2017/07/01 - 2017/07/10
3位(同エリア91件中)
ウェンディさん
- ウェンディさんTOP
- 旅行記382冊
- クチコミ2269件
- Q&A回答130件
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- フォロワー354人
2017年7月に旅したノルウェーでの10日間。
2回目となるノルウェーでしたが、観光旅行的な雰囲気が強かった4年前の旅と比べて、今回の旅は趣向がちょっと異なり、そのメインの目的は体力の限界に挑戦しつつ絶景を愉しむ旅。
そして、その目的を達するべくノルウェーで最初に挑戦したのがトロルの舌(Trolltunga)と言われるトレイルで、10時間以上を歩き続ける山道は旅の最初にチャレンジするには若干厳しいルートでしたが、フラフラになりながらもなんとか歩き抜き、フィヨルドに突き出すトロルの舌の景色を堪能し、今にも折れそうな一枚岩の上に飛び乗りドキドキ感をタップリと味わってきました。
しかし、日頃スポーツジムやトレーニングというものが大嫌いな私が、自分の力の限界を超えたトレッキングに挑戦することは若干無理があったのかもしれません。
トロルの舌の山道を長時間歩くことは気力で乗り越えることができましたが、お年頃を迎えた身体には無謀なチャレンジが堪えたようで、疲れ切った私の体は体力の回復を第一優先とするために、記憶という脳の機能をシャットダウンしてしまいました。
トレッキング後の出来事で私の記憶に残っているのは宿にチェックインしたところ迄で、その後どのように過ごしたか、夕食は何を食べたのかが…まるで宇宙人に拉致され記憶を抜かれたかのように、頭の中から消えていました。
だから、翌朝に宿のベッドの中で目覚めた時に、周囲の見知らぬ光景に「ここは何処? 私は誰?」の状態。
相棒が目覚めるのを待って昨晩からの事象を確認すると、彼の返事は、昨晩の私はまるで眠り姫…否、眠り婆だった…とのこと。
どうやら荷ほどきをした私は入浴だけはかろうじて行い、歩き疲れて空腹だったにも関わらず食事もとらず、まるで冬眠にでも入るかの様に布団の洞窟の中に潜り込んだらしいです。
彼からコトの顛末を聞き自身の状態に納得しベッドから立ち上がろうとした私は、そこで初めて体の異常に気がつきました。
全身の筋肉がこわばり、動かすとギシギシと筋が音を立てそうなくらいの痛み。
嫌いを理由に運動をさぼっていたツケがどうやら廻ってきた模様で、ピキピキと鳴る躰はもう笑うしかない状態でした。
せっかくノルウェーのフィヨルド地帯に来ているのに、ベッドから立ち上がるのにも苦労する様な全身筋肉痛ではもうお手上げ状態で、相棒もそんな私を見て呆れた顔で苦笑い。
でも、大丈夫。
体力に自信のなかった私はこんな事態も想定して、旅の前にバックアッププランの下調べも準備万端。
ノルウェーの旅行記第二弾は、ガイドブックには殆ど紹介のないHardanger(ハダンゲル)フィヨルド周辺の魅力に迫る旅。
ヒーリング・パワーを宿すスターブ教会やドライブ旅でしか立ち寄れないフィヨルドの自然が作り出す絶景の世界を綴っていきたいと思います。
□7/1 成田発 午前- SK便- コペンハーゲン着 -SK便- ベルゲン着
□7/2 アイ・フィヨルドへ移動 ボーリング滝・トレッキング
□7/3 トロルの舌・トレッキング
■7/4 スターヴ教会 & ダイナミックな滝巡り/Odda
□7/5 氷河トレック/Blue Ice Hike Juklavass Glacier
□7/6 プレーケストーレン・ハイキング
□7/7 シェラーグボルテン・トレッキング
□7/8 スタバンゲル & ベルゲン 街歩き
□7/9 ベルゲン発 午前 - SK便- コペンハーゲン着 -SK便-
□7/10 成田着 午前
2017 ノルウェー旅行記 紹介
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
〈1〉トロルの舌で愛を叫ぶ
http://4travel.jp/travelogue/11260815
〈2〉スターヴ教会と滝巡り
http://4travel.jp/travelogue/11283572
〈3〉惑星ホスの氷河を歩こう♪
http://4travel.jp/travelogue/11266693
〈4〉プレーケストーレンから転落未遂!?
http://4travel.jp/travelogue/11276852
〈5〉宙に浮かぶ奇跡の岩:シェラーグボルテン
https://4travel.jp/travelogue/11377215
〈6〉アナ雪の港町へ
https://4travel.jp/travelogue/11379701
2013 ノルウェー旅行記 紹介
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
〈1〉航空機乗っ取り事件から始まった家族旅行
http://4travel.jp/travelogue/10801905
〈2〉碧のフィヨルド・ハイキング☆絶景ポイント大公開!
http://4travel.jp/travelogue/10802910
〈3〉氷河の色って青かった!?温暖化の影響でトレックできない!!
http://4travel.jp/travelogue/10803420
〈4〉マンモスが歩きし氷河谷を散歩~Jostedal氷河トレッキング
http://4travel.jp/travelogue/10804012
〈5〉瑠璃色のフィヨルドを巡る☆宿を訪ねて200km!
http://4travel.jp/travelogue/10805609
〈6〉トロルの足跡を辿ってベルゲン街歩き♪
http://4travel.jp/travelogue/10807459
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- レンタカー
-
ノルウェーで最初に向かった絶景スポットであるトロルの舌。
トロルの舌までの道はハードなトレッキング・ルートであるとは聞いてはいたが、運動不足な私にとってはハードと言うよりも無謀と言う方が正しかったかも。
相棒はもともと山が得意なので、山道を歩くスピードは一般の人よりもかなり早い。
一方の私は、歩くスピードに心臓の拍動数が慣れるまでに時間のかかるスロー・スターター。
片道11km、往復22kmの山あり谷ありの山道は旅の前に予想していたよりも、はるかに辛かった。
でも、自分の体力ギリギリのところまでチャレンジした事を私は後悔なんてしていない。
だって、苦労して歩いたその先に広がっていたのは、いつかは見に行くと決めていた絶景♪
私は、この景色に会いにノルウェーにやってきたのだから。トロルトゥンガ 自然・景勝地
-
7/4 朝5時、カーテン越しに射しこむ朝の光の明るさで、目が覚めた。
重い瞼をゆっくりと目を開けると、私が居たのは記憶にない部屋。
そして、隣で寝息を立てているのは…誰?…ではなく、どうやら相棒の様だ。
記憶の糸を、結び目ごとに思いだしながら手繰り寄せる。
昨日にトロルの舌へとトレッキングし、ハダンゲル・フィヨルドの小さな港町Odda(オッダ)のホテルにチェックインしたところまでは覚えているのだが、その先の今朝に目覚めるまでの記憶が脳の中からすっぽりと抜け落ちていた。
それはまるで記憶喪失になったかのような気分で、こんな状態で事件が起きていたら、自身のアリバイの証明は絶対に無理な状態。
どうやってシャワーをしたのか、部屋で何をしたのかを気持ちが良いほどのクリアさで覚えていなかった。
相棒の話によれば、チェックイン後に入浴をして髪の毛を乾かした私は殆ど無言のままベッドの上へと体を投げだし、モノの1分もたたない内に眠りの世界へと落ちたらしい。
トロルの舌へのトレッキングは私にしてはかなりハードルを上げた山歩き。
私自身が感じていた以上に身体は疲れていて、栄養補給よりも何よりも脳自身が休むことのできる状況;睡眠を必要とした様だ。
私が覚えている限りの話だが、記憶が飛んでしまう程に体を使ったのは、多分コレが生まれて初めての経験で、昨日のトレッキングはかつてないほど体を酷使したというコトなのだろう。
そんな疲れた体も8時間の睡眠でかなり回復し、元気いっぱい。
ただし、山歩きのおまけとして全身の筋肉痛という付録がついてきた。
筋肉痛は筋肉疲労により起こる現象だが、痛みがあるからと言って安静すれば良くなるものではなく、適度に体を動かしリンパの流れを整えるのが回復への早道。
だから私は、メキメキと唸る筋肉をそろりと動かしながらベッドから起き上がり、早朝の街散歩へと出かけた。 -
朝5時半のOdda(オッダ)の街。
フィヨルドの湖面には、港町の倉庫や家々が映りこむ。
こんな時間帯に街の中を歩いているのは、犬の散歩をする人や私のような旅行者だけ。
静かな水面をたたえる湾を半周するように歩いた。 -
オッダは小さい街で、ショッピング街も有るがそのサイズは1ブロックだけ。
街の中には中華やイタリアンのレストランもあるが、営業時間の終了が日本人の感覚的にはかなり早く、店じまいが20時位という店が多い。
だから、夜になってから街へと到着した旅人が食事を出来る場所が非常に少ない。
そんなオッダの町で、夜23時(土曜日の夜は翌朝3時まで)迄営業しているお食事処を見つけた。(多分、こんな深夜営業をする店はオッダではここだけだろう)。
お食事処と言っても基本はバルなのでお酒が中心で食べ物はたいしたものはないとは思うが、旅人にとって暖かい食べ物を提供してくれる店は貴重だ。
店の名前はOdda Grillenn(グリル・オッダ)。
場所は、長距離バスステーションのすぐ裏にあるので、これからトロルの舌などを目的にOddaで滞在予定のある方には役立つ情報かもしれない。 -
朝7時。
ホテルのレストランで朝食の時間。
ブッフェ形式だが置いてある食材の質も良く、ゆったりと落ち着いたブレックファスト。
7月はノルウェーの観光シーズンの中でもトップシーズンに当たり、こんな田舎のオッダさえどこの宿も直前予約は不可能なほどの満室状態。
でも、広くスペースのとられた朝食会場は思ったよりも混雑していなく、さすが口コミ評判の良いホテルだけのことはある。ハードアンガー ホテル ホテル
-
イチオシ
朝8時、出掛ける時間だ。
今回のノルウェー旅では現地でチャレンジしたいことをピックアップし、それを滞在日数に割り振り、プランニング案を作った。
最初に作った計画は、実際に動いた行動の2倍速の速さでアレもして・コレもやって、ドライブの総走行距離も2000kmを超えてしまう大風呂敷を広げたプランだった。
2倍速プランは頑張ればチャレンジできないこともなかったが、あまりに高密度過ぎて息切れが予想されたため、最終的には「どこに行ったか」よりも「何を感じられるか」を重視した計画へと変更になり、更に雨の多いフィヨルド地方の旅なので、予備日と休養日を兼ねたフリーな1日を設けてみた。
そしてそのフリーな1日となったのが、実質的な旅の3日目に当たるこの日。
まだ旅の中盤なのに予備日を使ってしまうのはちょっともったいなかったが「体が筋肉痛で思うように動かすことの出来ない日にトレッキングの様な無理な運動を取り入れるのは無茶」と言うのが相棒の意見。
実際、相棒自身も私程ではないにしても昨日のトロルの舌からの下りの山道で膝に負荷がかかり、この日は朝から膝の筋肉の調子が悪かった。
だから、二人の体調を鑑みてもこの日を休養日に充てるのは妥当な選択だったのだ。
予備日の予定は全くフリープラン…の筈だったのだが、こんなこともあろうかと私は旅の準備段階でバックアップ・プランの下調べもバッチリ。
朝食を食べながら地図をテーブルに広げて、相棒にこの日の行動(案)についてプレゼンの時間。
そして、合意された行先は下記の3か所。
・豪快な滝と美しい橋のLate Foss(ラテ滝)
・バイキング時代の木造教会でありヒーリング・スポットのRoldal(ロルダル)スターブ教会
・女王の風格を持つHudsedalen Valley(ハセダーレン谷)
まずは、最初の目的地であるLate Foss(ラテ滝)を目指して車を走らせる。
車はフィヨルド沿いを走り、向こう岸には農家や作業小屋が立ち並び、その姿が水面に写っていた。 -
オッダの町を出発して約20分で、目指す滝の姿が見えてきた。
ノルウェーのフィヨルド地帯では山肌から流れ落ちる滝が至る所にあり、その雄姿を観光客に披露してくれる。
名もない滝が多いのだが、この滝にはLateFoss(ラテ滝)という名前が付けられている。 -
ラテ滝が有名なのは、ラテ滝の滝壷の下にあるアーチ状の石橋とコラボした滝の景色が美しいから。
その勇ましい姿からノルウェーでは王の滝(The King )とも呼ばれている。 -
ラテ滝の水煙は橋の上にも巻き上がり、橋の上を通過する車はその一瞬だけ、真っ白い水煙に包まれるという、滝を見物する人達も車のドライバーもドキドキする様な状況だ。
-
この時期(7月初旬)のノルウェーは夏なので滝の水で橋の上の路面が凍るという心配はないが、最低気温が5℃を下回る9月~6月位は路面凍結だって普通に起こるのだろう。
滝へとさしかかる道路には大気温と路面温度を示す電光表示板が建てられていた。
夏の朝8時での気温が10℃とは、予想以上に夏のノルウェーは涼しい。 -
ラテ橋の脇にある駐車場(無料)に車を止めて橋の傍まで行き、空中のマイナスイオンを体全体に浴びる。
マイナスイオンはその存在の有無が議論されることが多いが、化学を職業とする私自身は、その存在を否定はしない。
でも、マイナスイオンが機械によって作り出され室内に放出される…とかいう空気清浄器の類、あれは信じられない。
物理的な衝突や電気分解によって水分子が一瞬だけプラス・マイナスに分かれたとしても、次の瞬間にはまた水分子に戻っているのだろうから、家庭用の小さな機械が作り出すマイナスイオンなんて殆ど存在しないに等しいだろう。
これだけ水流の激しい大きな滝の中での水のぶつかり合いがあって初めて、マイナスイオンが空気中に存在するのではないかな。
(無料駐車場の駐車可能台数はギュウギュウに詰めて10台くらい。観光バスの駐車は難しい) -
ラテ滝は、水が流れ落ちるその脇まで行くことができる。
橋の上から滝を見ているだけならば体の表面がしっとりと濡れる程度だが、滝の脇まで行くのならば上下の防水性のある雨具は必須。
迸る水しぶきからカメラを守るだけでも大変だった。 -
7月は雪解け水も多いせいか滝の水量も多く、石橋のアーチ部分の半分以上まで水が上がっていた。
-
イチオシ
ラテ橋をパノラマ撮影するとこんな感じ。
さすがKingだけあり、カッコいいよね。迸る水しぶきは王の風格/フォトジェニックさではノルウェーでNo.1かも…ラテ滝 by ウェンディさんラテフォッセン 滝・河川・湖
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ラテ橋を堪能した後は、次の目的地へと移動する。
写真は山肌から流れ落ちる名もない滝。
日本ならば立派な名前が付きそうなくらいの雄姿だが、こんな滝はフィヨルド地帯にはゴロゴロしている。 -
イチオシ
ラテ滝から40分のドライブで辿り着いたのは、フィヨルドの谷間にある小さな村;Roldal(ロルダル)。
村を囲む丘の斜面には、野の花が咲き誇っていた。 -
野に咲く色とりどりのルピナスが丘を彩る。
-
イチオシ
ロルダル村へとやってきたのは、Roldal Stave Church(ロルダル・スターヴ教会)があるから。
スターヴ教会とは中世の頃から北欧の各地にあった木製の教会のことで、今ではその殆どが近代建築へと建て替えられノルウェー以外の国では姿を見ることは難しいが、ノルウェーには800年前の姿を留めたスターヴ教会が未だに残されている。 -
夏季の教会の見学時間は朝9時半から18:30まで(大人:50NOK)。
この日も朝早くから、信者や観光客の方が見学にいらしていた。 -
ノルウェーでスターヴ教会と言えば、ゾグネフィヨルドの近くにある漆黒のボルグン・スターヴ教会(写真は2013年に撮影したBorgund(ボルグン)・スターヴ教会)。
映画「アナと雪の女王」でもモデルとなったボルグン・スターブ教会に比べれば、ロルダル・スターヴ教会は知名度も低いが、実はノルウェーのキリスト教史の中ではかなり重要視されている教会でもある。ボルグンのスターブ教会 寺院・教会
-
9:30になると同時にロルダル・スターヴ教会の内部へと入場する。
-
壁全体に装飾が描きこまれた教会内部は、何度も修復を繰り返されてはいるが800年前に作られた当時の雰囲気を残している。
-
聖域部へは入ることが出来ないがその前で立ち止まり、歴史を感じる装飾を眺める。
この教会が建てられたのは1200年台の後半。
その当時、教会内部を美しく装飾するための手段は1つだけ。
手書きで描く壁絵(板絵)だけだ。 -
多分、当時の庶民にとってカーテンなんていうものは高根の花。
だから、壁絵にはカーテンが模様として描きこまれている。 -
このロルダル・スターヴ教会が、現存する28のスターヴ教会の中でも重要視されている理由。
それは、この教会がかつて「奇跡の教会」と云われていたからだ。
12世紀から19世紀にかけての間、多くの巡礼者が奇跡を求めてこの教会へとやってきた。 -
教会の壁面には、The Rose Paintingと呼ばれる17世紀の油絵が飾られていた。
もしかしたらこの油絵がロルダルの奇跡と関係しているのかもしれないが、私の乏しい語学力では、そこのところは分からずじまいだった。 -
後ろを振り返ると聖人が書かれた板絵。
そして、二階部分には大きなパイプオルガン。
教会のインフォメーションによると夏季は月に2回程パイプオルガンの演奏会が夜に開かれるというコトだ。
フィヨルド地方の観光というと有名な観光地での宿泊がメインとなってしまうが、この様な小さな村の近郊に宿をとり、ヒーリングの地で一夜を過ごすのも思い出に残る旅となるだろう。 -
教会を訪れる人は観光客が殆どだが、現在でも巡礼を目的としていらしている方もいる。
この方は巡礼者かどうかは分からないが、深みのあるテナーの唄声で賛美歌を何曲か謳い、祈りの言葉を唱えていた。
私たちも祈祷席に腰をおろし、その歌声に耳を傾ける。
言葉は分からなくとも、祈る気持ちは伝わってくる。 -
イチオシ
スターヴ教会は基本的にどの教会もその構造は似通っていて、外通路が礼拝堂を囲むように作られている。
外通路から見える手入れがなされた芝の墓地。
日本の墓地はどちらかと言うと暗いイメージだが、こちらでは暗さはあまり感じない。
きっと宗教感の違いも有るのだろう。 -
外廊下には昔の絵画や石碑などが置かれていて、一寸した遺物ギャラリーみたいな感じだった。
写真の扉はまだ比較的新しいものだが、18世紀に使われていた教会扉なども残されていて、中世の空気がそのまま残っていた。 -
教会の外に出て、もう一度建物を眺める。
使われている十字架のシンボルは北欧独特のケルト十字だ。 -
こちらは、一般的な十字架かな。
もともと歴史的意味のあるケルト十字(太陽十字架)の形だが、近年では政治的な意味を持つシンボルとしてこのケルト十字架が使われることも多い。
太陽信仰にも繋がる原始宗教にも近い古くからのケルト十字形なのに、ネオファシズムのシンボルとして使われている…と言うのは私的には納得がいかない部分だ。 -
教会の屋根の上の十字架は風見鶏つき。
こんな部分が田舎の教会らしくて好きだ。 -
スターヴ教会は全盛期(13-19世紀)には北欧に1000以上の教会があったそうだが、現存する教会はその殆どがノルウェーにあり、その数も28個しか残っていない。
木造建築ゆえに手入れが大変で、その表面にタールを塗ることで木材の腐食を抑える工夫がなされている教会も有る。
バイキング時代の古いキリスト教の教会であるスターヴ教会。
ツアーではなかなか訪れるのが難しいが、フィヨルドの周囲に点在している教会も多いので、ドライブ旅で訪れるにはお勧めの場所だ。
(写真:ノルウェーの現存するスターウ教会の所在地マップ) -
ロルダル村は牧畜農家がその殆どを占める小さな村。
村の中にはビルディング…なんてものは存在しなく、あるのは小さな家々と作業小屋と夏の野花が咲き乱れる草原だけで、喉が渇いたなと思っていもオシャレなカフェなんて存在はしない。
だから、そんな草原の中にちょっとだけお邪魔してティータイム。
お茶は、朝に保温ポットで紅茶を作ってドライブ旅に持参していた。
ビスケットを齧りながら紅茶を飲み、のんびりと過ごす時間。
贅沢な旅時間の過ごし方だと思う。 -
参考までにOdda(オッダ)の町から、ロルダル・スターヴ教会までの概略地図を挙げておく。
Odda-ラテ滝までが車で20分、ラテ滝からロルダル・スターウ教会までが30分~40分の所要時間だった。
そして、この地図にはBuar(ブエル)氷河…の名前も書き加えてみた。 -
ブエル氷河は旅の前は全くノーチェックの場所だったのだが、この日の朝にフィヨルド沿いの道をドライブしているときに、フィヨルドの対岸に物凄いカッコいい氷河谷があるのを見つけてしまった。
そして、今回の旅は私にしては珍しいWi-Fiをレンタルしていたので、気になるモノは全て助手席からインターネット検索。
そして、そのカッコいい氷河谷がBuar(ブエル)氷河という名前である…と私は知った。 -
ブエル氷河については日本では殆ど資料は手に入らないと思うので、現地にあった看板の写真を挙げておく。
Odda(オッダ)の街から氷河ポイントまでは車で約30分で行けるのだが、そこまでの道は道幅が非常に狭く路肩のすぐ下はちょっとした崖で、ハンドル操作を誤れば川に突っ込むことは間違いなしの道だった。 -
Buar村は氷河谷にある村で、とっても小さな村。
その村の中を氷河から流れ出した水が川となって流れていた。 -
ブエル村の突き当りまで行くと、そこにあるのは氷河へとトレッキングするハイカー用の駐車場(無料)。
日本では無名のBuar氷河だが、Oddaのインフォメーションのお姉さんに言わせれば、トロルの舌の次にお勧めのトレッキング道だということだ。 -
イチオシ
せっかくここまで氷河谷を見に来たので、少し歩いてみようと車を駐車場に止めて歩き始めた。
-
目の前に広がるのは大きな氷河。
氷河のあるポイントまでは片道1時間半で、往復でも3時間あればOK。
3時間ならば、昨日の10時間トレイルに比べたら朝飯前…かと思ったのが、少し歩いただけで足の筋肉痛が痛くて…さすがにこの3時間を整理運動にするのはキツ過ぎた。 -
だからこの日は勇気ある撤退で、ベンチに腰を下ろして氷河を眺められる所まで戻り、そこからの氷河谷鑑賞。
あの氷河の所まで行ってみたい気持ちは十分にあったのだが、この日に無理をしてしまうとこの先に予定に影響が出てしまう。 -
ホテルに13時過ぎに戻り、部屋からハダンゲル・フィヨルドの景色を眺めながらのランチタイム。
-
ホテルの前には旬の苺の屋台が出ていたので、苺を1パック購入して、デザートに。
ノルウェーは物価が高いので農家直販の苺と云えどの馬鹿にならない金額で、大粒の苺だと1パック:40NOK(約600円)。
でもOddaのこの価格は未だ安い方で、ベルゲンの屋台だと1パック50~60NOKの価格だった。 -
昼食後は昼寝の時間をとり、体を休めた後は15時にドライブを再開。
午前中はOddaから南下したが、今度は北方;Kinsarvikに向けて車を走らせる。
Kinsarvikはハダンゲル・フィヨルドの東の端の町で、面白そうなハイキングトレイルが何本かある地域だ。 -
そんなトレイルの中で私たちが向かったのは、Hudsedalen Valleyにある4つの滝(Four Beautiful Waterfalls)と呼ばれる豪快な4つの達を見ることの出来るトレイルだ。
-
もともと元気だったらHudsedalen ValleyのFour Beautiful Waterfallsのトレイルを歩いて豪快に流れ落ちる4つ滝を見に行こうと思っていたのだが、筋肉痛オンナと化していた私には長時間を歩くのはとても無理。
だからこの日に見ることのできる滝は、駐車場脇から見ることのできる第一滝のみだ。(インフォメーションで得た情報だと第一から第四滝のうち、第二滝は他の滝に比べて少しショボメとのことだ。)
水量が多い時期の為か、事前に写真で見た時よりも第一滝の様子はダイナミック。
隣にいる人の話し声が聞き取れないほどの水音が辺りに響いていた。 -
第1滝の脇には駐車場(無料)があり、此処に車を置いてトレッキングへと出発することができるのだが、このトレイルは大人気の為、中途半端な時間にやって来ると駐車場は満車でどこにも車を止める場所がない…という悲劇的な状況になるらしい。
このトレイルの情報を教えてくれたインフォのお姉さんも、これから行くのならば夕方がいいわね。あそこの駐車場は小さいから、夕方まで空かないわよ」と言っていた。
そして、私たちが到着した16時頃。
駐車場には何台分かの空きスペースがあったが、全部で15台停められればラッキーな程度の広さしかない駐車場だ。
さすがにこの時間から歩き出すのは無謀なので、ハイキングする場合には夕方は勧めないが、滝を眺めるだけならば、夕方の時間帯が確実に駐車できそうだ。
(Four Beautiful Waterfallsのトレイル情報:https://www.visitnorway.com/places-to-go/fjord-norway/the-hardangerfjord-region/listings-hardanger-fjord/hike-to-buerbreen-glacier/9609/) -
たっぷりの水量が流れ落ちる滝の脇(駐車場の正面)にあったのは、滝の水を取り込む大きなパイプを持つ工場のような建物で、その壁には5ケタの数字が表示されていた。
多分水量を計測している気がするのだが、ノルウェー語が分からない為、この建物が何のための施設かがさっぱりわからない。
建物の壁に書かれた文字であるKraftvergは、多分ドイツ語にしたらKraftwerkでその意味はPower Plant、つまり発電所だ。
確かに物凄い水量で流れおちる滝の水流は水力発電に向いているかもしれないが、発電所がこんなにセキュリティが甘くて、大丈夫なのだろうか。 -
18時過ぎにホテルへと戻り、のんびりとした休養日も終わりの時間。
ホテルの部屋はキッチン付きだったので、部屋の窓から暮れゆくフィヨルドの風景を眺めながら優雅に夕食を食べよう…と画策していたのだが、夕食の準備が終わり、テーブルの上に食事を並べても一向に外の景色は夕暮れにはなっていかない。
それどころか空の色は、30分前の色合いと変わっていない気がする。
そう、夏のノルウェーは白夜の時期。
私たちが旅をした7月上旬は1年の中でも一番夜が短い頃の日照時間。
だから、23時になって空の明るさはずっと、夕方の色合いが続いていた。 -
ようやくフィヨルドの夜景が見られるようになったのは真夜中で、それでも空は完全には暗くはならず夕焼けが一晩中続く感じだった。
この写真は私が夜中にふと目覚めた時に撮ったものだが、その時の時刻は朝の2時。
夜が来ない7月のノルウェーは、ちょっと不思議な時間感覚となる国だった。 -
休息日となったこの日の翌日は、Juklavass Glacier Hike / Fogefonnaでの氷河歩き。
スターウォーズの撮影場所となった氷河の世界;惑星ホスの氷河谷を歩く旅。
どんな旅だったのかは、続きの旅行記で…。
【前の旅行記】〈1〉トロルの舌で愛を叫ぶ
http://4travel.jp/travelogue/11260815
【続きの旅行記】〈3〉惑星ホスの氷河を歩こう♪
http://4travel.jp/travelogue/11266693
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この旅行記へのコメント (4)
-
- fujickeyさん 2017/09/22 10:22:43
- これこそ旅のお手本!
- ウェンディさん、こんにちは。
脳が休息を最優先させたんですね。
眠り姫。。。無事に目覚めてよかった。
旅先に出ると「次にいつ来られるかわからない」と言う気持ちで
悔いを残したくない!と無茶をしちゃいますよね。
休息日の判断はすばらしです。
そして、そのためにいくつかプランを考えていたウェンディさんも素晴らしい!
ラテ滝の迫力は素晴らしいですね。
自然が作り出すマイナスイオンには中毒性があるように思うんです(笑)
(素人の個人的な勝手な考えですよ〜)
だから、山とか川とか海とか・・・ハマると何度も行ってしまう。
私は山の中での川遊びですから、もう抜け出せませんね(笑)
木製の教会の独特な形も良いですね。
ロシアのキジ島にある木製の教会も見てみたいです。
『無理はしない』
まさしく旅のお手本!といった旅行記でとても参考になりました♪
fujickey
- ウェンディさん からの返信 2017/09/23 09:42:31
- RE: これこそ旅のお手本!
- fujickeyさん こんにちは。
自然の中に存在する滝から出る小さな水の粒子たち。
それをマイナスイオンと呼ぶかどうかは別として、あの細かなミストの中に身を置くのって、本当に気持ちいいですよね。
滝の下で深く呼吸をすると、肺の中まで入ってくるような冷たく心地の良い空気。
もしかして、本当に麻薬のようなモノ…脳内の快感物質の放出を誘発する様なモノが滝の放つミストには含まれているのかもしれません。
そんな意味では、ノルウェーは滝の愛好家にはお勧めの国です。
氷河を抱くフィヨルドの崖からは轟音と共に流れ落ちる滝の姿があちこちで見られ、名もない滝ですらその美しいフォルムに感動してしまいます。
今回、旅行記で紹介したラテ滝はそんな中でも一押しでお勧めで、30分見ていても飽きませんでした。
さて、旅行記のタイトルともなった眠り婆となった私ですが、あんなに心身ともに疲れた山登りは今回が初だったのかもしれません。
距離はありましたが道は比較的単純なので、楽勝かと思っていましたがノルウェー入りして2日目ということで時差の影響で躰が本調子ではなかったのでしょうね。
記憶が飛んでしまう程に疲れてしまうというのは、今までには経験したことがありませんでした。
翌朝の目覚めは、おとぎ話の様に王子様のキスでの目覚めとは程遠いものでしたが、寝ることにより休息を得た脳のすっきり感は、久々に味わうモノ。
たまには脳が自発的に眠ってしまうほど疲れ果てるのも悪くはないのかもしれませんね。
そして、体の休息用に作ったバックアッププランが発動したこの日は、そんなにアクティブには動かなかったものの、ガイドブックには書いていない(地元のインフォメーションの案内にはバッチリ書いてありますが)絶景を巡る旅。
ガイドブックに紹介のある場所を駆け足で巡る旅は大手の団体ツアーに任せて、こんなのんびりした旅の方が私は好きかもしれないです。
眠りネコ
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- きなこさん 2017/09/19 12:28:52
- スターヴ教会
- こんにちは
スターヴ教会の内部のお写真とても素晴らしいです。
とても暖かくて柔らかい教会ですね
私も時間があれば行ってみたかったです。
きなこ
- ウェンディさん からの返信 2017/09/20 00:17:28
- RE: スターヴ教会
- きなこさん
北欧からおかえりなさい♪
秋の足音が聞こえ始めたフィンランドやノルウェーの旅、如何でしたか?
きっと、しっとりとしたオトナ色の風景に出会えたのではないかな…と思います。
相棒と私の旅は、オトナっぽいオシャレな旅とは縁遠いガテン系な旅。
そんな旅の中でこの旅行記の1日だけは、のんびりと過ごした日でした。
中世に描かれた板絵が教会の中を覆うロルダル(Roldal)スターヴ教会は、中へと足を踏み入れると800年前の空気が漂うかのような空間。
近代的なステンドグラスを多く用いた教会とはまた異なる素朴な美しさがありました。
ノルウェーを含め北欧は、自然だけでなく文化もまた他と一線を画している部分がありますね。
物価の高いノルウェーですが,私はけっこうお気に入り。
北の方も行ってみたいな〜なんて思い始めています。
ウェンディ
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