2017/12/24 - 2017/12/26
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norijiroさん
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このたび、会社より晴れてリフレッシュ休暇なるものをいただいた。長年の精勤および会社への比類なき貢献が認められた…わけではなく、一定の勤続年数に達せば、居眠りしていても自動的に付与される性質のものである。とはいえ、休日に加えて結構な額のお小遣いまでいただけるありがたい制度なので、利用しない手はない。
休暇はいつ使っても自由ではあるのだが、年末年始の休みにくっつければ前後の週末などもつながって、とてつもない連休となることが分かった。何と18連休! 子どもの冬休みを丸々休みにできる計算で、休暇後の社会復帰が困難になること疑いなしであろう。
史上最大の冬休み。真冬に出かけるのだから、行き先はやはり暖かい地域がよい。当初は東南アジアのビーチリゾートあたりでダラダラすることも考えたが、海やプールのみで過ごすにはさすがに長すぎる気がした。平時には憧れるダラダラ生活とは意外と底の浅いもので、3日もすると飽きてくる。もっとこう、長い休みを有意義に使えるところはないだろうか。
見所が多く、短期間では簡単に行けなさそうな国…ということで、最終的にニュージーランドを選んだ。日程の余裕を生かして、ドライブでもしながらのんびりと大自然を満喫したい。女王陛下の威光が及んでいるので、左側通行で車の運転もしやすいはず。諸々の事情により前半を北島、後半を南島で過ごすこととし、計17日間のニュージーランド旅行へ出発!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- 乳幼児連れ家族旅行
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- ニュージーランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
感染症への厳戒態勢が功を奏し、家族一同、なんとか健康体を維持して出発日を迎えた。数年前の年末に起きた総員玉砕の悲劇(インフルエンザで旅行がパー)は決して繰り返すまい。特に今回は、下手をするとリフレッシュ休暇がただの療養休暇になってしまうので、プレッシャーもひとしおであった。こんな時にかぎって、インフルエンザの「当たり年」だったりするから苦労する。
-
毎回、成田空港に到着すると旅行の実感がわいてくる。特にあの大きな出発便案内板と、特徴的な菱形模様の天井に非日常感をかきたてられる。なぜか羽田だと国際線利用時でもそこまでの感慨がない。
成田空港に設置されたポストには、市中同様にきちんと「年賀郵便」の表示がつけられていた。急に現実に引き戻されるが、ここで投函していく人も結構いるようだ。 -
日本からオークランドへの直行便はニュージーランド航空のみ。独占路線のためか、航空券の価格は少々高めである。黒と紫を基調にしたコーポレートカラーはなかなかモダンだ。当日はクリスマスイブのため、CAさんはトナカイデザインのカチューシャなどを装着して任にあたる。
日系航空会社に比べて子ども向けの機内プログラムが少ないことを危惧したが、2人とも眠くなるまでゲームなどで遊んでいた。 -
今回はニュージーランド航空が誇る「スカイカウチ」席を予約した(写真を撮り忘れたので、公式サイトの資料用画像を掲載)。足下のフットレストが座面と同じ高さまでせり上がり、フルフラット状態になる仕組みである。
3席のうち2席分をフラットにして子ども2人を横にしたが、少々窮屈な感じは否めない。近くの席にいた初老のご夫婦が3席分のスカイカウチに2人並んで寝ようとしていたが、新婚カップル以上の密着を強いられていた。大人1人+子ども1人までが限界のような気がする。 -
機内食(夕食)。デザートは甘すぎる現地仕様(?)であったが、牛肉の煮込みはなかなかの味。保温によるご飯の乾燥を防ぐためキャベツがのせてあるあたりに、細やかな配慮がうかがえる。妻の話によると、機内で供されたニュージーランドワインがまろやかで飲みやすく、おいしかったらしい。
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11時間弱のフライトを経て、オークランド国際空港に到着。イミグレーションを通過し、検疫もサラッと通り過ぎようとしたところ、検疫官よりスーツケースを開けるよう命じられる。なにか怪しいものでもあったのだろうか。入念な荷物検査の結果、病原菌のように取り出されたのはなんとX線に映った子どもの長靴。山間部は非常に雨が多いというので持ってきたものだが、「ニュージーランド国外の土壌に接触した物で、その土壌が付着して残っている物」は持ち込み厳禁らしく、長靴にその嫌疑がかけられた模様である。
が、安心したまえ、検疫官よ。この長靴は世界に冠たるコンクリートジャンゴー・東京の路上でしか使用したことがない。土壌などとはまったく無縁のものである。検疫官も靴底を見るなり、親指をこちらに立てて、「グー!」と満面の笑み。こうして、土壌汚染の疑いは無事に晴れた。が、この後もなんらかの探知犬らしき犬に無用につきまとわれたりと、なぜか到着ロビーに出るのに一苦労した。オークランド国際空港 (AKL) 空港
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今回の移動手段のほとんどはレンタカーである。人口500万人にも満たない国なので、バスや鉄道などの公共交通機関はあまり発達していない。いきおい、車がいちばん便利ということになる。
空港でさっそくレンタカーを借り受けようとするが、ここでまたもトラブル発生。車とともに事前に予約していたはずの子ども用ブースターシートが「ない」という。「みんな貸しちゃった。てへっ♪」というではないか。予約という言葉の意味をどのように認識しているのか、正面から問いたい。おまけに、ちょっと小型のSUVを予約していたはずが、これも「ない」とのことで、なぜか余っていたカローラを押しつけられる。「SUVもカローラも同じ」という理屈だったが(同じか?)、カローラでは旅行気分が盛り上がらんのだよ、カローラでは! なんというアバウトさ(敢えてレンタカー会社の実名をさらそう。その名は「AVIS」である)。
仕方なしに、分相応ということでザ大衆車・カローラ(旧型)にブースターシートなしで市内へ移動。本日の宿「クラウンプラザ・オークランド」に向かう。ビジネスホテル風ではあるが、市内中心部にあるので便利だ。クラウン プラザ オークランド ホテル
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オークランドはニュージーランド最大の都市で、同国の人口の約1/3が集中している大都会…のはずが、シドニーやメルボルンと比べるとはるかに小規模。高層ビルは多少あるものの、一国の最大都市としてはかなりコンパクトである。調べてみると、1/3というのは周辺地域も合わせた都市圏合計の規模であり、純粋に市内の人口は40万人だというではないか。ちょっと大きな県庁所在地程度と考えて差し支えない。
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市内最大の繁華街「クイーン・ストリート」はほぼ無人。そう、この日はまさにクリスマス当日。欧米では日本の元旦と同様の位置づけの日であり、店はほとんど閉まっていた。長期休暇を決め込んでいる店も多い。が、この閑散っぷりは、かつてクリスマスに訪れたシドニーでも経験ずみなので、十分に想定内である。
気温は思ったより低く20度程度だが、極寒の日本に比べたら天国に思える。クイーン通り 散歩・街歩き
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昼食はクイーン・ストリート沿いの「オキシデンタル・ベルジャン・ビア・カフェ」へ。ガイドブックで見つけたベルギー料理の店である。夏休みのベルギー旅行で堪能したあの味を忘れられず、迷うことなくやってきた。クリスマスにもかかわらず絶賛営業中。
ジ オキシデンタル ベルジャン ビア カフェ シーフード
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あの黄金の3点セットが再び我が眼前に降臨! だが、少々様子が違う。ムール貝がでかい…。地元産のグリーンマッスルという種類のようで、ベルギー産の3倍の大きさはあるかもしれない。
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比較用にブリュッセルのムール貝の写真を掲載。グリーンマッスルの巨大さが分かる(鍋のサイズはほぼ同じ)。肝心の味であるが、とろけるようなベルギーのムール貝と違い、どことなく硬くて大味なような…。同じムール貝だし、「みんなちがって、みんないい」と大人の余裕を見せたいところであるが、同種とは認めがたいものがある。アジとブリの違いくらいはあろうか。ワイン蒸しにするよりも、グリルかなにかにしたほうが素材のよさを生かせる気がした。
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ガイドブックの「量が多いのでシェアするべし」との警告を見逃したため、現地1食目から食べ過ぎた。腹ごなしの散歩もかねて港まで。
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海を見ながら、あの故大橋巨泉氏の土産物店・OKギフトショップにて買い物中の妻を待つ。日本の旅行会社のツアーでは自動的にこの店に立ち寄るようなスケジュールが組まれているようで、ひっきりなしに日本人団体客が訪れていた。JTBや阪急とガッチリ癒着…じゃなくて提携しているわけだ。さすがに来日中国人観光客のような強制立ち寄りではないようだが、店の前を自由行動後の集合場所にしていたりして、なかなか巧妙である。
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買い物の待ち時間で子どもたちが退屈しきったので、南半球でもっとも高いタワーとして知られる「スカイタワー」へ。クリスマスでもばっちり営業しているあたりに「南半球一」のプライドを感じる。「年中無休」を謳いながら、クリスマスはこっそり休業していたシドニータワー(高さは「南半球二」)よ。そんな軟弱なことをやっているから万年二位に甘んじるしかないのだ。
スカイ タワー 建造物
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高さ186mのメイン展望台から見下ろすオークランド中心部。海に囲まれ、気持ちのよい街だ。
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スケスケの床がここにも。写真では見えづらいが、足下に「このガラスの床は38mmの厚さで、あなたの立つコンクリ製の床と同じ強度です」とわざわざ注意書きがある。だから安心せよ、ということだと思うが、かえって怪しい。
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さらにもう一段上、高さ270mの展望台から。奥に見える裾野の広い円錐状の島はランギトト島といい、約600年前に海底火山の噴火によって形成されたという。このニュージーランドの北島一帯は世界でも有数の火山帯なのである。
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翌日からの英気を養うため、散歩しながら早めにホテルへ帰還。
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一休みした後、夕ご飯を食べにホテルの下にあった中華レストラン「ドラゴンボート」へ。
世界の至るところ中華に外れなし…と言いたいところではあるが、残念ながら様子がおかしい。炒飯は一見問題なさそうなのだが、内部に焦げた卵が大量に隠蔽されている(一部、表層に露出している様子が見て取れる)。それは「炒めた」というより「燃やした」というような有り様で、明らかに火力調整に失敗した模様だ。炒飯そのものがとても薄味のため(味付けも失敗?)、「あぶら米の炭まぶし」といった料理?になっていた。クリスマス休暇で人手が足りなかったのかもしれないが、精進を期待したい。ドラゴン・ボート 中華
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明けて翌日。この日は鍾乳洞で有名なワイトモを経由し、内陸のロトルアまで移動する予定である。
前日と変わって天気は今ひとつの曇り空だが、鍾乳洞を見学するだけなので、天気はあまり関係ないか(ただし、豪雨になると洞窟閉鎖の憂き目にあうらしい)。 -
朝からカローラを飛ばすこと約2時間半、人里離れた山あいのワイトモ・ケーブに到着。200kmに及ぶ道のりはなかなか複雑だったが、カーナビは借りなかったので(仮にレンタルを予約したところで「ない」と言われたに決まっている)、あらかじめグーグルマップで調べた最適ルートをメモしてきた。そのかいあって、ほとんど迷うことなく目的地に到着。
メモを助手席の妻に読んでもらいながら走ったが、その記載内容が妻には不評であった。
下記にメモの一例を示す。
・Hobson St そのまま高速([1] South 方面)、[1]に沿ってひたすら南下
・[39] Raglan方面(Horotiuの次)で高速を降り、すぐ一般道へ右折([39] Koura Dr)
・Whatawhata町内で突き当たりをクランク的に左折→すぐ右折で[39]へ
・ちょっと先のロータリーを37へ右折(案内板あり)
自分としてはなによりも分かりやすさを編集方針に掲げたつもりが、妻からすると、地図も見ずにこんなものに頼って海外でドライブすること自体が狂気の沙汰らしい。なじみのないマオリ語由来の地名が混乱に拍車をかけている。具体的な距離を書かず、「ひたすら」「すぐ」「ちょっと先」などと感覚的に表現されているあたりも批判の的となった(自分でもちょっと迷ったが、それは黙っておいた)。ワイトモ洞窟 洞穴・鍾乳洞
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ワイトモ・ケーブの見学は、係員の先導のもと小グループのツアー形式で巡る方式となっている。我が家は集団行動が著しく不得手な4人により構成されているので、このようなツアーでは通常、最後尾を勝手気ままにダラダラと歩くことになる。
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前方の進み具合をまったく無視して、列を外れて行きつ戻りつ。子どもたちを御すはずの大人組も、さらにその後ろで逍遙する。
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よほど降水量があるのか、周辺はほとんど温帯ジャングルの様相を呈す。
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内部は撮影禁止のため資料画像を掲載。鍾乳洞はなかなかの規模だ。一応係員が熱心に説明してくれるのだが、英語なのでよく分からない。しかも説明が長い。その場を離脱しようとすると係員に睨まれるので、黙って耐える。
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この鍾乳洞を名所たらしめているのが、この「グローワーム(土ボタル)」である。天井に多数のグロウワームが群生しており、満天の星空のような美しい光景となっている。幼虫が餌の捕食のために長い粘液を垂らし、それが光るという仕組みのようだ。特に土ボタルが集中している池の天井を見る際は、小型の手こぎボートに乗り換える。なかなか優雅で楽しい。
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見学後はふたたび車を走らせ、約2時間でこの日の最終目的地・ロトルアへ到着。一般道でも容赦なく時速100km以上ですっ飛ばすので、距離はかなり稼げる。オークランドからロトルアまでの総移動距離は約340km(東京~仙台間に匹敵)となったが、左側通行で運転しやすく、まだまだいける感じ。500kmでも1000kmでもドンとこい!
北島ではロトルアと、もう少し南のタウポを中心に観光する計画である。ロトルア湖と戦争記念公園 滝・河川・湖
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この旅行記へのコメント (2)
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- あいぼんさん 2018/05/14 12:51:27
- 黄金の3点セット
- norijiroさん
リフレッシュ休暇で18連休のニュージーランドの旅だったんですねー。
私も今年リフレッシュ休暇で、大胆にも息子の春休みに16連休取って南半球に行きました。(実際はフライトキャンセルで17連休になった。)
それにしてもnorijiroさんの旅行記は職場の昼食中に読むものではないですね。
読みながらニヤニヤしてたと思うので、はたから見たら気持ち悪かったでしょうし、特に黄金の3点セット君臨には口の中のものを吹き出しそうになり参りました。
まさかここでベルギーネタが出てくるとは!
あいかわらず面白すぎでサイコーですー。
一気に読みつくすのはもったいないので、ちびちび少しずつ味わいますね。
- norijiroさん からの返信 2018/05/16 13:25:29
- Re: 黄金の3点セット
- あいぼんさま
いつも旅行記をお読みいただき、ありがとうございます。
そうですか、そちらもリフ休だったとは。
たまには大型連休もいいですよね。
うちは妻も同じ会社に勤めており、
さらに同時にリフ休取得時期だったので、2人揃って18連休でした。
それでも会社の業務にはみじんの影響もなし!
日頃の社への貢献度がうかがい知れるというものです。
今回もいつもどおりグダグダの旅行記となっておりますが、
しばしお付き合いいただけましたら幸いに存じます。
で、あいぼんさんの掲示板を拝見しましたところ、
南半球というのはパタゴニアのようですね。
南米というと、いつも妻に、
治安悪い、遠い、わざわざ行くことない
の三段活用で却下されるので、
あいぼんさんの旅行記をみると多少は印象が変わるでしょうか?
期待しております。
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