果的に)日の出を待つHさん
当日の日の出時刻は4時33分。
が、調べてこなかったため写メを撮った時点では正確な時刻をわかっていません。
経験則で4時30分台だろうとは見当がついていたので、適当なタイミングでの日の出見物でしたが、結果オーライ!? -
う~ん、まだかな?
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4時36分。
まだ日の光は届かず。先に進むことにしました。 -
そこから5分ほど歩いた場所で、雲は厚めなもののようやく日の出っぽくなってきました。
先行するわたしがHさんに教えてあげようと振り返ったその瞬間、同じくこの光景に気づいて横を見たHさんがバランスを崩して転倒、滑落!!! -
画面左上の道を下りてきたHさんは右側(画面上では左方向)の朝日に気を取られて転倒。
そこから空中を飛んで画面中央の土が剥げた部分まで横向きに一回転(または二回転)しながら一気に落下。
ザレた斜面をずるずると数m滑っていったのです。 -
一瞬の出来事でした。
正直「こうやって人は死んでいくんだ」と思いました。 -
どっこい生きてるシャツの中。
しっかりした足取りで這い上がってくるHさん。
結果的に防寒用に着用していたレインウェア上下に1、2ヶ所小さな穴が開いたのと肘近くの皮膚が少々切れただけで済みました(あとで入浴の際調べても強い打撲は無し)。
本人曰く「ハンドボールで培った受け身技術が役立った」とのことですが、着地地点が悪ければ大怪我以上確定だったのは明らかで、本当に運がよかった。
特に危険な場所でなくても、山では一瞬の油断が命取り。
これまで以上によく肝に銘じておきます。 -
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黒部五郎岳(左)と薬師岳(真ん中奥)
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これから向かう弓折岳方面。
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4時59分、秩父平(2550m)
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雪渓を横目にいったん下ります。
この場所で暑くなってレインウェアを脱いだHさん。
小さな穴を発見してちょっぴり落ち込んでいました……
タフだ! -
山で目にする様々な景色の中で、カール地形が一番好きかもしれません。
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花も活き活き。
ハクサンイチゲとミヤマキンポウゲかな? -
やっぱり陽の光の下で歩くほうが楽しいですね。
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朝日の中、カールの底を歩くわたし。
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お気に入りのトレッキングパンツが無事なことを確認し、少し足取り軽やかなHさん。
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大ノマ岳への登り返し。
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崩落しかけた登山道を越えて
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まだまだ登る。
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ようやく山頂が見えました。
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5時44分、大ノマ岳(2662m)
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一休み。
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バックショット!
示し合わせたわけではないのですが燕兄弟の完成です。
昨年の同時期に出かけた白峰三山でも二日目は同じ燕山荘Tシャツでお揃いでした。 -
雪道もほんの少しだけ残っています。
バランス感覚のいいHさんはスイスイ。
自信のないわたしは下の雪無しの部分まで下りて進みました。 -
コバイケイソウかな?
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なんでしょうか?
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山間に轟々と流れる沢が見えました。
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6時11分、大ノマ乗越を通過。
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弓折岳への登り返しを越えればあとは下るだけ。
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が、距離は短いがなかな険しい…
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ここにきてこの旅の新兵器、防虫ネットをHさんが装着。
Hさん曰く「虫が寄ってこないのはいいけれど、汗を拭けない、水が飲めないのはかなり不便」とのことでした…
わたしはけっきょく使用せず。まあいつものことです。 -
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6時31分、弓折岳(2592m)
本日最後のピークです。
なぜか山頂標識記載の数字は4mも低い… -
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6時38分、弓折乗越(2560m)通過。
予定していた最低ラインより1時間近く巻けています。
これなら温泉&ビールも間に合いそう。 -
あとはひたすら下るだけ。
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7時ちょうど、鏡平山荘(2300m)着。
おそらく双六小屋からであろう下山者で賑わっていました。
双六小屋を5時過ぎに出発するとだいたいこのくらいの時刻に到着しますから。鏡平山荘 宿・ホテル
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三日前に電話で確認した時には、「まだ氷が荷揚げされていないので、16日の提供は難しいかもしれません」との返事だったかき氷が販売されています。
やったね♪ -
ドーーーン!!
気分リフレッシュ♪
と、ここでふと思い出す。
お腹空いてるのでカレーの類を注文しようと思っていたんだった…
かき氷があることに興奮して思わず頼んでしまいました。
先にカレーを食べてからデザートに注文すればよかったな… -
Hさんも一気食い。
カレーは我慢することにしました。 -
トータル15分ほど休憩してから出発。
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小屋そばの鏡池。
今朝は槍ヶ岳方面に雲が多めなため、逆さ槍も少しどんより。 -
反対方面はこんな感じでピーカン。
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7時36分、シシウドが原通過。
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時折現れる沢でネッククーラーを濡らしながら進みます。
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8時7分、秩父沢出合通過。
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ここまで来れば登山道ももうすぐ終わり。
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8時32分、小池新道入口(1470m)通過。
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残すは平坦な林道歩きのみ。
が、底が堅い典型的な登山靴を履くHさんは林道歩き(特に舗装路)が大の苦手。
12本爪アイゼンを装着するとき以外はアプローチシューズかトレランシューズしか履かないわたしは特に問題なし。ちなみに本日はテント泊なのでハイカットのアプローチシューズです。 -
木陰に入ると涼しくてホッとします。
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8時47分、わさび平小屋に着きました。
わさび平小屋 宿・ホテル
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わたしは大好物のラムネでクールダウン。
工事中の影響もあってか、名物のそうめんはやっておらず、冷やし野菜や果物も控えめでした。 -
このかき入れ時に工事するなんて、なんかもったいない気がしますね。
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9時5分、笠新道入口です。
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目の前には錫杖岳。
見た目からわかる通りクライマー御用達の険しい山です。 -
お助け風穴
真夏に来ると嫌でも気づきますね。一瞬のオアシスでした。 -
振り返ると笠ヶ岳。
画面中央、雲の下の頂がそうです。 -
おっ!
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9時42分、新穂高温泉の登山口に帰ってきました。
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新穂高ロープウェイ前に向かうとバスが待機しており、10分後に発車するとのこと。
そこにやってきた登山帰りと思しき女性二人組。
「温泉入ろううと思ったんですが、このあたり全滅なので平湯温泉まで移動したいんです。停まりますか?」
ん!?
わたし達もここで温泉&ビールの後に松本まで移動する予定なんですけど…
全滅の意味が不明ですが、真偽を確かめようにも出発まで時間がない。安全策をとってそのバスに乗ることにしました。
荷物預けるのに手間取ってしまい、わたしだけ補助席に。
ここから先は気が緩んだのかほぼ写メ撮らず。新穂高ロープウェイ 乗り物
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平湯温泉で途中下車して入浴。
急げば間に合うバスを一本飛ばしてゆったり食事、のはずがバスの発車が遅れて間に合ってしまったため少し迷ってそのまま乗車。
時間が遅くなればなるほど松本近郊で渋滞に巻き込まれる可能性が高くなるので、列車に遅れるリスクをなるべく減らすことを咄嗟に優先してしまったわけです。
松本駅に着いてお目当ての蕎麦屋さんを覗くも客待ち多数で断念。
そんなわけで駅近のこちらのお店で昼食となりました。 -
お疲れさ~~~~ん♪♪♪
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ご馳走様でした♪
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天気の都合で数日前に切符を取ったため、お約束の最後列(席の後ろにザックを置ける)が確保できなかったのですが、運よくすぐ近くに荷物置き場がある席でした。
急遽行き先を変更した今回の山旅、最後は少しバタついたものの、全体としてはとても充実した時間を過ごせました。
Hさん曰く「これまでで最高にキツい山行だった」というぐらい体力的には厳しかったのは確かですが、逆に言えば「体が動くうちに行けてよかった」ということですよね。
秋までにあと何回テント泊できるかな?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (6)
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- トラベル民さん 2018/08/19 19:33:13
- すいません
- 同じ投稿を何度してしまいすいませんでした。
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- トラベル民さん 2018/08/19 19:21:46
- 良かったですね
- 大した滑落じゃ無くてお怪我も無く良かったですよね。
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- トラベル民さん 2018/08/19 19:21:41
- 良かったですね
- 大した滑落じゃ無くてお怪我も無く良かったですよね。
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- トラベル民さん 2018/08/19 19:21:37
- 良かったですね
- 大した滑落じゃ無くてお怪我も無く良かったですよね。
- jokaさん からの返信 2018/08/20 18:53:57
- Re: 良かったですね
- ご心配いただきありがとうございます。
結果だけ見ればほぼ無傷ですが、ただひたすらに運が良かっただけ。いつ順番が回ってきてもおかしくありません。
遭難、滑落事故は跡を絶ちませんが、これだけ多くの老若男女が山を登っていることを考えるとその件数でおさまっていることにかえって驚きを感じてしまいます。
トラベル民様も山登りの際にはお気をつけください。
- トラベル民さん からの返信 2018/08/20 20:42:03
- Re: 良かったですね
- 人のことを言えるほどの技量は持ちえませんが、確かに最近遭難記事が多いように思えます。
jokaさんはかなりのベテランのように思えますが頂いた言葉を噛み締めて山登りしたいと思います。油断大敵ですね。
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