１３年を経て日南を巡る【２】～懐かしの青島にて～

2018/03/21 - 2018/03/22

日向国一宮の都農神社にご挨拶をした後、宿のある青島へと向かう。
青島を訪れるのは、１３年前の旅以来だ。
その時、日南線は青島以南が不通となっていた。
結局、青島だけを日帰りで観に行ったのだが、今回は泊まって、朝の静かな青島を訪ねる予定だ。

エリア 宮崎市(宮崎)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5
• ホテル: 3.5
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

都農駅から乗った普通電車を南宮崎駅で下車。
青島駅へと向かうため、ここで乗り換える。
しばらく時間があったので、ホームを散策。
ホーム上にあった花壇には、日向らしく埴輪の模型が置いてあった。

40分ほど待ち、16:48発の日南線の列車に乗車。
列車は日豊本線と別れ日南線へ。
宮崎空港の脇を走り抜け、17:11に青島駅に着いた。

駅からは、歩いて宿へと向かう。
駅前の通りの街路樹は、南国らしくフェニックスが植えられていた。

数分で、今宵の宿『青島観光ホテル』に辿り着いた。
昔ながらの観光ホテルだが、館内はそれほど古くは無かった。
通されたのは、8畳の和室。

青島グランドホテル 宿・ホテル

窓からは、目の前に日向灘が。
雲が垂れ込め、印象的な風景だ。
外は、風が強く波が高いようだ。

この宿の大浴場は、一応温泉らしい。
夕食前に一風呂浴びたが、最上階の展望露天風呂は気持ち良かった。

夕食は、宮崎らしく、鶏の炭火焼に、鶏天、鶏南蛮など鶏料理が多かった。
さらに、牛と豚もまであり。
だが、一度に並べられていたものだけでお仕舞だったのは残念だった。

そして、お供のお酒は生ビールだけ。
やはり、日本酒が無いのはいまひとつだな。

翌朝、窓の外には綺麗な朝日が。
波はまだ高いようだが、天気は良いみたいだ。

浜辺に打ち寄せる波に朝日が輝きとても綺麗だ。

朝風呂の後に朝食。
ありふれた感じの内容だが、まあこんなものだろう。

でも、後から出てきたうどんが、なぜか印象的だった。

朝食の後、青島散策へ。
宿からすぐの浜辺に出ると、爽やかな風が吹いていた。

朝日に照らされた海の向こうに見えているのが青島だ。
13年前は、あそこまでしか行けなかった。

青島海岸と青島を結ぶ弥生橋を渡る。
満潮に近く、波が橋にぶつかり怖いくらいだった。

青島 自然・景勝地

橋の上には強風が吹き付け、沖では大きな波が立っている。
沖と言っても、青島の周りにある鬼の洗濯岩のすぐ外側なので、かなり間近だ。
鬼の洗濯岩が無ければ、直接波が被っていることだろう。

島に渡り、青島神社へ。
朝早いので、観光客の姿はほとんどない。

参道を通り神門へ。
門に掲げられた扁額には、『日向国青島総鎮守　鴨就宮』の文字が。
明治以前は『青島鴨就宮』と呼ばれていたらしい。

青島神社 寺・神社・教会

拝殿で、青島の神様にご挨拶を。
もちろん、この場合の神様は、祭神の彦火火出見命（山彦神）、豊玉姫命、塩筒大神ではなくて、この土地の神様。
神話では、彦火火出見命（山彦神）と豊玉姫命の孫が神武天皇と云うことになっているらしいのだが。

拝殿脇から元宮へと向かう。
奥へと続く道には、絵馬のトンネルが。
以前訪れた時には無かったような。

元宮は、亜熱帯性の植物が鬱蒼と茂る森の中に鎮座している。
この場所は、島の真ん中に当たるそうだ。
元々、青島神社はここにあったらしい。
跡地からは、弥生式土器や獣骨などが出土したそうで、古くから祭祀が行われていたようだ。

元宮の右手には、『真砂の貝文』というものが。
万葉の頃の人たちは、和歌の中で『濱の真砂』と呼び、自分の心情にあった貝を探し、願い込めたそうだ。
神社前の浜で気に入った貝を探し、ここに願いを込めて供えると良いみたいなので、一度浜まで戻って、綺麗な貝を拾い、いつもの大切な願いを込めて置いて来た。

裏手に回ると、たくさんのかわらけが散らばっていた。
天の平瓮（ひらか）投げを行う場所だそうで、奥にある磐境（いわさか）に上手く収まれば心願成就、割れれば開運厄徐となるらしい。
たぶん、ここが古代の祭祀跡なのだろう。

参拝した後、島を一周することに。
この日は風が強く、波も高かったので、かなり怖かった。

島の反対側まで来ると、鬼の洗濯岩が波に洗われ、遊歩道近くまで波が来ていた。
前に訪れた時は、とても穏やかで鬼の洗濯岩がはっきり見えたので、同じ景色とは思えなかった。

さらに回り込むと、少し広い場所に出た。
ここは、映画『男はつらいよ　寅次郎の青春』のロケが行われた場所だ。
冒頭、寅さんが夢から覚めたのがここ。

青島から弥生橋を渡って宿へと戻る。
途中で、日向ぼっこをしていた猫さんに出会った。
近寄って「おはよう」と声を掛けたら、びっくりしたのか逃げられてしまった。

少し休んだ後、宿を辞して駅へ。
途中で見つけた宮崎市のマンホールの蓋。
描かれているのは、市の花である花菖蒲と市の木である椿だな。

青島駅の前に、青島を模した公園のようなものが。
今回は、鬼の洗濯岩が観られなかったのが残念だったと改めて思う。

駅舎は、素朴な感じ。
観光地青島の玄関口とは思えない。

青島駅 駅

清々しい朝の空気の中、列車を待つ。
しばらくすると、9:39発の志布志行き普通列車がやって来た。

この旅行記へのコメント （8）

• 前日光さん 2018/08/15 13:48:35

  朝日に輝く波打ち際(^-^)

  旅猫さん、こんにちは。
  いつまで続くのかこの暑さ。。。
  
  旅猫さんの旅行記で、暑さが和らいだように思います。
  １３年ぶりの青島でしたか。
  私は宮崎が未踏でして。
  神話が好きなくせに、なぜか縁がないのです。
  でも和歌山の旅で、和歌山に心惹かれたように、間違いなく宮崎は好きな場所になると思います。
  日向国という名称がまた素敵だと思うし。
  行けば素晴らしい発見の連続のような気がします。
  
  朝日に輝く波打ち際の写真は、本当にきれいですね！
  これはプロの写真家さんのようです。
  しかし弥生橋から見た沖の荒波はまた、波打ち際とは売って変わって荒々しいです。
  いろんな顔を持つ朝の海の様子、どちらも甲乙つけがたい風景ですね。
  青島神社に残る古代の祭祀跡と思われるものなど、興味深いです。
  
  素っ気ない=^_^=さんもまたゆかしですね！
  
  
  前日光

  旅猫さん からの返信 2018/08/15 18:24:59

  RE: 朝日に輝く波打ち際(^-^)

  前日光さん、こんにちは。
  
  いつもありがとうございます。
  毎日暑いですね。。。
  
  前日光さんが日向国を未踏とは意外ですよね。
  高千穂もあり、まさに神話の故郷なのに。
  ただ、出雲や熊野などに比べると、ちょっと明るすぎるかもしれませんね。
  フェニックスが風に揺れる南国ですからね。
  
  波打ち際の写真を気に入っていただき嬉しいです。
  自然の一瞬の輝きに、いいものを撮らせていただきました。
  この日は、風が物凄く強く、以前訪れた青島とは全く違う表情でした。
  自然の怖い面も観ることができました。
  
  青島神社の奥に残る祭祀跡は、青島の本当の姿なのでしょうね。
  とても雰囲気のある場所でした。
  
  あの猫さんは、朝の日向ぼっこ中に声を掛けられて、嫌だったのでしょうね（＾＾；
  旅猫
  

• hot chocolateさん 2018/07/25 22:40:43

  久しぶりの青島♪

  旅猫さま
  
  こんばんは～
  ご無沙汰しておりました。
  毎日暑いですね。
  この暑さでは、外には出たくない感じです。
  
  青島海岸と青島を結ぶ弥生橋、橋の下の荒波の写真、
  灰色の波がうねる様子が怖いです。
  穏やかな日ならば、鬼の洗濯板も満喫できたのに残念でした。
  
  日向ぼっこのネコさんに逃げられて,これも残念！
  
  hot choco

  旅猫さん からの返信 2018/07/28 20:49:29

  RE: 久しぶりの青島♪

  hot chocoさん、こんばんは。
  
  書き込みありがとうございます。
  台風のおかげで暑さも一休みですが、東海から西は今夜から大変ですね。
  西日本が特に心配です。
  
  青島は１３年ぶりに訪れましたが、その時とは違い、荒々しい海の姿に驚きました。
  橋からの眺めも凄かったですが、島の周囲の遊歩道は怖いほどでした。
  鬼の洗濯岩が観られなかったのは残念でしたが、あの岩のおかげで島に入れたと思います。
  でも、やはりあそこは良い場所ですね。
  
  旅猫
  

• たらよろさん 2018/06/25 20:50:40

  印象的な朝日

  こんばんは、旅猫さん
  
  宮崎、日南！！
  フェニックスが旅情を誘いますね♪
  そして、なんといっても、美しい朝日と海の風景が
  あまりにもフォトジェニックで、目に焼き付いてます。
  大きな波の風景も印象的だけれど、
  こんな風な漣のような海に輝く朝日が素敵だわー♪
  
  たらよろ

  旅猫さん からの返信 2018/06/30 16:38:17

  RE: 印象的な朝日

  たらよろさん、こんにちは。
  
  お返事が遅くなりすみません。
  
  宮崎と言えば、やはりフェニックス。
  南国ムードが漂いますよね。
  青島は久しぶりでしたが、相変わらず綺麗なところでした。
  今回は泊まったので、朝日が観られたのが良かったです。
  輝いた海がとても綺麗でした。
  朝の海岸は、爽やかで気持ち良かったですよ。
  
  旅猫
  

• だいこくさん 2018/06/25 01:51:10

  素敵な写真見せて頂きました。海はいいですね。

  旅猫様
  こんばんは、だいこくです。
  ～懐かしの青島にて～を見させて頂きました。
  "浜辺に打ち寄せる波に朝日が輝きとても綺麗だ"
  本当に綺麗です。
  綺麗過ぎて、何度もこの写真へ戻っては眺めています。
  こんな風景が見たいです。
  こんな海を見たいです。
  まるで黄金の光ですね、こんな写真が撮れるなんて
  腕もさることながら、運にも恵まれておられるのですね。
  いえ、逆かな？運があって、その上腕も冴えるのかな。
  "朝日に照らされた海・・・"
  "沖では大きなな波が立っている"
  の写真も好きです。
  
  青島へは渡った事が有りません。
  写真のように満潮近くには、波が橋にかぶるようなスリルが有るのですね。
  行って見たいです青島へ。
  旅行記の続きがまだあるようなので、楽しみにしています。
  写真の素晴らしさに少し興奮気味のだいこくでした。
  

  旅猫さん からの返信 2018/06/30 16:23:17

  RE: 素敵な写真見せて頂きました。海はいいですね。

  だいこくさん、こんにちは。
  
  お返事が遅くなりすみません。
  
  青島の海岸は綺麗でした。
  風が強くて波が荒々しかったものの、朝日を受けた波打ち際は美しかったです。
  
  写真をお褒めいただきありがとうございます！
  腕は大したことは無いのですが、天気のおかげですね。
  ようするに、運が良かったのです（笑）
  
  青島は、とても良いところですよ。
  干潮で波が穏やかだと、島の周りに鬼の洗濯岩が現れて、何とも言えない景色です。
  おすすめですので、ぜひ訪れてみてください！
  
  旅猫