2017/07/01 - 2017/07/05
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AandMさん
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ロシアではサンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館は以前から承知しており、ぜひ訪問したい美術館でしたが、モスクワのトレチャコフ美術館はあまり意識にありませんでした。モスクワ滞在時に観光案内を見ていたら、この美術館はロシア美術の殿堂ともいうべき世界的に著名な美術館であることを知りました。赤の広場の南、約2kmにあります。ロシア美術を直接鑑賞する機会はあまりありませんので、行ってみることにしました。2 kmは徒歩で行く距離としては少し遠いので、赤の広場からメトロ2号線でノヴォクズネツカヤ駅まで行って美術館まで歩くことにしました。
メトロ駅から直線距離で300 m程ですが、道沿いに歩くと結構長く、10分程歩いたと思います。メトロ駅として半分くらいの距離のトレチャコフスカヤ駅もありましたが、こちらはメトロ6号線、8号線の駅で、我々がいた赤の広場からは途中乗換となります。10分歩くなら、乗換でもより近くの駅を利用した方が良かったと思いました。帰りは、近くの駅を利用することにしました。
トレチャコフ美術館は街中にあり、エルミタージュ美術館などと異なり、それ程目立ってはいません。入口にトレチャコフの像が建っており案内がありますので、美術館であることが分かりました。午後3時過ぎの訪問でしたが、混んではいませんでした。チケットも2~3分で購入でき、スムーズに入場できました。フラッシュは禁止ですが写真撮影は許可されていました。美術館内の作品を見ていくと、素晴らしいロシア美術品が沢山展示されていることが分かりました。ロシア画家による絵画と教会祭壇画(イコン)は素晴らしいと思います。
以前どこかで見てボンヤリと印象に残っていた絵がイワン・クラムスコイによる「忘れえぬ女(ひと)」であり、この美術館に展示されていることを知りました。ロシアのモナリザ、とも呼ばれている印象的な絵です。現物をしっかり見ることができました。この美術館を訪れて良かったと思いました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- その他
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- JAL S7航空 アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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トレチャコフ美術館はラウルシンスキー通りに面していますが、あまり目立ってはいません。前には観光バスも停車していませんし、行列もありませんでした。前方の建物に書いてある表示と建物前の像から、美術館であることを確認しました。
トレチャコフ美術館(本館) 博物館・美術館・ギャラリー
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美術館の名称になっているトレチャコフの像です。後方が美術館ですが、小さな教会風で、世界有数の美術館であるようには見えません。
トレチャコフ美術館(本館) 博物館・美術館・ギャラリー
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美術館内部で、混んではいませんでした。沢山の絵が、さりげなく展示され、すぐ近くから鑑賞することができます。
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大作です。ロシアの画家アレクサンドル・イワノフが長年(1837-1857年)かけて描いた「民衆の前に現れたキリスト」です。
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ロシア正教会の前に集まっている民衆を描いたもので、昔のロシアの様子が想像されます。
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昔のロシアの冬の光景を描いた絵です。子供たちはソリで荷物を引いています。民衆の厳しい生活状況が想像されます。
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イワン・クラムスコイが1883年に描いた「忘れえぬ女(ひと)、An unknown lady, stranger」です。まなざしの印象から、ロシアのモナリザとも呼ばれています。印象に残る絵です。絵の前には殆ど人がいませんでしたので、しっかりと鑑賞することができました。
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ロシアの冬の光景です。
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バシーリー・ヴェレシチャーギンが1872年に描いた絵で、英語タイトルが"They are triumphant"となっていました。「彼らは勝利者」の意味です。少し壊れたモスク前の民衆を描いた絵で、ロシア南部が舞台となっているようです。
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ロシアの長閑な光景です。
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カール・ブリューロフが1882年に描いた"Beer-sheva"です。この美術館を代表する絵の一つです。白人女性に仕える黒人召使の組み合わせの絵はルーブル美術館などでも見られる構成です。
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広場の市の様子を描いた絵です。ロシアの昔の光景です。
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ワシーリー・スリコフが1881年に描いた「ストレーツイ処刑の朝、Morning of the execution of the Streltsy」です。
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立派な行列が通り過ぎるのを見送る着飾ったロシアの人々を描いた絵です。民族衣装を纏った女性はマトリョーシュカのようにも見えます。
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こちらは比較的最近描かれた絵で、ロシアの田舎の日常が題材になっているようです。
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彫像の展示もありました。迫力と生気が感じられる彫刻です。
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ロシアの冬の光景が描かれています。
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これも美術館を代表する絵の一つで、ヴァレンティン・セーロフによる「桃を持つ少女、Girl with peaches」です。
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ロシア的な光景だと思います。
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ロシア農民を描いたものです。貴族の絵よりも農民などの一般庶民を描いた絵が多いのもこの美術館の特長だろうと思いました。
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抽象画的に描かれた風景です。
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冬の晴れの一場面で、面白い絵だと思います。子供たちの歓声が伝わってくるようです。
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海を描いた絵は少ないように思います。この光景は海では無く川かも知れません。
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彫像ですが、美術作品というより教会などにあった像のように思われます。
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トレチャコフ美術館にはロシアのイコンが沢山展示されていました。ロマノフ王朝から共産主義国家に移行した際に、各地にあった古いロシア教会が荒れてイコンなども散逸したとも聞きました。各地にあった教会のイコンが集められ、展示されているのではないかと思います。
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こちらもイコンで、聖母とキリストの周囲に各種イベントが描かれています。教会を訪れた人々が周囲に描かれた絵からキリスト教が教えることを学んだことが想像されます。
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比較的新しい彫像も展示されていました。ギリシャ彫刻のようにも見えますが、写実的で近代的です。
トレチャコフ美術館(本館) 博物館・美術館・ギャラリー
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トレチャコフ美術館にはイコン、彫像、絵画が沢山展示されており、いずれもロシアの作家や画家の作品が中心です。西欧のフランス、オーストリア、イタリアなどとは異なる印象ですが、西欧の伝統の影響を受けつつロシア固有の味わいが織り込まれているように思います。ロシアの民衆から貴族までが美術対象になっていますので、この美術館を訪れればロシアの伝統を知ることにもなろうと思います。
美術館からの帰りは、近くのメトロ駅であるポリャンカ駅を利用しました。この教会は駅の近くにあるロシア正教の聖グレゴリー教会(Church of St. Gregory of Neo-Caesarea in Dabrits)で、ピョートル大帝の父であるアレクセイ1世が1445年に建てたものです。しかしロシア革命を契機に1935年には教会は閉止され、当時のソ連の官庁オフィスとして使用されています。現在は再び教会として再建されていますが、教会にあったイコンは当時トレチャコフ美術館に移され、現在もそのまま美術館で保存されているそうです。今回の美術館訪問でロシアの多様で複雑な歴史の一端も感じました。
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