73年前の戦場へトラック諸島でDIVE！暗闇の機械室最下層部へ！～特設運送船 乾祥丸(KENSYOU MARU)～

2017/05/11 - 2017/05/11

8日～12日までトラック諸島で計10本潜ってきました。
1１日の１本目日は特設運送船 乾祥丸。
排水量4862㌧ 全長116mの貨客船。
1938年(昭和13年)8月30日に乾汽船の貨客船として竣工。
1940年(昭和15年)9月14日に海軍に徴用され特設運送船となり太平洋戦争に突入。
横須賀を拠点にトラック、クェゼリン方面の輸送任務に従事。
1943年(昭和18年)12月19日、クェゼリンにて空襲により被弾航行不能となり曳航され1944年(昭和19年)2月4日にトラックに入港。
そして2月17日～18日のトラック空襲(作戦名ヘイルストーン)に参加した空母ヨークタウン、エンタープライズ、モントレー及びバンカーヒルの艦載機の攻撃を受け6名の戦死者を出し18日にトノアス島(デュブロン島、旧名 夏島)の西、水深40ｍの海底に水平状態で沈没。
黙祷の後、潜行開始。
2015年9月以来3回目の乾祥丸。
2012年8月のダイビングはhttps://4travel.jp/travelogue/10721333
2015年9月のダイビングはhttps://4travel.jp/travelogue/11134002

エリア チュック（トラック）(ミクロネシア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 船 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

特設運送船 乾祥丸の艦型図。チューク州観光局で購入したDive-Mapより。

ポイント名 乾祥丸。
平均水深18.2ｍ Max32.4ｍ 透明度Max10m 水温30.5℃
11リットルタンク背負っての32分のぺネトレーション(内部進入)ダイビング。
船内に入るので上級者向きのポイントです。
閉所恐怖症及び暗いのダメな方は無理です。

透明度イマイチの中、潜行中。

煙突脇の天窓から機械室へ潜入。

朝1本目のダイビングなので天窓からの陽射しが差しこまず薄暗い機械室。
今回はチラ見だけで先に進みます。

機械室から下に降りるラッタル（階段）。
今回はこの奥へ2層分降ります。
因みに狭いのでスーツはドロドロになります。
メタボな方も止めましょう。

機械室から1層下にある区画へ
各種機械類が並んでいます。

さらにラッタル（階段）を抜けて最下層部の区画へ進みます。

各種機器の間をすり抜けるように進みます。フィンキック厳禁！
機械の操縦装置でしょうか？
スイッチやレバー、ハンドル類がたくさんあります。

ブレーカーかな？

こっちもスイッチがたくさんあります。

奥の方にはバルブ類が並んでいます。

壁に整然と壁に掛けられたスパナ。

大小の各種スパナ。
大きさ順に並べられています。

水深32ｍ！ライトを消すと...。暗黒の世界です。
光は一切差込みません！
パニック起こす人はお勧めしません絶対。

万力が原形を留めています。

タマドックヤードのスペルがはっきり確認できる機器。
AHED（前進）、ASTERN（後進）のスペルから動力系の機器と思われます。

機器を動かすレバーでしょうか？

最下層部から上の区画へ移動。
何かしらの表示器。
2本目に潜った平安丸の機械室でもよく似た表示器がありました。

ここにも整然と壁に掛けられたスパナが...。

バルブ等突起物が多数あるので、レギュレーター等が引っ掛からないよう注意が必要です。

隔壁には予備品がずらりと並んでいます。

そろそろ戻ります。

機械室に戻ってきました。
光が差し込みホッとします。

機械室から脱出！

機械室から船橋内に移動。
光が差し込みストレス感じません。

船橋内の通信機器。

傾いたテレグラフ。

マストに移動し眺めの安全停止。

さらば乾祥丸！浮上開始。