2017/03/09 - 2017/03/23
995位(同エリア10342件中)
tadさん
ロンドンのナショナル・ギャラリーのシリーズ(7)は、ヴェネツィアの巨匠ティツィアーノを取り上げる。イタリアの美術はやはりローマとフィレンツェが中心となる。ヴェネツィアは、町の形成には心血を注いできたが、絵画、彫刻となると、少し寂しい。無数の樫の木の杭の上に立つあの美しい大理石建築の街並みは、それ自体が美術作品ではあるが、絵画などには、それほど大家が育っていないようだ。その中では、ティツィアーノは別格の扱いのようだ。
第6室には、ティツィアーノの作品がまとめて展示してある。最初にあげる写真は、2009年にサザビーのオークションで5千万ポンドで購入したものだそうだ。ナショナル・ギャラリーは、まだ収集を続けているようだ。
これは、ティツィアーノの傑作のひとつで、右に全裸の姿でいるディアナを見初める左側の男性アクタイオンの絵だ。1556年から9年にかけての作品。
英語の表示だとティツィアーノはTitianとなる。
Titian
active about 1506; died 1576
Diana and Actaeon
製作年:1556-9
Oil on canvas
サイズ:184.5 x 202.2 cm
日本ではティツィアーノの初期の作品がよく紹介されているようだが、彼の作風は、後年になるとがらりと変化し、バロック初期のドラマチックな作風となっていく。この絵もそうだろう。ティツィアーノは90才近くまで生きたそうだが、この絵は70才ころの作品。(1488年ごろ生まれたという説に従っておく。)
ナショナル・ギャラリーのホーム・ページは、勿論、参照したが、ウィキペディアとWikipedia(英語版)も参照した。日本語版と英語版はかなり異なる部分がある。
(追加版:第2室のティツィアーノの写真が見つかった。ここは二日目に訪問して別のファイルになっていた。こちらは初期の名作が並んでいる! 結果的には後半生の名作群が前半に並び、1514年からの若いころの作品は後半に並ぶこととなった。それぞれ、ナショナル・ギャラリーのホームページのデータで、製作年代が明示してある。)
- 旅行の満足度
- 5.0
-
前半に、ティツィアーノの後期の作品を並べる。
次のデータはナショナル・ギャラリーのホーム・ページ:
Titian
active about 1506; died 1576
Diana and Callisto
made1556-9
Oil on canvas
187 x 204.5 cm
この絵「ディアナとカリスト」も最初の一枚と同じころの作品でダイナミックだ。68才から71才にかけての作品。ナショナルギャラリー 博物館・美術館・ギャラリー
-
Titian
active about 1506; died 1576
The Death of Actaeon
Date made about 1559-75
Oil on canvas
178.8 x 197.8 cm
この絵もよく知られている「アクタイオンの死」
71才から87才にかけての最晩年の作品。
写真には光線が写り込んでいる。。 -
Titian
active about 1506; died 1576
The Virgin suckling the Infant Christ
Date made about 1565-75
Medium and support Oil on canvas
Dimensions 76.2 x 63.5 cm
77才から87才にかけての晩年の作品。 -
Titian
active about 1506; died 1576
The Vendramin Family, venerating a Relic of the True Cross
Date made about 1540-45
Medium and support Oil on canvas
Dimensions 206.1 x 288.5 cm
52才から55才ころの作品。 -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Full title An Allegory of Prudence
Date made about 1550-65
Medium and support Oil on canvas
Dimensions 75.5 x 68.4 cm
「三世代の寓意」と日本語では訳されている62才から77才にかけての作品。 -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Full title The Tribute Money
Date made about 1560-8 (perhaps begun in the 1540s)
Medium and support Oil on canvas
Dimensions 112.2 x 103.2 cm
これは「貢の金」とでも訳す作品。パリサイ人がキリストに試しの質問をし、キリストが「シーザーの金はシーザーへ、神のものは神へ」と答える有名な場面。72才から80才にかけての作品。 -
以上までて、旅行記をアップしたのだが、実はもっとティツィアーノの写真がでてきた。二日目に行った第2室にもティツィアーノがあったのだ!
今から、それらを追加する。これらは若いころからの作品が並ぶ。作成順に並べることにする。
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Portrait of Gerolamo (?) Barbarigo
Date made about 1510
Oil on canvas
81.2 x 66.3 cm -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Portrait of a Lady ('La Schiavona')
Date made about 1510-12
Oil on canvas
119.4 x 96.5 cm -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Noli me Tangere
Date made about 1514
Oil on canvas
110.5 x 91.9 cm -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
Bacchus and Ariadne
Date made 1520-3
Oil on canvas
d176.5 x 191 cm -
Titian
Artist dates active about 1506; died 1576
The Virgin and Child with the Infant Saint John and a Female Saint or Donor ('The Aldobrandini Madonna')
Date made about 1532
Oil on canvas
100.6 x 142.2 cm
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この旅行記へのコメント (4)
-
- Keiさん 2017/09/02 11:25:07
- 巨匠ですね
- tadさん、こんにちは
ナショナル・ギャラリーにはティッツィアーノの神話画が結構あるのですね。プラドでは結構見た記憶があります。
さすがにルネサンス期随一の活動期間の長さゆえ、傑作が沢山ありますね。ヴェネツィア派なので色遣いは当然素晴らしいのですが、肖像画なども秀作が沢山あります。旅行記に載せられているバルバリーゴ家の「男の肖像」もレンブラントに影響を与えたそうですし。
官能的な裸婦像も革新的でとても素晴らしい作品が沢山ある思います。
ヴェネツィアではフレスコ画は発達しませんでしたので、キャンバス画が中心になったことが、ヴェネツィア派の特徴である色彩の魅力に結びついた一因かもしれません。
オヤジはティッツィアーノのフレスコ画というのはほぼ記憶にありません。もしかしたらヴェローナ辺りで見たことがあったかも知れませんが。
kei
- tadさん からの返信 2017/09/02 12:23:21
- RE: 巨匠ですね
- コメント有難うございます。
私のほうは、少し書き方が乱暴で不正確だったようです。ご指摘有難うございます。
フレスコ画が少ないといわれれば、確かにそうですね。教会や聖堂内の壁に絵をあまり描いていませんね。
ただ、色彩豊かなキャンバス画はありますね。ティツィアーノが傑出していることは間違いありませんが、思い出せば、ベリーニ、ジョルジオーネ、ティントレット、ヴェロネーゼなどがいましたね。
彫刻はほとんどないでしょう?
Keiさんの正確な知識は流石です!
- Keiさん からの返信 2017/09/06 08:16:47
- 彫刻は殆ど無いと思います
- 絵画の発展は目覚ましかったヴェネツィアですが、彫刻はイマイチだと思います。
元々大理石など採れない土地柄、彫刻についても発展していたロンバルディアやトスカーナから招いて作品を制作して貰うスタイルだったと思います。
ヴェネツィア出身の彫刻家はパッと思い当りません。
かなり後代になってカノーヴァがいる位ではないでしょうか
kei
- tadさん からの返信 2017/09/06 11:47:00
- RE: 彫刻は殆ど無いと思います
- > 絵画の発展は目覚ましかったヴェネツィアですが、彫刻はイマイチだと思います。
>
Keiさんのご指摘のお陰で、ヴェネツィアへの荒っぽい印象を改めています。有難うございます。ヴェネツィア派の絵画、また、意識を改めて見直してみたいものです。
> 元々大理石など採れない土地柄、彫刻についても発展していたロンバルディアやトスカーナから招いて作品を制作して貰うスタイルだったと思います。
>
> ヴェネツィア出身の彫刻家はパッと思い当りません。
> かなり後代になってカノーヴァがいる位ではないでしょうか
>
> kei
ああ、カノーヴァはヴェネツィアだったんですね。今、調べてみましたが、モーツァルトの一つ年下です。音楽もバロック音楽時代の後、古典的な世界、ハイドンやモーツァルトの時代になるのですが、今、カノーヴァの彫刻を見ると、整った穏やかな作品のようですね。いくつか見ているはずですが、あまり記憶に強く残っていません。
ベルニーニの彫刻はバロック彫刻の頂点だと思っていますが、あのボルゲーゼ美術館で見た「アポロとダフネ」の強烈なインパクトは一度見ると忘れませんが、私にとって、荒っぽくいえば、大理石彫刻と言えば、ミケランジェロの次ぎに位置しているのは、ベルニーニなのです。その後に登場するカノーヴァは、今回新しく認識しました。今度見る時は、もう少し注意してみたいと思います。古典的な作品というのは、しばしば、簡単に飛び込んでくる仰々しさがないので、何度か見る必要がありますね。ハイドンも同様で、一度、聞いてピンと来ないことがあります。古典派の作品はスルメみたいなもので、よく噛めば味がでることも多いという体験があります。とっつきは、淡泊なんですが。。
Keiさんとのやりとりで、ヴェネツィア美術を舐めたらあかんでよ、と教えられました。
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